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『ハートにジャストミート!〜会議編〜 』
月居 愁也ja6837)&矢野 胡桃ja2617)&加倉 一臣ja5823)&夜来野 遥久ja6843)&小野友真ja6901)&ゼロ=シュバイツァーjb7501


 ――痛烈な当たり、伸びる、伸びる……センターとライトの間、落ちた!! その間、セカンドランナーはサードを回り……
「っしゃあ! 走れ、走れ! もう一点ー!」
「同点からのぎゃくてーん!」
「うぇーい!! 一臣さん、はいたーっち!」
「あっ、ゼロさーん、こっちこっち。仕事、お疲れさんなー」
「遅なってスマン、陛下が……なぁ?」
「私が、何、……かしら?」
「レディは、いっくらでも準備に時間かけたらええです、磨くほどに輝きますもんね痛い痛い痛い!」
「とても輝いてますね、矢野さん。お二人、ご一緒でしたか」
 とあるファミレス、20時15分。
 終業後の社会人たちが、友人との約束に顔を揃える。
 一足先に到着し、ワンセグで白熱した野球観戦をしているのは小野友真と加倉 一臣。
 鶏の唐揚げを摘まんでいた月居 愁也は、ゼロ=シュバイツァーから到着の一報を受けて顔を上げる。見つけて手を振れば、ゼロの傍らには見慣れた少女・矢野 胡桃の姿もあった。
 二人の息の合った会話に、夜来野 遥久も目を細める。
「久しぶりーやなー。お二人、就職してから遊んでくれへんねやもん」
 愁也と遥久に向けて、ゼロはニッと笑う。
「それそれ。今日はその話でさーー」
 悪だくみをする少年のように、愁也は手招きをしては二人を座らせる。
「積もる話はたくさんあるんだけど…… まずは今季のP野球、どう見る?」
「俺は野球は詳しないけど、何処ゆーたらトラトラ応援するで! 地元やもん、なー」
「友真が中央派なんで助かってます太平洋派の俺です。今年は二刀流も安定感が増したよなぁ……」
「それな。それが、ようわからんねん。なんで中は投打両方やるんに、太は投げるだけとか打つだけとかあるん? ズルくない?」
「その違いの大きさが、交流戦で面白いんやんかー」
 愁也の話題提供へ友真と一臣が真っ先に乗り、広く浅く深くなゼロが、あやすように友真の頭をたたく。
「ゼロさん、わかってるぅー☆ ま、道民としてはクマーを推さざるを得ませんね! 今年はイケると思ってます。俺たちの二刀流まじヒーロー」
「日本一を目指すのであれば、中央の動向も見逃せませんが……こちらは、なかなか面白い様相ですね」
「中……? とら……? くま?」
 まったく入れない胡桃は、さておいて特大苺パフェをオーダー。
「そんな胡桃ちゃんの為になー、ジャーン! 選手名鑑とルールブック、持って来てん。ルールは俺もようわからん」
 友真が、手荷物から本を二冊取り出す。
「だいたいのルールは一夜漬けでもどうにかなるし、野球が好きならどうにかなるっしょ!」
「うん? なんや話が見えへんけど……」
「やー、それがさ。ゼロさん、胡桃ちゃん。愁也の会社でねー」
 テーブルに並べられているピザを齧るゼロへ、一臣が事の説明をしようとしたところ……

「同点からの逆転、見事ですね」
「うるせぇ、黙れ黒いの」
「野球はドラマと言いますし……8裏で逆転されて後がないくらいでドラマチックかと」
「そこの白いのも黙れ」

