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『藤咲く夜にけぶる雨〜貴方と共に 』
遠倉 雨音(gb0338)

「――そろそろ休憩にしませんか?」

 淹れたての温かなコーヒーをカタリとカウンターに置きながら、くすりと笑って遠倉 雨音(gb0338)は柔らかく声をかけた。それに、む、と小さな声を上げて、カウンターでずっと原稿に目を落としていた藤村 瑠亥(ga3862)が顔を上げる。
 静かな夜だった。雨宿り処『虹待亭』のみならず、街そのものが静謐に満たされているかのように、静かで落ち着ける、夜。
 自身の分のコーヒーもその隣の席に置き、座った雨音をちらりと見た瑠亥が、そうだな、と小さく息を吐いて原稿をカウンターに放り出し、コーヒーへと手を伸ばした。その原稿は、明日の結婚式で読むことになっているもので、暇さえあれば目を通している姿を雨音は何度も見ていた。
 きっと、落ち着かないのだろうと思う。それは雨音も同じだから、瑠亥の気持ちは良く解った。
 結婚式の前夜。明日になれば自分は彼の傍らで、新婦として今日までとは違う気持ちで、新郎となった瑠亥とヴァージンロードを歩くのだと考えると、何だか不思議な気持ちになる。
 それは、今までがあまりにも慌しすぎた中での、ぽっかりと空白のように明いた『今夜』だからかもしれなかった。当たり前なのだけれども、結婚式の準備というのは初めての経験ばかりで、おまけにお互い仕事で抜けられず、予定の合わない事も少なくなかったから、その僅かな暇に一気に進めなければならなくて。
 ようやく明日だ、と感慨深く思う気持ちの中には、一握りはやっぱり、もうあの慌しい日々を送らなくて良いのだ、という安堵があった。結婚式の招待状に打ち合わせに小物、飾る花まで意見を聞かれるのだから、こんなにやる事があるのかと数多の先達に、無条件で敬意を払いたくなったほどである。
 そんな事を考えて居たら、ふと、瑠亥が笑いを零した。それに気付いて雨音は、こくり、首を傾げる。

「瑠亥?」
「いや、何でもない。本当に明日なんだな、と。‥‥‥よく無事に辿りつけたな、と」
「瑠亥も頑張ってくれましたし、ね」

 そうして瑠亥がゆるりと首を振り、噛み締めるように言ったのに、同じことを考えていたらしい、と雨音は小さく笑った。瑠亥が忙しくて動けない分は雨音が1人で進めた部分もあるし、逆に雨音が抜けられなければ瑠亥が1人で頑張ってくれたし――それには本当に感謝している。
 それに、そんな忙しい日々の中でも、瑠亥は適う限りドレスを選んだり、自身のタキシードを試着するのに最大限、時間を割いてくれた。ドレス屋の店員には、意見を聞いてもあまり役に立つ答えが返ってこない瑠亥に『新郎さん、照れてるの?』なんてこっそりと聞かれたものだけれども、もともとそういうことが得意ではない人なのだ。
 そう告げると納得して、後は雨音の意見も取り入れつつ、店員が良いように取り計らってくれた。おかげで自分は勿論、瑠亥もさほどストレスを感じず、衣装を選べたのではないかと思う。
 着たければ全部着て良い、と本音の見え隠れする照れた様子で、ぼそぼそと言ってくれた瑠亥。もちろん、ウェディングドレスを何着も着るなんて出来はしないから、興味を惹かれるものを試着させてもらったり、店員に薦められたドレスを試してみたりして選んだのだけれども、そういう時間が楽しいと感じたのはやはり、雨音も人並みにドレスへの憧れがあったということだろう。
 そんな事を話していたら、だが、と瑠亥が眉を曇らせた。

