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PC&ペットミニミニツイン全身図
オリジナルアイテムアイコン
SECOND LOWE
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LEW・PC聖夜の二人ピンナップ
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LEW・PCミニミニサンタ全身図
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海だ!祭りだ!風鈴花祭!PC浴衣・水着ツインピンナップ
海だ!祭りだ!風鈴花祭!PC浴衣・水着全身図
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東京怪談「雪姫の戯れ」・雪姫と戯れるピンナップ
Webゲーム専用・PC勝敗決着ボイス
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京都旅日記・みんな集まれピンナップ
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セフィロトの塔・ビジターライセンス
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『『皆』がいる場所 』
佐倉 樹
(
aa0340
)&
真壁 久朗
(
aa0032
)&
セラフィナ
(
aa0032hero001
)&
秋津 隼人
(
aa0034
)&
椋
(
aa0034hero001
)&
小鉄
(
aa0213
)&
稲穂
(
aa0213hero001
)&
シルミルテ
(
aa0340hero001
)&
笹山平介
(
aa0342
)&
柳京香
(
aa0342hero001
)&
今宮 真琴
(
aa0573
)&
奈良 ハル
(
aa0573hero001
)&
御代 つくし
(
aa0657
)&
メグル
(
aa0657hero001
)&
齶田 米衛門
(
aa1482
)&
スノー ヴェイツ
(
aa1482hero001
)
●向かう先には
マイクロバスが晴れた空の下を走っていく。
「天気に恵まれて良かったですね♪」
「季節的に雨もありうるッスからね」
運転する笹山平介(aa0342)に応じたのは、運転席の斜め後ろの補助席にいる齶田 米衛門(aa1482)だ。
そこそこ距離がある為、米衛門は交替要員だ。
助手席には真壁 久朗(aa0032)がおり、渋滞情報の確認など細かい雑務をしている。
(初めてのバーベキューが多かったな)
久朗は自分だけではなかったことに驚きを感じるが、戦場の多くを共にするレイヴンのメンバーでこうしたプライベートを共に出来る嬉しさの方が大きい。
完全な休日をこんな風に過ごせるなんて──信頼する仲間以上のものがあるような気がして。
「機材のレンタルや食材の準備もして貰えるキャンプ場に予約を入れたはいいが、雨でしたなんてなったら笑えないからな」
「本当に良かったですよ。全員の休日が合うって簡単なようで難しいですからね・こうして楽しい時間が過ごせるのはいいですね」
久朗の言葉を聞いた秋津 隼人(aa0034)が会話に加わってくる。
マイクロバスの運転に興味があったということもあり、彼は1番前の席を確保していたのだ。
それ以外にもこの日の為に購入した完全防水仕様のデジカメで皆の様子を撮るにはちょうど良く、隼人はそう言いながらもデジカメで皆の様子を撮っていく。
「晴れて良かったよね!」
「うん。流石に雨天決行は厳しいからね」
御代 つくし(aa0657)が差し出すクッキーに手を伸ばすのは、佐倉 樹(aa0340)だ。
「完全休日が揃うって案外難しい、よねー」
その後ろから今宮 真琴(aa0573)が顔を出すと、つくしがクッキーを当然のように真琴へ差し出し、真琴が自身と奈良 ハル(aa0573hero001)分を取り、口の中に入れる。
「しっとり系のクッキーも美味しいよね」
「これは店のものかの?」
「メグルが買っていきなさいって……」
真琴に続いて口にしたハルがつくしへ尋ねると、つくしはそう言って通路を挟んだ斜め後ろの席に座るメグル(aa0657hero001)を見た。
「つくし、自分の腕と相談してください」
「あ、ひどい! クッキー位なら出来るよ?」
「……ちゃんとした見かけは出来ますけれど、ね」
つくしの反論を退けたメグルはつくしの味付け面はアウト判定である。
(皆さんが楽しむ程楽しめるかどうか……)
メグルは自分が慣れていないのを自覚していて、そこが少し自信ない。
と、メグルはつくしの隣、窓際の樹に気づいた。
「何をなさっているのでしょう?」
「平常運行じゃろ」
気づいていたらしいハルがあっさり言うその先は──
「おい」
この先も渋滞なさそうと安心する久朗はそれまで無視していたそれにとうとう声を上げた。
実はさっきからずっと樹が久朗の席をガスガス蹴っているのだ。
「どうかした、くろー?」
「俺を蹴った所で状況変わらないだろう」
久朗の回答を聞いて樹はますます笑顔でガスガス。
というのも、行きに樹の格好を見、この前みたいに胸は偽装してないが普段と違うと言う感想を言ったからだ。
尚、シルミルテ(aa0340hero001)はこの道中を予想してセラフィナ(aa0032hero001)を安全な場所へ退避完了、後ろの席に座る椋(aa0034hero001)と3人会話を弾ませていた。
「止めなくていいのかしら……」
「いツモのコトダし、ダイジブ」
その前の席に座る柳京香(aa0342hero001)は心配そうだが、シルミルテは耳をぴこぴこさせて京香を安心させる。
時折、コロコロという音が響くのは、スノー ヴェイツ(aa1482hero001)がくれた桃とミックスベリーの飴を舐めているからで、それはセラフィナ、椋、つくしも同じで、他にも今回に関しては希望者にという形で配っていた。
いつものことというのもどうかと思う、と京香の隣のメグルなどは思ったが、つくしへバーベキューを行う上での注意もまだあるし、基本後回しだ。
とは言え、稲穂(aa0213hero001)以上に到着後の注意を口にしている者もいないだろう。
「こーちゃんは特に注意してね。キャンプ場は修行する所じゃないから」
やはりと言うか、小鉄(aa0213)へのお小言の回数が圧倒的に多い。
ゴミは持って帰るのが基本、川遊びする際は注意……この辺りは他の皆にも十分適用されるが、1番最後の修行に関しては小鉄にしか適用されないからだろう。
ただし、小鉄は小鉄で、
「拙者、バーベキューは楽しみでござる! 食材の大半は準備して貰ったでござるから、どのようなものを食べるのかも楽しみでござる!」
