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『不良中年の夏祭り 』
ミハイル・エッカートjb0544)&クリス・クリスja2083)&鏑木愛梨沙jb3903)&華桜りりかjb6883


 今日はお馴染み久遠ヶ原商店街の夏祭り。
 軒を連ねる様々な店は皆、この日の為に特別な企画を用意して買い物客を待ち構えていた。
 八百屋の店先ではスイカの重量当て、魚屋ではマグロの解体ショー、肉屋では中身不明のロシアンコロッケ、衣料品店ではコスプレファッションショー、などなど。
 その一角にある広場には盆踊りの櫓が組まれ、周囲には助っ人を請われて参加した学生達の屋台がずらりと並んでいた。

「賑やかで楽しそうだー」
 クリス・クリス(ja2083)は花火柄の華やかで可愛らしい浴衣に身を包み、頭にやぎさんのお面をちょこんと乗せて、辺りをきょろきょろと見回した。
 金魚すくいに射的に綿あめ、目を惹くものはたくさんあるが――
「だめだめ、まずはミハイルさんのところに行かなきゃ」
 誘惑を振り切って、クリスは目当ての屋台を探す。
 今日は自身も所属する不良中年部も店を出しているのだ。
「あ、あれかなー?」
 向こうに一風変わったチョコバナナの屋台を発見!
「ミハイルさん、バナナのチョコフォンデュやるって言ってたし……あ、パパいたー♪」
 店先に立っているのは渋い着流しに草履を引っかけ、帯の前にはチャカ(にしか見えない水鉄砲)、腰にはドス(以外の何ものにも見えないプラスチックの刀)をぶっさした金髪の男。
 おまけに両足を肩幅に開き、両腕を組んで袂の中に手を突っ込んでいる。
 どう見ても「どこの組の者ですか」といった雰囲気だが――本人は至って真面目に和風な雰囲気を醸し出しているつもり、らしい。
「おう、クリスか。遅かったな」
 片手に持った巾着を振りながら、ぽっくりを鳴らして駆け寄るクリスに、そのヤバそうな男ミハイル・エッカート(jb0544)は笑顔を向けた。
 が、笑うと余計に怖い。
 普通に爽やかスマイルを浮かべている筈なのに、なんか怖い。
 二人で並ぶと「どこかの組のお嬢とその用心棒」のようだ。
「浴衣、似合ってるな。可愛いぞ」
「ミハイルぱぱも男前だよ、ちょっと怖いけど」
「そうか?」
 コワモテの自覚なし。
「ところで、お店どう? 繁盛してる?」
 冷やかしに来ました−、じゃなくて、手伝いに来たよー。
「日頃お世話になってる商店街の夏祭りなんだから全力で盛り上げないとダメだよ?」
「おう、わかってるさ、任せておけ」
 ご覧の通り大繁盛――と言いたいところなのだが。
「お客さん、いないね」
 ちーん。
 座って食べられるテーブルもあるし、冷たい麦茶のサービスもあるのに、何故だ。
「いや、今はたまたまだ、たまたま客が途切れただけで……なあ、章治」
 ミハイルは屋台の奥でフォンデュ鍋の調整をしていた門木章治(jz0029)に声をかける。
 その名前呼びが嬉しかったらしく、顔を上げた門木は僅かに頬を赤らめた。
 今日の彼は絣の浴衣に右近下駄、半端に伸びた髪は後ろで無造作に縛り、顎には剃り残しの無精髭がちらほら見える。
 清潔感漂うイケメンとは言い難いが、そのちょっと崩れたところが女心をくすぐるらしい――勿論、それを狙ってやるほど器用ではないが。