「――あの服だとやはり、戦い難そうだな」
「まだ言ってるんですか、瑠亥? 気持ちは解りますけれども‥‥」

 くすり、瑠亥の言葉に雨音は笑った。タキシードを試着した際、店員に『動き辛くはないですか?』と確認されて、瑠亥はごく真面目な顔で『いざという時に戦えない』と言い切り、店員を困らせたのだ。
 幾ら大きな戦争が終わって久しいとはいえ、戦いがまったく消えた訳では勿論、ない。まだ、廃棄されていたはずが何かの拍子に再稼動を始めてしまったプラントからキメラが出てくる事もあるし、人類同士の戦いだって、雨音達の力が必要とされる場面は幾らでもある。
 そうである以上、何かあればたとえ結婚式の最中であろうとも、瑠亥は飛び出していくだろう、と想像するのは容易かった。自分だっていざとなれば、彼と一緒に走って背中を守る――までは無理かもしれないけれども、一助となることくらいは出来る。
 それがとても想像出来たから、自分のドレスが決まった後で、店員と一緒に瑠亥のタキシードを選ぶ時には、出来るだけ動き易そうに見えるものにしたつもりだった。けれどもどうしたって、戦闘服とタキシードでは、動き易さに違いは出る。
 特注にすれば良かったかもしれませんねと、思ってからそんな自分に苦笑した。瑠亥にとってはきっとその方が良かっただろうけれど、戦いに出るのを前提に結婚式の衣装を作るのも、何だかおかしな事だと思ったのだ。
 そんな思考に苦笑して、空になったカップを下げて新たなコーヒーを淹れるべく、カウンターの向こうに戻る。と、不意に思い出して「そう言えば」と雨音は瑠亥に声をかけた。

「覚えてますか? 私の両親に初めて会った時の事」
「もちろん。‥‥あれは、一生だって覚えてる、な」

 少し、悪戯めいた気持ちで問いかけた雨音に、瑠亥が返したのは呻きにも似た言葉。それは誇張でも何でもなく、瑠亥の素直な本音なのだと解ったから、雨音はくすくすと堪えきれない笑いに小さく肩を揺らす。
 自分の分も新しくコーヒーを淹れて、再び瑠亥の隣に腰をかけた。そうして少し首を傾げ、彼の顔を覗きこむ。
 瞳の光はバツが悪そうで、見ようによっては拗ねた子供のようにも、照れ恥らう少年のようにも思われた。

「あの時の瑠亥は、戦場で命のやり取りをしている時よりもはるかに緊張した顔をしていましたもの、ね?」
「想像もできんかったしなと‥‥仕方ないだろうと」

 そんな光を見ながら言った彼女に、瑠亥はまったくその通りの表情を見せて、ふい、と目を逸らした。それが何だか可愛らしくて、雨音はまた苦笑する。
 ――それは彼に結婚を申し込まれ、雨音がそれを承諾して、しばらくしてからの事だった。





 傍らに座る瑠亥が、今までにない緊張を全身に漲らせているのが、傍らの雨音にも痛いほど伝わってきた。それはある意味で、その『敵』を前に雨音もまた、緊張していたからかもしれない。
 『敵』――すなわち、雨音の両親。実の両親を相手に『敵』という表現は、些か誇張が過ぎていると自分でも思うけれども、これからの話のことを思えばやはり、緊張が押さえられないのは事実だった。
 ――初めて婚約者を自分の親に引き合わせる時に、世の女性はすべからく、こんな気持ちになるのだろうか? 認めてもらえるだろうか、許してもらえるだろうかという期待や不安、そんなものが入り混じって自分でもどうしようもない感情を、ならば彼女達はどう処理しているのだろう。
 そんな事を考えながら、両親の困惑した顔を見つめる。この困惑は、娘が結婚をしたいという相手を連れてきたことに寄るものなのか、瑠亥自身に寄るものなのか、考える。
 今日の瑠亥は雨音の両親に挨拶をするのだからと、普段はあまり着る事のない改まった服装で、バグアと孤立無援で対峙した時ですらこんな表情は見せないだろう、というほど張り詰めた緊張を横顔に漲らせていた。実の娘である雨音ですら緊張しているのだから、瑠亥の緊張はいかばかりのものだろう。
 瑠亥が、膝の上でゆるく握った拳に力を込めた。それを、雨音は見つめていた。

「――俺は恐らく、とても褒められた人間ではないと思います」

 そうして彼が紡いだのはそんな、飾り気のない率直な言葉。その言葉に、雨音の両輪の顔がさらなる困惑と不安に彩られたのが解った。
 けれども、瑠亥の言葉は止まらない。ただ素直に、率直に――不器用に紡がれる言葉を1つも逃すまいと、雨音は耳を傾ける。

