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『千佳とコクリのにゃんにゃんクリスマス☆ 』
猫宮・千佳(ib0045)


 神楽の都の、12月ながら日差しはぽかぼかの昼下がり。
「ふん、ふん、にゃん♪」
 ゴキゲンな鼻歌と共に揺れるオレンジ色の猫耳頭巾姿があります。足取りもるんるんにゃんにゃん☆な姿は、猫宮・千佳(ib0045)さんです。
「……うに?」
 おや。千佳さん、何かが気になったようですよ。横を向いて立ち止まってしまいました。
「うーん、何か今日はイマイチ気分じゃないのよね〜」
 視線の先には、赤いミニスカサンタ姿のお姉さんがいるではありませんか。
「うにゅっ。お姉さん何か困ってるにゃ?」
 ああっ!
 いきなり千佳さんはこの綺麗なお姉さんの傍までまっしぐらすると抱きついているではありませんか。「抱きつき子猫」の二つ名は伊達ではありません。
「あらあら、可愛い娘さんね。……そうだ。私の代わりにちょっとお仕事してくれないかしら」
「うにゃ、お仕事にゃ?」
「そ。お仕事」
 むずがる千佳さんに、お姉さんはうふんと赤い唇に人差指を乗っけて答えるのです。
「簡単よ。子どもたちのたくさんいるところにいって、この袋の中の物をプレゼントすればいいの。お礼に、お夕飯がタダで食べられる魔法と、変身に使える魔法を一つ付与してあげるわ」
「あたし一人で、かにゃ?」
 うー、と千佳さんが物足りない感じなのは、お姉さんと一緒がいいから。
「あらあら、ごめんなさい。じゃあ、寂しくないよう二人分にしてあげるわね。……それじゃ、よろしくねぇ」
 そう言って甘い微笑を残し、お姉さんはぽぽんと消えるのです。後には、大きな白いプレゼント袋と同じく白い衣装袋二つがあるだけです。これを見て千佳さんはうー、うなっては一人佇むのでした。
 目の前には、袋いっぱいに夢の詰まったプレゼント。
 でも、千佳さんは独りきり。
 ぴゅう、と広場に12月の風が渡ります。
 くすん、と鼻を鳴らす千佳さん。寂しさが身に染みます。
――その時でした。


 何という魔法のような巡り会わせでしょう。
 誰かさんが広場に面する道を歩いているではありませんか。
「にゅ、あの姿は……コクリちゃん発見♪」
 そうです。ろりぃ隊☆やチョコレート・ハウスで一緒のコクリ・コクル(iz0150)ちゃんが無防備に歩いているのです。もちろん千佳さんは猫まっしぐら。がしーっ、とコクリちゃんに抱き付きアタックをかまします。
「わっ! あれっ、千佳さんじゃない」
「コクリちゃんゲットなのにゃ♪ ……それじゃ、これからお仕事するにゃよ。ほら、うんって言わないとこうにゃ」
「きゃっ。千佳さぁんっ! 手伝うからやめて〜っ」
 こうにゃ、が何かは伏せますがコクリちゃんは真っ赤になってこくこくと頷いてます。というかもう、挨拶みたいなもののようですね。
「それじゃ、早速着替えするにゃよ? マジカルワンドで変身にゃ☆」
 ひとしきり「こうにゃ」をして満足した千佳は早速、いつも携帯している愛用の杖、先が猫の肉球を象っている特製のマジカルワンドをふるって一回りすると、どどんと目の前に簡易更衣室が現れました。
「じゃ、二人で変身にゃ♪ 手伝うにゃよ〜」
 まだ真っ赤になって余韻に浸っているコクリちゃんの手を取りカーテンをするりと抜けるのです。
 さて、内部では。
 猫足のサンダルをととんと脱いでステップする白い靴下の足がふんふんにゃん♪とゆらりゆらり。どうやら背中に手を回してぼたんを外しているようですね。すでに猫耳頭巾は外してます。白いフリルたっぷりなオレンジ色のエプロンドレスのはだけた姿は包装リボンを解いたプレゼント袋のようです。
 やがて腕を袖から「んにゃ」と抜くと、エプロンドレスはそのまますとん。ミルク色のぺちこーと姿が現れました。
 ここで着替えを確認すると、豪華な白い三段フリルのついた魔法少女服ミニスカサンタバージョンともいうべき赤いドレスが出てきました。猫耳のついた赤い三角帽子も入ってます。しかも、特製ぱんつまで。
「にゅ、コクリちゃんのは、と……」
 こちらは一段フリルのミニスカサンタ服。特製パンツも入ってます。
「手伝ってあげるにゃよ♪」
「ううう……」
 千佳さんが足元に広げるぱんつに足を踏み換え入れるコクリちゃん。ぺちこーとな千佳さんは満足そうにぱんつをあげて、ぱちんと手を放します。そしてもごもご頭を通すワンピを引っ張って、背中のぼたんを手伝って……。
「じゃ、ボクも手伝うね☆」
「うにゅ」
 今度は千佳さん。ワンピを被る千佳さんのぺちこーとを整えつつ、胸がすっぽり収まるように気遣って整え背中のぼたんをとめて……。
「まじかる☆さんたにゃんこ、参上にゃ♪」
 更衣室から出て着替えの荷物を入れた白い袋を背負って二人で決めポーズ。
「じゃ、プレゼントの大袋も抱えて出発だよ」
「出発にゃっ!」
 駆け出す二人の衣装のお尻には、しっかり猫尻尾がついてたり。


