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『暗き炎の燃える頃。 』
九条 静真jb7992)&九条 白藤jb7977)&九条 泉jb7993

 8月。世間一般の学生は夏休みを謳歌している頃合い、もちろん久遠ヶ原学園でも夏休みであることは変わらない。
 と言っても、一般的な学校とは違って撃退士養成施設でもある久遠ヶ原学園から、学生の姿が消えるという事は殆どないのだけれども。
 ゆえに、九条姉弟が実家である大阪の老舗呉服屋に帰省したのは、夏休みだからという理由ではもちろん、なかった。もし久遠ヶ原学園の学生たちが揃って帰省したとしても、叶うならば何かと理由をつけて、学園に居残り続けただろう。
 というのも、九条姉弟は実家で暮らす祖母と兄には、折り合いが悪い、という言葉では到底表現し切れないくらい、とにかく虐げられているからで。祖母は当たり前のように横暴だし、そんな祖母に長男だからという理由で可愛がられて居る兄もまた、それを笠に着て横柄に弟妹達に接するから、実家に良い思い出という物は1つもありはしない。
 だから普段、九条姉弟は己の実家であるその家には、滅多なことでは近付こうとはしなかった。けれども世の中が、お盆休みと呼ばれる時期になってしまうと話は別だ。
 幾ら撃退士としての仕事があると言い訳をしても、祖母や兄とて恐らくは、自分達を厭って帰って来ないのだろうと解ってはいるだろう。しかも祖母達が悪いのではなくて、返って来ない九条姉弟の方に問題があるのだと、心の底から考えて疑いすらしない。
 だから、せめてこんな時くらいは嫌でも実家に帰っていないといけなくて。僅かの間の我慢だと自分達に言い聞かせても、相変わらず過ぎる実家の空気は、帰省した瞬間からすぐにでも久遠ヶ原に帰りたくなるほど、で――

「――こんなとこで何してんねん」

 僅かでもその空気から逃れるように、さっさと店の奥に引きこもって帳簿の整理をしていた九条 静真(jb7992)の元に兄が姿を見せたのは、始めてから30分も経たない頃合いだった。わざわざ静真に絡むためだけに、彼の姿を探し回って居たのかと想像すると、少しばかり滑稽な気はする。
 とはいえ、それはあくまで少しばかりの事だった。それより何より静真の胸に強く浮かんできたのは、覚悟にも似た諦念だ。
 この兄が自分の前に姿を見せて、ろくな目に合った試しはない。考えるよりも身に沁みついた条件反射の思考が、表情にこそ出なかったけれども静真の眼差しを暗くさせる。
 そんな静真に、兄がふんと鼻を鳴らした。舐めるような眼差しで静真の手元を見つめて、見ているだけで気分が悪くなるような薄ら笑いを浮かべる。

「しみったれた事しとんなぁ。お前にはようお似合いやで。何やってもようやらん、役立たずやからなぁ」
「………」
「ほんま、お前は欠陥品やのぅ。しゃべれもせんし、とろいし、愛想の1つもようしよらん。お前、頭おかしいんちゃうか」

 そうしていつも通りの暴言を吐き散らし、凶暴な、弱い者をいたぶる眼差しで見下してくる兄から、静真はけれども努めて何の反応も返さないまま眼差しを逸らすと、黙々と作業を続けた。もとより話すことの出来ない静真だが、それでもぎゅっと唇を引き結んだのは、悔しさのせい。
 物心ついた頃からこの兄にはいつもこうした暴言を投げつけられているが、心が軋まないわけではない。まだ、その程度には何もかもに諦めがついてしまっている訳では、ない。
 故に反応を返さない静真に、だが兄は見なくても解るほどはっきりとした苛立ちの気配を発した。そうして動いた気配がした、と思った次の瞬間、静真は髪を乱暴に引っ張られる強烈な痛みと共に床に引きずり倒されている。

「……ッ!」
「涼しい顔しくさって何様のつもりや、あぁン!?」
「………」

 髪を乱暴な手つきで力任せに握ったまま、静真の顔を引っ張り上げて凄んだ兄に、静真は堪え切れず、悔しげな眼差しになった。ぎり、と歯軋りをして兄を睨み付ける。
 それに兄が、肉食獣が獲物を見つけた時のような、凶暴な眼差しになった。生意気な目ぇしよるなぁ、と笑った兄をそれでも、睨み付けることを止められない。





 大人しく正座をしながらも、九条 泉(jb7993)は内心げんなりとして、一方的に続く祖母の話を聞いていた。面倒くさいと思いながら嫌々帰省してみれば、腰を落ち着ける暇もなく呼び出されてこれなのだから、げんなりしない訳がない。
 それは、隣で一緒に正座している九条 白藤(jb7977)とて同様だった。否、今の祖母の話題を思えば、白藤こそうんざりしていたかもしれない。

