▼作品詳細検索▼  →クリエイター検索


『赤ずきんくん 』
レヴェリー・ルナルクスka4723


 むかしむかし、あるところに、とても可愛い可愛い女装ショタ、エリス・カルディコット(ka2572)が居りました。
 ある時、そのエリスのお婆さんが赤いビロードの布で、エリスの被るずきんを作ってくれました。
 そのずきんがエリスにとても似合っていたので、みんなはエリスの事を『赤ずきん』と呼ぶようになりました。

 ***

 ある日のこと、母親が赤ずきんを呼んで言いました。
「赤ずきんや、お婆ちゃんがご病気になってしまったの。お婆ちゃんはお前をとっても可愛がってくれたのだから、お見舞いに行ってあげなさい。きっと、喜んでくれるから」
「はい、わかりました。お母様」
「それでは、このチューダのピーチパイと、『ヨアキム』純米大吟醸を一本持ってお行きなさい」
 赤ずきんがお婆さんのところへ一人で行くのは初めてのことだったので、母親は心配で堪りません。
 ですが母親にはどうしても用事があって一緒には行けませんでした。そこで母親は赤ずきんに注意を促します。
「良いですか、途中で道草をしてはいけません。それから狼女に用心するのですよ。狼女はどんな悪いことをするか判らないから、話しかけられても無視するのです」
「はい、お母様。大丈夫です」
 そして赤ずきんは母親を安心させるように元気良く、
「それでは行って参ります♪」
 と言って、出かけて行きました。


 お婆さんの家は、赤ずきんの家から歩いてしばらく掛かる森の中にありました。
 その日はとても天気の良い日で、赤ずきんはスキップしながら森の中を進んで行きます。

 あまりにも可愛らしい姿にハートを射抜かれたのは――赤ずきんの母親が言っていた狼女、クルス・ルナ・フレア(ka4723)です。
 その姿は頭には狼耳、非常に豊満で肉感的な身体に纏うのは露出が多いワイルド且つセクシーな毛皮の衣装。お尻には狼尻尾。
 赤ずきんに気付かれないように、狼女は遠くからじっと観察し、いつ襲い掛かろうかタイミングを計ります。

「ん……道に迷ってしまうとは。どちらの行けばよろしいでしょうか……?」
 すると、どうしたことでしょう、赤ずきんは森の中で迷ってしまった様子です。
「あっ、あっ、そちらじゃありません!」
 それを見かねた狼女は赤ずきんに気付かれぬよう先回りし、正しい道筋を指し示す目印を木の幹に書いてあげました。
「あらあら? こんなところに矢印が。親切な方も居るものですね♪」
 赤ずきんが正しい道を歩み始めると、狼女はホッと胸を撫で下ろします。
「良かった……ではなくて、ああぁもう、なぜわたくしは……!!」
 襲うつもりが手助けをしてしまう狼女。意に反した自分の行動に、彼女は頭を抱えます。

 その後も狼女は赤ずきんをストーキングし、道の先に躓いて転びそうな石があれば赤ずきんが通る前に撤去するなどしました。


 順調に森の中を進む赤ずきんでしたが――狼女が先行して偵察を行うとそこには――
「ぐへへ、さっき見たんだけどよ、超絶可愛い女の子がこっちに向かって無防備に歩いてたぜ」
「ぐへへ、いいじゃねぇか。捕まえてあんなことやこんなことをしちまおうぜ」
「ぐへへ、久々に楽しめそうだな。最近溜まってたからよ。滅茶苦茶にしてやるぜ」
 などと恐ろしい会話をし、赤ずきんを待ち構える山賊が居たのです!
 それを耳にした狼女は当然ながら怒りの形相で山賊の前に飛び出します。
「赤ずきんにはわたくしが指一本触れさせません!」
「なんだてめぇは!?」
「狼女だと!?」
「俺達の邪魔をする気か? やっちまえ!!」
 山賊は短剣を構えて狼女に襲い掛かりますが――煌めく鋭い牙と爪。
 哀れ山賊はここではとても描写できない『人だったもの』に変わりました……。
 山賊を一瞬で始末した狼女はその残骸をそそくさと茂みに隠します。
「これで良し、と」
 狼女は地面にぶちまけられた真っ赤なものも、赤ずきんがそこを通る前に、綺麗に清掃を済ませます。


 さて、赤ずきんがお婆さんの家の手前までやって来るとついに狼女は赤ずきんの前に姿を現します。
「あれ……? 狼女さんが何故このような場所にいらっしゃるので?」
「それは勿論、可愛いあなたを食べ……食べて……あ、ぅ……」
 狼女の姿を見てかくりと可愛らしく首をかしげる赤ずきん。
 狼女はここで赤ずきんを美味しくいただく(意味深)つもりでしたが……
 間近で見る赤ずきんの可愛さは半端では無く、尚且つ狼女の好みにかっちり嵌っており、狼女は赤面して硬直してしまいます。
「どうされました、狼女さん? 私に何か用事があるのでは?」
「それは……ええと……その……」
 赤面したままもじもじとする狼女。
「私に出来ることならばお手伝いしますよ。……あ、まさか道案内を書いてくださったのは狼女さんですか!?」
「え、ええ……そうです」
「わあ! あれにはとても助かりました! 是非お礼をさせてください! 私に出来ることであれば何でもしますよ」
 赤ずきんはにっこり笑ってとびきりの笑顔を浮かべます。
 それに狼女はまたもハートを射抜かれてしまいます。そうして狼女はこう口にしました。
「あなたの……あなたのペットにしてくださいませ!!」

 ***

 無事お婆さんの家に着いた赤ずきんはお婆さんや狼女とティータイムを楽しみます。
「ふふっ♪ 今日も良い天気で、お茶が美味しいですね、狼さん♪」
「……えぇ、そうですわね……」
(どうしてこうなってしまったのでしょうか?)
 狼女の格好は豊満な肢体を引き立てるセクシーな黒のレザーボンテージになり、首には真新しい首輪が光っていたそうな。

 めでたしめでたし。
■イベントシチュエーションノベル■ -
とりる クリエイターズルームへ
ファナティックブラッド
2016年07月25日

投票はログイン後にできます。

ログインはこちら












©Frontier Works Inc. All Rights Reserved.