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『+ 寒さ防止にLet's 鍋パーティ!! + 』
百々 清世ja3082)&七種 戒ja1267)&青木 凛子ja5657)&リュカ・アンティゼリja6460



「――へ、っくしゅ!!」
「あら、大丈夫?」
「ん〜……やっぱ最近寒いねぇ〜」


 くしゃみをした男、百々 清世(とうどう きよせ)は自分の鼻元を指先で擦った後、ゆるゆると己の両腕を擦り上げる。服装的には薄着ではないが厚着でもない。季節に似合ったカジュアルファッションでコーディネートされた様子を長く美しいウェーブヘアーを持つ青木 凛子(あおき りんこ)は素早く見て取ると、ふむと小さく頷く。
 そんな中またしてもくしゃみをした清世に凛子は肩を竦めた。


「温かくして寝てる? 風邪を引きそうで心配よ」
「いやぁ〜、体調管理だけはやってるよ? おにーさん的には問題ないないってー」
「それだけくしゃみ連発しながら言われても説得力無いわよ」
「ですよねー」
「そうだわ! 折角だし風邪予防に鍋パーティでもやらない? 会場はあたしの家で良いわよ。どうせ一人暮らしだもの」
「お?」


 ぱんっと両手を叩き合せる凛子に興味を抱いた清世は楽しげな話題に耳を傾ける。
 人差し指を一本立てて口元に当てながら凛子は「うーん」と暫し何事か考えに浸っていたが、やがてにっこりを笑みを浮かべた。


「どうせなら食生活が心配な人達も招いてわいわい食べましょ」
「いいねぇ。おにーさんそういうの大好きだよ」
「というわけで、ハニーは必須よね。それにリュカ」
「凛子は七種ちゃんを見事に外さないねぇ〜」
「だってあの子放置しておくと本当にカップラーメンとかで過ごしそうなんですもの」
「まあね? でもりゅかちって確か日本食とか苦手って言ってなかったっけ」
「そこはなんとでも言えばいいじゃないの。あの子があたしに誘われて来ないわけないしね」
「――さすが女王様。良く躾けていらっしゃるようで」
「そういう意味じゃなくって、普段はだるそうにしてるリュカも皆で騒ぐのは好きって意味よ!」


 両手を挙げてゆるゆると愉しげに清世が凛子の発言に笑みを浮かべる。
 心外だわ、と言うかのように凛子は己の胸元で腕を組みながらほんの少しだけ拗ねたように唇を尖らせる。だがそこはそこ。持ち前の姉御肌気質の彼女は「そうと決まれば」と言うかのように携帯を手早く取り出すと二人のアドレスをピックアップし始める。
 程よく伸ばされた指先の爪が勢い良くタイピングを始め、メールの文章を作成しだしたのを見ると、清世は一度口笛を吹きながら寒さに肩を竦めながら様子を見守る事にした。
 何はともなく皆で楽しめる事は良いこと。
 むしろ歓迎、大歓迎! な清世は既に鍋パーティに思いを走らせ、表情を思わず緩ませてしまう。


「はい、送信っと」


 凛子は打ち終えたメールをさっと見直した後、綺麗に顔文字や絵文字で飾られたそれをあっさりと送った。その内容は非常に簡潔的なもので――。


『 あたしの家で清世の風邪防止鍋パーティやるわよv 美味しい料理が食べたかったら来なさい 』


 ――ちょっと命令口調だったのは言うまでもない。



■■■■■



「――っていう流れで開催に至ったのよねぇ」
「やーん、だーりんっては超優しいー!」


 鍋パーティ開催場所である凛子の自宅マンション(1LDK)では今女性陣二人がそれはもう嬉々として鍋の準備に勤しんでいた。
 食材の買出しは既に凛子が帰宅前に済ませており、誘った相手の一人――七種 戒(さいぐさ かい)と共に野菜を切ったりと下ごしらえを始めている。もちろん彼女にも予備のエプロンを渡し衣服を汚さぬよう気をつけてと指示をする事は忘れない。何より大事な大事なハニーを汚して良いのは自分だけ――とは思っていないが、服に変なシミが付くのはオカン精神からしてよろしくない。
 今こそ外見十八歳の美少女の凛子だが、アウルに目覚める前は四十代の主婦という過去を持つ。垣間見える主婦根性を見て周囲はたまに感心するばかり。