と、はしゃいだ様子だ。
話をきちんと覚えているか疑わしい。
しかも、そこに椋が「わしもどのようなものを食べるか楽しみにしていての」と会話に加わると、セラフィナが「少し持ってきてる分もありますけど、メインは到着までのお楽しみですからね」と更に加わって、そうなるとシルミルテも加わり、そこで賑やかな輪となる。
「本当に大丈夫かしら」
「大丈夫だって。案外現地に着いたら何とかなるモンだゼ」
稲穂へ笑うのは、椋の隣に座るスノーだ。
車にあまり強くない為比較的大人しくしているが、ずっと黙り込んでいるという訳ではない。
「オレとしちゃ現地準備の食材も楽しみだが、キャンプ料理ってのも楽しみで」
「クロさんがホットケーキ作ってくれるんですよ」
会話に気づいたセラフィナが楽しみな様子で加わると、椋がホットケーキに反応した。
「何と! ……肉を焼いたもので?」
「いえ。別にフライパン用意してますよ」
椋がそれを聞いて安心したように胸を撫で下ろす。
「まぁ、それはそれでいいんだろうが、オレとしては甘いホットケーキの余韻に肉があるのは遠慮しときたいな」
スノーがうんうん頷いていると、シルミルテがセラフィナへ策を授けている。
「アルミホイルデ型ヲ作るト面白いヨ」
「そんなことが出来るんです?」
「勿論!」
「型作りならわしもやるのじゃ!」
「到着したら作ってみましょうか」
そうして3人でどういう型を作ろうか話し合いだす。
「もうすぐ着くみたいよ」
会話を微笑ましく聞いていた京香が運転する平介の声を拾って3人へ伝えると、3人の目が一層輝いた。
バスが到着し、降り立てばそこには自然豊かなキャンプ場。
「思わず走りたくなるようなキャンプ場でござるな!」
小鉄の感想に稲穂のツッコミが入ったのは、言うまでもない。
●準備も皆で
キャンプ場の事務所で手続きを済ませ、予約した場所に向かうと、ほぼ準備は整っていた。
設営と食材の準備、後片付けがセットになっているサービスで、自分達で何か準備したい食材があればそこに加えて持ち込んでOKというものだ。
「準備が最低限というのは助かりますね♪」
平介がテント内にあるクーラーボックスへ飲み物を移し変えながら、手伝う久朗へ笑みを浮かべる。
「慣れていないと逆に危ないとかそういう問題はあるかららしい」
「普段バーベキューなんてしませんからね」
「……あの2人は凄いな」
平介に答えて、久朗が見たのは小鉄と米衛門である。
このキャンプ場、本日は夏休み企画ということで虹鱒放流取り放題をやっているそうで。
小鉄が素潜り&作成銛で放流した虹鱒を獲って、何やら違うキャンプ客のヒーローになっていたり(本人無自覚)、米衛門は米衛門で慣れ過ぎた手腕で火を熾して飯盒での炊爨を既に開始、興味深いらしい椋がそれを見ていて、スノーが米衛門の手並みを解説していた。
「銛って自作出来るものなんですね。俺も初めて知りました」
「こーちゃんの場合、釣りよりもあっちの方が性に合ってるみたいなのよね。だからあの銛もずっと使ってるものなの」
隼人がデジカメで銛に刺さった虹鱒を撮影していると、その声を聞いた稲穂がバーベキューの食材チェックの手を一旦止めて苦笑した。
待つ釣りではなく、自ら仕留めに行く銛の方が性に合う時点で『忍びとは』となるのだが、そこは些細な問題ではない。NINJAだし。
「あ、稲穂、ちょっと……!」
京香の焦った声が聞こえたので稲穂は隼人に焼き始めになったら呼ぶと伝え、戻る。
戻ったら、京香が足りなくなることを見越して持ち込んだ肉の塊相手に大苦戦していた。
彼女は料理があんまり得意ではなく、先に切った追加野菜も綺麗とは言い難い。
「落ち着いて。難易度の低い肉だから、繊維に対して垂直に……」
「繊維……?」
稲穂はすぐさま京香相手にお料理教室開始。
その後ろでは小鉄が獲った虹鱒の処理をしているシルミルテが「ホイル焼キにしテ食ベテも美味しイヨー」と手馴れた手並み。
「キャンプでも色々出来るんですね……」
「お魚ここで獲っても普通に焼くだけだと思ってた……!」
セラフィナとつくしがシルミルテの手並みにほわわとなっている。
尚、2人は追加で持ち寄ったつくねの準備だが、勿論味つけはメグルが「現地で準備に時間を割き過ぎても仕方ないですからね」と上手いこと言って回避させているので、2人がやっているのはつくねの種を焼くに当たり均等に分ける作業だけである。
一方、飯盒炊爨真っ最中の米衛門の所へ樹がやってきていた。
「ヨネさん、準備こういう感じで大丈夫?」
「大丈夫ッス。佐倉さん、悪いッスね、手伝って貰って」
樹がしていたのは燻製の準備だ。
キャンプ中は気を回しがちな平介を手伝うつもりだが、準備段階の今、飲み物関係や皆の荷物をテント内に運び入れるといった力仕事よりも米衛門のフォローに入っているのである。
「作る所は初めてみるのじゃ」
「家でも作ろうと思えば作れるんだゼ?」
「何と! 案外お手軽なのじゃな」
知識はあったらしい椋が興味深げにそう言うと、スノーが笑って教え、椋の知識の補足を行う。
そこへ真琴がやってきた。
「あ、火って落とす?」
「安全の為に落とすッスかね。すぐに熾せるんで途中何かあれば」
「じゃ、後で声掛けるね!」
真琴がダッシュで駆けていく。
入れ替わりに来たのがハルだ。
「……マシュマロを大量に持ってくるだけでは気が済まなかったようでの」
「甘いもの作るんス?」
「焼き林檎アイス添えとバウムクーヘンじゃな。それと、マシュマロもスモアのアレンジを調べておってな」
今はアイスを買いに行ったと説明するハル。
「パワフルッスねぇ」
「そういう訳なので、頼むの」
米衛門が感心していると、ハルはそう笑って、自身の準備、サングリア作成へ戻っていく。
本来は、大人用と子供用両方作っているそうだ。
「こーちゃん、獲り終わったなら髪と身体ちゃんと拭いて早く服を着なさい!」
「稲穂、夏だからそんなに深刻ではないでござるよ」
虹鱒獲り終わった小鉄が稲穂の注意の声に弱ったような声を上げるが、稲穂には逆らえないらしく、いそいそと身体を拭き、女子立ち入り禁止でテントを締め切り、着替えに入る。
「もう。本当にこーちゃんは仕方ないんだから」
「ですが、それも小鉄さんの魅力ですよ♪」
平介がやれやれといった様子の稲穂へ笑みを向けると、稲穂は「それに関しては否定しないけど、風邪を引いていいってことじゃないわよ」と切り返す。
「笹山、1本取られてるぞ」
「私の負けですね♪」
久朗が準備の手を止めてそう言うと、平介は軽く肩を竦める。
「お米もだいぶ準備進みましたし、後は順次って所で大丈夫じゃないでしょうか。燻製は待っているようなものでもないそうですし」
隼人が米衛門達の状況を伝えると、稲穂が「そろそろ始めるわよ」と声を上げる。
ちょうど真琴がアイスを買って戻って来た所で、アイスは幻想蝶の中へ一旦仕舞われた。
「幻想蝶の中は真琴の私物(という名のお菓子類)で溢れておるからの」
「ハルチャンの内部ッテドんな景色?」
