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『 DreamWeding〜変わらないもの〜 』
クラーク・エアハルト(ga4961)

 結婚して三年目の夏が来た
 傭兵として各地を渡りあるいていた私と、軍人だった彼が挙式を行ってから三年
 この時間は長くもあり、短くもある
 変わるものと変わらないものが時の流れの中で浮かんでくる
 私と彼には何があるのかしら?

〜思い出のホテルで〜
「覚えていますか? このホテルにこのビーチ」
「忘れるわけないでしょう、新婚旅行で来たんだから」
 三周年を楽しむということで、クラーク・エアハルトがレオノーラ・ハンビーを連れてきたのは南国のとあるレジャースポットだ。
 豪華な食事と綺麗な星空まで楽しめるため人気である。
 とはいうものの、サプライズだからこそよかったこともあるのでレオノーラとしてはクラークにあわせて黙っておくことにした。
「もう一度踊らない?」
「ええ、いいわよ。上手になっているかしら」
 スキューバーダイビングをしながら水中で踊ったのもいい思い出である。
 クラークの顔にはその時なかった眼帯がついていた。
 無意識にレオノーラはクラークの顔に手を伸ばし頬を撫でる。
「傷は痛まないから大丈夫ですよ」
「もうー。変なところは気が利くんだから……。じゃあ気をつけながら踊りましょう」
 クラークの手を引いてレオノーラは海へと連れ出した。
 
〜三年目の贈り物〜
 展望ラウンジでのディナーのさなか、クラークが口元をナプキンで拭いてからレオノーラへ話しかける。
「色々ありましたね……あの時はまだ、義理の娘もいなかったし……この目も」
「……そうね、おかーさんと呼んでくれる子ができるなんて思わなかったわ」
 目のことについてはあえて触れず、レオノーラはこの場にいない小さな子について思いをはせた。
 傭兵であり今は能力者でもある人々はバグアとの戦いで親兄弟を失ったものもいる。
 また、孤児だったがお金を稼ぐために身をやつした幼い子供もいた。
 その中にはクラークとレオノーラのように新しい絆を作ったりしている。
「私にも妹がたくさんできたしね。こればかりは驚きよ」
 ノンアルコールカクテルを口にして彼女は目を細めた。
 孤高の傭兵であったはずが、こんなにも人に慕われているのが意外なのである。
 目の前の少し頼りないけれど、愛らしい夫はそんな妻の表情をみて微笑む。
「傭兵になってから目まぐるしくかわったような気がします。いい方向にね……」
 クラークはそういって懐から包みを取り出し、レオノーラのほうへと滑らせた。
「あら、プレゼント? 結婚記念日はもう少し先よね?」
「調べたんだけど、三周年は革婚式というらしいのですよ。少し早いけど、プレゼント……開けてみて?」
 夫に促されるまま彼女が包みをあけると銀の十字架付きレザーブレスレットがみえる。
「『夫婦の絆をしっかり結んで、革のように粘り強く生活していこう』という意味がこめられているそうね。似合うかしら?」
 気持ちのこもったプレゼントを受け取ったレオノーラはそっと腕に巻きつけてクラークに見せた。
 銀の十字架がゆれ、ラウンジの光を受けて輝く。
「とっても似合っていますよ」
「ありがとう。クラークのこのセンスは私すごく好きよ? でも、どうせならバッグとかがよかったかも」
「あう……次はが、がんばりますのです」
 ちょっとした冗談を年下の妻が口にしたらクラークは俯いて子供のようにしぼんだ。
「ふふ、いいのよ。こういうアクセサリーも十分嬉しいから……ね」
 しぼんだクラークの頬へレオノーラはそっとキスを落とす。
 愛らしい夫へ感謝をこめて……。

〜星空を眺めて〜
 ラウンジで食事をした後、自分はレオノーラを一緒に星空をみにいった。
 きれいな星空を美しい妻とみれてよかったと思う。
 でも、本当の目的はまだ話していない。
 部屋に戻ってから、彼女を抱き寄せてベッドへと誘(いざな)う。
「あのね……そろそろ、レオノーラとの子供が欲しいのです」
 シーツの上に広がった銀糸のような髪を梳きながらたずねた。
 改めて口にすると興奮のためか心臓の鼓動が早くなる。
「あら、もういるじゃない?」
 妖艶な笑みを浮かべた彼女が自分の頬をなで、つつっと指を這わせてきた。
 わかっていながらこういうことをいうのがレオノーラの特徴である。
「意地悪なのです……本当の子供、なのですよ」
 くすぐったいような気持ちいいような感覚に震えつつも真剣にレオノーラを見つめて、唇をあわせた。
「ダメ……かな?」
 不安と期待をない交ぜにした気持ちで彼女にたずねると、彼女は自分の首に手を回して抱きついてくる。
「断るわけないでしょ? 貴方の好きにして、私の愛している人」
 甘い呪文を受けた自分はその言葉のままに彼女と肌を重ねあった。
 星空の元、三年前から幾度と繰り返して来た夜。
 でも、今夜からは新しい命を育む為の夜となった。
 これから先、何年続くか分からないが、できる限り続けたい夜。
 新しい家族の顔を思い浮かべながら夢のような時間を過ごした。
 

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 / PC名      / 性別 / 年齢 / クラス 】
 ga4961  /クラーク・エアハルト/ 男  / 30 /イェーガー


ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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遅くなって申し訳ありません、橘真斗です。
この度は発注ありがとうございました。
お付き合いがリアルに三年ということもあって、感慨深い気がします。

CTSも終わりが近いようですが、二人の物語はもっともっと続くでしょう。
しっかりしたパパになっていただきたいと思います。

それでは、次の運命が交錯する日まで、ごきげんよう。
Dream Wedding・祝福のドリームノベル -
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CATCH THE SKY 地球SOS
2012年07月17日

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