 いつもの眼鏡の代わりに色の薄いサングラスをかけてミハイルと並ぶんだ姿は、掛け算の好きな女子なら即座にカメラを向けること間違いなしだ。
「実際に撮ってた女の子達もいたよね」
 奥から顔を出した鏑木愛梨沙(jb3903)は、少し不満そうに頬を膨らませる。
「男の人も、多かったの……」
 華桜りりか(jb6883)も、こくりと頷いた。
 二人とも店員として参加した不良中年部員だが、店の看板であるミハイルのキャラが濃すぎて今ひとつ目立てていない様子。
「それで、何か面白い変異したお客さんいた?」
 わくわくしながらクリスが訊ねてみる。
 この屋台の売りは、そのフォンデュ鍋にあった。
 一見すると何の変哲もないただの鍋だが、それを作ったのは科学室の主「くず鉄キング」の門木だ。
 普通の鍋である筈もない。
 鍋の中に突っ込まれたバナナがバナナのままでいられたら大当たり。
 運が悪ければ、くず鉄になったりイチゴやリンゴ、はたまた聖槍アドヴェンティに変異するかも?
 そう、ここは「何が起きるかお楽しみ」というロシアンチョコフォンデュの店なのだ。
 しかし、その特殊性ゆえ――
「え、まだ誰も試してないの?」
 お客さんゼロ?
「そうね、お客さんかなって思ったら道を訊かれただけだったり、ミハイルさんが目当てだったり」
 愛梨沙が頷く。
 実は門木が目当てらしい客もそれなりにいたのだが、それはちょっと言いたくない気分。
「しょーがないなー」
 それを聞いて、腕組みをしたクリスが溜息を吐いた。
 しょーがないと言いつつ、なんか嬉しそうに見えるのは多分気のせいって事にしておこう。
「部のマスコットのボクが少し手伝ったげるよ(ふふん♪」
「それはとても助かるの、です」
 りりかが嬉しそうに微笑んだ。
 せっかく用意したチョコを誰にも食べてもらえないのは惜しいし、勿体ない。
「そもそも、どうして二人がお店の奥で、ぱぱが看板になってるの?」
 そこは綺麗どころを前面に押し出すのが商売のセオリーというものだろう。
「二人ともせっかく綺麗におめかししてるのに」
 愛梨沙は今日も本格派の友人に着付けをしてもらった浴衣姿、頭には大きめの簪が揺れている。
 因みにその友人のポリシーにより、やはり下着は着けていない、らしい。
「普通の下着を着けると、線が外に響くからダメなんだって……白い浴衣だと、特に」
 和装には和装用の下着がある、という事は教えてくれなかったようだが――もしかしたら、それはわざとだろうか。
 一方のりりかは桜柄の可愛い浴衣に頭にはいつものかつぎ、腰にはフリルの付いた白いサロンエプロンを巻いている。
 この二人を差し置いて用心棒が前に立つなんて、お客に来るなと言っているようなものだ。
 いや、確かに一部には需要があるかもしれないが。
「でも普通は可愛い女の子が看板だよね」
 それに折角だから、部室から連れて来た炬燵犬「しめりん」と扇風機猫「ひまいち」、それに鯉のぼり型エアコンの「ブリりん」、ちびミハイル型チョコの「チョミ」にも協力してもらおう。
 どれも門木の発明品や突然変異の結果に生まれたもので、それぞれに自分の意思を持ち、勝手に動き回る事が出来る不思議なモノ達だ。
 因みにチョミは高温で溶けるので、夏場に外出する時は冷気が吹き出るブリりんの口の中が定位置となっている。
「じゃあ仕切り直し、行くよー」
 クリスの掛け声と共に、これからが本番だ。
 可愛い看板娘トリオと、何だかよくわからないカルテットが揃って呼び込み開始!

