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『The End Of the World 』
八朔 カゲリaa0098)&火乃元 篝aa0437
「今、手が離せないんだ」
 妹がなにを訴えても、影俐がなにを語りかけても、父は酒で濁った息をついて繰り返すばかり。まるでそう、古いRPGに登場する村人Aさながらに。

 勤めていた会社が倒産して1年。父は未だ再就職先を見つけられずにいた。
 ……父の力を欲しがる会社などいくらでもある。始めは父も母も笑っていたが、しかし。
 どの業界においても、キャリアと実績を持つ人間の需要は小さい。会社にはそれぞれにカラーがあり、異種の経験則はその会社を成立させてきた方法論を汚染するからだ。
 いつしか父母の顔からは笑みが消えた。父は家に閉じこもり、母は父の代わりに生計を維持するため、低賃金のパート仕事へ向かうようになった。
 結果。なにもやろうとしない父の代わり、影俐が家事を負担することとなった。とはいえ彼も小学1年生。その小さな手は成功ばかりでなく、ミスや怪我を積み重ねていくことになる。
「どうしてそんなことするの!?」
 影俐がうまくできたとき、帰ってきた母は彼をどなりつける。
「なんでそんなことになるの!?」
 影俐がうまくできなかったとき、帰ってきた母は彼を打ち据える。
 いつしか母は、影俐がうまくできたときにも手を上げるようになり――その手に込められた力は日に日に理性の抑えを失い、むき出されていった。
「カゲリ!」
 風呂場へ駆け込んでいった母と入れ違い、濡らしたタオルを握りしめた妹が駆け寄ってくる。
「お母さんどうしちゃったんだろう。ほんとにどうしちゃったんだろう」
 腫れあがった影俐の頬にタオルを押しつけながら妹がぽろりと涙をこぼした。
 影俐は切れた唇からくもぐった声を紡ぎ、妹に返す。
「お母さんはすごく疲れてるんだ。疲れてると怒りっぽくなるからね」
 影俐は理解していた。
 母は追い詰められた自分自身の代わり、子を打ち据えているのだということを。
 弱い自分をごまかすため、もっと弱い者を責めているのだということを。
 ――お母さんは太陽だ。お母さんが太陽をやめたら八朔家っていう世界は凍りついて、僕たちは死んでしまう。
 ――僕は影だ。お母さんは夜、影でイヤなものを吐き出すから、朝にまた太陽の姿を取り戻せるんだ。
「だから心配しないで。それより宿題は終わった? お手伝いしてくれたお返しに、今度は僕が手伝うよ」
 自分は母が太陽でいられるよう、影に徹する。自分には母の手を受け止められるだけの強さがある……それは思い込みよりもさらに始末の悪い、欺瞞だ。でも。母を嫌いたくない、失いたくないという一途な気持ちが影俐の目を塞ぎ、思考を停止させる。
「行こう」
 目尻の傷から滲んだ血はもうぬぐった。だから、目からうっかりなにかがこぼれることなんてないのだ。
 母が太陽でいられるように受け止める。妹が光でいられるように守る。
 そのために僕は強くなる。今日までの僕じゃない“俺”になる。
 そんな妻の暴力を、娘の涙を、息子の決意を……父はただ、淀んだ目でながめていた。

 影俐と妹は小学3年生になった。
 母の虐待は日に日に歯止めを失っていった。掌は拳を経て、今は花瓶になった。花瓶が包丁になる日はいつだろう?
 妹は今、母の暴行が見えない。心がそれを見、聞くことを拒絶したからだ。妹は影俐が殴られている間、スイッチが切れたように呆然とする。母が我に返ってその場から逃げ出すとスイッチが入って再起動。傷ついた影俐に気づいて涙を流す。
 そして父は、すべてを見ているだけ。
 母も父も、今はそうすることしかできないのだろう。そうしたものなら、それでいい。ひとつだけ心配なのは妹だ。このままでは心が壊れてしまう。
 だから影俐は自分の尊厳を捨てた。髪は自分で適当に切り、ご近所さんからもらった古びたランドセルを背負い、サイズの合わない特売の服を適当に着る。浮かせた生活費で、妹にはずいぶんマシな格好をさせてやれた。
 また、普通であればいじめの標的になるところを、生気を消して同級生の死角に収まることで避けた。いじめを受ければ妹が巻き添えになる。家ではいつもびくびく縮こまっている彼女を、学校でくらいは本来あるべき“光”でいさせてやりたい。
 ――俺は影だから、これでいい。
 誰からも認識されず、決められたこと以外になにをすることもなく、ただ毎日をやり過ごす。今日という日もそうして終わっていくはずだったのだ。

