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『六花、舞う。〜おおきなせなか 』
サイラス・グリフィン(ib6024)

 ふい、と思わず足を止めた。
 どこからか、誰かの声が聞こえてきた気がして、きょろ、と辺りを見回してみる。

「‥‥? どうした」
「‥‥何か、誰かが‥‥」

 傍らを歩いていたヴァレリー・クルーゼ(ib6023)の言葉に、そう返しながらサイラス・グリフィン(ib6024)はなおも、辺りをきょろきょろ見回した。行きかう人々、威勢の良い声の飛び交う街角。
 けれどもどこを探しても、サイラスがたった今聞いた声の主らしき人はそこには居ない。ただ、輝くように冷たい空気の中を泳ぐように、身をちぢこめた人々が足早に歩き去っていくだけだ。
 気のせいか? と首を捻る。捻り、ヴァレリーを促して再び歩き出す。
 確かに誰かの声が耳元で、囁いたと思ったのだけれど。

『あなたの願い事は、なぁに?』

 そんな事を考えていたら、また耳元で声がした。ぴたり、また足を止めて辺りを見回したサイラスに、いよいよヴァレリーが不信そうな眼差しを向けてきたけれど、やっぱりそこには誰も居ない。
 願い事、と聞こえた言葉を胸の中で繰り返す。あなたの願い事は、なぁに?
 ふと空を見上げれば、舞い落ちてくる雪が一片、二片。故郷のジルベリアではさして珍しくもない、冬ともなれば毎年、世間から隔絶するかのように降り積もって辺りを閉じ込めるその雪は、けれども天儀ではあまり、空から下りて来る事のないものだ。
 あぁ、と何となく呟いて、空から地上へと舞う白をぼんやり、見つめる。 静かに、静かに、静かに。世界を真白に染め上げんとするかのような、雪の華。
 そう言えばあれもこんな雪の日の事だったのだと――サイラスは知らず、空を見上げて想いを馳せた。





 誰にでも、若かった頃の過ちというものはある。正確には特に後悔をしているわけではないので、過ちというほどでもないのは確かなのだが、サイラスにとってのそれが何なのかと振り返れば、1つは間違いなくあの雪の日の思い出になるだろう。
 あの、雪の日。冬になれば毎日が雪に閉ざされて、見渡す限り白に染まり、住人の日課は屋根にどっさりと積もった雪を掻き下ろす事であった、そんな場所にあってはちっとも珍しくもなかった、小雪舞い散るとある昼下がり。
 今から十年ほどは前になるのだろうか、その頃のサイラスはようやく成人を迎え、正式に騎士になっていて。もうすっかり身も心も大人なのだと、自分自身で意識する程度にはけれども、その頃のサイラスはまだ若かった。
 もう大人なのだと、自分自身に何度も、何度も言い聞かせる。強く、繰り返す。両親もサイラスをその様に扱ったし、周りもすっかりとは言えないにしても、サイラスを成人した1人の大人として扱ってくれる。
 ――そう、たった1人を除いては。

「最近、あまり本を読んどらんようだな」
「‥‥ッ、でも先生、俺にも仕事が」
「仕事を言い訳にして己の怠惰を正当化するのはどうかね。お前は成人したとはいえ、まだまだ子供だ。学ぶべき事は山ほどあるだろう」