(ぷくく、お隣さんは可哀想やなー。こんな偶然もあるんやな、一臣さん)
(聞こえるって、友真。中央リーグじゃなくて太平洋リーグの試合かもしれないぜ?)
 隣のボックス席は、同じ試合を違う立場で見守っていたらしい。小声で笑いつつ、ちらりとメニュー越しに覗いた友真の目が点になる。
「よ」
「よ? ようやくピッチャー変える気になったか、向こうの監督」
「よねくら!!?」
「?」
 隣のボックス席に座る、色白黒髪の男を指さし、友真の声が震える。米倉と呼ばれた男は、きょとんとしている。
「なんだ。テメェのツレか、米倉?」
「いえ…… そういうわけでは」
「!! 誰ですっけ」
 驚いた表情を作ってから、一臣は記憶にあるようなないような、他方の大男に小首を傾げ、
「おや、胡桃。今日はナイトがたくさんいるみたいだね」
「…………ヴェズルフェルニル……っ」
 大男の影になるように座っていた黒髪の男が胡桃へ微笑みかける。
 胡桃が頬を染め息を呑むのは、男に対してか運ばれてきた特大苺パフェに対してか。
「――で、誰が可哀想だって? 小せぇの」
「あァ? 誰が小さいやて。デカけりゃ打てるなんてモンでもないやろ」
 大男の挑発に、友真がユラリと立ち上がる。
「器がデカけりゃ、自然と良い選手が集まるんだよ。ヒーローってのは、そうした中で競い合って生まれるもんだ」
「何ゆうとんねん。ヒーローはなぁ、ファンあってのモンや。ファンを魅せてのヒーローや。足元カタめたチーム作りが大事なんやで」
「私、こういう者です。優秀な人材は、いつでも歓迎しております」
 大男と友真が一触即発の空気を漂わせる傍らで、遥久は彼の部下と思しきスーツ二人へ名刺を差しだしている。
「おや、ご丁寧に。……ああ、あの会社の。最近、伸びてますよね。私はエンジェル商会東海支社のカラスと申します」
「京都支社の米倉です」
「あちらは天界本社のウル、……挨拶どころじゃなくてすみません」
「聞こえてんぞ! なにトラトラの奴らと名刺交換してんだ!」
 慇懃無礼な物言いのカラスへ、ぐるりとウルが振り向いた。
「ご安心ください、当方は太リーグ推しです。オールスターが楽しみですね」
 遥久が、鉄壁の笑顔で場を鎮める。
「……わかってんじゃねぇか。ああ、もうそろそろデカイ祭りの時期だなぁ」
 対戦するの、楽しみにしてるぜ。
 フッと男気のある笑いを見せ、席へ戻ろうとするウル――その背に、愁也が叫び声を上げた。

「あーー!! 『天界ラグナロックス』!!!」

「あ? なんだ、俺たちのことを知ってんのか」
「社会人野球の強豪じゃん! えー、ウサ党だったんだー。ジャパンシリーズで戦いましょうね!」
「わかってんじゃねぇか」
 気を良くしたらしく、ウルは大声で笑いを返す。
「いいや、愁也さん! 戦うんはプロやない、俺らやでっ!」
 ズズイ、二人の間へ、友真が割り込んだ。
「馬鹿にされたら黙ってられへんなァ……。売られた喧嘩は買うたる、この『撃退士ブレイカーズ』がな!!!」
「友真、勝手にチーム名決めてる上に意味が被ってる」
「小さなことゆうたらあかんて、一臣さん!」
「いや、けっこうデカいから」
「チーム? おまえらも野球をやるのか?」
 啖呵を切る友真へ、ウルが片眉を上げる。二人の間へ、愁也が割り込んだ。
「あっ、実は今日は、決起集会なんです」
「えっ 初めて聞いたんやけど」
「ゼロさんたちには、これから話そうとしてたのー!」
「なんだなんだ、まとまりがなっちゃいねぇな? 今からってぇと、次の大会には出るのか」
「はい、チームワークには自信アリです」
「そいつは楽しみだな。なぁ、小さいの」
「……次の大会で勝負や!」
 からかい倒され、友真がズビシと指を突きつける。
「負けた方は、勝った方が指定する衣装でファミレスお手伝いの罰ゲーム! どない?」
「おまえさんらは、対戦で当たる前に消えないことが大前提だろうよ。ははっ。俺様は構わねぇが……そっちはどうだ?」
「脈絡が見えないけれど、わたしも構いませんよ。ファミレスでお手伝いだからって、制服準拠とは限らないんだよね?」
「ぐ うぐ、どうしてこっちを見るの……」
 話を振られ、カラスが胡桃へ向けてドス黒い笑みを返す。
「てっめ、このヤロ、カラス! 馴れ馴れしく陛下に声掛けとるんやないで!」
「陛下? 胡桃姫は…… そうか」
 割って入るゼロへ、何やら考え込んではクツクツ笑う。
「ばっ、ばかばか、何言ってるの右腕ーー!!」
 胡桃、照れ隠しに白球を投げる。顔面で受け止めつつ吹き飛ぶゼロ。
「……豪快なピッチングだね」
「やかましーわ。そこの白い奴はどうなんや。さっきから見とれば、自発的にはなんもしゃべらんようやけど」
「私に決定権はありませんから。上司の是とするままに」
 めり込んだ壁から離れつつゼロが米倉に訊ねれば、面白味のない返答である。
「なーんや、ただの下っ端かいな。ポジションは?」
「遊撃手です」
「……花形やな? 見た目にそぐわず運動量の多いところやな?」
「日に焼けにくい体質なだけです」
「せやで、ゼロにーやん! ラグナロックスの米倉ゆうたら、捕球範囲の広さは爆裂雷光波、送球の鋭さは雷飛槍なんて呼ばれるくらいのファンですサインください」
 友真、まっすぐ行った。
「じゃ、そういうこったな。俺たちは、いつでも受けて立つぜぇ? 試合として成立するレベルでたのむわ」
 そうこうしている間に、ウルたちは帰り支度を進めていた。
 巨漢と二人のスーツ男、非常に悪目立ちする三人組は、そうしてファミレスを後にした。