遠い目をするハルへシルミルテが耳をぴこぴこさせて話題を振ったり。
セラフィナがまだ虹鱒の放流は続いているのを見て、掴み取りしてみたいとちらちらしてたり。
「オイは後で加わるんで、先に初めてていいッスよ」
米衛門がそう勧めるので、皆は昼時ということもあり、バーベキューを開始した。
既にある食材も魅力的だが、準備した食材も魅力的──楽しく食べるひと時を過ごそう。
……楽しい、が、人それぞれなのである種の戦いになる可能性は否定しない。
●賑やかな戦いの始まり
「飲み物、お替りある人いる?」
動き易いよう浴衣に襷をかけた稲穂がクーラーボックスの飲み物と皆の飲み物を確認する。
大丈夫、という反応を見てから、稲穂は争奪戦になりかけている中食べられないでいる人はいないか確認していく。
「こーちゃん、乗り切らない程お肉は乗せないでね」
「大丈夫でござる。拙者が焼いて食べて焼いて食べるでござる」
稲穂がまるで苦無を持つかのように串焼き肉の準備をする小鉄を窘めると、小鉄は何が大丈夫なのかよく判らない回答を返してくる。
尚、例によって覆面はそのままであるが、レイヴンでは『そういうもの』である為、最早誰もツッコミしない。ツッコミしたら負け。
「ヨネさん、お肉冷めない内に食べて」
つくしが飯盒炊爨第2弾の米衛門へ声を掛けるが、まだ手が離せない米衛門は離れる様子無く笑みを向ける。
「ありがとうッス! もうちょっとしたらこっち終わるッスから、それからで!」
「じゃあ、お皿に分けておくね! あとね、ヨネさんが作ったお野菜美味しい! スーパーのと違う!」
「ありがとーッス!」
つくしに笑顔で手を挙げる米衛門。
農家である彼にとって、自分の野菜が美味しいと言って貰えるのは本当に嬉しいことだ。
(そこが彼らしい)
その光景を見ていた平介が小さく笑みを零すと、傍らのハルがサングリアを飲み干しているに気づく。
小鉄が銛で虹鱒を獲っていたのに隠れていたが、ハルもその場の有り合わせで釣竿を作り、さらっと釣っていたのだ。
尻尾の焦げた部分が美味しいらしく、そちらを食べているハルは未成年に呑ませないよう注意をしつつもガッツリ酒である。
「オレンジジュース、要ります?」
「いただこうかの。尤も、ワタシはこれで潰れるつもりはないがの」
平介が差し出したオレンジジュースを受け取るハル。
ハルはグラスにオレンジジュースの他ウォッカも入れて、混ぜ合わせる。
この辺りは平介も予想の範囲内で、「美味なオレンジジュースだと味が違うの」と美味しそうに呑むハルへ笑みを向けた。
「今宮さんには呑ませないでくださいね」
「流石に15の真琴にはまだ呑ませんのじゃ」
そのやり取りの意味が解るのは、十分成人して、尚且つ、その酒の名前と意味を知る者だけだろう。
ハルが動きにくさなどを感じさせない着こなしをした紫の和服の裾に広がる月下香の意味のようなもの、とだけ解れば、真琴には十分だろうし。
尚、その真琴はまだ甘味準備前、普通に食べていたり。
「あと少ししたら、マシュマロのスペース、確保していい?」
「勿論でござる。拙者の忍術さえあれば可能である」
(忍術とは)
久朗は2人の会話に真顔になったが、それよりも肉焼いた後にここでマシュマロ焼くのかという方が気になってしまう。
マシュマロに肉汁が染み込まないのだろうか。
久朗、その辺色々知らないだけにとても気になる。
正解は、マシュマロは炙るので、その鉄板には乗せないから、肉汁の心配はない、であるが。
「アウトドアで甘味が作れないとかはないからね。フフフ、ボクの本気を後で見せるから。あ、バウムクーヘンの時は、皆にも手伝って貰うかも!」
真琴、眼鏡を輝かせるのは腐ってる時だけではない。
稲穂が冷たい抹茶のムースを用意してきたと聞いているので、洋菓子系統、アイスを添えることはあっても温かい系統で勝負(?)である。
「でも、その時までボクも英気を養う……!」
真琴、雌伏の時とばかりに食べている。
きっとその食べた雌伏は、樹とつくしとは異なる場所についていくのだろうが、ここでは語るまい。
「さっきから、何で俺の皿にそれ乗せる」
「何で? くろー、意味なんかあるの?」
せっせと皆の肉を焼いていた久朗は自分の皿に少し焦げた肉が乗せられ続けていることに異議を唱えた。
当然、それを乗せ続けているのは樹である。
「私はくろーが食いっぱぐれないように配慮しているんだけど」
顔と笑みと言葉が一致してない樹はそう言いながら、焦げていない肉は「ヨネさんの分は確保して大丈夫だよ」と言いながらつくしの皿へ肉を乗せている。
彼女自身は肉より野菜を食べているらしく、その皿には野菜が多く乗っている。
(ヨネの野菜、美味いしな)
元々の味の好みもあるだろうが、米衛門が作った野菜はお世辞抜きに美味い。
それは彼が土から拘って作っているからだろうと思うと同時に、樹が作ることが出来る人と箱根で言ったことを思い出す。
彼は、だから農家の鴉だと、自分のことをそう言っていた。
(……だから、俺は何が見えているか知りたいと思ったんだろうな)
そう心の中で呟いた久朗は樹とつくしと話す米衛門を見、それからメグルを見た。
メグルは別の場所で肉を焼いているが、凄く賑やかに話しているということもなく、話しかけられたことに応じているのみだ。
過ぎるのは、香港の夜でのこと。
メグルは、つくしと向き合ったのだろうか。
出会った頃より表情はだいぶ柔らかくなったと思うが、時折つくしを気にしているような素振りを見せている。気づけたのはあの夜があったからだろうが……。
と、メグルがこちらを見た。
「肉は足りてますか?」
メグルが焼いているサイドの方が肉の減りは遅い。
それで気にしてくれたと久朗は解釈したが、メグルは背中を押してくれるきっかけのように感じていた。
「ああ。足りている。そっちはどうだ?」
「十分な量がありますから、まだ心配していません」
久朗の問いにメグルは自分が焼いていたテーブルを見遣る。
確かにまだ心配するような量ではない。
「こちらは大丈夫ですから、安心してください。……隊長」
久朗はそれが肉の意味ではない、と何となく思った。
それが何故なのか具体的に言うことは出来ないが、自分の気の所為ではないことは解る。
「何かあったら、俺に声を掛けてくれ」
恐らく、メグルは大丈夫ではない。
これも何故なのか具体的に言えないが、久朗は感じた。
メグルは今ももがいている。余裕などない。
他人のことなど言えない久朗は自分達が同じものを抱えていると知っているから、それだけ言った。
「……その時は、頼らせていただきますね」
それが肉のことか別のことかは本人達だけが知っていればいいことである。
と、セラフィナが川に入って虹鱒を掴み取りしてみたいと言い出したのを聞きつけた久朗が「着替え持って来てないから転ばないようにしないと大変だぞ」とセラフィナへ歩いていく。
見送っていたメグルは、自分の皿に焦げた肉が乗っていることに気づいた。
「くろーいないからお裾分け」