「色んな戦場に立ちました。人に顔を背けられることもしました。それを正当化しようと思いませんし、間違っていたとも思いません。――それでも、そんな俺を必要だと、愛してくれた雨音と、一緒に歩いていきたいんです」

 そうして、そう言葉を紡いだきり、断罪を待つ人のように沈黙した瑠亥に――雨音は幸せを噛み締めた。それだけ真剣に、真摯に、瑠亥が雨音と共に居たいと、歩んで生きたいと願ってくれていることが、痛いほどに伝わってきたから。
 きっと瑠亥の言葉は、結婚の許しを得るものとしてはあまり、相応しくないものだろう。けれどもそれが瑠亥という人であり、そんな人だから雨音は彼を案じ――ずっとそばにいたいと願ったのだ。
 だから。

「父さん、母さん。私は瑠亥と一緒に歩んでいきたい。私の事を誰より思い愛してくれる彼とこれから先も、ずっと」

 己の胸の中にある思いを、雨音も真剣な声色で両親へと訴える。2人が戸惑い、困惑し、迷っているのが何より、雨音を案じてくれて居るのだと解っているから。
 ただひたすらに、真っ直ぐに。どうか解って欲しいと、願いながら。

「これは、一生のお願いです。彼との結婚を認めてくれませんか‥‥?」

 紡げる限りの言葉と想いを紡いで、断罪を待つ人の様に沈黙した雨音と、ただじっと沙汰を待つ瑠亥を、両親は困惑と混乱と不安の入り混じった表情で見比べた。見比べ、どうしたものかしら、と相談する様に無言で、互いに顔を見合わせる。
 そうして、しばしの時間が過ぎた。それは永遠にも感じられて、さらに言葉を添えた方が良いのかと雨音が迷いを覚えた頃、ようやくその沈黙が深い、深いため息で破られる。
 諦めたような、呆れたような――そのどちらでもないような表情で、ため息を吐いて雨音を見つめた母。

「――あなた、そう言い出したらお母さん達がどう言ったって、聞かないくせに」

 そうして告げられた言葉もまた、表情と同じように諦めと呆れを伴った、何とも言えない声だった。初めて聞く声色では、ない。
 我儘はめったに言っていないつもりだけれども、一度自分でこうと決めたら、周りに何と言われようともめったな事ではその決断を翻さない雨音だ。それは彼女の信念というよりは、もはや身に付いた生き方そのもので。
 それを、恨んでいる様にすら聞こえる声色だった。反対をしたいけれども、反対をしたところで無駄に終わるのは目に見えているから、何も言えない――そんな声色。
 心外です、と雨音は小さく母に呟いた。確かに反対された所でこの願いを諦める気はないけれども、そんな風に、しかも瑠亥の前で言わなくたって良いじゃないか。
 知らず、子供のように小さく唇を尖らせる。そんな雨音に同じく諦めたような眼差しを向けた父が、今度は瑠亥へと向き直り、1つだけ、と声をかけた。
 瑠亥が、すっと背筋を伸ばしてそれに、応える。

「はい」
「――1つだけ、君に頼みたい。傭兵だというのなら、いつどうなるか解らないだろう。親バカと笑ってくれて良いが、雨音は賢い娘だ、きっとそれも理解して、覚悟した上で君と一緒になりたいと言っているのだろう。それなら私達としても、もう自分の事を自分で決めて良い年だ、無碍に反対はしない。――けれどもどうか、娘を悲しませるような事だけはしないでくれ」

 そうして父が瑠亥に告げたのは、矛盾した、戦場に生きる者には無茶でしかない、けれどもこの上なく雨音への思いやりに満ちた願い。それが解ったから、雨音は何も居えなくなってただ、沈黙して唇を噛み締めた瑠亥をそっと見つめた。
 きっと、瑠亥は頷かない。瑠亥は戦場を捨て、戦いから離れて生きる事が出来ない人だ。それが、雨音が愛した瑠亥という人だ。
 それを雨音は、誰より知っているつもりだった。そんな彼を案じても居た。けれども同時に、いざとなれば瑠亥は己の命すら容易く手放してしまうのだろうと――諦めても、居たから。