「いらっしゃいませだよ〜」
「いらっしゃいませ、です」
 慣れない接客に、愛梨沙とりりかは少し緊張気味?
「じゃあボクがお手本見せてあげるね」
 ふふんと胸を張り、クリスは大声を張り上げた。
「ちょいとそこ行く彼氏と彼女、チョコバナナフォンデュで運試しません?」
 その声に足を止めるカップルが何組か。
「二人のこの夏が占えるよー」
 せーので鍋に入れて二人お揃いの変異になったら、この夏はきっとサイコー!
「変異しないで両方とも超美味しいチョコバナナになったら、もう二人の愛は永遠だよー」
 相性ばっちり、末永く爆発してね!
「ぼっちの人はこれからの恋愛運を占えるよー」
 今がダメでも、占いの結果次第で未来は明るい、かもしれない!
 同じものに変異した人を探して声をかけてみよう、もしかしたらカップル成立なんてことも……!?
 その声に、たちまち屋台は黒山の人だかり。
「クリスさん、すごいの……」
 流石は風雲荘の営業部長ミハイルの娘、その商才はパパ譲りか――いや、本物の親子じゃないけれど。
 しかし友人でも夫婦でも、付き合いが長くなれば互いにどこかしら似てくるものだ。
 ミハイルパパもまんざらでもないらしく、鼻の下をでれ〜んと伸ばしている。
 まあ、それでもやっぱりコワモテには変わりないけれど。
「あ、バナナが足りなくなりそうなの……」
 屋台の裏に回ったりりかは山と積まれた箱の中からバナナを取り出し、せっせと皮を剥いて串に刺していく。
「チョコは足りてる、です?」
 気になってフォンデュ鍋の中を覗き込んでみるが、鍋のチョコは全く減った様子がなかった。
 客の数から見て、こちらも補充が必要だろうと思ったのだが……
「さすが章治兄さまなの」
 変異だけではなく、チョコが無限に湧き出る機能も付いているなんて。
「……いや、そんなものを付けた覚えは…」
 門木が首を振る。
 まさか鍋そのものが既に何かしらの変異を起こしているのだろうか。
「ねえ、このチョコに見えるものって、ほんとにチョコなの?」
 愛梨沙のツッコミに、門木は思わず目を逸らす。
「おい、まさか――」
 ミハイルが慌てた様子で振り返った。
「……ああ、いや、大丈夫だろう…多分」
 ほら、お客さんから苦情も出てないし――くず鉄になったバナナをどうしてくれる、というものは別にして。
「んむ、これは確かめてみたほうがいいの……」
 りりかは手に持っていたバナナを鍋の中にドボン。
「これは……生チョコがかかってるの」
 鍋の中に溶けているチョコとは明らかに別モノだが、チョコには違いない、はず。
 恐る恐る食べてみても、やっぱりチョコだ。
 もう一度試してみる。
「んぅ……? ちょこすぷれーに、苺ジャム、です?」
 しかしこれも味は問題ない。
 もう一度。
「あ、チョコだけになったの……」
 何故か次々に成功するりりか、よほど運が良いのか、それともチョコバナナに愛されているのか。
 たちまち周囲は様々なフレーバーのチョコバナナでいっぱいになった。
「いいなー、あたしも食べたいなー」
 そわそわしながらその様子を見守る愛梨沙、でも今は店員だし我慢我慢――え?
「いいの、ミハイルぶちょー?」
「ああ、出来上がったやつなら食べても良いぞ、変異に挑戦するのは客が引けてからだが」
 言われて、愛梨沙はカラフルなスプレーのかかったものを手に取った。
 残りは普通にチョコバナナとして売り捌くとしよう。
「わ、ちょこばなながたくさんで嬉しいの……」
 りりかは見ているだけで幸せそうだ。