「おまえ、影俐っていうんだな」
 日直の女子が出席簿を影俐の机に放り出し、腰に手を当てて胸を反らした。
 見覚えがないから、多分3年生時のクラス替えで同級生になった女子だろう。とはいえ2年生のときの同級生なんてひとりも憶えていないわけだが。
「……俺が見えるのか」
 席でぼんやり気配を潜めていた影俐が女子の顔を見上げた。
 女子は真っ正面から影俐を見下ろし、ふんと鼻を鳴らす。
「ついさっき見つけたぞ八朔 影俐! さっき出席簿見てて、おまえに言いたいことができた」
 言いたいことが「ある」のではなく、「できた」から探した? いったいなにを言うつもりだ? 特になにもしていないから、ケチをつけられるようなこともないはずなのだが。
「私は火乃元 篝だ。どうだ!」
 は?
「私たちの名前はよく似てる。でもな、篝のガと影俐のゲ、私のほうが3文字早い!」
 この女、なにを言っているんだろう?
「ふははははは!」
 まったく理解できないが、どうやら楽しく生きているらしい。
 そうしたものならそれでいい。ただ、そんなに大きな声を出して騒がれたら、俺という影がみんなに見えてしまう。それは困るので、穏便にお引き取り願おうか。
「そうだな。おまえのほうが早いし偉い」
 がん。鼻の奥が痺れて詰まった。
 え?
 鼻の奥から、「じんじん」と「どろどろ」があふれ出してきた。何度も経験があるから知っている。これは鼻血だ。
 ――ああ、俺は篝っていう女に殴られたんだな。
 ため息をついたところにがつん。もう1度、同じところを殴られた。
 さすがにこれ以上は勘弁してほしい。保健室に行くような騒ぎは起こしたくないから。両手を挙げて降参を示しながら、影俐が篝を見ると。
「おまえは無礼だ!」
 顔を撓ませ、肩を震わせ、拳を赤く腫らし、篝は全身全霊で傷ついていた。
「本気の私を適当に追っ払おうとする! それがおまえの渡世か!?」
 渡世ってヤクザか。そもそも俺はおまえに義理も恩義もないんだけど。
 言いかけた影俐の口を、篝の三度めの拳が封じた。
「本気になれ! 私はここだ! ちゃんと私を見ろ!」
 滅茶苦茶なくせに、いちばん痛いところにばかり拳を当ててくる篝。
 影俐も最初はこのまま殴らせていればいいかと思っていた。自分は殴られ慣れているし、篝もそのうちに飽きるだろうから。
 しかし。篝は飽きなかった。まっすぐ両足を踏んばって立ち、「私を見ろ」と拳を振るい続ける。
 篝の拳は、彼女が伝えたい思いだ。それを一方的に叩きつけられるだけでも不快なのに、その拳はやけに熱かった。――母の冷たい手とはちがって。
 篝の熱が、凍りついた影俐の心に押し入ってくる。氷が溶けて、止まっていた影俐の心が動き出す。やめろ。俺はこれでいいんだ。俺を見るな。影を見つけるな。
 影俐は握った拳を思いきり篝の鼻へ叩きつけた。
 よけようともせず、篝は真っ正面からこれを受けた。長く伸ばした銀髪が宙に躍り、彼女が噴いた鼻血をあざやかに飾った。
「これがおまえの返事か! 聞いたぞ、効いた――」
 真っ赤に染まった上唇を吊り上げ、篝は塞がった鼻の代わりに口からぷはっと息を吐いた。
「もっと来い、本気の本気で! そしたら私は本気の本気の本気で返す!」
 篝が影俐の頬を殴る。影俐が篝の頬を殴る。
 篝が影俐の顎を殴る。影俐が篝の顎を殴る。
 篝が影俐の胸を殴る。影俐が篝の胸を殴る。
 お互いがお互い、同時に同じ場所を殴っていた。篝が次にどこを殴ろうとしているのか、影俐には簡単に読み取れた。影俐が次にどこを殴ろうとしているのか、篝にははっきりと感じ取れた。
 殴って、殴られて、殴って、殴られて。
「ふはははは!」
 篝が影俐の額に額を打ちつけ、至近距離から彼の目をのぞきこんだ。
「おまえの本気は痛かった。でも、そんなことよりおまえが私をちゃんと見てることがうれしいんだ。ここにいるのに見てもらえないのは、すごく悲しくて辛いから」
 見てもらえないのは、すごく悲しくて辛いのか。
 思えば、ずっとうつむいていた。誰からも見られないように。誰のことも見ないように。
 孤独の中、ただひとりで世界を負っている気になっていたのだ。向かい合った母からも目を反らし、背中にかばった妹からさえ目を背けて。
 万感が影俐の頭を埋め尽くす。でも、口から出てきた言葉はたった3文字――
「ごめん」
 血だらけの顔で、影俐はあやまった。
「ゆるす!」
 血だらけの顔で、篝は胸を張った。
「タイマン張って、どっちも生きてたらマブダチか敵になるんだとチョーさんが言っていた。私は敵が多いし、おまえみたいな強情な奴が敵になったら面倒だ。だからマブダチになる!」
 なんだその極論。チョーさんって誰だ。
「イヤか?」
 影俐は少し考えてみた。
 できれば断りたい。こんな女といっしょにいたら、なにをやらされるかわかったものじゃないから。そう思う。思うのになぜか、篝と自分の関係はそうしたものだろうと思ってしまうのだ。
「嫌じゃない」
「ならマブダチだ!」
 あまりに強い即答に、影俐は思わずうなずいてしまっていた。