(それに、それはきっと私も同じ)

 雨音が瑠亥を案じるように、両親はきっとずっと、雨音を案じてくれていた。傭兵になったその時から、いつか娘を失う覚悟だけは胸に抱え続けていたのだろう。
 瑠亥への願いは、雨音への願いも同然だと理解出来た。――まだ戦いを捨てられない雨音にもまた、自分達も瑠亥も悲しませないでくれと、両親は言っているのだと。

「‥‥‥‥」

 だから無言で雨音は、両親に向かって頭を下げた。きっとこの人達は、それでもその時には躊躇わないだろう事だって解っているのに違いないのだ。解っていてそれでも、そう願わずには居られなくて――それでも『どうせ聞かないじゃない』と諦めて、許してくれるのだ。
 それが、素直にありがたいと思えた。だから、約束は出来ないけれども最後まで努力はすると、それが自分に出来る精一杯なのだと、想いを込めて頭を下げる。
 同じように瑠亥も、雨音の傍らで深く、両親に向かって頭を下げた。そんな2人を両親もまた、無言で見つめていたのだった。





 ――それ以来、両親からその件について、何かを言われたことはない。そうそう顔を合わせることもなかったが、たまに結婚式の準備などで顔を合わせた折や、2人で招待状を渡しに行ったときにもそれ以上の事を言われる事はなかった。
 代わりに聞かれるのは、瑠亥についての事。他人ではなく、まだ身内でもない相手への、距離の取り方を計りかねているような態度で彼に接しながら、どこかで接点を見つけようとして、けれども直接は聞けなくてそっと雨音に聞いてくるのだ。
 それは瑠亥も同じ事だった。彼の方は両親について聞いてくることはあまりなかったけれども、悩んでいるのは察せられたから、そんな時は雨音が間に立って、お父さんはこっちの方が好きですよねとか、瑠亥はこうした方が良かったですよね、などとフォローして。
 きっと明日からは、身内だけれども他人だった相手への、距離の取り方を模索する日々が、始まる。雨音自身も瑠亥との、新しい生活にもしかしたら戸惑う事もあるかも知れないけれども、これから永遠を彼と共に過ごすのだと思えば何という事はない。
 いつしかまた、コーヒーカップが空になって居た。新しく淹れようとして、さすがにそればかりでは胃に悪いと、キッチンの中にあるものを思い出す。
 確か、先日焼いたビスコッティがあったはずだった。新しいコーヒーを淹れた後、『少し何か食べましょう』と瑠亥に声をかけてビスコッティを皿に載せ。
 ふと、ずっと気にかかっていた事がもやりと、胸に去来する。明日からの新しい生活。それはそう、なのだけれども。
 ぶつけるべきか、沈黙するべきか、少し悩んで雨音は小さく首を振り、思い切って瑠亥にこう言ってみた。

「明日のお料理は皆さん、喜んでくれると良いのですけれど。一緒に試食をして、一番美味しかったお料理ですし――でもいつか、親しい方を招いてホームパーティーなども出来れば良いですね」
「そうだな。うちは色々とあるし、ここを貸し切りにすれば、そこそこ人も入るだろう‥‥と‥‥?」

 雨音の言葉に、いつも通りにこくりと頷いて賛成してくれた瑠亥に、けれども雨音はつい複雑な眼差しを向ける。『うち』で『ここ』。ならばやはり、瑠亥は雨音と一緒に住んでくれる気はないわけだ。
 雨音と付き合う様になる前からずっと、瑠亥は自分で営んでいる孤児院で暮らしていた。雨音もまたこの自宅兼店舗で暮らしていて、明確にそうしようと話し合ったわけではないけれども、何となくこれからもこのまま別に暮らすような、そんな雰囲気になって居て。
 何となく、自分から言い出してはいけない気がして居た。瑠亥の気持ちは理解出来るつもりだし、それが彼なのだとも思っていたから、それにもやりとした疑問が浮かぶたびにそう、自分に言い聞かせていた。
 ――けれども。

