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『サマー・買い物・ウォーズ? 』
シーヴ・王(ga5638)

 夏。
 
 今年の夏は水着を新調しようと思いました。
 
 夫がデート場所を探してくれて、泳ぎを教えてくれるというならと‥‥。
 
 夏服もついでにお互いに選び合えたらいいな‥‥。
 
〜まずは水着から〜
 夏のある日、ライディ・王とシーヴ・王はショッピングモールまで買い物に来ていた。
 家から歩いていける範囲にあるのはすごく助かる。
 特にシーヴは北欧育ちで夏の暑さは苦手なようで、この時期は日傘が手放せないようだった。
「はー、涼しいね」
 自動ドアをくぐるってからのライディの第一声にシーヴは思わず噴出す。
「それはシーヴの台詞じゃねぇかと思うです。まずは水着でいいです?」
「買う順番は任せるよ。時間はあるからゆっくり行こうか」
 首を傾げて尋ねるシーヴにライディは手を握って笑顔で答えた。
 二人で買い物できる機会はお互いの仕事の都合があるために難しい。
 だから、こうした機会はシーヴにとっても素直に嬉しい。
 夏らしく水着のセールを大々的にやっていたため、場所はすぐに分かった。
 カラフルなフリルつきのものや、スポーティなセパレートなどさまざまな水着が売られている。
「改めて現場に来るとちょっと緊張する‥‥」
 ライディは周囲の視線を少しだけ気にしながら水着を見回していた。
 隣にシーヴがいなければ不審者として店員に注意を受けそうだったが、あえてシーヴは突っ込まないことにする。
「ライディのお勧めは黒のビキニかピンクのキャミキニだったですね?」
 シーヴもライディと同じように見ているとピンクのキャミキニを見つけた。
「これこれ、こういうのがいいんじゃないかな? 大人っぽさを目指しているなら良いと思うんだけど‥‥どうかな?」
「どうかなって、露出多い‥‥です‥‥」
 普段が露出の多い格好をしないシーヴにとって、ライディの薦めてくれた水着の布の少なさは不安だった。
「ワンピースタイプだと子供っぽくなっちゃうかなって思うけど‥‥」
 ライディはキャミキニを手にしたまま売り場を歩いていると黒のビキニを身に付けているグラマラスな首の無いマネキンに遭遇する。
「あとはこれとか? シーヴに似合うと思うんだけどな」
 黒のビキニには胸のあたりの装飾が蝶のようになっていて可愛いデザインではあった。
 だが‥‥。
「やっぱり、その‥‥露出が多すぎる気がしやがるです」
「そうかぁ‥‥じゃあ、やっぱりワンピース類にする?」
 夫のタレ目がますますしょんぼりとなったのを見たシーヴは暫し悩んだあとに決意を固めた。
「黒ビキニにするです。シーヴに似合うですかね?」
「大丈夫だよ。それともちょっと試着していく?」
「け、結構です! 会計済ませてくるんで、夏服にいくです」
 ライディが少し悪戯っぽく笑うとシーヴはペシペシと肩を叩いて否定する。
 真っ赤な顔の火照りが収まるまでしばらくかかったのは言うまでも無かった。

〜次は夏服〜
 外見は背も低めで若く見えるシーヴも今年で20歳である。
 夏服ではあるが、落ち着きもあり、秋も兼ねれそうなものを選びはじめていた。
「こんなのはどうでありやがるですか?」
 シーヴは黒のワンピースを手にとって自分の前に宛がう。
 首元と両袖口に白のラインが二本ある以外は他の色の無いシンプルなワンピースだった。
「ピンクや青は良く見るけど黒ってあまり見てないから、すごく新鮮だよ」
 笑顔で喜ぶ夫の顔にシーヴも嬉しくなる。
 その他にもチェック柄でヨーロッパの田舎っぽさのあるものなどの数点のワンピースを自分の前に当ててはライディの反応を見た。
 二人で買い物をするとこうした楽しみがあっていい。
「ライディが気に入ったなら全部買ってしまうです」
 数点選んだワンピースを持ってシーヴは会計に向かった。
 好きな人により好きになって貰えるように‥‥。

 シーヴの買い物を済ませると次はライディの服の番だ。
 しかし、フロアが違うのでショッピングモール内を水着とワンピースを持って移動することになる。
「荷物、シーヴも持つですよ?」
 両手に水着とワンピースを抱えたライディの姿に恐縮してシーヴが顔を見上げつつ手を差し出した。
「いや、大丈夫だよ。これくらいは持てるしね?」
 その手に荷物を渡さず握ることで答えたライディは爽やかな笑顔を見せる。
 頼もしい姿に少しばかりシーヴは惚れ直した。

 二階にある紳士ものエリアでシーヴはライディの夏物を探しはじめる。
 スーツなどもあるが、今回は私服だ。
「どれが似合うですかね‥‥」
 ウンウンと悩みがならシーヴは手に取ったシャツをライディに当ててみる。
 黒のパーカー系の半そでシャツは涼しげでありながらシックなデザインだった。
「夏らしくアロハなんてどうです?」
「さすがにアロハはちょっと‥‥」
「そうでありやがるですよね」
 遠慮がちに答えたライディをさらっと流してシーヴは別の服を合わせてみる。
 チェックのポロシャツや長いシーズンに使えそうな七分袖などをシーヴは鏡の前に立つライディに当ててはライディの表情も確認していた。
「一生懸命選んでくれているだけでも俺は十分嬉しいよ」
 悩んでくれているシーヴの微笑ましい姿にライディは目じりを下げながら見守り続ける。
 シーヴほどでは無いにせよ数着のシャツを購入して本日の買い物は完了したのだった。

〜シメはカフェで〜
「はい、あーん」
「‥‥あーん。冷たくて美味しいね。お返しにこっちも、あーん」
 買い物を済ませた二人はショッピングモール内のカフェでパフェを食べていた。
 お互いが別々のものを頼んで食べさせあっている姿は恋人そのものである。
 シーヴがイチゴのパフェで、ライディがチョコレートパフェを頼んでいた。
 一口ずつ、お互いのものを貰うと楽しみが広がる。
「今日は一杯買い物したね。また、時間が取れたら今月のデートで今日買ったものを着られたらいいね?」
 自分のパフェを口にしながらライディは楽しそうに話し始めた。
「そうでありやがるですね。泳ぎを教えてもらうこと以外でも時間があったらデート‥‥したいです」
 ライディの言葉に少し俯き、頬を染めながらシーヴは答える。
 二人だけの時間は中々とれないけれど、その分とれたときの喜びは倍以上だった。
 

━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 / PC名      / 性別 / 年齢 / クラス  】
 ga5638  / シーヴ・王    / 女  / 19 / ファイター


ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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毎度お世話になっています。
橘真斗です。

予定日より遅れて申し訳ありません(汗)
今回は休日の二人ということで楽しい買い物風景をがんばって書いて見ましたがいかがでしたでしょうか?
微笑ましい二人の姿を楽しんでいただけたなら幸いです。

それでは次なる運命が交錯するときまで、ごきげんよう。
ココ夏!サマードリームノベル -
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CATCH THE SKY 地球SOS
2010年09月13日

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