 こうして影俐は篝とマブダチになった。
 思ったことはすぐ口に出し、言葉が足りなければ手も出す篝だが、彼女には一切の裏表がなく、惑わず、媚びず、妥協しない。
 その常にまっすぐ伸ばされた背中は多くの人間を魅了するが、同じだけ多くの人間を拒絶もするのだ。
 おかげで影俐はトラブル続きの毎日を送ることになった。とはいえ机の木目を数えているよりおもしろいから不満はない。
「カガリどうしよう。わたし、また告白されちゃったよ」
 自動的に篝の一派へ組み込まれた妹が顔をしかめた。
 未だ母の暴行を認識できないままではあるが、篝という熱く大きな存在を得て、少しずつその心を開き始めている。
 妹を守ることを誓った影俐には、妹が心を開ける友人を得られたことがうれしくて、自分ではない誰かに妹が救われていることに少々もやっとするのだが……まあ、兄やら騎士やらというものは、少なからずそうしたものだろう。
「おまえはかわいいから妬ましい! いい奴そうなら付き合ってみろ恨めしい!」
 祝福と呪詛を同時に垂れ流す篝と、思わず笑い出す妹。
「なぜ私はまったくモテないんだ!? 実は美少女だし! 意外に人気者だし!」
「カゲリ助けて。カガリが今日もおかしいよ」
 妹へじゃれつく篝を引っぺがし、影俐はため息をついて。
「なんでもすぐ口に出すのが悪いんじゃないか? 実は美少女なんだから、うまくやれば彼氏くらいすぐできるだろ」
「そうなのかもしれないが、やっぱりダメだ。口に出さないわけにはいかない」
 首根っこを影俐につままれたまま、篝が神妙な顔で言葉を継いだ。
「日本人はすぐ言わなくてもわかると言う。でもな、ほんとはわからないからケンカになるんだろ? だったら私は全部言う。ちゃんと伝わるように、いっしょうけんめい言うだけだ」
 篝らしい、まっすぐな言葉だった。
 どんなに強く思ってみても、言わなきゃなにも伝わらない……影俐は何度も目をしばたたき、こすった。目から鱗っていうのはこのことか。
「ん、なんだ? まさかおまえ! 私のことが好きになっちゃたのか!?」
「……そうだな。お互い40歳になって独身だったら結婚を申し込むかもしれない」
「なんで初老まで未定なんだ!?」
 襲いかかってくる篝の鼻を押し上げながら、影俐は新たな決意を固めていた。