乗せたらしい樹がさらっと答えて、シルミルテの様子を見に歩いていく。
メグルはそれを少し食べてみて、口元を歪めた。
「焦げ過ぎですよ」
けれど、その苦い味が、朧な記憶の向こうにいる誰かを連想させるようなそうではないような気がして、メグルはお裾分けを全て食べた。
●楽しいからこそ
「コれ食べテ!」
「え? そんなにいっぱいくれるの?」
口をもぐもぐさせるシルミルテは、京香に山盛りのお肉が乗ったお皿を差し出していた。
先程まで京香はついつい手伝いに専念しがちな平介と稲穂にも食べるようにと焼けた肉や野菜を米衛門が炊いたご飯と一緒に渡したばかりだ。
シルミルテは京香が2人を気にする余りそんなに食べていないことに気づいていて、セラフィナと協力してお肉を確保していたのである。
「ありがとう、いただくわ♪」
「タッくサン食べテネ!」
京香が量に驚きながらも笑って受け取り頭を撫でれば、シルミルテは嬉しそうに耳をぴこぴこさせた。
セラフィナにもお肉を配っていたシルミルテは肉にやや比重が傾いているがバランスよく食べているようだ。
と、京香は視界の隅で串焼き肉が高々掲げられたことに気づいた。
「美味しいのじゃ!」
目をキラキラに輝かせた椋だ。
焼き始めから今まで満面の笑顔で食べる椋の姿は京香の目にも微笑ましく映り、思わず笑みが零れる。
箱根でも思ったが、この子も可愛い子だ。
それと、誰かを優先する能力者同士でもある、なんて思ったり。
目の前では、スノーがメグル同様肉をガンガン焼いており、また椋の皿にも肉を入れた。
「これもいい焼き加減だゼ」
「おおお、これも美味しいのじゃ!」
スノーに面倒を見てもらってるからか、椋はスノーにはしゃいだ笑みを見せた。
日頃から保護者的に接されているのもあるだろうが、その無垢な笑みは可愛く映るらしく、スノーも「沢山食えよ」と声を掛けて頭を撫でる。
と、そこで京香とスノーの目が合う。
「焼いてみるか?」
「私、料理得意じゃないけど……」
「大丈夫だって!」
平介が米衛門に対して覚える信頼は米衛門が大地を連想させるからではないかと京香は思っていたが、スノーもまた安心感を覚えると思う。
「教授、お願いね」
「応」
「出来たら、わしが食べるのじゃ!」
京香がスノー指導で頑張って肉を焼き始め、椋がキラキラとそれを眺める。
耳をぴこぴこさせて見ていたシルミルテは写真を少し撮ってから食べると言っていた隼人がセラフィナの虹鱒掴み取りに合わせ、川に入っていることに気づいた。
そういえば、さっき、セラフィナが久朗から急に深くなる場所があるから注意してやるように言われてなかったか。
過保護と言うより着替えの問題があったから特に気にしてなかったが──
「シリィ?」
こちらへやってきた樹がシルミルテにだけ聞こえる声音で何を見ているか問う。
「あレ……コのマまダト」
お約束の展開になるような気がしてならない。
平介は京香が持ってきた肉とハルからお裾分けされた魚を食べて休憩しているし、稲穂は小鉄に「こーちゃんちゃんとお肉は焼けてから食べてね」と注意している状態。久朗は虹鱒の放流が何時までだったかパンフレットを確認している。
「気づかないだろうね」
「ウン」
樹は椋を見、ぽそりと言うと、シルミルテはこっくり頷いた。
そんなことに気づいていない隼人はと言うと──
「それぞれ個人が映るようには撮ったし、あとは全景として──今宮さんのバウムクーヘン作り開始もこの位の位置から撮った方が……」
デジカメで撮影している隼人、色々なシーンを撮影するのに夢中であった。
「あ、そっちの方で急に深くなる場所があるってクロさんからさっき教わったので、気をつけてくださいねー」
「大丈夫ですよー」
セラフィナがこちらへ顔を向け、隼人に注意を促す。
隼人はまだ自分の足元は大丈夫だと声を上げ、セラフィナへ手を振って見せた。
「しかし、今宮さん、準備凄いな」
デジカメの向こうの真琴は一通り食べ終えて満足したらしく、既に甘味モードへ移行している。
皿には山盛りのマシュマロ。
とにかく甘味となった真琴を止められる者はいない。
ハルなら止められる場合もあるが、ハルは最初平介だけだったが、メグルも招いて加え、更に酒は呑まないものの加わった久朗とつくし、やっとご飯に入る米衛門が米衛門がこっそり仕込んだカレーもメニューに加え、川魚を食べるコツについて会話を弾ませている。
隼人はその辺り余り詳しくないが、キャンプの定番にはマシュマロを焼くのが定番らしく、真琴はバリエーション豊かに考えているようだ。
「単純に焼くだけかと思ったら、ビスケットにジャムと一緒に挟んだり、ココアに浮かべたり……、俺にも出来そうだから、後でやり方を聞いて、椋にも……」
と考えている内に、隼人の意識は川底から少し逸れていく。
セラフィナから注意は受けていたが、いきなり深くなるといってもそこまでではないだろうという思いもある。
と、その時だ。
「こんなくそ甘いの食えるかーーーーっ!!」
「わ!?」
ハルの怒声が響いて驚いた隼人は1歩後ろへ下がり──川底がない。
「あ! そこは!」
セラフィナの声が聞こえた。
聞こえた、と思った時には遅かった。
「わわわ!?」
バランスが崩れるのは回避不可能、隼人は盛大に転び───その直前にセラフィナに向かってデジカメを投げて川の中へどぼーん。
「わー! だ、大丈夫ですかー!?」
デジカメを何とか受け取ったセラフィナが慌てるその後ろでセラフィナが逃した虹鱒が跳ね、更にその後ろで久朗にタオルを用意するように言った米衛門、続くように小鉄がばしゃばしゃとやってきて、隼人を引っ張り上げる。
「いきなり深くなっからなぁ」
「油断禁物でござるよ」
「ビックリしました」
生まれが生まれである為に川遊びを知る彼らから迅速に助けられた隼人は水難事故になることもなく、被害は彼の衣類だけとなった。
「夏なので大丈夫とは思うのですが……。デジカメが無事で良かったです」
「秋津、俺はデジカメより秋津が無事の方がいい」
苦笑した隼人へ久朗がタオルを差し出す。
きっと隼人は皆の楽しい思い出を皆の為にと思うから、自分が食べるよりも優先して撮っていたと思うから、こう付け加えた。
「例えダメになっても、また来た時、撮ってくれれば俺はそれで良かった」
『また』となるには、隼人もいなければならない。
久朗は、隼人が生き急いでいるような気がしたから、『また』と言わずにはいられなかった。
目を瞬かせていた隼人が唐突に叩かれる。
「そうじゃぞ。全く何をやっておる」
椋はそう言いながらも、平介と稲穂がしっかり隼人分を確保していた肉を隼人に指し示す。
指し示すだけだったのは──
「風邪を引くと大変だわ。着替え、持ってきてる?」
「あ、私一応持ってきてます♪ 後で返してくれればいいですから、テントの中で着替えてください」
稲穂と平介が連合組んで隼人を促していた。
逆らってはいけないと察した隼人は平介から着替えを受け取り、テントの中へ入っていく。