「泉ぐらい見目がえぇならまだ役にも立つんに、ほんまにあんたは役立たずやなぁ。ただでさえ傷物のくせに、また傷こさえてきよったんちゃうか」
「どうやろなぁ」
「あぁもう喋りなや、どん臭いねんからあんたの話聞いとったら日ぃ暮れるわ。ほんま気ぃきかん子ぉやで、ろくに役にも立たへんねんし、ほんまは誰もあんたなんかいらんねや。しゃぁないからうちに置いたっとんのに、それも解らんと何やその態度は。大体な、あんたは昔っから……」

 白藤達に言わせれば、毎回毎回ほぼ同じ内容で進化の見えない嫌味を、きっちり延々と聞かせる祖母の話を聞いている方が、よほど時間の無駄というものである。とはいえ、それを言えばまたここぞとばかりに嫌味の嵐が降り注ぐのは、火を見るよりも明らかだ。
 だから白藤は大人しく顔を伏せながら、ちら、と傍らの泉に眼差しを向けた。

(また始まりよったで……難儀なおばあやでほんま、なぁ?)
(ほんま飽きもせんと……かなんよなぁ?)

 眼差しだけでにっこりと微笑んで見せた白藤に、返す泉の眼差しもまた同じく満面の笑顔。いつの頃からかアイコンタクトが得意になった彼女達は、こうして祖母に気付かれぬよう、様々な意志や感情を交わしていて。
 ゆえに祖母の繰言にも似た嫌味の嵐の中にあっても、それなりに暇を潰すことは出来るのだけれども、ずっと正座をしていなければならないのは普通に厳しい。ほんまに飽きひんよなぁ、と眼差しだけの溜息をこぼし合っていた白藤と泉は、ふいに奥の方から聞こえた物音に、はた、と眼差しのみならず顔を見合わせた。

 ――ガタタ……ンッ!!
 ――ダンッ、ドタ……ッ!

 明らかに何かが落ちたか、倒れたかといった風情の物音に、さしもの祖母も白藤への嫌味を止めて、眉を潜める。

「何やの、騒々しい」
「ちょぉ見てくるわ」

 そんな祖母におざなりに言い捨てて、白藤はぱっと立ち上がるとまっすぐに、物音が聞こえてきた奥の方へと足を向けた。それは決して聞きなれない音ではなく――だからこそ、確信にも似た嫌な予感が、する。
 ゆえに振り返りもせず真っ直ぐ部屋を出ていく、白藤と一緒に行こうとした泉に、ちょぉ待ちや、と祖母から声がかけられた。何やねんこのクソババ、という思いは胸の中にだけしまっておいて、笑顔で「なんやろ?」と外面だけはよく振り返った泉の前に、先ほどとは打って変わって上機嫌の笑顔が写真をどんと積み上げた姿が、映る。
 げんなりと、その山を見つめた。それは今までにも何度も持ち出された話題――泉の見合い写真だ。

「泉、今日こそ誰か決めて行きや。みんなえぇ人やでー。こっちは隣町のおっきい会社したはる旦那さんや。あぁ、この人なんかえぇんちゃうか、大阪で手広く商売やったはる人でなぁ……」

 そう、背筋がぞわぞわするような猫なで声で言いながら泉に広げて見せた写真は、祖母の基準で言う所の『選びに選んだ良縁』。つまるところ、お金持ちだったり有力なコネがあったりする、祖母にとって有利な結婚相手。
 ほんまに相変わらずやなぁ、と内心でうんざりした呆れ顔になった。写真の山を蹴り飛ばしたくなる衝動を辛うじて堪え、嫌やわぁ、とにっこり笑う。

「もっとえぇ男めっけて来てくれな、顔見るんも嫌んなってまうわぁ」

 ほな、と爽やかに笑って泉は、今度こそ白藤と静真を探すため、祖母に背を向けて部屋を出た。後ろから追いかけてくる、ヒステリックな叫び声はきっぱりと無視をする。
 泉を外面は綺麗だから利用出来ると気に入り、こうして堂々と自分にとってのみ都合の良いお見合いを懲りずに繰り出してくる祖母は、ある意味でとても判りやすい相手だ。もっとも泉にしてみれば、大変に迷惑なだけで。
 もっとも、それだからこそ自分だけがこういった振る舞いをしても渋々許されている事も、理解していた。だからせいぜいうまく立ち回って、この立場を白藤達を少しでも守るため、利用させてもらおう。





 ――ガタタ……ンッ!!
 ――ダンッ、ドタ……ッ!