「あっいっつっ、ほんっま腹立つなーー!!」
 選手名鑑の裏表紙に米倉のサインをもらった友真は、本を抱きしめつつプンスカしながら席に戻る。
「向こうのレベルが高いのは、否定できませんからね。ただし。その分、露出も多いということです」
 落ち着き払った態度で、遥久は社会人野球のデータブックを取り出す。テーブルの上に広げた。
「強肩強打、ゆるぎないスラッガーのウル。レフト。それから『雷壁』の二つ名を持つショート米倉に、カラスはセカンド。左方向の打球はだいたい殺されますね」
 ウルのバッティングは当たればデカいが、当たらなければただの人とも言える。趣味はスキーだそうだ。
「米倉の精密さは、普段の仕事がそのまま出ているようですね。彼の部署では三年連続ミス一つないそうです」
「待って、それ普通にすごい」
 遥久情報に、愁也は素で震えた。
「しっかし……打たせて取る野球、か。案外ケチくさいことをしよる」
 ゼロが鼻を鳴らす、遥久が穏やかな表情で首を振った。
「守備に自信があればこそでしょう。それから、投手のコントロールですね。……と、対策はいくらでも打てるわけです」
「……なるほど」
 遥久の言わんとすることを察し、ゼロもニヤリと口の端を上げる。
「で、俺らはどうしたらええんや、軍師殿。優秀なブレインがあれば、駒さえそろえりゃ勝ち目はあるってことやろ?」
「それなんですが――」

「あっれー。みんな、お疲れ。珍しいね、そろっちゃって」

「筧さん、と野崎さん」
 不意に、頭上から声が降ってわく。面々が見上げれば、筧 鷹政と野崎 緋華が並び立っていた。
「ちょーっと野暮用でメシでも……って安くあげてたんだけどね。何? 楽しい計画?」
 良い年頃の男女が食事をするには、あまりに色気もそっけもないものだ。大方、本業の情報交換でもしていたのだろう。
 察した一臣は、そこからクルリと思考を転換する。
「筧さん、草野球の調子はどう?」
「んー? まあ、ボチボチ。俺は助っ人要員だから、試合には頻繁に出てないんだけどさー」
「あー。野球好きだよねぇ、筧くん。草野球なんて甘いこと言ってるから勝てないと思うんだけど」
「あれ。野崎さんも詳しいの?」
 それは、ちょっと意外だった。
 前髪をサラリとかき上げ、緋華が勝ち誇った笑みを。
「ふっ。スコアブックから付けられるよ」
「まさかのマネージャー枠」
「枠? 人手足りないの?」

 ――説明タイム――

 なるほどね。
 話を聞き終え、鷹政は重々しく頷いた。
「俺で良ければ、選手として参加しよう。野崎さんは?」
「あたしは、差支えなければマネージャー良いかな? チーム自体の纏めは夜来野くんで問題ないと思うんだ。だったら、あたしが外側を固めよう」
「外?」
「ユニフォームや応援の準備、各種バックアップなら任せな」
「野崎さん、それ合法的にコスプレ衣装つくりたいだk」
「聞こえないなぁ、筧くん。もう一回」
「撃退士ブレイカーズ、ファイっおー!!」