「なんで――もう、なんでよぉ!!」
 最近はもう、ただ暴力を振るうようになった母がステンレス製の水筒のベルトをつかみ、振り上げた。
 花瓶から水筒に変えたのは、本体を持つより強く殴ることができることと、幾度殴られても表情ひとつ変えない影俐を、より早く叩き伏せられるからだ。
 加速する水筒を、焦点の合わない目で見送る妹と、色のない目で見守る父。これが八朔家の一家団欒。幸せなんか欠片もない日常の1コマ――
「!」
 母の手から水筒が離れた。
 弾き飛ばされたのだ。影俐が投げた盆で。
 呆気にとられた母の頬が、ぱん。影俐の平手を食って高く鳴った。そして、ぱん。父の頬もまた、影俐の平手で打ち鳴らされる。
 痛いほどの力は乗せられていなかった。しかし、その手に込められた強い意志と重い覚悟が、父母の心を打ちのめし……その目を、影俐に向けさせた。
「――俺はやっぱり影でいいって、思ってた」
 影俐は静かに母を見、父を見た。
「母さんがいつもの母さんの姿を取り戻せるなら。父さんがいつかあの頃の父さんの姿を思い出せるまで。妹が心も体も傷つかずに普通の生活を送ってるのと同じ妹になれるように。俺は俺にできることを全部やるんだって、そう思ってた」
 影俐が呆けた表情で固まる妹へ歩み寄る。そして。
「でも、友だちが教えてくれた。俺はやり尽くしてないんだって」
 彼女の肩をつかみ、何度も揺すった。
「カ、ゲリ?」
「見ててくれ。俺はもう逃げないから。おまえももう逃げるな」
 意識を取り戻した妹の心に、影俐の意志が染み入っていく。妹はなにが起きたのかわからなくてとまどい、なにか起こそうとしている影俐の強い表情に怯え、そのきっかけを兄に与えるスイッチが自分に預けられていることに気づいてためらって――すべてを飲み込み、覚悟を決めた。
「うん」
 影俐は妹へうなずき、父母へ向きなおった。妹も自分の意志で覚悟を決めた。あとは彼が実行するだけだ。
「母さん。俺はもう母さんのために耐えたりしない。でも」
 母の手を――今まで自分を傷つけてきた恐ろしい手を胸に抱き、祈るようにささやいた。
「それでも俺は、母さんの子どもでいたいんだ。俺にできることはなんでもするから……」
 あ――開いた唇から、高い音を漏らす母。言葉の代わり、その両目から涙があふれ出す。
 母の手を離した影俐が父を正面から、まっすぐと見据えた。視線を逃がそうとする父の頬を両手で挟み、額に額をつけ、彼は言葉を放つ。
「父さん。さっき言ったとおり、俺はもう逃げない。だから――あんたも逃げるな! 見せてくれよ、子どもが憧れる、かっこいい背中ってやつ!」
 父の喉に詰まった言葉がぐぅと鳴った。父はそれを飲み下し、影俐の手をつかんで彼を押し剥がした。
「親に向かってあんたとはなんだ」
 酒で焼けた声はかすれて、威厳もなにもあったものではない。しかし。その言葉には力があった。安い怒りなどではない、意志の強さに裏打ちされた力が。
 父が平手で影俐の頬をやさしく叩き。
 潤んだ目で影俐をまっすぐ見て、強く抱きしめた。
「……ひどい親だって子どもから突きつけられるのは、辛いな」
 父が泣いていた。
「今さらだけど、おまえの父さんに復帰できるようがんばるから――」
「影俐、ごめんなさい……ごめんなさい……」
 影俐の背を支えるように抱きしめた母もまた、泣きながら声を絞り出す。
 その輪の内に妹も加わって、そして。
 八朔家は再開した。

