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『コタツで二人で 』
如月 統真ja7484)&エフェルメルツ・メーベルナッハja7941

 新年になると同時に、如月統真(ja7484)とエフェルメルツ・メーベルナッハ(ja7941)は初詣に向かった。
 柔らかい太陽の光が降り注ぐ朝、参拝を済ませた二人は一緒に自宅へと戻った。
「エフィちゃん、先にコタツに入ってて。僕はホットミルクを作ってくるから」
 手袋とマフラーをとり、統真はエフェルメルツにコタツに入るよう促した。
 天気は悪くなかったが、外はとても寒かった。
 長い間並んでいたため、二人の身体は冷え切ってしまっている。
「ん……ミルク、一杯で、いいの」
「え? ……あ、あぁ。そうだね」
 一瞬不思議に思った統真だけれど、すぐにエフェルメルツの真意に気付いて、にこやかにほほ笑んだ。
「統真と、半分こ」
「うん、ちょっと待っててね」
 統真はキッチンに向かうと、ひとつのカップの中に、ミルクを注いで少しだけはちみつを入れて温める。
(一杯で、いいの……か)
 エフェルメルツの言葉を思い浮かべ、統真の頬が緩む。
 一杯の方が早く出来上がって、早く飲むことができるから……という理由ではなくて、一杯の方がより甘く温かく飲めるから。