 さて。
 二人が向かったのは、身寄りのない子どもたちが寄宿し学んでいる「清誠塾(しゅんせいじゅく)」です。親代わりもしている先生は「ええ、ぜひ子どもたちと遊んでください」と歓迎してくれました。
「魔法少女サンタが良い子の皆にプレゼントを持って来たにゃよ〜♪」
「わあああっ!」
 チビッ子が集まったお堂で、千佳さんサンタとコクリちゃんサンタが紹介され拍手で迎えられます。
 そしてプレゼント配り。
「プレゼントは名前を書いて先生に渡しとくにゃ。開けるのは夕ご飯を食べた後にゃよ?」
「昼間はみんなで遊んで楽しむからね。プレゼントが何かは、夜のお楽しみだよ?」
 一列に並んでもらい、千佳さんとコクリちゃんは膝をついて屈むと子どもたちと同じ目線で奇麗に包装された小さなプレゼント袋を白い袋から次々取り出しては渡すのです。
「わあっ」
「猫みたいなお姉ちゃん、ありがとう」
「私もお姉ちゃんみたいに可愛くなりたいなぁ」
「俺はちょっとかっこいいお姉ちゃんからもらいたい」
 あまぁい感じの千佳さんに、きりっとしたコクリちゃん。子どもたちは好きなほうに並んで受け取っては、にこーっと笑みをこぼし礼儀正しくお礼をするのです。
「あはっ。千佳さん、人気だね」
「コクリちゃんも人気にゃ」
 作業の合間にふと目が合ってしまう二人。どちらもこういう経験は少ないようで、照れてますね。お互いにほほ笑んでから、また真心を込めて一言添えたプレゼントの手渡しに汗をかくのです。