 ポジション、打順。決めることはたくさんある。
 でも、その前に。それ以前に。
「何で。ボールをぶつけたらアウトじゃない、の」
「ちがう意味でアウトやな〜。陛下、もっかいおさらいしよか」
 ルールブックと睨み合う胡桃。
「そもそも、よ。どうして、私が選手、なの。女子マネージャーは、二人でもいいのよ、ね?」
「野球は参加した方が楽しいってば。ピッチャーなら、マウンド上で好きなだけバッターと見つめ合うこともできるしさ」
「……筧のおにーさん?」
 にっこり。
「冗談です、すみませんすみません」
 北風の吐息投球モーションに入ったところで、鷹政、後ずさる。
「大丈夫ですよ、矢野さん。投手が覚えることはシンプルです。ボールを受け止めるのは私ですから、安心して投げて下さい」
「はるおにーさん……。が、がんばり、ます」
「では、まずは覚える球種ですが――」
「遥久、スパルタ! それスパルタ!!!」

 基本的な体力測定データを眺め、遥久と緋華が唸る。
「急ごしらえのチームだから、今回に限ってはポジションと打順は最初から確定させた方が良いと思うのよね。専念できるでしょう?」
「どんなタイプの相手にも対応できる形、ですか……」
 遥久は、脳内に浮かべた幾つかのパターンをノートに記す。
「加倉、それからシュバイツァー殿。お二人へ負荷を掛ける形で一つ、案があるのですが」
「えっ、俺にはないの遥久。負荷でもなんでも掛けてくれていいのに」
「愁也、お前に掛けるのは期待だ。安心しろ」
「…………!!!!」
(うまいね、夜来野くん)
(いつものことです)
 緋華の耳打ちに、遥久はしれっと返す。期待、という言葉に嘘は無い。
 遥久の要望であれば、愁也にとってそれは全てプレッシャーではなく『パワー』に変えてしまうもの。それを込めての『期待』だ。
「まず、加倉。……センターはどうだ?」
「え。俺が? そりゃ、守備範囲は広i って、それ別の意味…… いえ何でも。昔だからァ!」
 友真からのジト目に弁明しつつの。
「ちょっと意外だけど、足には自信あるしね。オッケイ、受けて立ちましょう」
「シュバイツァー殿は、ファーストで。矢野さんとのコンタクトも取りやすいでしょう」
「せやな、それは助かる。いつでもフォロー入れるよって、な!」
「牽制球でも、当てたらアウト、かしら」
「俺に当てんで下さい」
「ふふ。冗談、よ」
 少しずつ、なんとなく、わかって来たわ。
 胡桃はルールブックで顔を隠し、くすくす笑う。早い段階でポジションが固まり、何を学べばいいのかわかっただけ気持は軽い。
「フォローかー。そやったら、俺も内野がええかな。おにーさん二人も後ろに居ったら、胡桃ちゃんも頼もしいやろ!」
「ほんと? ゆまおにーさん!」
「後ろは、ばっちり守ったるからガンガン打たせてなー!!」
「だったら、小野君はサードが良いんじゃない? 強い打球にも物怖じしなさそうだし」
 鷹政が身を乗り出し、一臣が頷く。
「合ってるかもな。俺の右腕がレーザービームできなかったときは中継よろ」
「んっと、そうなると俺はレフトかなー。ライン際もすかさず捕るぜ!」
 愁也が、グラブを叩く動作を。
「外野も安心枠しておきたいよな。じゃあ、俺がライトに入るよ。俺と月居君に挟まれて、加倉も阿修羅に」
「なりません。オセロじゃないんですから」
 足りない人員は、愁也たちの会社に声をかけてみるとのこと。
「打順は、どうする? 打てる人から並べる感じ?」
「高校野球じゃあるまいし」
「まずは、言ってみただけじゃんーー」
 愁也の案を、遥久がペチリと。
「先の話に戻るのですが。シュバイツァー殿……、2番を打ってみるつもりはありませんか?」
「どこでもええけど…… また、渋いな」
「バント要員とは考えていませんよ。一番と一緒に出塁、3・4が最低限の仕事で絶対に特典へ繋げるために、『なんでもできる』方が欲しいのです」
「『なんでも』……ねぇ。……ホームラン、打っちゃうかもよ?」
 正直、バットコントロールには自信がある。
「もちろん、計算内です。それに」
 思わせぶりに、遥久は言葉を一度、切る。