 思い切り兄に頬をぶたれて静真は、そのままの勢いで、積んであった荷物の箱へと突っ込んだ。痛みはもちろんの事、盛大な音を立てて箱が崩れ落ちたのに、思わずぎゅっと眉を寄せる。
 何とかとっさに最低限の受け身は取れたものの、あくまで最低限の、致命的なダメージを避けるレベル。撃退士としての経験よりも、物心ついた時から虐げられてきた身体の記憶が、静真の身体をそれ以上動かさせない。
 ゆえに背中の痛みに唇を噛み、じわじわと広がる痛みを堪えながら、ただ兄を睨み付けて不屈の意を示す。そんな静真を見下ろす兄は、暗い愉悦に満ちていて。
 次は手が出るか、それとも足が出るか。足ならせめて腹は避けないと、内臓にダメージでも入ったら事だ。
 そう考えながら兄の出方を伺っていたら、ガラッ、と部屋の扉が勢いよく開く音がした。

「静真、兄さん!」

 そうして飛び込んできたのは、祖母に捕まっていたはずの白藤。一目見ただけでこの上なく正確に状況を把握した彼女は――何しろ幾度となく繰り返されたことだから、解らない訳もない――間に割って入って静真を背に庇いながら、兄を真っ直ぐ睨み付けた。
 そんな白藤の眼差しに、兄の顔に苛立ちが浮かぶ。その表情をねめ上げて、ハン、と白藤は嘲笑した。

「そない癇癪起こして。いつまで子供や、兄さんは……」
「こんの……ッ、喧しいわこのアマがッ! ええからそこどけや、おどれも一緒に殴るどッ!!」
「殴りたきゃ殴りぃな!」

 売り言葉に買い言葉、そんな勢いで投げ返された言葉に兄の顔が、怒りでこれ以上なく真っ赤になった。ブン、と空気を鳴らして振り上げた手が、そのまま勢いよく振り下ろされる。
 ――バシッ!
 頬が鳴る、激しい音が広くはない部屋の中に鈍く響いた。背に庇われていた静真がとっさに、白藤の身体を抱き締め庇おうとするが、その勢いを殺すことは出来ない。
 そのまま、2人は揃って勢いよく、床に叩きつけられた。その拍子に白藤のこめかみに現れたのは、とても、とても古い傷――静真が気にするから日頃は髪で隠している、やはりいつだったかこうして兄が暴力を振るった時に、静真を庇って負った傷。
 それをつけた張本人である兄は、けれどもその傷を見下ろして満足そうに嘲笑した。

「ほれ、その傷! お前なんか傷物じゃ、婚約したゆうてもどうせ、向こうの家からも突き返されるに決まっとるわ!」

 一言一言、どう言えば白藤の、そして静真の心を打ち砕き、己の下衆な優越感を満たせるかどうかに腐心する兄の言葉に、それと解っていても白藤は思わず、強く唇を咬んだ。祖母が白藤を役立たずだと断ずる、その理由の1つである婚約――けれどもそれが偽装婚約に過ぎないことを、もちろんこの兄だって知りはしない。
 だが、それだからこそ二重の意味で白藤の胸に、兄の言葉が突き刺さる。ゆえに唇を咬んで動きを止めた、白藤を強く強く抱き締めて静真は、今度は自身が彼女を背に庇おうとした。
 自分自身のことならば、心が軋みはしても我慢は出来る。けれども大事な姉が暴言を投げつけられ、暴力を振るわれているのを目の当たりにするのは、どうしたって許し難い。
 喉の傷ゆえに声のでない静真はだから、その怒りを眼差しに込めて強く、強く兄を睨みつける。その反抗的な態度と――そうして恐らくは『白藤と静真が互いに庇い合っているせいで』自分が『悪者の位置に立たされて』いること、両方に激昂したらしい兄が全身を怒りに震わせた。
 次こそ、足が出るか。それとも壊れたおもちゃに癇癪を起こして床に叩きつけるように、衝動のままにめちゃくちゃに殴り据えられるか――

「――あらぁ?」

 そんな緊迫した空気を切り裂くように、ことさら華やいだような響きの声が湧いたのは、まさにその時のことだった。白藤に追いついてきた、泉の声だ。
 泉はにっこりと、それはそれは綺麗な笑顔で3人を見比べると、軽い足取りで兄と白藤達の間に割って入った。そうして2人を隠すように兄の方へと向き直り、ますます笑顔に凄みを乗せる。
 その笑顔だけでも、彼女が決して表情通りの気分ではないことが――ひどく怒り狂っていることが、少々察しの悪い人間でも窺い知れただろう。それは、祖母という虎の威を借りている狐であるところの兄にも、十分伝わった。
 それを、確かめてから泉はことさら、何やろねぇ、と綺麗な笑みを浮かべて見せた。