「あら、ハニー。包丁はそう持つんじゃないわよ。学校で習ったでしょ」
「え……あ、はは。もう忘れました……」
「あらまあ。こうよ、こう」
「はぁーい」


 テキパキと下準備を済ませる凛子に対して戒は包丁の握り方からして危なっかしい。
 しかしここで簡単な作業だけ手伝わせても戒の為にはならないと踏んだ凛子は丁寧に丁寧にと彼女に指導し始める。時間こそ掛かるもののきっとこれがハニーである彼女の役に立つと信じて、だ。
 そんな凛子もといだーりんの指導の下、戒もまた真剣に野菜を刻む姿が見られたとか。


 一方。
 清世と最後の参加者であるリュカ・アンティゼリはオヤツなどの買出しに足を運んでいた。


「うーん、寒ぅ〜! 店の中あったか〜」
「風邪予防パーティって……マジでダリィ」
「って言いつつしっかり参加しちゃうりゅかち素敵」
「アア? 来なかったら来なかったであの女王様に後でぐちぐち嫌味言われる事くれー目に見えてんだろォが」
「嫌味っていうか心配のお小言じゃん? りゅかちの事あれでいてちゃんと食べてるのか気になってたみたいだしねぇ」
「メンド……」


 買出し先にて適当なスナック菓子などをピックアップし、籠の中に手早く入れていく清世。
 気だるそうにしてはいるものの、素直について来るリュカについつい清世は口元を緩ませてしまう。参加人数は四人と言う事でそれなりの量を買い込んでも大丈夫だと踏んだ清世は自分の好きなものから皆が良く食べている菓子を遠慮なく放り込む。
 その最中、酒のツマミとなるものを何食わぬ顔でリュカも籠の中に入れ、其れに気付いた清世がによーっと更に笑みを深めた。


「さて、俺達には酒酒。女性陣にはソフドリっと」
「俺白ワインな」
「お、良いね〜。鍋には白ワイン合うよ」
「そうなのか?」
「鍋初体験だっけ〜。んじゃま、凛子の味付けに合いそうなモンをおにーさんがピックアップしてあげましょー」
「おー……」
「やる気ないねぇ。……って、これどうよ。さっぱり目の味で後味も良いよん」
「じゃあそれでイイ。どうせ金はお前持ちだし」
「ちょちょちょ!? 後で割り勘だからね!?」
「そんな話は聞いてねェ」
「奢られる気満々とかってどうよ。えー」


 リュカは清世の選出したワインを受け取り、ラベルに印刷されている文字に簡単に目を通す。細かい文字を読むのは面倒なため必要最低限の部分だけ確認すると彼はそれを籠へと入れた。清世が唇を尖らせてぶーぶーと文句を言うが、彼とて本当に全額負担させる気は……多分ない。
 大体の物を買い終えた後、再度買い忘れはないか確認しレジへと向かう。加算されていく金額を見て酒が含まれていた事もあり結構高額になったが、四人分と考えあえて気にしない事にした。
 凛子のマンションへと至る道中も清世は「寒い寒い」と口にする。リュカはそんな彼の姿を眺め見つつ、「もっと着込めば?」と一言だけ進言した。


「ただいまー。買出し班只今戻りま――」
「はい、ハニー。味を見てくれる?」
「あーんv」
「――ウゼェ」
「あらやだ、二人ともおかえりなさい。リュカはなによ、ウザイって」
「別に」
「なーなー、だーりん。これもうちょっとだけ味足したいー!」
「ふふ、了解よぉ」


 帰宅した二人が扉を開けた瞬間見えたのは味見用の小皿に息を吹きかけ、丁寧に冷ましてから戒に手ずから味見をさせている凛子の姿だった。
 まさに二人きりの甘い世界。らぶらぶっぷりを目にした男性陣はやれやれと肩を竦めるのみ。
 清世とリュカは両手に抱えてきた袋をパーティ会場である部屋の端の方に寄せ、邪魔にならない位置にて飲み物を取り出し並べていく。部屋に漂う鍋の良い香りが鼻先を擽り、途中清世の腹が鳴った。