見送ったメグルは、つくしがセラフィナと京香に手招きされて川へ行こうとしているのに気づいた。
「つくし、あなたは着替えを持ってきていませんから、川遊びは注意してくださいね」
「し、しないよ。多分!」
「多分では困ります」
メグルはそう言いながらも、まだ向き合えていないつくしの背を見るだけ、そう思っていた。
が、つくしがメグルを手招く。
「メグルも見に来て! 凄い綺麗!」
つくしは一緒に見ること聞くこと話すことを望んでいるから、自分の背中を見ているだけの自分を許すことはない。
それこそがつくしの成長だが、メグルは自分に言い訳をする。
「仕方ありませんね」
メグルはつくしに続くように川へ歩いていく。
で、隼人の原因になったハルの怒声の理由はと言うと。
「よ、酔いが一気に醒めたのじゃ……」
「そんなに怒らなくても……」
酔ってしまって、真琴が持ってきた『それ』を肉と思って口にしたハル、酔いも醒める甘さに戦慄していた。
「ハルちゃんずっと呑んでるしーと思って」
で、チョコをマシュマロで包んで火で軽く焼いてから特製ジャムにつけたという真琴自慢の一品。
ただし、真琴基準であったのと、酔って肉と間違えていた為──ああなっちゃったという。
「後で謝っておくかの」
口の中の甘さを誰も見てない隙に真琴で直して、ハルはやれやれと溜め息。
当然、真琴は真っ赤になって固まっていたのだけど。
●ここが、『場所』
バーベキューも終わると、今度は別腹の甘いものを食べる時間だ。
真琴がキャンプならではの豪快さのバウムクーヘンを作り上げていく。
「出来ちゃうものなんだねー!」
「バウムクーヘンってこうやって作るんですね」
「面白いものじゃのう」
つくし、セラフィナ、椋がぐるぐる回して作るバウムクーヘンに興味津々でいる間にハルがアップルパイの様子を見たり、お湯を沸かした平介が隼人へココアを差し出している。
「焼きマシュマロを入れるのは、今宮さん直伝です♪」
平介が火で炙ったマシュマロも加えたココアを差し出すと、隼人は彼に礼を言って受け取り、懐かしそうに呟いた。
「マシュマロをこういう風に食べるのは久し振りかもしれません」
「そうなんです?」
「子供の頃に、母が」
そう呟く隼人の瞳には作ってくれたであろう母親の味を思い出しているように見える。
隼人の姿を見、脳裏に───
「拙者は子供の頃ここあとかましゅまろは知らなかったでござる!」
「右に同じくッス!」
小鉄と米衛門が挙手した。
彼らの故郷を考えれば、ココアやマシュマロをわざわざ入荷したりなどしないのかもしれない。
「お汁粉に入れたらどうでござるか、稲穂!」
「こーちゃん、それはそれ、これはこれでいいのよ。白いから同じってことはないからね?」
話を振られた稲穂はハルに頼まれ、アイスをアップルパイに盛り付ける手伝いをしていたが、子鉄の話は聞いていたらしく、やれやれと溜め息。
「小鉄も稲穂ではなく、真琴にした方が食べられる確率が高いであろうに。真琴なら新しい甘味の扉を開けるやもしれぬと食いつく可能性はあるのじゃが?」
「何と!」
ハルが話に加わると、善は急げで小鉄が提案しに行く。
「今日小豆なんて持ってきてないのにね」
稲穂はそう言いながらも、小鉄を見る目は優しい。
その小鉄が真琴に声をかけた途端、ちょうど良かったとばかりに手伝いに回ったのを見て、ハルが喉を鳴らした。
真琴は何と楽しそうに小鉄も手伝わせているのだろう。
「よく笑うようになったのぅ」
かつてでは考えられない姿だ。
レイヴンでの出会いが大きいのだろう。
……大き過ぎて、男子風呂覗いたり、妄想して掛け算したりしているが、それでも今の真琴は輝いている。
「……真琴を変えてくれた、レイヴンには感謝じゃな……」
その呟きは、真琴の「バウムクーヘン出来上がり!」というどやっとした声で耳に拾う者は少なかった。
だから、ハルも油断したのだ。
「私もね、あなた達がいてくれて本当に良かった、レイヴンに出会えて良かったと思ってるわよ」
アップルパイを運ぶ京香がさり気なく、ハルへ漏らした。
京香が日頃よりそう思っていることは空気から伝ってくるが、彼女が改めて口にするのは───
「手伝いますよ。……種類も沢山ありますから、手もいるでしょうし、アイスが溶けてしまいますから」
手伝いにやってきたメグルがやってくる。
後ろでは真琴を手伝う1人のつくしがアウトドアのバウムクーヘンにはしゃいでおり、一瞬そちらを見たメグルの表情は変わらないようでいて出会った時とは違う気がする。
メグルもまた、『そう』なのだろう。
「3人で手分けすれば早いわ」
「じゃの」
「ありがとうございます」
京香にハルが笑むと、メグルは頭を下げ、アップルパイを配っていく。
「セラフィナ、白いブラウス着てるから気をつけて食べてくれ」
「クロさん、大丈夫ですよ」
久朗に声を掛けられたセラフィナはそう笑うが、案外久朗の顔は真面目だ。
「白いブラウスだもの、ついちゃったら洗濯が大変よね」
稲穂がくすくす笑いながら、自身が作った抹茶のムースをセラフィナの前に置く。
セラフィナは白いブラウスに付いたら大変であろうムースを見て、「白は目立つからな」と稲穂に応じている久朗の言葉に笑みを零す。
さっきの言葉もかつてとは違う意味で言われているもので、セラフィナにはそれが嬉しかった。
「? どうかしたか、セラフィナ」
「いいえ、美味しそうなので、零すなんて勿体ないこと出来る訳ないなと思っただけですよ」
会話の最中に気づいた久朗がセラフィナへ顔を向けると、セラフィナはそう笑う。
その背後から、つくしがぱたぱたやってきた。
「新発見! バウムクーヘンにバニラアイスも合う!」
言いながら、自身のバウムクーヘンにバニラアイスを落としたと指し示すつくし。
温度の関係でとろっと溶けており、クリームみたいでもある。
「あら、本当」
試した稲穂が顔を綻ばせる。
「バウムクーヘンみたいなのは大掛かりで家じゃ難しいかしら」
「家でも出来るレシピはあったと思うけど、こういう大きいのを作って皆で食べる方が美味しいかなって」
「あら、それは言えてるわね」
稲穂へ作った本人の真琴がそう微笑むと、稲穂も笑みを返した。
と、つくしが樹とシルミルテの食べ方に気づく。
「わ、いつきちゃん達、面白い食べ方!」
2人はバウムクーヘンを回転させ、皮を剥くように食べていたのだ。
「でしょ? どっちが先に切れるかなって」
「負ケなイヨ?」
しっかり層になっていなければ出来ない食べ方だが、結局樹もシルミルテも切らすことなく食べ終えて、引き分け。
つくしが2人へ一息つくお茶を持ってきた。
「こういうの、本当にいいよね」
つくしが皆がそれぞれ好きに時間を過ごしているのに、独立し過ぎておらず、ごく普通に加われる当たり前がいいらしい。
(家族みたい)
心の中の小さな呟き。
口に出して言ったら消えて言ってしまいそうで怖くて言えないけど、そう思う心に偽りはない。
だって、ここが大好きで大切な守りたい場所だから。
「どうだ、だいぶ身体暖まったか?」