「それじゃあ皆で元気に遊ぶにゃ♪ コクリちゃんも一緒に遊ぶにゃよね♪」
 配り終えると、千佳さんが一番に境内に駆け出しました。喜ぶ子どもたちの顔を見て心が弾んでしまっているのですね。
「うんっ。もっちろん☆」
 コクリちゃんも駆け出しました。
 子どもたちの方は、唖然として二人を見送ってます。行儀が良いので先生の許可を待っているというのもあるようですが、ステップも軽やかに駆け抜けた二人があまりにも眩しかったのです。仲の良さだけではない、絆のようなものも見えて羨ましく思ったのかもしれませんね。
「皆さんも行って楽しんでらっしゃい」
 先生の言葉が響くと、わあっ、と子どもたちは腰を浮かせて二人を追うのでした。
「じゃ、まずは宝探しからにゃ」
「境内のあちこちにこんな紙を隠したから、探してね」
 千佳さんが声を張って、コクリちゃんが「宝」と描かれた紙を見せます。子どもたちは早速、木の根の隙間や石灯籠の中などを探し始めています。
「よいしょ。……これで見えるかにゃ?」
 千佳さんは子どもを抱き上げてやり高い場所の宝を探させたりしてます。
「や☆ ちょっとぉ」
 ここで、コクリちゃんの悲鳴が響きました。どうやら悪戯っ子にすかーとめくりをされたようで、身を捻ってミニスカの裾を押さえています。悪戯っ子はそのまま逃げて……。
「にゃっ☆」
 あらあら。千佳さんも悪戯されたようですね。三段フリルで内側もひだひだふんわりのミニスカがぽわわん、と跳ね上がってます。白いニーソックスと太ももの上で、小さな猫の足跡柄のちりばめられた下着がちらりん☆してます。
「お姉ちゃんたち、お揃いの下着だ〜」
 囃す悪戯っ子。それを遠巻きにした女の子たちは、「男子はいやね〜」という様子の中にもお揃いの下着を穿いてる仲の良さの二人に憧れの視線を向けていたりも。
「あっ!」
 この時、悪戯な風が吹きました。
 宝印の紙をたくさん持っていた女の子がつい手を緩めて、風に紙を飛ばしてしまったのです。
「にゃにゃっ☆」
「よしっ。ボクもっ」
「お、俺もっ」
 猫のように反応良く千佳さんがぴょんにゃんと紙を押さえると、コクリちゃんも飛び出し紙を追います。さっき悪戯した男の子も張り切ります。
「良くやったから悪戯は許すにゃ」
 結局、無事に宝印の紙は回収。悪戯した男の子も頑張ったので、千佳さんはなでなでしてスカートめくりの悪戯を許すのでした。
 この後、集めた紙を賭けてじゃんけんして一番多く集めた人に二人の被っている猫耳サンタ帽を贈ったのでした。


「うにー……。コクリちゃんお疲れ様にゃ〜♪」
「うんっ。千佳さんもお疲れ様☆」
 日が暮れて子どもたちに見送られて清誠塾を後にした二人は、肩を寄せ合って帰路に就いています。
「今日はありがとうにゃっ♪ お腹も空いたし一緒にご飯食べて行こうにゃ♪」
 改めて抱き付く千佳さん。真っ赤なサンタ服のままじゃれ付きます。ちょうど、お姉さんの魔法で夕食がタダで食べられますしね。
「それじゃ、どこで食べよっか?」
「うに! ここがいいにゃっ♪」
 ぴしっ、と指差した看板は、「泰猫飯店」。泰国料理のお店です。
 って、あれ?
 千佳さん、泰国出身とかじゃないですよね。どうしてこの店なのでしょうか?
「はい、コクリちゃん。焼売あ〜ん、にゃ♪」
「あ〜、ん。……うんっ、おいし。今度はボクが千佳さんに。はい、あ〜ん☆」
「あ〜ん、にゃ♪」
 店内で、丸い回転テーブルに載せられた大皿料理を取り分けたりそのまま口にもっていって食べてもらったり。取り皿のある店は仲良くわいわい食べられるのがいいですよね。
「あれ? 千佳さん、あのお姉さん知ってる? こっちに手を振ってるけど」
 突然コクリちゃんに言われ、そちらを見る千佳さん。
「にゃっ! あのお姉さんにゃ」
 何と、千佳さんに仕事をお願いしたミニスカサンタ服のお姉さんが座って食事しているではないですか。
 しかも隣に素敵な男性がいます。千佳さんの視線に気付いて男性の肩に身を寄せウインクします。
「こっちもうまくいってるにゃよ」
 千佳さんも負けじとコクリちゃんに身を寄せて、まじかるなウインク☆をするのでした。二人の椅子の下には白い小さなプレゼント袋があります。ミニスカサンタ衣装はお姉さんからの、二人へのプレゼントだったようですね。
 もちろん、いまごろ清誠塾の子どもたちは食事を終えてプレゼントの中身を確認し、喜んでいることでしょう。



━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ib0045/猫宮・千佳/女/15/魔術師
iz0150/コクリ・コクル/女/11/志士

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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猫宮・千佳 様

 いつもギルドの依頼でお世話様になっております。
 贈り物を頑張った人には、贈り物のような楽しいひとときを、なお話です。コクリちゃんをお誘いいただきありがとうございました。コクリちゃん、とっても喜んでますよ。

 諸事情でコメント少なくてスイマセン。この度はありがとうございました。
WF!Xmasドリームノベル -
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舵天照 -DTS-
2011年12月08日

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