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『傭兵夫婦の夏休み 』
クラーク・エアハルト(ga4961)

 ゆっくり休もう
 
 ちょっと休まないと、色々辛いし
 
 最近ヘタレてもきていたからリセットもかけたい
 
 そんな休日にできたらいいかな?
 
〜田舎に行こう〜
 涼しい風が流れる林道を銀色の髪をした一組の男女が歩いている。
「静かな所で養生ってのも、悪くないかなって思って‥‥どうです?」
「風も気持ち良いし‥‥私は気に入っているわよ?」
 レオノーラ・ハンビーの顔を覗きながら尋ねるクラーク・エアハルトにレオノーラは笑顔で答えた。
 山間の湖の傍の避暑地の一つにこの銀髪夫婦は来ている。
 クラークが精神的なリフレッシュをしたいとの希望から予定をあわせて夏休みに来たのだ。
「最近、自分はどうにも頼りない事ばかりで‥‥気分転換をしたかったのです」
「知っているわよ。頼りないのは今にはじまったことじゃないけれど‥‥そうやって気にしすぎるのは良くないわよ?」
 落ち込み気味の夫の頬を両手でそっと触れるとレオノーラはじっと見上げる。
「あはは‥‥レオノーラにはかなわないですね」
「人生経験は豊富だもの、生きている時間よりもその内容がね? だからね、クラークも短い時間、少ない時間を十分に過ごすことが大事よ?」
 苦笑を浮かべるクラークを注意するように眉根を上げていうとレオノーラは唇に背伸びをして軽くキスをする。
「ほら、湖にいって泳ぐんでしょ? 買ったばかりの新しい水着を見せてあげないわよ〜」
 驚いて固まるクラークを他所にレオノーラはパッと離れると湖の方へと軽く駆け出していった。

〜湖で過ごすひと時〜
「レオノーラの水着姿、綺麗ですね」
 着替えて泳ぐ前にと日焼け止めオイルを塗ろうとしたクラークはレオノーラの水着姿に見ほれる。
 青のグラデーション模様をしたホルタービキニは際どい露出で目のやり場にやや困った。
「あら、水着姿じゃないと綺麗じゃないの?」
「そ、そんなことはないです。じゃあオイル塗りますよ」
 ビニールシートの上に寝転ぶレオノーラの背中にオイルを塗りながらマッサージをはじめる。
「意外と凝ってますね。レオノーラも大変ですか?」
「気の利かない夫を持つと大変‥‥なんていうのは冗談で、諜報活動や情報整理を中心に動いているとやっぱり体が硬くなるものよ」
 気持ちよさそうに目を細めながらレオノーラは答えた。
 クラークとは違い、本職で傭兵をしていたレオノーラはレオノーラなりに苦労をしているのだろうと分かる。
「マッサージは最近学んだので、しっかり疲れをとってあげますよ」
 背中だけでなく腕や足など見た目には気づかないもののしっかりと筋肉の付いた部位をクラークは揉み解していった。
「ありがとう。でも、クラークも楽しめるように終わったら一緒に泳ぎましょ。日が暮れちゃったら勿体ないじゃない?」
「ふふ、そうですね。反対岸まで競争しましょうか? 遅かった方が今日の夕飯当番です」
「いいわね。負けないわよ‥‥ああ、そこ気持ちいい」
 賭けの話などをしながら湖のほとりで二人は楽しく過ごす。

〜小さな花火を見つめて‥‥〜
 賭けに負けたレオノーラの食事を味わった後、二人はコテージを出て花火を楽しむことにした。
 お祭りで見た大きな花火では無いにせよ、二人きりで過ごすには風情がある。
「花火、あんまりやった事無いのです」
「小さい花火って確かにあんまりやらないかもね」
 星空の広がる下で、バケツを片手に線香花火に火をつけた。
 ぱちぱちと音を立てて光る小さな塊をじっと見ているだけで時間がたつのを忘れてしまいそうになる。
「儚いけれど、それが美しさなのかもしれないわね」
 線香花火を見ていたレオノーラがポツリと呟いた。
「どうかしたですか?」
「ううん、私の知っている人間でも若くして死んだのも一杯いたなって。皆生きている間はとっても輝いていて、羨ましいくらいだったわ」
 目を細めて懐かしむようにレオノーラは語り始める。
 世界を駆け回り、さまざまな経験をしてきたレオノーラの一片を垣間見た瞬間だった。
「今のレオノーラも輝いていますよ。けれど、散らないように自分が守ります。頼りないかもしれませんけれど‥‥」
「その言葉だけで十分よ。ありがとうね、クラーク」
 クラークの言葉にレオノーラは微笑む。
 その微笑は今まで見たものよりも一番綺麗な微笑みだとクラークは思うのだった。
 
〜星空の下で‥‥〜
 深夜、虫の声がBGMと流れる中、二人はコテージの二階にあるバルコニーで星空を眺めていた。
 クラークはレオノーラの膝枕をされて、頭を撫でられている。
「少し、レオノーラに甘えても良いといいましたが‥‥少し、恥ずかしいです」
「良いのよ、私がしたいの。こうする機会ってあまり無かったでしょう?」
 綺麗な星空よりも、優しく微笑むレオノーラの方がクラークの目には美しく映った。
「星空、綺麗ですね‥‥また、ここに来ましょうね?」
 だが、膝枕の上にいるために緊張もしているのか、口には出さず誤魔化すように星空に視線を戻す。
「ええ、良いわね‥‥戦争が終わったらこういうところでのんびり暮らすのも良いかもしれないわ」
 クラークの頭を撫でながらレオノーラは答えた。
「考えておきます‥‥自分とレオノーラの今後について‥‥」
 レオノーラの言葉を胸に刻みながらクラークは体を起こしてレオノーラの目を見つめる。
 開いていた目をそっと閉じて軽く唇を突き出すようにレオノーラは顔をクラークに向けた。
 顔をゆっくり近づけてクラークはレオノーラの唇に自分の唇を重ねる。
 このときのキスはいつものと違う味がした‥‥。

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 / PC名      / 性別 / 年齢 / クラス 】
 ga4961  /クラーク・エアハルト/ 男  / 28 /スナイパー

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃

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毎度毎度お世話になっています、橘真斗です。
今回はイチャイチャというよりは大人の恋愛チックに仕上げてみましたがいかがでしたでしょうか?
レオノーラも休日らしくいろいろ吐き出してみたので、今後の参考にしていただければと思います。

この度は発注ありがとうございました。

それでは次なる運命が交錯するときまで、ごきげんよう。
ココ夏!サマードリームノベル -
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CATCH THE SKY 地球SOS
2010年09月15日

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