「ええ。ご心配をお掛けしました」
「ま、ちっと驚いたけどな!」
スノーに声を掛けられた隼人はまだ落ちていない火の前にいた。
季節的に風邪を引くことなどないだろうが、川に落ちたのだし、ということで、火の前への強制連行である。
「今日は随分椋もお世話になってまして」
「オレこそ楽しませてもらってるから、お互い様だゼ?」
スノーが事も無げに笑い、隼人も「それならお互い様ですね」と笑みを返す。
シルミルテからバウムクーヘンの変わった食べ方のコツを聞いていた椋はその会話に気づいて、気づかれないよう笑う。
気にするな、と言われても隼人は気にするだろうが、スノーの言い方はごく自然に隼人の荷を軽くしている。
「スノーねぇは流石じゃな」
その呟きを耳に拾ったシルミルテは椋の横顔を見る。
樹が隼人に対してそうであるように、シルミルテも椋をしっかり見ようとしている今だが、椋の目には恐らく久朗が感じ取っているであろうことより明確な何かが見えているのだろうと思う。
それは樹の箱庭にとっていいものであるのかどうかはまだ何とも言えないけど、樹の箱庭を汚す存在ではないということだけは判る。
「コうやッテ食べルのヲ見テテー」
だから、シルミルテは椋にお手本を見せて、バウムクーヘンの変わった食べ方のコツを教えてあげた。
隼人とスノーのやり取りを見ていたのは彼らだけではなかった。
「久朗?」
米衛門の声で我に返った久朗は、自分が隼人をじっと見ていたことに気づく。
「ちょっと、心配なのかもしれない」
久朗は、ぽつりと零した。
鈍いと言われる自分の目から見ても、隼人はどこか生き急いでいるような気がして、それが心配だ。自分の命を何とも思っていないような気さえする。譲れない自分を強固に形成しているような気もするが──世界は、変わっていくということを久朗は知っている。
決めつけず、受け入れたものを自分の一部にして固めてもいいのではと。
皆、まるでずっといたかのようにここにいるが、出会ってからそこまで長い年月が経っている訳ではないのだから、長い年月が過ごせるようじっくり付き合いたい、と思ってもいる。
その辺りを上手く言えない自分がもどかしい。
「『また』を重ねる……さっきので伝わるべ」
「ヨネもな」
米衛門がそう笑うと、久朗が彼を見た。
仲間の為に必要であるならば躊躇しないであろう米衛門も久朗にとっては失いたくないもので、今の自分を構成するひとつだ。
「久朗も、ッスよ」
米衛門にとって安心出来る大事な場所。
それは、この導の名の下だ。
と、その背後で、セラフィナが稲穂へ料理指南を願い出ている。
「久朗、頑張れ」
「あ、ああ」
米衛門が笑いを噛み殺して久朗を見ると、久朗は言葉少なにそう言った。
(優しい人達……この人達の死は絶対に見たくない)
平介は飲み物を準備しながら、皆を見る。
皆が仲良くしている姿は、ほっとするものだ。
この人達が守れるなら──
平介はその想いを隠し、口当たりのよいマスカットティーが冷えたと皆へ持っていく。
「いつも皆様お疲れ様、ですからね。この役目は譲りませんよ?」
手伝おうとする樹の機先を制し、平介は皆へマスカットティーを注いでいく。
「これからも皆で仲良くやっていきましょう♪」
「こういうことを言葉にするのは得意ではござらぬが……うむ、これからもよろしくでござるよ」
「オレもこれからもよろしく、だな」
小鉄が平介に続くと、自分もとスノーが続く。
一言であっても、その一言にどれだけの意味があることか。
「今、わしも隼人も満ち足りているのはこの場所あってこそじゃ。ありがとう。わしがお願いしたい位じゃ」
「ここが好きですから、俺もお願いしたい位です。ありがとう」
椋がそう言って隼人を見上げると、椋の言い分を認めるかのように笑みを向けた隼人は、改めて皆に頭を下げた。
「これからもガッと行くんでドッガと任せれ」
「拙者もガッと」
「忍ばないのか?」
米衛門が笑って見せると、小鉄も自分もだと言うが、久朗が小鉄を見る。
「真壁殿……!」
「冗談だ」
そんなものが言えるようになっている自分に驚く気持ちがあったりする久朗だが、ふと思う。
(俺は今日はしゃいでいると思うが、はしゃげているのは皆が一緒だからだろうな)
だから、言っておく。
「皆がいるここが好きだから、な」
「僕にとっても居場所ですね」
「だから、僕達の場所、なのでしょう?」
メグルがもうひとつのという意味も込めてそう言うと、セラフィナは星のような瞳を細めた。
そう言えるのは、セラフィナも同じであるということなのだろう。
だから、メグルも「ええ」と認めた。
「僕達の、場所……ですね」
「家は寝るところ」
唐突に樹がそう言った。
目配せするまでもなく、シルミルテの耳がぴこりと動く。
「レイヴンが帰ルトこロ!」
だから、今『帰っている』よ。
どんなに時を越えても世界を超えることがあっても、ちゃんと『帰る』場所はある。
「みんな欠けずに、『また』こうやって遊びに来たいわね、いいえ来るわよ! 」
「うん……! ……たのしかったから、また、また来ない、とね!みんなで!!」
稲穂が笑うと、真琴も笑ってそれに続いた。
『また』があるように、『帰ってこよう』。
今日は、その約束の日だ。
「約束、だね」
「うん。約束」
つくしが樹と笑みを交わすのをメグルはそっと見る。
と、シルミルテがメグルの手に何かを握らせた。
「スノーチャンの飴、『美味しい』のヨ」
「いただきますね」
メグルがお裾分けの飴を口の中に入れると、甘くて優しい味が広がる。
その優しさが、メグルにはどこかほっとして、そして向き合うことへの恐怖を思い出させた。
けれど、気づけば、もうそろそろ帰る時間。
後片付けをして、帰ろう。
●片付けてこその
稲穂が陣頭指揮に立つからか、片付けの手際は大変いい。
「食べ切れなかったものはないからその分ゴミの分別は楽だけど」
「それは言えているな」
稲穂に頷く久朗はゴミ袋の口をきゅっと結ぶ。
鉄板の類は平介、隼人、京香、スノーの4人が、飯盒やトングなどの細々としたものについては樹、真琴、つくしの3人が洗う為、現在水場に行っている。
「これでこっちは終わりでござるよ」
「こっちも問題なく終わりそうだべ」
そんな会話を交わしている小鉄と米衛門は火の始末担当。
火のちょっとした不始末が大惨事になる、ということを彼らは良く知っているから、その手際も慣れたものだ。
この辺りについて心配する者はなく、手際がいい。
「こんなもので大丈夫じゃろ」
「来タ時よリキれーが基本ダかラね」
「次に楽しむ方もきっと快適ですよ」
そんな会話をしているのは、ゴミ拾い担当の椋、シルミルテ、セラフィナだ。
自分達のものでなくともちょっとしたゴミを拾っておけば、次の利用者も気持ちよく利用出来るだろう。
彼ら3人の手には拾い集めたゴミがあり、それをしっかり分類してゴミ袋の中へ入れていく。
「僕達はバスに戻って、運ばれた荷物、整理しましょうか」
「重いのはともかく、個々のものならどうにか出来るからの」