 毎週同じ日の、同じ時間。舞い散る雪の中、白い息を吐きながらサクサク踏みしめて掻いた先から雪が積もる小道を歩いた先にある、近所の一軒家に夫婦だけで暮らしている、サイラスの学問の師匠。
 ヴァレリーだけがいつまでも、サイラスの事を子供扱いして憚らなかった。或いは、こうして頭から子供だと大人の自分を否定されるからこそ、サイラスは躍起になって自分は大人なのだと言い聞かせていたのかも知れない。
 それは、今振り返ってみて思うことだ。あの頃のサイラスは、10歳の頃からの付き合いであるヴァレリーにどうやって、自分がもう立派な、彼と対等の大人であるのだと認めさせてやれば良いのかと、ヴァレリーに何か注意をされるたびに考えていた。
 そも、小さい頃から知られている相手と言うのはなかなか、敵にするには不利な相手である。自分自身で振り返っても殴り倒したくなるような恥ずかしい、けれどもその時は真剣にやっていた愚行だって、相手はしっかりと見ていてそれを記憶しているのだ。
 とは言えヴァレリーとの付き合いは、子供の頃からにはなるけれど、それほど長い訳でもなく。そうしてその頃のサイラスは、自分自身が大人であることを強く意識する程度には子供だった。
 師の家に入り、挨拶をした瞬間に言われたお小言に、不満げに、けれども表面上は辛うじて取り繕ったサイラスが黙ったのを見て、ヴァレリーは僅かに目を細め、鼻を鳴らした。それからゆっくり、サイラスが10歳の頃から続いてきた慣習に従って小さな居間の、暖かな暖炉の傍に設置された椅子に座り、脇に置かれた小さなテーブルの上に置かれた本をパラリ、めくった。

(先生、また腰が痛いのか?)

 そんなヴァレリーの仕草をじっと見ながら、サイラスはそう考える。ただでさえ腰痛持ちである師は、ことに冬の寒さがゆっくりと支配する頃になると、滅多な事では家の外に出てこなくなるのが常だった。この頃は寒さが一段と厳しくなってきたから、きっと、ヴァレリーの腰痛も酷いのだろう。
 ちらり、窓の外を見た。飽きもせずひっきりなしに降っている雪の中、夫を気遣い支える師の奥方は今日も元気に雪を掻いて、近所のご婦人同士で集まり、お喋りしながら糸を紡いでいたけれども。
 その姿を思い出しながら、ヴァレリーの側まで椅子を引っ張ってきて、座る。ちらり、それを確かめたヴァレリーが、再び眼差しを本へと落とす。

「では、前回のおさらいから――」

 ヴァレリーの声が低く紡ぐのに、サイラスは小脇に抱えてきた本をめくり、師が告げた箇所を探した。引っ越してくる前はジェレゾで教師をしていたというヴァレリーは、よく貴族相手が勤まったものだと感心するほどには無愛想だが、確かに知識は豊富で、教え方も素晴らしかった。
 サイラスがヴァレリーに師事するようになったのも、元はと言えばその過去を聞きつけた彼の両親が、ぜひ息子を教えてやってくれと頼み込んだからだ。そうして、最初は拒んだものの結局サイラスを弟子にとったヴァレリーは、以来、こうして学問を教えてくれている。
 もちろんそれは、感謝している。感謝しているのだけれども。

「サイラス。少し、髪が伸びすぎではないか? 集中出来ないのなら、次までに切って来なさい」
「‥‥ッ」

 師に言われた箇所を読みながら、無意識に眼にかかった前髪をかきあげると、とたんに飛んでくる小言にカチン、とくる。俺は年端もいかない子供か?
 今から冷静に振り返ってみれば、その程度の小言なら両親も変わらず言っていたように思う。サイラスを成人した大人と認めてくれてはいたけれども、やっぱり彼らにとって、サイラスは小さな可愛い息子だっただろう。
 けれども、両親に対してはあれほどの苛立ちも、反抗心も覚えはしなかった。サイラスが苛立ち、子供扱いされることにはっきりとした不満を抱いていたのは、ただこの師に対してだけだった。
 瞳に浮かんだ不満を、ヴァレリーは敏感に察したようだった。わずかに瞳を細めてサイラスを見つめ、ふぅ、とあからさまなため息を吐く。

「繰り返すがサイラス、お前はまだ私から見れば子供だ。お前はいっぱしの大人になったつもりかもしれないが――」
「だったら先生はさぞ立派な大人なんでしょうね。俺なんかが比べものにならないくらいに」