「9番の矢野さんが塁へ出たなら、『それ』が一番、安全でしょう?」

 クロスプレーなんかさせない。急ぐ必要なく、ホームベースを踏ませてやれる。
 想像したゼロの背後に、不可視の焔が燃え盛った。
 やれる。というか、やる。
 胡桃が9番を打つのはほぼ確定事項だから、だとしたらゼロが2番打者というのは実に重要だ。
「はい! 俺、1番行きたい! ルールあんま知らんけど、打ったらいいんやろ。オッケー、流れは作ったる」
 友真が、威勢良く手を挙げる。
 ムードメーカーの意味も込めて、それが良策だろう。反論は出なかった。
「で、クリンナップか……。遥久に4番をお願いしたいところだけど…… 負担、でかくね?」
「誰に言っている、加倉?」
「失礼しました、遥久様」
 カッと眼が光った気がしました。気のせいです。気のせいです。
「――そうだな。ここは、俺が4番でいいか? 愁也は5番。そうすると伸び伸び打てるだろう?」
「っしゃー!!! テンション上がった! 遥久が塁に出たら、打率あげるかんね!!」
「出なくても上げろ」
「はい」
「パズル式になるけど、だったら3番に加倉だね。――小野君、ゼロ君、加倉、夜来野君、月居君…… ぞっとする打順だな」
「盗塁は得意です。オッケー、4番につなげr おまえか、遥久」
「伸び伸び走れるだろう? 無論、三振はナシだ」
「テンション震えた……」
 震える一臣の両肩を、鷹政がポンと叩く。
「俺は8番に入って、上位打線の底上げと下位打線の繋ぎをしよう。ノッた時に、流れを切ったら拙いからね」
「いざという時は、あたしも代打で入るし」
「よっ! 名将!」
 覚えてるだけの掛け声を、胡桃は楽しげに。
「入るの、野崎さん」
「必要に迫られたら、ね?」
 おとなげねー、と鷹政が指を差し、その指を握って逆方向へ捻じ曲げては緋華が返した。



●【撃退士ブレイカーズ】メンバー表
1番 サード    小野友真        右投げ右打ち
2番 ファースト  ゼロ=シュバイツァー  右投げ両打ち
3番 センター   加倉 一臣       右投げ右打ち
4番 キャッチャー 夜来野 遥久      右投げ左打ち
5番 レフト    月居 愁也       右投げ右打ち
8番 ライト    筧 鷹政        右投げ両打ち
9番 ピッチャー  矢野 胡桃       右投げ右打ち

野崎 緋華     監督代理マネージャー




「これで、形になりますかね」
「せっかくや、全力で楽しんでこか!」
 ――打倒、天界ラグナロックス!
 ――めざせ、優勝!
「ようし、まずは夕日に向かって走るか!」
「筧さん、今、夜です」
「乱闘、も、文化……」
「そうそう。拳の中に石握って……」
「愁也」
「あ、ダメですかやっぱ ごめん、胡桃ちゃん。そのデータは削除して?」

 海越え山越え谷超えて!
 撃退士ブレイカーズ、ふぁいっ・おー!!




【ハートにジャストミート!〜会議編〜 了】


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛
【ja6901/小野友真/男/19歳/1番 サード】
【jb7501/ゼロ=シュバイツァー/男/30歳/2番 ファースト】
【ja5823/加倉 一臣/男/28歳/3番 センター】
【ja6843/夜来野 遥久/男/27歳/4番 キャッチャー】
【ja6837/月居 愁也/男/24歳/5番 レフト】
【ja2617/矢野 胡桃/女/15歳/9番 ピッチャー】

【jz0054/野崎 緋華/女/29歳/マネージャー】
【jz0077/筧 鷹政/男/27歳/8番 ライト】

【jz0092/米倉創平/男/35歳/天界ラグナロックス ショート】
【jz0184/ウル/男/30歳/天界ラグナロックス レフト】
【jz0288/カラス/男/28歳/天界ラグナロックス セカンド】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛
ご依頼ありがとうございました。
やきゅうやろうぜ!会議編、テンション高くお届けいたします。
楽しんでいただけましたら幸いです。
■WTアナザーストーリーノベル(特別編)■ -
佐嶋 ちよみ クリエイターズルームへ
エリュシオン
2015年06月15日

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