「空いテる場所探シもあルしネー。皆デ行コー!!」
片付け終わった3人は自分達の荷物を持ち、バスへ向かって歩いていく。
「随分早く片付けられていくのう」
「全員で片付けるからでしょうね」
バスへ荷物を載せ始めているハルが3人へ幾つか言葉を掛けてからこちらへやってきて驚いていると、利用終了手続きを終えたメグルが自分も運び出しを手伝うと声を掛ける。
どこかで皆に距離を置こうとする自分を自覚するから、メグルは言い訳であってもいいから自分からを意識しての行動だ。
「助かるの。ワタシだけでは手が足りない所だったのじゃ」
「いえ、そう言っていただき、ありがとうございます」
ハルが事も無げにそう言うから、メグルは頭を下げてからクーラーボックスを手にした。
同じようにクーラーボックスを抱えるハルが歩き始め、その和服が乱れることがないのが不思議だと思う自分が案外余裕あるように見えて、メグルは何だか変な気分を覚える。
でも、それが嫌なものではない。
「ワタシは、真琴が沢山笑えるようになったのは、ここだからだと思っておるよ」
ハルがそう言うと、メグルの表情は動かなかったがその空気が少し変わったように見えた。
(ワタシにはその空気の全ては判らないが……、真琴が変わったこの場所なら、変わることも出来ると思うのじゃ)
ハルは踏み込まず、けれど、自分がメグルもここにいて良かったと思っていることをその空気で示した。
自分で独りにならなければ、真琴のように変わる世界もあるということを伝えたくて。
一方、水場の彼らはと言うと───
「アウトドアでバウムクーヘンが作れるとは思わなかった! バウムクーヘンって言うと、凄いお菓子の職人さんがぐるぐる回して作ってるイメージだったし!」
「ふっふっふ、ボクのスイーツ情報網を甘く見ないでね」
つくしが洗い物の手を止めずに興奮を語ると、真琴もその手を止めずに眼鏡をきらっとさせる。
「今日は甘味方面でも忙しかったけど、それ以外も忙しくて大変だったんだよね」
(……随分見てたしね)
樹は真琴が川に落ちた隼人が助けられた時とか着替えを渡された時とかガン見していたことに気づいている。
きっと、『そう』だろうなとは思ったが、見守るだけにしておいたのだ。
樹、内部にしか乱を持たないだけに、乱の種類の違いを知る女である。
「それに、アップルパイやマシュマロも美味しかった。家でも出来るならやりたいけど、ココアは冬の方がいいのかな、と思った」
「冬だと、やっぱりココアは強いよね」
「チョコレートのお菓子も沢山あるよね」
樹が話題を戻すべく振ると、真琴とつくしは便乗し、季節ごとの甘味について話し出し、洗い物を手際よく進めていく。
その彼女達と違い、大掛かりに洗っているのが鉄板チームだ。
「多人数でしたし、沢山焼いただけありますね♪」
「そうね。何だかんだで皆結構食べたと思うし」
平介が明るく笑って手を動かしているのに応じながら、京香が水で流している。
「最後までやってこそ、楽しいってモンだゼ」
「俺もそれには賛成です。楽しい時間を過ごさせて貰ったマナーですよね」
平介とは別の鉄板を洗うスノーに応じるのは、洗い終わった別の鉄板の水気を切っている隼人だ。
「そういや、服乾いたのか?」
「いえ、まだ半乾きでした」
「夏とは言え、すぐには乾かないですから、仕方ないですよ」
隼人がスノーに苦笑して答えると、平介が笑って気にしなくていいと会話に加わる。
一応で持ってきていただけの平介はまさか隼人の役に立つとは思っていなかったが、隼人が着替えもなく風邪を引く事態にならずによかったとこっそり思う。
気づいているが気づかない素振りの京香が「あの時は驚いたわ」とくすりと笑って、隼人が気にし過ぎないように配慮を忘れない。
「注意しておきます。帰ったら、怒られそうですしね」
「今回に関しては椋に怒られておけ」
なんて、スノーも笑って言うから、隼人は「覚悟しておきます」と苦笑して肩を竦めた。
全ての洗い物が終わった時には、荷物も殆ど運び終わっており、久朗と稲穂が最終確認に入っていた。
「忘れ物はなさそうね」
「返却するものも洗い終わったし、問題ないだろう」
返却するもの全て確認した久朗が漏れはないと小さく頷く。
そこへ集めたゴミを捨ててきた小鉄と米衛門が戻ってきた。
「稲穂、ゴミ捨ててきたでござるよ」
「ありがとう。……それにしても、全部片付け終わると、すっきりしてるわね」
小鉄に礼を言った稲穂が最後にぐるっと見回し、あんなに賑やかだったのが嘘のようだと小さく笑う。
「皆待ってるだろうし、そろそろ行くか」
久朗が促すと、米衛門が一礼した。
「? 久朗?」
「……いや。俺も頭を下げておこうと思って」
米衛門が不思議そうな顔をしたが、久朗はそう言って頭を下げた。
久朗が頭を下げる意味は、皆と過ごせた時間をくれたこの場所に対する感謝。
米衛門が頭を下げた意味は別かもしれないが、今の自分に出来る敬意の示し方でもあった。
●いつか、また
「シルミルテさんは眠らなくていいのですか?」
「ンー、お喋リの気分ダからラネ」
平介がシルミルテへ問いかけると、シルミルテはそう言って平介に笑みを向ける。
後ろは寝ている者も多く、行きと違って静か──たまにはゆっくりしてほしいと久朗が平介に目を向けたのをシルミルテは見逃さず、眠そうなセラフィナを任せた後、平介にお喋りの気分と助手席にちょこんと座っているのだ。
シルミルテ本人が喋りたいというものを平介は拒まない。
それを知っているから、シルミルテは平介にそう言うのだけど。
そして、背後は──
「もふもふ……」
真琴はハルの肩に寄りかかりながら、ハルの尻尾をもふもふしている。
見事なその尻尾はシルミルテがもふもふするだけでなく、京香も少し興味深げに撫でてたりしていたのだが、甘味と掛け算に忙しかった真琴は帰りにその安眠を得るかのように独占していた。
「今日は大活躍だったものね」
「ワタシは凄いもの食べさせられたがの」
真琴が寝始めた時に準備していたタオルケットを渡してくれた稲穂が覗き込んで疲れたのだろうと微笑むと、ハルは苦笑して肩を竦める。
本当に脳天に来る甘さだった、と。
「ま、それも思い出ってことでいいんじゃねぇの?」
「違いない」
スノーが椋に自分が掛けたタオルケットを直していると、ハルは笑った。
「濡れ透けは……文化だよ……」
真琴の寝言の腐りっぷりにはこの際目を瞑るとして。
「セラフィナさんもおやすみ、ですか」
「ああ。今朝は朝から張り切っていたからな」
隼人が席の上から顔を覗かせて声を掛けると、久朗はセラフィナがこの日の為に買った麦わら帽子をセラフィナの頭に乗せてやりながら返す。
その拍子にセラフィナが起きた。
「クロさん、もう着きました……?」
「まだだ。着いたら起こすから、寝てていい」
「ありがとうございます」
久朗に微笑んで、またセラフィナが眠りへ落ちていく。