「瑠亥があの場所を大切にしている事は勿論知っていますが‥‥」

 驚いた様に自分を見る瑠亥に、雨音は意を決して口を開く。胸にずっと溜まり続けて居た思いを、不満を、口にする。
 それは自分の我儘に過ぎないのかも知れないと、自戒した時もあった。けれどもやっぱりどうしても、仮にも新婚になるのだからもう少しばかり、一緒に居られるように取り計らってくれても良いのじゃないかと、つい思ってしまうから。

「‥‥その。一緒にいる時間をもう少し増やすために、こちらに移ってきて下さっても良いではありませんか」
「む‥‥」

 そうして思い切って、本当に思い切ってそんな我儘を言った雨音に、瑠亥はやっぱり困った顔になった。ビスコッティを摘みあげたまま動きを止めて、雨音をじっと見つめている。
 ――やはり、我儘なのだろうか? あれは瑠亥の大切な場所で、生きがいのようなものなのだし、そんな瑠亥も愛している事に変わりはないのだから、雨音が我慢するべきなのだろうか――それに、もし逆に瑠亥がこの店を閉めて欲しいと言ったなら、自分はそれに頷けるだろうか――?
 幾つもの想いが胸に去来する。自分が、とんでもない我儘を彼に突きつけているんじゃないか、という気になってくる。

「しかしだな‥‥あそこを今離れるのは、危険というか‥‥‥」
「‥‥‥やはり、駄目ですか?」

 だからしどろもどろ、言葉を選びながら反論を試みた瑠亥に、雨音はやはり、と悲しくなった。だがそれを知ったらますます瑠亥を困らせると、何気ないふりでこくりと首を傾げ、あえて真っ直ぐ見上げて『気にして居ないのだ』とアピールする。
 それに瑠亥が、ふ、と小さな息を吐き出して、摘んだままのビスコッティを皿に戻した。そうしてカウンターから立ち上がると、雨音の傍までやって来て、ぎゅッ、と抱き締めてくれる。
 瑠亥の衣類に染みついた匂いが、夜気に儚く香った。それに目を細めて顔を伏せた、雨音に瑠亥が囁きかける。

「――善処しよう」
「瑠亥‥‥ありがとうございます」

 その言葉に、雨音は一瞬息を呑んだ後、ふわりと湧き上がって来た喜びに突き動かされるまま、笑顔でこくりと頷いた。そうして瑠亥の身体をそっと、ぎゅっと抱き締め返す。
 頤が、瑠亥の指に捕らえられた。促されるままに見上げると、瑠亥の唇が彼女の上にゆっくりと下りてくるのに、瞳を閉じてそっと待つ。
 きっとこれからもこうやって、1つ1つ、共に在るために話して、時にはぶつかり合って、日々を過ごして行くのだろう。けれどもそんな日々すらも、雨音と共にあるのだと思えばただ、待ち遠しい。
 だから雨音は幾度となく落とされる瑠亥の口付けを受け止め、瑠亥を強く抱き締めた。明日がやって来るのが、ひどく待ち遠しかった。





━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 /  PC名  / 性別 / 年齢 /    職業   】
 ga3862  / 藤村 瑠亥 / 男  / 22  / ペネトレーター
 gb0338  / 遠倉 雨音 / 女  / 24  /  イェーガー

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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いつもお世話になっております、蓮華・水無月でございます。
この度はご発注頂きましてありがとうございました。
そしてこちらでもまたお届けが遅くなってしまい、申し訳ございませんでした‥‥

大切な婚約者様との結婚前夜の物語、如何でしたでしょうか。
なんでしょう、いつも大人びたご様子のお嬢様なのですが、何となく蓮華の中のイメージはいつも可愛らしい感じで妄想が炸裂しまして、何だかもう色々と申し訳ありません(土下座
きっとそのうち、お母さんが旦那様の好きなものを作って歓迎しようとか、そんな事をもくろんでらっしゃる気配ですね(何
あの、イメージが違いましたら本当にご遠慮なく、いつでもリテイク下さいますと幸いです(さらに土下座

お嬢様のイメージ通りの、静かな夜半に紡ぐ思い出のひと時のノベルであれば良いのですけれども。

それでは、これにて失礼致します(深々と
鈴蘭のハッピーノベル -
蓮華・水無月 クリエイターズルームへ
CATCH THE SKY 地球SOS
2013年07月31日

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