 きっと、むきになって睨みつけるように言った言葉に、言われたヴァレリーもまた苛立ちを覚えたようだった。紫の瞳にはっきりと怒りを見せて、さかしらな口答えをしたサイラスを睨みつける。
 そうして小さな家の中で、しばし、師弟は睨み合った。睨み合い、一歩も引かないサイラスに、ヴァレリーもまたムキになったように、冷徹な瞳の中に苛立ちを閃かせ。
 ふとその眼差しが、細くなった。おや? と一瞬浮かびかけた疑問は、けれどもサイラスの中で形になる前に霧散する。
 ガタンッ!
 小さな家の中に、驚くほど大きな音が響いた。いきなりすっくと立ち上がり、その拍子に椅子が倒れたのすら気づいてない様子で、ヴァレリーはいつもの通りの冷たい眼差しを、向ける。
 薄い唇が、刺々しい言葉を紡ぐのを、見た。

「勝手にしたまえ!」

 そう、吐き捨てて部屋を出ていった師の、あえて言うならば余りの子供じみた態度に、呆気にとられた。けれども悪かったとは、思わない。
 ガタガタガタ‥‥バタンッ!
 玄関の扉が、荒々しく閉まる音が小さな家中に響いた。勝手にしたまえ、告げられた言葉が耳に蘇る。
 ふん、と息を吐いた。胸に沸き起こった勝利感と、苛立ちと、少しずつ膨れ上がってきた罪悪感を押し殺すように。

「先生こそ、勝手にすればいい」

 いい大人なんだし、町中や郊外で迷うこともあるまい。わざわざサイラスが追いかけていって、ヴァレリーを連れ戻す必要など、感じられなかった――だってサイラスは悪くない。
 そのうち、帰ってくるだろう。
 師が蹴倒していった椅子を起こし、携えてきた本を小脇に抱えて、サイラスはそう考えた。師が授業放棄して出ていった以上、サイラスがここにいるのは時間の無駄だが、奥方はまだ、戻ってくる気配もない。
 少し考えて、火事にならない程度に暖炉の火を引いておき、念のためぐるりと一周回って確かめてから、サイラスは師の家を後にした。こうなったら、自宅で今日習うはずだった箇所と、次に習う箇所までしっかり予習して、今度は学問の面でもヴァレリーを言い負かしてやろう。
 子供じみた目標を胸に秘め、さく、さく、さく、と雪の積もる道を、歩いた。今日はどうやら、いつもよりも雪が多いようだとぼんやり、思った。





 ヴァレリーの妻が訪ねてきていると、サイラスが母に呼ばれたのは自室で、夕食はまだだろうかと待ちながら久しぶりに本をめくっていた、そんな時だった。

「ぇ‥‥先生、まだ帰ってないんですか?」
「そうなの。サイラスくん、どこに行ったか知らないかしら」

 そうして向かった居間で、心配顔の奥方から尋ねられた言葉に、サイラスが最初に感じた感情は、苛立ち。それからもはや誤魔化しようのない、罪悪感。
 奥方が自宅に帰っても、ヴァレリーの姿はどこにもなかったのだという。簡単に近所も探してみたのだがやはり見つからず、今日はサイラスに勉強を教える日だったから何か知らないかと、聞きに来たのだと。
 ごめんなさいね、と寒さで紅潮した顔で微笑みながらも心配そうな奥方に、いえ、と首を振った。振って、いったい先生は何をしているんだと、見当違いな怒りが沸いてくるのを、堪えた。
 明らかに、ヴァレリーが不在なのはあの時飛び出していったからだろう。まだ自宅に戻っていないなんて、あの人はどこで拗ねているんだ。
 考えれば考えるほど、理不尽な憤りが胸にこみ上げてきた。人を子供扱いするくせに、自分がやっていることはいったい何なんだと思わずには居られない。
 心情を言えば、そのまま放っておきたい気持ちだった。まだ帰ってきてないのは確かに心配だが、あの人もいい大人なんだから、自分で帰ってくるに決まってる。
 だが、奥方の心配そうに揺れる眼差しに見つめられて、いったいどうしてそんな無慈悲なことが言えただろうか?