「ところで、バナナ以外のものを入れたらどうなるんだ?」
 ミハイルが今初めて気付いたように首を傾げた。
 そう言えば当然のようにバナナだけを突っ込んでいたが、チョコフォンデュなのだから他に何を入れても良いわけで――
 しかし他のものを入れたら何が起きるのか、それは門木にもわからないようだ。
「なら試しに入れてみるか」
 ミハイルは何故か持っていたマシュマロを串に刺して、鍋に入れてみる。
 その途端――
 バチバチバチッ!
 特大の線香花火のような火花が盛大に飛び散った。
「なんか、やばそうだな……やめておこう」
 慌てて引っ込めたミハイルが真顔で頷く。
 と、そこに聞こえた男の声。
「ちょっとオニイサン、アタシにもバナナちょーだぁい?」
 もしかして、これは、この人は。
(お、オカマ!?)
 しかもミハイルがご指名されている。
「……い、いらっしゃい、バナナは1本100久遠だぜ」
 しかしオカマさんは手渡されたバナナには見向きもせずに――
「あァら、アタシはオニイサンのバナナが良いわァ(はぁと」
 ぞわわわわーーーーーっっっ!!
 ミハイルの全身をトリハダの波が走り回る。
 しかし女の子の前では精一杯にカッコ付けるのが男子の嗜み。
「おい章治、ご指名だぜ。ははは、人気者だな!」
 必死に平静を装いつつ門木に振った――って、ひどいな!
「……え?」
「あら、こっちのオジサマも良いわねェ(はぁと」
 オカマさんは、ウィンクばっちん&投げちっす。
 しかし門木は動じなかった。
 と言うか「そっちのバナナ」の意味がわかっていないご様子。
「……他のものが食べたいなら、何かに変異するように祈ってみるといい」
 マジレスである。
 しかしウケた。
「やァーだ、このオジサマかわゆいィー、アタシ気に入っちゃったァん(はぁと」
「……は?」
 オカマさんに魅入られた門木の運命や如何に! 
 しかし大丈夫だ、心配ない。
 門木には女子力(物理)には定評のある久遠ヶ原の女子が付いている、しかも三人も!
 問題はそれよりもミハイルの方だった。
「あーらミーちゃんおっひさー!」
「相変わらずカッコイイじゃないのよ、もぉ!」
「こんにちは、ミハイルさん」
 現れたのはリカ、マリ、ミキの、マッチョなオネェ三兄弟。
 三男のミキは既に心に決めた相手がいるらしく比較的マトモだが、残る二人は何と言うか、痛いとしか言いようがない。
 特に長男のリカは、ど真ん中ストライクでミハイルにゾッコンだった。
「ミーちゃんミーちゃん、見たわよォあのCM! もうアタシったらキュートなお尻にキュンキュンなんだから、責任とってよね、セ・キ・ニ・ン!」
 そして広げる尻ポスター。
 それは工務店の広告用に作られたもので、一般には流通していない筈なのに……何故持っているのか。
「それは勿論、愛の力よ。ねー♪」
「「ねー♪」」
 互いに向き合って可愛らしく膝を曲げ、合わせた両手を頬に当てて首を傾げる三兄弟。
 いや、全然可愛くないけど。
「ね、ミーちゃん、ここにサインちょうだいよ、ねぇ(はぁと」
 言いながら、リカは持って来た油性ペンと……何故か真っ赤な口紅を差し出した。
「そ、その口紅は……!?」
「あら決まってるじゃない、サインの横にチューしてもらうのヨ♪」
 大丈夫、自分にチューしてくれとは言わない、乙女だから。
「わ、わかった」
 女の子達は今、門木に迫る危機への対処で忙しい。
 こちらを見ていない今なら、ポスターにチューくらい――結果的に、画像とは言え自分の尻にキスする事になりそうな気はするけれど。
 お客様へのサービスと思えば、それくらい……