 リビングのローテーブルに電気鍋をセットし、ぐつぐつと煮えている鍋を前に清世とリュカがまず腰を下ろす。やがて全ての作業を終えた戒と凛子もエプロンを外してその輪に交ざった。次いで各自お酒とソフトドリンクを手元に用意すると、頃合を見てからグラスを手にし――。


「それじゃあ」
「「「 乾杯ー!! 」」」


 皆で声を揃えてパーティ開始の合図。
 カツンっとぶつけ合うグラスの衝撃を心地よく受け取りながら空腹であった清世と戒は真っ先に箸を伸ばす。「とにかく肉!」と目を光らせて戒は自分の好きな食材を小皿へと引き上げて心から美味しそうな笑顔を浮かべながら食す。その隣では清世が「おいしー、うまー」とそれはもう幸せそうな表情で身体を内側から温めるように鍋を食べていた。
 凛子もまた自分の分を取り分けて食べ始めようとするが、ふとリュカの手元を見れば彼の小皿は空っぽで。


「あら、リュカ。食べないの?」
「あー、俺酒だけでイイ」
「濃い味付けにしてないから食べなさい」
「……」
「嫌そうな顔をしても駄目なものは駄目。食べなさい」
「……量、少なくてイイからな」


 日本食が苦手なリュカは渋るも、女王陛下である凛子に逆らえるはずも無く問答無用で食事に加わる事となる。パーティ系は好きだが食事までは……と考えていたらしい。
 しぶしぶという感じではあるものの本人の同意を得た凛子はリュカの小皿を取り上げると適当な量と肉と野菜のバランスを考えて乗せていく。それを白ワイン片手に眺め、やがて自分の元にそれが置かれるとグラスを置いて箸に持ち替え、食べられそうな食材をピックアップしながら食べ進めることにした。


「はー、美味しいー。凛子の料理美味いー」
「鍋なんて結構簡単な料理よ。味付けにさえ気をつければ食材を入れるだけで済むんだから」
「いやはや、おにーさんの為に企画とかホントにありがとね〜」
「どういたしまして。あ、こらハニー。肉ばっかりじゃなくて野菜も取って頂戴」
「えー、肉美味しいもん」
「せめてこれくらいは食べなさい」
「ああああ!! 野菜足されたー!!」
「あのリュカだって頑張って食べてるのよ」
「いや、その発言どうよ。あー、でも柚子風味で鶏と椎茸なら食べられると発覚したゼ」
「鶏だと!? 私の敵か!」
「他は食えねーんだから敵も何もねーッつーの」


 肉メインで食べ進めている戒に食い掛かられ、リュカは呆れたように他の苦手食材を口に運ぶ。そんな彼は豆腐と野菜が完全にアウトだと発覚し、盛られたそれらにげんなりと顔を歪める。鍋はまだ食べられない事はない。でも食べるなら鶏と椎茸がいい、心の中でそう思いながら。
 特に清世が選んでくれた白ワインと鍋は良く合い、酒も進む。周囲もまた各々好きな飲み物を手にしながら和気藹々と食事を進めていた。


「そう言えば冷蔵庫の中にツマミになりそうなものがあったわね。ちょっと持ってくるわ」


 ふと、凛子はそう言い立ち上がる。
 冷蔵庫から皿を取り出して冷えたそれを温める為に電子レンジへと入れ、スイッチを押した。その途端――。


「っ!?」
「きゃー! 停電!?」
「おー、これまた見事に落ちたなァ」
「あら、やっちゃったわ」


 バチッ! と良い音を立てた後一気に電子機器の電源が一斉に落ちる。
 ブレーカーが落ちてしまったことは明白で、家主である凛子はちろっと舌を出す。


「これが闇鍋……」
「状況的には合ってるけどちょっと違うよ、リュカ」
「闇鍋はもっと……もっと恐ろしいものよ。この程度で闇鍋だなんて甘いわ」
「おー?」
「――はっ!! あ、えっと、お、おにーさん、ブレーカー上げに行こうかなぁ〜。凛子、場所どこ?」


