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『ある少女の物語――序章 』
大鳥居・麗華(gb0839)
 ● 平和な街
 何事も無く続く平和――それが『日常』というものかもしれない。
「今日も平和ですわ♪」
 とある街の有力者の家に生まれた大鳥居・麗華は変わりのない平和な日常を満喫していた。
 紅茶を庭で飲むのが麗華の楽しみとしている1つだ。
「庭を眺めながら飲む紅茶はいいですわ♪」
 いつのもように庭のテラス席に座りながらお茶を楽しんでいる麗華。
 庭を見れば整備された花壇に咲き誇る花々。
 木々には鳥が止まり、囀っている。
 平和そのものな庭の様子。
 穏やかな時間が流れようとしているが――。
 『その日』は違った――。
 ● バグア襲来
 空から襲来する複数のナニカ――それが麗華の屋敷を、街を攻撃し始める。
「――!?」
 突然の出来事に驚く麗華――そして、爆風で吹き飛ばされる。
「館が――」
 そこで吹き飛ばされたことにより倒れこむ麗華。
 倒れこんで意識を失いつつある麗華の眼に映っていたのは炎上する館だった。
 ナニカ――飛来したバグアの兵器により破壊され炎上する麗華の館と街。
 館には麗華の家族達がいた――この様子では行方は不明だ。

 庭に出ていた事で助かった麗華が救護所で目を覚まし、事の次第を知った。
「く、バグアとやら許しませんわよ! 私の全てを奪ったあなた達を……!」
 バグア――それが麗華達を襲った敵の正体――人類の敵。
 そして、家族の行方は不明から死亡が確認された。
「仕返しですわ――」
 バグアに仕返しを心に誓う麗華――行動は早かった。
 救護所を出て街を彷徨う事にした麗華。
 ● ゲリラ勢力参加
 街を彷徨って見つけたのは――。
「ここですわね……」
 麗華が見つけたのはバグアに対抗しているゲリラ勢力だ。
 お世辞にも綺麗とはいえない建物、怪しい風貌の男たち。
「だれだぁ?」
 麗華を見つけたゲリラの男は怪訝そうに麗華を見る――麗華のようなお嬢様が来るようなところではないからだ。
「私、大鳥居・麗華といいますの。家族をバグアに殺されてその仕返しをしたいのですわ」
「お、おう……それは気の毒だったな……」
 麗華の身の上を知ったゲリラの男は麗華を招き入れることにした。

 それからはゲリラ組織での麗華の生活が始まる。
「これはどうやって……」
 お嬢様育ちの麗華は苦労することになる――今までみたことも触ったことない武器を前に戸惑う。
 銃器の組み立てなんてしたことがなくて当たり前だ。
「えぇっと……」
 銃器の扱いになれず苦労する麗華。
 的に狙いを定めて撃つが、今ひとつ命中に乏しい。
「……女性の意見も聞いて欲しいですわ!」
 男性社会ともいえる男臭い組織に苦労する。
 そもそも、女性は麗華を含めてそんなには多くないのだから。
 そんな日々を暮らしていた麗華だったが――。

「おーっほっほっほ♪ 皆さん、キビキビと働くのですわ♪ 私のためにあの憎っくきバグアを倒すのですわ!」
「へい!」
 元の性格か、いつの間にか組織の女王様となった麗華が其処にいた。
 そんな麗華に対して組織の男たちは――素直に従っていた。
 こうして麗華がトップに立つバグアに対抗するゲリラ組織となったのだった。
 バグアに協力する人間相手には活躍することが出来た。
 バグアに対しても勝てるだろうと自信を持つことになったが――。
 ● ゲリラ勢力壊滅
 『その日』がやってきた。
「憎きバグア! 来ましたわね! 皆さん、あの憎きバグアを倒すのですわ!」
 麗華達のゲリラのキャンプへバグアのワームがやってきた。
 麗華も他の仲間達も一般兵器を持ちだして攻撃をする――。
 苛烈な攻撃がワームへと襲いかかるが。
 だが――。
 一般兵器はほとんど防がれてしまう。
 何かに阻まれるかのように一般兵器の攻撃が届かない。
「なんで効かないのですの!」
 絶叫のような悔しがる麗華の声。
 それに対してバグアのワームは麗華達を攻撃してくる。
「くっ……許しませんわ……絶対に……」
 攻撃により次々とゲリラがやられていく。
「なんてことですの。またも私の大事なげぼk……もとい仲間を……! 次こそは絶対に倒して見せますわ!」
 麗華がトップだったゲリラ部隊はあっけないほどに壊滅するのだった。
「と、言ったものの一体どうすればアレに対抗出来るのですかしら……」
 不思議な力によって守られていたバグアのワーム。
「同じようにもう一度組織しても……」
 麗華は考える――どうすればバグアに勝てるのか、を。
 ● 彷徨う麗華
 麗華はあらゆる所へ彷徨う。
「バグアに対抗するために……」
 北へ、南へ、西へ、東へとバグアに対抗するすべを探すために。
「へっへっへっ……教えてやるぜ、お嬢ちゃん」
「どう見ても知っているようには見えませんわ!」
 怪しげな男に襲われそうになり、撃退しつつ。
「やはり、通常兵器は敵わないようですわね」
 バグアの兵器には通常兵器の攻撃は効果が弱いことを知り。
「対抗するすべがある? それは何ですの?」
 何やらバグアに対抗できる方法があると知る麗華。
 すぐさま行動へ移す。
 ● ラスト・ホープへ……
「ここ……ですわね」
 噂で聞いた『エミタ』なるものの適性を検査するという場所へやってきた麗華。
 嘘か本当か眉唾ものであったが試してみようと思っていた。
(もし、これでバグアを倒せる力が手に入るのなら――)
「よろしくお願い致しますわ」
 早速、適性検査を受ける麗華――結果は。
「おめでとうございます――1/1000の適性がありました」
「えぇと……」
 事態を飲み込めない麗華。
「『エミタ』の適性がありました。バグアと戦う事ができます」
「……そうですの」
(これで、憎きバグアに仕返しが出来ますわ……)
 こうして、麗華はラスト・ホープへ向かうことへとなる。
 『能力者』となり『傭兵』となってバグアと戦うために。
 歩み始める麗華――その先には様々な出来事が待ち受けている。
 仲間との出会い、そして別れ。
 喜びと悲しみ。
 あらゆることがここから始まる。
 一人の少女、否、能力者としての大鳥居・麗華の物語が。

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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【gb0839 / 大鳥居・麗華 / 女性 / 21 / ビーストマン】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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 後醍醐です。
 大分お待たせして申し訳ないです。
 麗華さんの傭兵になるまでの物語を書かせて頂きました。
 傭兵となるそれまで何があったのかを。
 そんな大切な物語を書かせていただいて本望です。
 いかがでしたでしょうか?
 もし何かありましたら、ご遠慮無く申し付け下さい。
 この度は素敵な機会を頂いて本当にありがとうございました。
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CATCH THE SKY 地球SOS
2015年12月15日

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