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『ドキドキ★2人のビーチでラブラブデート 』
ルフィリア・R・フロスト(mr0108)

 ――夏、それは恋の季節。
 カップル達は海へ行き、楽しいひと時を過ごす。
 海で泳ぎ、彼女の乗る浮き輪を転覆させたりして怒り怒られ。
 砂浜を歩き、貝殻やボトルレターを拾ったり、熱い砂を直に感じ。
 海の家で『伸びきったラーメン、具の無いカレー、不味い焼きそば』や恋人の手作りお弁当を食べ休み。
 夕方には岸辺を2人で歩き見つめ合い……静かに抱き寄せると、甘い甘いキスをする。
 楽しい楽しい、カップル達のひと時。

 賑やかな喧騒は無く、静かに波が流れて行き、ザザー……ザザーと砂の音が鳴る。
 そんな砂浜にルフィリア・R・フロスト(mr0108)はソワソワしながら待っていた。
 今日の海水浴は特別だ。なんたって、この日の為にこのプライベートビーチを手配したのだから。
(……はぁ、私。胸がドキドキしてきました)
 小麦色の肌が陽に焼かれながらソワソワする度、緑色のビキニに包まれた彼女の豊満な胸が揺れる。
 その理由は彼女の視線の先にあった。そこには更衣室があった。
(どんな水着を着て来るでしょうか……可愛らしいのも良いですし、ちょっと過激なのも……あぁ、凄く気になります)
 一方、更衣室の中ではミナ・E=X・アーティエル(mr0116)は少し不安そうに入口の扉を触れては離れを繰り返していた。
「ルフィリアさん、あたしの水着……どう言ってくれるかな……可愛いって言ってくれたら……嬉しいな。でも、似合ってなかったらどうしよう……だめ、悩んでたら駄目。荷物をチェックして落ち着こう……」
 籐籠に置かれた自分の荷物をミナは調べ始める。
 何時も来ている服、お出かけ用のカバン、水着は来る時に来ていたから大丈夫。
(……うん、下着も持って来てる。持ってきてなかったら大変な事になってた……よね)
 軽く安堵の息を吐き荷物のチェックを終了し終えると……ミナは覚悟を決めた。

 更衣室の扉がゆっくりと開き、ミナが恐る恐る顔を出した。
「ルフィリアさん、お待たせ……」
 おどおどしながら、同時に頬を赤く染めながらはミナが体を扉から離す。
 彼女の着ている水着は水色のビキニで、トップスはルフィリアの身に着けているそれにそっくりだが、露となっているボトムは両端が紐となっている上にギリギリに切り詰め泳ぐことよりも魅せる事を重視したローライズ仕様だった。
 それを見たルフィリアは腰に巻いたピンク色のロングパレオを握りながら頬を真っ赤に染める。
「ミ、ミナさん。随分と過激な水着を選んできましたね……っ」
「はい、えっと……尻尾が出せるように」
 そう言いながらミナは黒色の尻尾を動かす。同時に不安そうにルフィリアを見る。
「気に入ってくれるかな……?」
「その……凄く、可愛い……ですっ」
 詰まりそうになる口を必死に開きながら、顔をより赤くしてミナの水着の感想を告げる。
 それを聴き、心の底で安堵の息を吐き……はにかみながらミナは笑い……手を差し出した。
 ミナの初めての海、そして2人のデートの始まりだ。