「――俺も少し、その辺を探してみます」
「ありがとう、サイラスくん。助かるわ」

 だから渋々、本当に渋々とそう告げると、ぱっと奥方が明るい笑顔を浮かべた。その時になって初めてサイラスは、彼女が雪避けに顔に巻いた布がパリパリに凍り付き、ようやくゆっくりと溶けだしているのに気がつく。
 簡単に探してみたと、彼女は言った。けれども彼を訪ねてくるまでに、いったい彼女がどれほど夫を心配し、この寒い中を探し回ったのかは、それを見れば明白だった。
 まったく、と胸の中で毒づく。そうして母を振り返り、奥方に何か温かい飲み物を、と頼んでからサイラスは、外套をしっかり着込んで家の中へと踏み出した。
 幸い、昼間に降っていた雪はすでに止んでいて、先までよく見通せた。けれども少し風も出てきているようだし、雪雲もまだ存在を誇示している。今夜は吹雪になりそうだと、早くも薄暗くなり始めた空に垂れ込める雲を睨み上げた。
 それから辺りに目を凝らし、どこかにヴァレリーの手がかりがないかと注意を払いながら、一体どれほど歩き回っただろうか。
 ヴァレリーの家を通り過ぎ、今は何も植わってない畑を右手に見ながら、ぽつり、ぽつりと間隔をあけて建つ家の前を幾つか通り過ぎて。最後の家を通り過ぎてさらにしばらく歩き、もうこの先は森と街道があるだけだがと、さすがに焦る気持ちを覚えてきょろきょろと辺りを見回した、その先に、見覚えのある外套がうずくまっていた。
 全身をすっぽりと覆う外套と、同色の帽子は奥方が縫ったものだと聞いている。それに半ば埋もれるようにして、もう随分と雪が積もり、かろうじて道の端だとわかる盛り上がったあたりにうずくまった――それは、見間違いようもなく『行方不明』のサイラスの師匠。
 それを理解してサイラスは、はぁぁぁぁ、と大きな白いため息を吐き出した。肺の空気をすべて吐き出すほどの、深い、深い、ため息。
 それは、無事にヴァレリーを見つけた安堵だっただろうか。それとも、一体こんなところで何をしているんだという、怒りにも似た呆れだっただろうか。
 雪を踏んで近づいた足音は、この風の中ではヴァレリーに聞こえなかったはずだ。けれども確かにヴァレリーは、ちら、とサイラスの方を振り返り、そうしてふい、と紫の瞳を明後日に逸らした。
 まったく、と今日何度目になるか解らない、息を吐く。

「――また、腰痛で動けなくなったんですか、先生」
「‥‥‥ッ」
「ほら、負ぶさって下さい。帰りますよ。そのまんまじゃ雪だるまになります」

 うずくまり、動かない――恐らくは動けないヴァレリーに背を向けてしゃがみ、サイラスはそう促した。なかなか動かない気配に師の心情を察し、心配してましたよ、と告げるとますます、気まずい沈黙が深くなる。
 けれども。少しして、ヴァレリーは痛みに小さく呻きながら、サイラスの背に手をかけた。しっかりと首に回った師の両腕を確かめて、よっ、と小さなかけ声をかけて立ち上がる。
 そうしてサイラスもまた無言で、背中に師の重みを感じながら、雪道を引き返し始めた。
 ざく、ざく、ざく、ざく‥‥
 2人分の体重を受け止める雪は、少し湿った音を立てて深く沈む。背負って歩きはしているものの、未だに昼間のやりとりが喉の奥につっかえていて、サイラスは心持ち、急ぎ足になった。
 ざく、ざく、ざく、ざく‥‥
 不意に、目の前を白いものが通り過ぎ、サイラスははっと目を瞬かせる。まるでたった今、目が覚めたように――ぴたりと足を止め、振り仰いだ空から再び舞い落ち始めた雪の欠片を、見つめる。

(そう言えば、ガキの頃――先生に背負われた事あったな)

 そうして思い出したのは、幼い頃の思い出。あれは彼に勉強を教えて貰うようになってすぐの頃だっただろうか、木登りをしていたサイラスは、雪掻きで積んだ雪の上に飛び降りて、思い切り足を挫いたのだ。
 ふわふわと、綿のような雪が自分を受け止めてくれるような、そんな気がしたのだと、思う。それに裏切られた気持ちと、頭の芯まで走るしびれるような激痛とで、泣き出したいのを必死に唇を噛みしめ堪えていたサイラスを、最初に見つけたのはヴァレリーだった。
 あの時も、今と変わらぬ呆れた眼差しで。けれども細いため息を吐いたヴァレリーは、当たり前にサイラスに背を向けて座り、ちょうど今のサイラスがそうしているように、彼を背負って家まで連れて帰ってくれた。