「本家の兄さんがこないな所で、何油売り倒しとるんやろか? えぇ歳してお人形さん遊び気分が跡継ぎやなんて、本家も大変やねぇ」
「この……ッ!」

 そうして直裁に告げられた、己を容赦なく侮蔑し扱き下ろす言葉に、ギリ、と男が怒りに顔を朱に染める。だが白藤や静真相手とは違って、それ以上の行動に出ることが、出来ない。
 いくら気には食わないとは言っても白藤や静真とは違い、泉はあくまで従妹に過ぎない。おまけに見てくれの良さで祖母のお気に入りでもあるから、さしもの彼でも迂闊に手が出せない、言わば目の上のたんこぶなのだ。
 だから、手が出せない。だからこそ、苛立ちが募る。
 ゆえに歯噛みする兄に、ふん、と泉が鼻を鳴らした。そうして、もう1つ、2つ嫌味でもくれてやろうかと唇を動かしかけた所で、気配を察して口を噤む。
 そこに現れたのは、騒ぎを聞きつけて――というよりは恐らく、泉を追いかけてやってきた祖母だった。部屋を覗き込んだ彼女は、やはり一目で状況を把握したらしく、何しとんのや、と兄を見て。
 いつものように兄は、弟妹以外の前では浮かべている人当たりの良い、どこか困惑したようにも見える笑顔を、浮かべた。

「静真が伝票の整理しとるから、手伝ったろと思たら驚かせたみたいねん」
「まぁまぁ! せっかくあんたが優しに言うたっとんのになぁ、ほんま、静真も白藤も揃って恩も知らん愚図やねんから……どこぞ怪我でもしとるんちゃうか。あぁ、手が赤うなっとるやんか、はよ冷やさなえらいこっちゃ」
「はい……」

 そうしてあくまでいつも通りに、兄の言葉だけを信じ、兄の身だけを案じる祖母にはいっそ、感動を覚えるほどで。ほらほら、はようせんと、お医者には行かんで大丈夫か――そんなことを言いながら去る祖母の声が、遠ざかっていくのを虚しく、聞き。
 ――ギリ、と静真は強く、強く唇を、咬んだ。胸を焼くのは幼い頃から燃え続ける、どうしようもない恨みの、憎しみの炎。
 悔しかった。泉のおかげでこの場は収まったものの、自分自身では未だどうしようもなかった――静真は無力な子供のままだ。
 それが、悔しくて。白藤だって、叶うなら泉だって本当は、この手で守れるくらいにもっと、もっと強くなりたくて……強く……強く……

(……いつか、あいつらを纏めて消せるくらいに……ッ)

 声なき声で叫ぶ静真を見る白藤の胸にあるのも同じく、弟を守りたいという思い。かつて静真は今日と同じように、自分を兄から守ろうとして喉に傷を負い、声を永遠に失った――その償いを、自分はまだ何も出来ていない。
 だから。皆が――静真と泉と、それから他にも居る大切な人たちが、こうして理不尽に虐げられることなく、笑顔で居られる場所が欲しいと願う。その場所を守るための力が欲しいと、渇望する。
 そんな2人のために――特に大切な大切な白藤の為に、いつか必ず潰してみせると、泉は冷たい眼差しで決意していて。


 今はただ3人とも、また揃って久遠ヶ原に帰ることの出来る数日後が、恐ろしく待ち遠しくて仕方がなかった。





━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━‥・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【整理番号 /  PC名  / 性別 / 年齢 /     職業      】
 jb7992  / 九条 静真 / 男  / 17  /    阿修羅
 jb7977  / 九条 白藤 / 女  / 20  / アカシックレコーダー:タイプB
 jb7993  / 九条 泉  / 女  / 20  /    阿修羅

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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いつもお世話になっております、蓮華・水無月でございます。
この度はご発注、本当にありがとうございました。
そしてお待たせしてしまいまして、本当に申し訳ございません‥‥(土下座

仲の良い3人姉弟(違)の穏やかならぬ里帰りの物語、如何でしたでしょうか。
関西弁とのご指定でしたので、蓮華的関西弁を駆使してみましたが、ベースが播州弁なのであまり大阪寄りにはなってないような気がしなくもありません……(そっと目を逸らす
ちなみに、意外とお祖母様は書いてみて楽しかったです(←
どこかイメージが違うところなどございましたら、ご遠慮なくリテイク頂けましたら幸いです。

皆様のイメージ通りの、絶望の中で絆の深まるノベルであれば良いのですけれども。

それでは、これにて失礼致します(深々と
アクアPCパーティノベル -
蓮華・水無月 クリエイターズルームへ
エリュシオン
2014年09月29日

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