 エフェルメルツはコートを脱いでカーテンを開け、部屋に陽の光を入れた。
 それからコタツのスイッチを入れて、統真を待っていた。
「お待たせ」
 統真が出来上がったホットミルクを持って部屋に戻った。
「エフィちゃんどうぞ」
 コタツの上にカップを置くと、統真はエフェルメルツに微笑みを向けた。
「外、寒かった……統真、暖めて……?」
 エフェルメルツは統真の腕の中、そして股の間に座って、カップを手に取った。
「うん、暖めてあげるよ。随分と冷えちゃったから、風邪をひかないようにしないと」
 ミルクを飲む彼女を統真は後ろから優しく抱きしめた。
「……もっと」
 カップから口を離し、吐息と共にエフェルメルツが小さな声を上げた。
「ん、わかった」
 彼女の求めに応じ、統真は腰を浮かせて更に彼女に近づき、足をエフェルメルツの足に絡ませる。
 エフェルメルツはもう一度ミルクを飲んで、ふうっと甘い息を吐くと、カップをテーブルの上に置き、統真の手をカップに誘った。
「統真の、番」
「ありがと」
 統真はカップを自分の口に運んで、温かいミルクを飲んでいく。程よい甘さだった。
「……ね、統真、こっち見て?」
 ふいに、エフェルメルツが顔を上げて、統真を見た。
「ん?」
 カップを置いて、統真が視線をエフェルメルツに向けた途端。
「んっ」
 統真の唇が温かく柔らかな感触に覆われた。
「ん……っ、んん……っ。え、エフィちゃん!?」
「口にミルク、ついてた」
「そ、そう。ありがとう」
 彼女のキスは、ホットミルクより甘くて統真の身体を急激に温めた。
「……統真の身体、あったかい」
 エフェルメルツの手が統真の太腿の上に置かれ、彼女はぐりぐり腰を更に統真の両足の間へと押し付けてきた。
「もっと近く、統真、来て」
「これ以上近くは……」
「これなら、もっと温かさ、感じる」
 エフェルメルツは、横を向いて統真の頬に自分の頬を当てた。
 統真は思わずごくりと唾を飲む。
 もっと直接彼女に自分の体温を届けるには……。
(そう、こんな風に肌と肌を触れ合わせれば……っ。でもいいのか、いいのだろうか!?)
 エフェルメルツと統真は同居しているが、友達以上恋人未満の関係だった。
 統真の方はエフェルメルツといずれは恋仲になりたいと思い、せっせと彼女の世話を焼いている。
 エフェルメルツはそんな統真に感謝と好意を抱いているが、なにせまだ彼女は小等部5年。外見は12歳くらい。
 そして性格は見た目以上に幼かった。
 恋人になりたいというより、今は単純にもっと彼の気を引きたくてこんなことをしている。
「エフィちゃ、如何し――」
 彼女の手が統真の際どい部分にまで伸びて、統真は思わずびくっとして腰を後ろに下げた。
「統真、もっと深く……ダメ?」
「ダメじゃない、ダメじゃないんだけどね。そういうことを言うと……危険だよ?」
「どんな、ふうに?」
 口元にはエフェルメルツのうなじがある。穢れの無い色っぽさを感じる。
 足は彼女にぴったりとくっついていて、彼女が腕を下げたことで抱き締めていた統真の腕はエフェルメルツの柔らかな胸の上にあった。
「たとえば……こんなことしちゃうかもよ」
 統真は理性と戦いながら、エフェルメルツの服の中に手を軽く差し入れた。
「冷たい」
「でしょ! やっぱりこれ以上はやめないとね……ははは」
 統真はすぐに手を戻して、覆うように抱きしめるポーズに戻った。
「冷たい統真の手、温める」
 エフェルメルツはシャツのボタンを外すと、突然統真の手を自分の胸の中へ差し込んだ。
「!!!!!」
 直接感じる暖かなましゅまろのような感触に、統真の頭がくらくらし、強い眩暈に襲われる。
「エフィちゃん、もう十分温まった、温まったよ……!」
「そう?」
 動揺する統真とは対照的に、エフェルメルツは平然とホットミルクを飲んでいた。
 そして振り向いて、彼を見上げる。
「コタツ、もっと大きかったら……身体、全部入れて中で、二人で温め合えるのにね」
「……う、うん」
 統真は思わず、コタツの中で肌と肌を重ねて温め合う自分達の姿を思い浮かべてしまう。
「う……うう」
 イロイロと煩悩や本能と戦う統真を、エフェルメルツがじっと見ていた。
「統真」
「ん?」
「口にミルク、ついたの」
 確かに、彼女の可愛らしい唇に僅かにミルクがついている。
 自分の舌で舐めればすむはずだけれど、エフェルメルツは求めるような目を統真に向けていた。……統真にはそう見えた。
「エフィちゃん……」
 統真はゆっくり彼女に顔を近づけた。
「……はい、どうぞ」
 しかし、唇に当たったのは硬い感触。ミルクが入ったカップだった。
「統真の分」
「あ、うん。ありがとう」
 ちょっと残念な気持ちになりながら、カップを受け取って飲み始めた統真。だが……。
「うごげほっ」
 エフェルメルツが統真の両足の下に自分の手を差し入れて、ぐりぐりまた後ろに下がってきたものだから、思わずミルクを吹き出しそうになった。
「もう十分温まったよー、エフィちゃん」
 理性のたががはじけ飛ぶことを防ぐため、統真はエフェルメルツが身動きできないよう強く抱きしめ、胸の中に彼女を閉じ込めた。
「そうだね」
 エフェルメルツは自分を抱きしめる統真の腕に頬を当てた。
 彼の鼓動を背中で感じていた。少し、ペースが落ちたら……今度は、どんなことをしてみようか。
 そんなことを考えながら、今は統真の温もりに身をゆだねていた。

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【認証番号 / PC名 / 性別 / 外見年齢 / 学年】
【ja7484 / 如月 統真 / 男 / 11 / 高等部1年】
【ja7941 / エフェルメルツ・メーベルナッハ / 女 / 12 / 小等部5年】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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ライターの川岸満里亜です。大変お待たせいたしました、ノベルをお届けいたします。
再度のお2人のお話、とても楽しく書かせていただきました。
統真さんの反応は、現在はこのくらいで大丈夫でしたでしょうか。
お2人の物語をまた拝見できる機会に恵まれればいいなと思っております。
この度はご依頼ありがとうございました。
snowCパーティノベル -
川岸満里亜 クリエイターズルームへ
エリュシオン
2015年02月17日

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