 間違った闇鍋知識を得そうになったリュカに対して女性陣が突っ込みを入れる。特に凛子は「甘い」の部分を強調して、だ。
 そして清世はと言うとブレーカーが落ちたその瞬間ビックリし声を上げそうになるも何とか踏み止まっていた。自分の精神を保つため「ビックリしすぎて固まったとかじゃないんですからね……?」と言い聞かせながら凛子に質問を口にする。
 だがそれを間近で見ていた者――リュカが見逃すはずも無く。


「一緒に行ってやろうか?」
「え、いや、一人で行ける行ける」
「遠慮すんなって。暗闇苦手なんじゃねーのォ?」
「いやいやいやいや!? 平気、平気、さっきのはちょっと驚い――っとと」
「今の清世可愛いわ〜っ」
「う……凛子になでなでで慰められてるなう」
「俺も撫でてやろうか」
「色んな意味で心折れちゃうから止めて!」


 面白い事には積極的に食い付くリュカの言葉に最終的に両手で顔を覆い、清世は軽く伏せる。その最中も凛子はうっすら見えている彼の頭を撫でることを止めない。
 だがそんな中、戒だけは違った。彼女は「夜目」を発動させるとリュカの皿に自分の分の野菜を全部入れるという荒業に出る。そして唯一視界がクリア状態である彼女だけがさくさくと食事を進めていた。


「っと、明かりはライターでイイか」
「火事起こさないで頂戴ね」
「おー。ほら、清世行くぞ」
「さっさと上げてさっきの事忘れたい」
「俺が忘れネェ」
「いーやぁあああ!!」
「――平和よねぇ」


 シュッとライターの点火音が聞こえたと同時に仄かにリュカの周囲が明るくなる。
 なんだかんだと男性陣二人にブレーカーの場所を教えた凛子はテーブルに肘を付きながら照明が付くのを待った。リュカがライターで照らしながら清世がブレーカーのカバーを外し落ちているそれを上げる。電気が再び流通したのを確認した後、リュカはライターを消した。二人で元の席へと戻り、再び食事を再開しようとするが――ここでリュカは己の皿の異変に気付く。
 増えている。
 明らかに食べ終わりに近かった皿に野菜がたっぷりと……。


「皿の分は食べなきゃダメなんだぜ?」
「戒、テメエか!」
「何の話? あー、肉美味ー!」
「くっそ、折角食べ終わったと思ったのによォ」
「いえーい清にぃ飲んでるー!?」
「りゅかち、ガンバ! 七種ちゃんはなんでソフトドリンクでそんなテンション高いの?」
「きっと気のせい! あはははは!!」
「そうね、皿に入った分くらいは食べて欲しいものね。はい、ハニーも」
「やぁああ!! 盛らないで! 増やさないでー!」
「ザマァ」


 凛子がさらりと同意し、「勝った!」と喜んだのもつかの間。
 戒の皿には見事に豆腐や野菜類が大量に追加され、彼女はギリギリと悔しさに歯軋りをしながらリュカを睨む。原因は元々自分に有るがゆえに戒は行き場の無い感情をどう消化したものか悩みに悩んだ。
 そんな彼らを見て凛子は「若いって良いわよねぇ」とうっかり思ったとかなんとか。



■■■■■



 腹が膨れた後は四人対戦のレーシングゲーム大会へと移行する。
 片付けを手早く終わらせた凛子も参戦し、テレビ画面の前では白熱した戦いが繰り広げられていた。


「おにーさん、そんなにこれやった事ないんだけどねー」
「まずは慣れからね。一回くらいは気軽にやればいいわよ」
「皆、私の前を塞ぐな……?」
「戒が既に人格変わッてんぞ」


 ハンドル型リモコンを手にした戒の変貌に素早く指摘を入れるリュカ。彼もまた自分の子供と遊び慣れている分気楽に遊ぶ気満々であった。とりあえず落ち着かせる意味も込め、戒を自分の膝に座らせつつゲームスタート。
 もはや誰もこの状況に突っ込みを入れる気にはならず、画面に視線が釘付けとなる。