 それからの影俐の生活は本当に普通だった。
 学校に行けば妹込みで篝に振り回されて過ごし、家に帰れば酒を断って介護職に就いた父とパートを続ける母を支え、家事をこなした。
 父は力を込めて介護の難しさがどうの福祉の未来がこうのと熱く語るようになったし、母はパートの人間関係を愚痴りながらもリーダーを任されて楽しそうだ。
 その間に陣取った妹も、くるくると表情を変えながら学校の話を差し挟んでいる。内容の8割が篝関係なのは心配だが、まあ、女子というものはああいう性別を超えた奔放さに憧れるものなのだろう。
 父の会社が倒産する前までの生活はできていない。でも、ここは確かにあの頃と同じ八朔家だった。だから影俐はこれでいいと思うのだ。

 影俐と妹が小学校を卒業する日が来た。
 式を見終えた後、急いで家へと戻っていく両親。ふたりが今日のためになにか用意してくれていることを子どもたちは知っている。だから影俐はわざとゆっくり帰り支度をしていたのだが。
「なんだおまえ、今日は妹といっしょじゃないのか?」
 式服をすらりと着こなした篝が小首を傾げた。教室の外で号泣している連中は、篝を慕う子分たちだろう。
「そのへんにいないんなら家に帰ったんだと思う。父さんと母さんの準備ができるまで待ってから帰ろうって言ったんだけどな」
「あー、宴会とかそういうのか。私のとこもなー、今夜のお披露目がどうのこうのうるさいんだ」
 眉をひそめる篝。家業の関係でなにかしらあるらしい。
「春休み中に連絡する。またな」
 多分影俐を誘いに来たんだろう篝は、それを言わずに颯爽と駆け去った。
 格好いい女の背中を見送って、影俐はゆっくり家路についた。

 ――家の中は静まりかえっていた。
 壁は崩れ、ドアは引き裂かれ。鉄臭くて、生臭かった。
 真っ赤に染まった服が、穴だらけの廊下に散乱している。
 影俐はぼうっとした頭で、「服を洗って畳まないといけない。ああ、掃除もしないと」、そう思った。でも、どんなに考えてみても、そのやりかたがまるで思い出せない。
 だから服を抱えたまま、ふらふらと両親がいるはずの居間へ向かい。
 父だったのだろうものと母だったのだろうものを見て。
 意識を失った。

 八朔家が愚神というものに襲われたのだと聞いたのは、意識が回復した3日後のことだ。
「妹は?」
 彼が収容されていた警察病院の関係者は口をつぐみ、答えない。
 影俐は腕に刺さった点滴の針を引き抜いて飛びだそうとしたが、大人たちに押さえ込まれ、ベッドに縛りつけられた。
「――!!」
 鎮静剤を撃ち込まれるまで、そして薬臭い眠りに蹴り落とされた後も、影俐はずっと妹の名を呼び続け、その声が妹へ届かないことに絶望し続けた。


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【八朔 カゲリ(aa0098) / 男性 / 16歳 / エージェント】
【火乃元 篝(aa0437) / 女性 / 19歳 / 覚悟と信念を貫く者達】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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遅くなりましたが、影俐さん&篝さんのツインノベルをお納めいたします。
基礎設定と照らし合わせ、影俐さんの「家事が壊滅的」な原因などもちらりと入れさせていただきましたが、いかがでしたでしょうか?

それでは、またなにかありましたらお気軽にお声がけください。
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2016年07月06日

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