「あー、酷い目に遭ったぜ……」
 ミハイルさん、ぐったりとお疲れのご様子。
 時間にはまだ余裕があるが、暗くなってきたし、そろそろ店じまいにしようか。
「俺達も挑戦してみたいしな」
 開運チョコバナナチャレンジ、行くぜ!
「じゃあまずはボクからいくねー」
 クリスは自分の小遣いから100久遠を払うと、バナナを手に――えいやっ!
「おー、なんかお団子みたいになったー」
 って言うかチョコ団子だね、中にも外にもチョコたっぷり。
「あたしもやってみるの……」
 りりかも今度は仕事ではなく、自腹でどぼん。
「……、…………、………………」
 無言で手元を見つめるりりか。
 そこには、串に刺さったチョコまみれのくず鉄が……
 仕事でやった時は、あんなに上手くいったのに。
 でも大丈夫、太っ腹なミハイルさんが内緒でもう一回サービスしてくれるよ!
「今度はすとろべりーちょこになったの……」
 因みに中身は苺大福のイチゴづくしだ。
「ミハイルさん、ありがとう、です。うれしいの……」
「あたしも〜♪」
 次に愛梨沙が挑戦してみる。
「これ、なぁに?」
 出て来たのはチョコがかかったサッカーボールほどもある大きな丸い塊だった。
 取り出して半分に切ってみると――
「アイスみたい。バニラかな、美味しそう!」
 皆で分けても余りそうなくらい大きいし、近くの屋台にもお裾分けしようか。
「章治はやらないのか?」
 ミハイルに問われ、門木は無言で浴衣の袖を振る。
 そこから出るわ出るわ大量のくず鉄が、どうやら試行錯誤の成れの果てらしい。
「そうか、うん」
 ぽむ、ミハイルは門木の肩を叩く。
 それだけくず鉄を作れば、もう挑戦する気が起きないのもわかる気がする。
「センセ、あたしのアイスあげるから、好きなだけ食べていいよ?」
「……ん、ありがとう」
 巨大なドーム型になったチョコアイスをどーんと丸ごと差し出され、門木は愛梨沙の頭を撫でる。
 まあ、そんなに食べられるものではないけれど、気持ちはしっかりいただきます。
「よし、じゃあ最後に俺が華麗に決めるぜ!」
 ミハイル、いきまーす!
 どぼん!
「……、…………、………………」
 無言、再び。
 そう、ミハイルのバナナはピーマンになってしまったのだ。
 あ、そっちのバナナじゃなく。
「んなもん……食えるかーーーっ!」
 べしっと投げ付けられたピーマンはテーブルで跳ね返り、屋台の鉄骨に当たって、天井にぶつかり、巡り巡って――フォンデュ鍋にぼちゃん。
 その途端、鍋の中で激しく火花が飛び、閃光と共に――

 ひゅるるるる……どーん!

「花火だ」
 屋台の屋根を突き破って、夜空に大輪の花が咲く。
 しかもピーマンっぽい緑色の。
「そっかー、バナナ以外のものを入れるとこうなるんだねー」
 クリスが額に手をかざして空を見上げた。
 フォンデュ鍋に見えたそれは、実は入れたものを何でも花火にしてしまう魔法のカプセルだった……?
 どんな仕組みになっているのか、それは永遠の謎、ツッコミ禁止。
 それはともかく、せっかくこんな良い物があるのだから――
「よし、どこか広い場所に移動しようぜ、花火大会だ」
 屋台の売り上げも結構な額になった。
 これで色々買い込んで、自分達で食べても良し、花火の材料にしても良し。


 海岸に出た一行はフォンデュ鍋を真ん中に取り囲み、様々な材料で試してみる。
 周囲には話を聞きつけたギャラリーが大勢詰めかけていた。
「これを入れてみるの……」
 りりかはチョコバナナになれなかったくず鉄を。
「鉄くずになったときはかなしかったけど、綺麗な花火になぁれ」
 火花を散らしながら空に上がったくず鉄は、燻し銀の中に赤銅色を混ぜたような花を咲かせた。
 そこに時々、金やオレンジが混ざる。
「んむ、綺麗なの……」
 たこ焼き花火に、綿あめ花火、かき氷をひとさじ入れてみたり。
「こんなのはどうかな」
 門木の隣に座った愛梨沙は、金色のラメが入った透明なスーパーボールを投げ入れてみた。
 それは空で弾けて金色の雨となり、皆の頭上に降り注ぐ。
 キラキラと、音もなく静かに――


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【jb0544/ミハイル・エッカート/モテモテ用心棒】
【ja2083/クリス・クリス/商売上手なお嬢】
【jb3903/鏑木愛梨沙/創作花火師】
【jb6883/華桜りりか/チョコバナナ神】
【jz0029/門木章治/くず鉄キング】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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お世話になっております、STANZAです。
いつもありがとうございます。

ほのぼの、だった筈です、多分……!
野生のパーティノベル -
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エリュシオン
2015年09月15日

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