「うわっ、おにーさん飛ばしすぎてコースアウトー!」
「スタートが出遅れた分取り戻さなきゃ。――見なさい、あたしのドリフト!!」
「おー。やるな、凛子」
「だーりんのドリフトが神掛かってる、だと!?」


 今は自分以外が敵という状況。
 妨害アイテムをコース上に置いて足止めをしたり、支援アイテムで自分のスキルを上げたりと様々な方法でレースが進んでいく。最初は慣れない様子で動かしていた清世もやがてコツを掴んできたのかそれなりに動かせるようにはなった、――が。


「ぎゃ! 自分で仕掛けた罠に引っ掛かった!」
「あらあら、そういう事もあるわよね」
「うー……またコースアウト。戻りーっと」
「うっしゃー! 今は私が一位ー!!」
「おー。でもまだ追い上げる余地はあるなァ」
「うわ、本当だ! 二位にリュカがいる!」
「――よし、ここでショートカット」
「ぎゃー! 抜かれたー!!」


 元気いっぱい喜怒哀楽を表現する戒と、的確にコースを把握し最短距離を走るリュカ。もはや勝ち負けは置いておいて、ゲーム慣れを目的に動かす清世。凛子はそんな彼らを追いかけつつ、こっそり妨害アイテムを設置しては走り逃げていく。
 このままではリュカが一位のまま独走してしまう。そう判断した戒は最終手段に出た。


「喰らえ、リュカ! 無敵状態アターック!!」
「ハァ!?」
「って、ああああああ!!」
「お前ッ」


 無敵アイテム使用で輝く機体のまま戒はリュカの機体に突っ込み、ぶっ飛ばす。だが勢い余ってしまいそのままコースアウト。まさに世は道連れならぬ巻き込み自滅。


「戒ー!! テメエー!」
「ちょ、ギブギブ! 女の子に羽交い絞めってどうなん!?」
「あら、あたしに一位を有難う」
「おにーさんに二位有難うね〜?」
「だーりん、清にぃ助けてー!!」


 コースアウト二人組のじゃれ合いを横目に見つつ、さり気なく追い上げていた凛子と清世がゴールを潜り抜ける。リュカが戒を綺麗に羽交い絞めしている為、二人の機体はコースアウトのまま時間だけが刻々と刻まれていく。
 床を手でばんばん叩き降参の意思を示してもリュカは中々戒を離そうとしない。もちろん手加減はしているので、問題はないのだが……。


「あー、笑った笑った。身も心も温かくなっちゃってホント嬉しいよねぇ」
「清世はこれからもちゃんと防寒しなさいよ」
「はーい。了解ですってね」


 満足げに腹に手を当て、今日の鍋パーティを心から楽しんだ清世は笑顔が止まらない。
 その様子を見て凛子は自分の進言が間違っていなかったと嬉しく思い、そろそろ戒とリュカのじゃれあいを止めようか考えつつ――面白そうなので放置しておく事にした。


「二人とも私を助けてー!」
「テメエは反省しろ!!」


 男女の叫び声が一人暮らしの部屋に響く。
 たまにはこんな風にわいわいと騒ぐのも良いもの。普段にはない喧騒さに逆に心和ませつつ、凛子はノンアルコールのビールで喉を潤した。










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■   登場人物(この物語に登場した人物の一覧)  ■
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【ja3082 / 百々 清世 / 男 / 21歳 / インフィルトレイター】
【ja1267 / 七種 戒 / 女 / 18歳 / インフィルトレイター】
【ja5657 / 青木 凛子 / 女 / 18歳 / インフィルトレイター】
【ja6460 / リュカ・アンティゼリ / 男 / 22歳 / 阿修羅】

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■         ライター通信          ■
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 こんにちは、WTアナザーストーリーノベル(特別編)の代理執筆指名有難う御座いました。

 今回は皆様で鍋パーティ! という事で色々アドリブを入れつつ楽しくわいわいとした話を書かせて頂きましたのでどうか笑って頂けますように!
■WTアナザーストーリーノベル(特別編)■ -
蒼木裕 クリエイターズルームへ
エリュシオン
2013年01月04日

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