死ぬことも出来なかったなら、目覚める自分を思い、寝ることは好きではなかったのでは、とその話を聞いてから思わない訳ではなかったが、今、楽しそうに寝ているセラフィナを見ると、ほっとする。
「椋の方は?」
「さっきまでスノーねぇと一緒で楽しかったとはしゃいでいましたが、今はセラフィナさんと同じです」
「そうか」
隼人をよろしく頼むと隼人がいない所で頭を下げていた彼の英雄。
今日楽しく感じたのは、隼人が一緒であったからだと言うのは自分にも判ることだ。
「川に落ちた時は心配かけました。すみません。でも、ありがとうございます」
隼人が切り出した。
「俺はタオル用意しただけだろう。助けたのはヨネと小鉄だ」
「真壁さんも助けてくれようとしていましたよね?」
落ちる間際、隼人は久朗を見逃してはいなかった。
が、水難事故の場合、二重事故も十分ありえる為、久朗はそれが出来るであろう米衛門と小鉄を信じたのだろうと。
それでも、久朗がそう思って動こうとしてくれた感謝に何も変わりはない。
「『また』がなくなるのは遠慮したいからな」
「……はい」
彼らのやり取りを椋は夢か現の中で聞いていた。
強固な世界の壁が崩れ行くことを願い、椋は隼人を繋ぎ止めるが如く手を伸ばして服をしっかり掴み、夢の中へ落ちていく
一緒じゃよ。
「佐倉さん、すみません。すっかり寝入ってしまっているようで」
「大丈夫」
メグルの通路越しの謝罪に樹は問題ないと首を振った。
つくしは樹に寄りかかるを通り越して、その膝の上で夢の世界である。
樹にとっては大切な友達の温もりと重さが心地いい。
「また行きたいなー……今度は海にも行かないと不平等かもー……でも、皆で花火見に行ったり、お祭り楽しんだりしたいなー……」
つくしの中ではこの夏の行動目標が立てられているらしく、既に次はいつ遊びに行こうかと夢の中でカレンダーとにらめっこしているようだ。
「皆で、手持ち花火で楽しむのは?」
「自分達が花火になりたい人がいそうだし、だめー」
樹が声を掛けると、つくしが変な方向でのダメ出しをしてくる。
「自分達が花火って……」
「後ろの勢力がそうなんじゃないでしょうか」
メグルの隣で窓の外を見ていた京香が思わず会話に加わると、樹はあっさりと返した。
後ろはまだまだ元気な勢力である。
「それについては否定……しない方がいいのかしら」
京香がうんうん悩み出したので、メグルは「本当にやりたかったら、止められないですよきっと」とフォローする。
(来た時とこんなにも違う)
恐れるが故に距離を置きたいと思っていたメグルは、今普通に話している。
穏やかで優しくて、失いたくない怖さ。
そう思った時、メグルは樹と目が合った。
「そういうことにしとくわね」
そして、京香の声が響く。
全員方向性が違う、けれど、この場所と大切に想う存在を想うが故の何かが自分達にはあるような気がした。
「今日は楽しかったでござるなぁ! が、疲れて寝てしまった面々もいる故、拙者寂しいでござる」
「こればかりは仕方ねッスなぁ」
小鉄へ米衛門が笑いかける。
流石に寝ている者を考えれば行きと同じテンションで騒ぐことは出来ない。
今だって声が大きいと稲穂が睨んできた位なのに。
「また皆で行きてッスな。今年の夏は今年だけだべ」
「そうでござる。来年になってもそれは来年の夏でござるよ。セミも来年羽化したセミでござ……解ったでござる」
米衛門に元気良く同調しようとした小鉄、稲穂の笑ってるけど笑ってない空気を察し、着席。
「今日は特別に、な」
スノーが小鉄へ飴を差し出す。
飴が配られる主な年齢層の中に小鉄はいないのだが、その年齢層が寝ているのを考えれば、稲穂が飴舐めさせて少し静かな時間をと考えたっぽいのは判る。
「スノー殿の飴は美味しいでござるなぁ! 忍術のようでござる!」
「小鉄程じゃないゼ?」
覆面してるのに、自然に飴舐めてる所とか。
そういうツッコミに嫌味がないのがスノーだろう。
「拙者、忍者でござる故」
小鉄の返しにその流れを観察していた樹は、(忍者とは)と親愛なる宿敵と同じことを考えたが、そのことは誰も気づかない。
気づかないからこそのシンクロである。
後ろの、賑やかではないが帰りだからこその楽しいやり取りに平介が運転しながら笑みを零す。
「安全運転デお願イしマス」
「しっかり承りました」
妙に芝居がかったシルミルテに平介もシルミルテに合わせて答え、バスを走らせる。
寝る場所へ帰っても。
帰る場所は、いつも一緒。
だから、『休日』に意味がある。
『皆』と在る『休日』に『また』があるよう──約束し続けよう。
我らは、我ら自身が鴉の世界<レイヴン>であり、帰る場所<魂の巣>───
━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・
登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛
【佐倉 樹(aa0340)/女/19/我が魂よ】
【シルミルテ(aa0340hero001)/?/9/箱庭へ沢山ノ『大好き』が花開かンこトヲ】
【真壁 久朗(aa0032)/男/24/実はソワソワするお年頃】
【セラフィナ(aa0032hero001)/?/14/実はも何もはしゃぐお年頃】
【秋津 隼人(aa0034)/男/19/この微笑の向こうに】
【椋(aa0034hero001)/男/11/威厳の名を抱く願いは】
【小鉄(aa0213)/男/24/365日24時間修行NINJA】
【稲穂(aa0213hero001)/女/14/小鉄家のゴットかーちゃん】
【笹山平介(aa0342)/男/24/揺るぎなき信故に】
【柳京香(aa0342hero001)/女/23/信を危ぶむ故に】
【今宮 真琴(aa0573)/女/15/(色々な意味で)熟練の狩人】
【奈良 ハル(aa0573hero001)/女/23/(主に対真琴)熟練の狩人】
【御代 つくし(aa0657)/女/16/心の蕾】
【メグル(aa0657hero001)/?/22/世界の蕾】
【齶田 米衛門(aa1482)/男/21/理論を感覚で掴むマタギ】
【スノー ヴェイツ(aa1482hero001)/女/20/対等を知る戦士】
ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛
真名木です。
この度はご指名ありがとうございます。
レイヴンのバーベキューのパーティーピンナップからのノベルということでしたので、実際のパーティーピンナップも拝見させていただき、皆様の1日が楽しいものであるよう、また、共に在る楽しい日が『また』巡り合うよう願って執筆させていただきました。
これからを感じさせる楽しい1日をお届け出来ていたら幸いです。
白銀のパーティノベル
-
真名木風由
クリエイターズルームへ
リンクブレイブ
2016年08月17日
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