(何でそんなバカなことしたの、って死ぬほど怒られたっけ)

 帰ってからの出来事までを鮮明に思い出し、肩を揺らしかけたサイラスの耳元で、そう言えば、とヴァレリーが無愛想な言葉をぽつり、紡ぐ。

「昔は小さな君を私が背負ったものだがな」
「逞しく育ったでしょう」

 軽口を返してから、しまったと背中の師の様子を伺ったけれど、ヴァレリーはそれについて何も、触れようとはしなかった。いつものように生意気だとも、まだ子供のくせに、とも言わずにただ、沈黙を返す。
 けれどもその沈黙は、先ほどまでとは違って、優しい。だからサイラスもただ口を閉ざして、家までの道を歩き続けた。ひら、ひら、ひら、と舞い降りてくる雪に包み込まれるように。





 どうした、と尋ねられた言葉に、サイラスは不意に我に返った。目の前にはヴァレリーの、わずかに鼻にしわを寄せた不審そうな、思い出の中より年を重ねた顔。
 いえ、と首を振り、サイラスは再び歩き出した。歩き出し、それからちらり、横目で師を伺った。
 彼の前にも、彼の後にも、サイラスの周りには常に色々な大人が居た。そんな大人達の中で、囲まれて育ったサイラスだけれども――振り返ってみればきっと、今のサイラスが出来上がるに当たって、一番影響を受けていたのはヴァレリーなのだろうと、思う。
 子供のような、大人。大人のような、子供。遙か年は離れていたのに、それでもきっと。

 ――あなたの願い事は、なぁに?

 先ほどの幻聴が、蘇った。願い事、と口の中でその言葉を転がす。もしサイラスに、願いがあるとすれば。願っても良いことが、あるのだとすれば。

(この意地っ張りで手の掛る師匠に、幸せが訪れますように)

 最愛の奥方を亡くして、天儀へとやってきたヴァレリー。親のようにとはとても思えないけれど、けれども同じくらいの絆は、彼との間に確かにある。
 だから。あの日、雪の中を探し回った彼女の代わりにはならなくても、それまではサイラスが彼のそばについて居るから。
 どうかこの人の悲しみが、少しでも癒えますように。悲しみを乗り越えた先の幸せが、ヴァレリーに訪れますように――きっと、奥方もまたそれを望んでいるだろうから。

「責任重大ですよ、先生」
「‥‥何がだね」

 サイラスの言葉に、む、とヴァレリーが鼻にしわを寄せて無愛想に弟子を見た。それにひょいと肩を竦めて、サイラスは雪のない道を歩き出す。
 不審そうに鼻を鳴らしたヴァレリーが、彼の後を追って歩き出すのを背中で感じながら。





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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 /     PC名    / 性別 / 年齢 / 職業 】
  ib6023 / ヴァレリー・クルーゼ /  男  /  48  / 志士
  ib6024 / サイラス・グリフィン /  男  /  28  / 騎士

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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いつもお世話になっております、蓮華・水無月でございます。
この度はご発注頂きましてありがとうございました。

師弟さんの懐かしい思い出を描いた物語、如何でしたでしょうか?
息子さんをお預かりさせて頂くのは初めてだったかと思うのですが、大変に、息子さんらしい息子さんだなぁ、と思いました(何
現在の息子さんは心身ともに揺るぎないしっかり者、との事ですので‥‥いつか、お目にかかる機会があれば良いなぁ、と願いつつ。

息子さんのイメージ通りの、懐かしい冬の日の思い出を描いた、優しい願いのノベルであれば良いのですけれども。

それでは、これにて失礼致します(深々と
WF!Xmasドリームノベル -
蓮華・水無月 クリエイターズルームへ
舵天照 -DTS-
2012年01月05日

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