「ミナさん――それっ♪」
「きゃ……っ、お返し……だよ!」
「やりましたねーっ、こっちもお返しです!」
 冷たい海水が足を行ったり来たりする波打ち際で、2人は笑いながら水を掛け合う。
 ルフィリアがかけると、お返しにミナが。ミナがかけると、ルフィリアがお返し。
 そんな何気ない動作に2人は楽しそうに笑い合う。
 掛け合う水が陽に反射し、その度にキラキラと2人の笑顔をより輝かせる。
 時折、勢い良く掛けられて髪から海水がポタポタと零れ落ちたりするのを見て笑い合う。
 それから思う存分水をかけ終えるとミナが逃げるように走り出した。
「追いかけっこ……しよ?」
「もぉ〜ミナさん、逃がしませんよぉ〜♪」
 濡れた砂の上を走り、バシャバシャと時折来る波を切りながら波打ち際で追いかけっこを行う。
 その度に水色と緑色に包まれた豊満な胸は揺れる。
 しかし砂浜で走り辛いのか、2人の距離は縮まらない。
(こうなったら、最後の手段です!)
 足に力を込めルフィリアは飛ぶようにしてミナへと飛び掛った。
 が、勢いが強すぎたらしく……。
「捕まえてごら〜……って、きゃーっ!?」
 ――ザパーンッ! と大きな水飛沫を上げ、ルフィリアはミナを巻き込んで海の方へと飛び込んだ。
 いきなり海中に沈んだ為、突然の事で驚いたのかミナは体をバタつかせる。
 いち早く足が付くことに気づいたルフィリアは、そんな彼女を落ち着かせる様にルフィリアが彼女を抱き寄せる。
 安堵する存在に気づいたのかミナはルフィリアの体を抱きしめる。
「大丈夫ですよ、ミナさん。落ち着いてください」
「うん、うん……ありがとう、ルフィリアさん……」
 落ち着くのを確認すると、彼女のビキニが外れている事に気づいた。
 冷静になってきたミナもそれに気づいたのか何処か恥かしそうだ。
(ビキニは……あ、ありました)
 海上を漂う水色のビキニに気づき、ルフィリアが手を伸ばそうとする。
 しかし運が悪かったのか、抱きついたミナの指がビキニの紐に引っ掛かっていたらしく……。
「え? あ、紐が!? ――きゃーーー!!」
 ルフィリアの胸を包む緑色のビキニが、ポロリと零れ落ちた。
 プライベートビーチでなかったらきっと大惨事だった事だろう。

 一通り楽しんだら、喉が渇き2人は特設されたデッキへと座る。
 白いパラソル越しに太陽が輝いて見える。
 そこにはスタッフが用意した物か、冷たいトロピカルジュースが置かれていた。
 もちろん、ツインストローが付いておりカップルドリンクをアピールしている。
「美味しそう……」
「じゃあ、飲みましょうか。ミナさん」
 微笑み合うと2人はジュースに顔を近づけ、ストローを咥えた。
 嬉しくも気恥ずかしい感覚を感じながら、吸い始める。
 程よいパイナップルの酸味とマンゴーの甘味が口の中に広がり、遊び疲れた2人の体を癒していく。
「な……なんだか、普通に恋人らしい行動ですね」
「うん……凄く、嬉しい……♪」
 そんな日常的な行動に、小麦色の肌が嬉しさと気恥ずかしさで赤く染まった。

 青色の空がオレンジ色に変わる頃、海が陽に反射して光り輝く。
 そんな中、ルフィリアはミナを後ろから抱きしめながら砂浜に座り、夕陽を見ていた。
 濃いオレンジ色の夕陽が沈むように海へと沈んでいく。
「綺麗な夕日……」
 抱き抱えられたミナがポツリと呟く。それを聞いたルフィリアは優しく彼女の頭を撫でる。
 銀色の髪が陽に輝き、艶やかとなる。
「ミナさんの方が、綺麗ですよ」
「ルフィリアさんの方が、ずっと……なんて♪」
 優しく微笑みながらルフィリアが言って頬にキスをする。
 ミナも微笑みながら夕陽よりも彼女の方が素敵だと言う事を告げ、キスを受け入れる。
「あん♪ ……ふふ、ルフィリアさぁん……大好き……♪」
 ルフィリアへの好きという思いが頂点に達したのか、彼女の腕の中で振り返るとミナは……キスをした。
 初めに唇と唇が軽く触れ合うキス、そんなミナの頬を軽く撫でながらルフィリアは微笑む。
「可愛い娘です……あ、ミ、ミナさん。こんな所では……」
 その微笑みに返事をするようにしてルフィリアの頬へと啄ばむようにキスをする。
「んっ……大好き、ルフィリアさぁん……」
「そんなに言われたら……もっと好きに……なっちゃいますよぉ」
 愛おしい娘を撫でるように、恋人を抱きしめるようにルフィリアはミナを抱擁し銀色の髪を何度も撫でる。
 すると、撫でられていたミナは微笑み……彼女の耳元で囁く。
 その言葉にルフィリアは恥かしそうに頷いた。
 ……それから起こる出来事は、海と太陽だけが知っている事だろう。

 -終-

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【mr0116 / ミナ・E=X・アーティエル / 両性 / 8 / ハーフダークエルフ】
【mr0108 / ルフィリア・R・フロスト / 両性 / 18 / 元人間のハーフデーモン】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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 この度は発注ありがとうございました。
 読んだ皆様に楽しんでいただければ嬉しいです。

 危ない橋を渡ったので修正してライト風にさせていただきました!
常夏のドリームノベル -
清水裕 クリエイターズルームへ
学園創世記マギラギ
2012年08月06日

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