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『ハロウィン・ふわもこ・ストリート♪ 』
弓月・小太ka4679

「うわあっ」
 石畳の街の一直線の大通りに屋台がずらりと並んでいます。
「すごいなぁ、これ見ちゃうとハロウィンって感じがするよね」
 フラ・キャンディ(kz0121)が瞳を輝かせてつま先立ち。かぼちゃやコウモリの飾り、そして詰め掛けた多くの人々。コウモリ型のキャンディーを舐めたりゴースト型の綿菓子に口を付けたり賑やかです。フラ、そんな人波を一人で見詰めて踵を浮かせて体を揺すってます。
「フ、フラさん、お待たせさまですよぅ」
 そわそわしているところに、可愛らしい少年が更衣室から出てきました。
 弓月・小太(ka4679)ですが……。
「うぅ、この格好変じゃないですぅ?」
 もじり、と太ももをすり合わせ身をくねらせながら上目遣いで聞いてくるのは、白い狼の仮装をしていたから。
「ん?」
 フラ、恋人の様子をじっくり見ています。それはもう、上から下まで遠慮なく。小太の方はむしろ赤くなってさらに身を小さくしていますね。
「んもう、小太さん。しっかり見せてくれないと分からないよ!」
「ひゃっ……ふ、ふぇっ!」
 小太、びくんと背筋を伸ばし……あ、すぐにまた身をくねらせようとして我慢する様子になりました。
 フラが手を両脇の下に差し込んで引き上げ、ペタペタと脇腹とか腰に触ったのです。
「うん! 変じゃないよ」
 満足したフラですが、小太はぐったりしています。
 仕方ありませんよね。
 だって小太、獣耳に尻尾にへそ出しシャツ、ふわもこパンツ、肉球ブーツを履いた肌色率の高い狼少年姿だったのですから。
 突然手の平で触られたら冷たいし、くすぐったいですよね。
「しかも白ってのがいいよねっ!」
 周りを見て満足そうなフラ、小太の腕に絡んで裏しそうです。周りの狼男の仮装に、白狼はいません。
「ふゅ……フラさんは……吸血鬼さんですかぁ?」
 腕に柔らかい肌を感じまたも恥じ入る小太、恋人の衣装が気になりました。見たところ、黒いマント姿ですが……。
「ううん、違うよっ! じゃ〜ん」
 フラ、元気よくマントを脱ぐと小太とおそろいのへそ出しふわもこ白狼少女姿だったのです。
「うぁ……」
「え、何?」
 小太、フラのチューブトップにギリギリのミニスカート姿を目の当たりにして真っ赤になってしまいました。
 気にして覗き込んでくるフラですが……。
「あれ。小太さん、熱あるの? 無理しちゃだめだよ」
 内心焦ります。
 額を小太のおでこに当てようとアップで迫ってきたのですから。
「――っ!」
 視線を下げてしまうとフラの胸のふくらみが目に入ります。
「ふ、ふぇ」
 これはマズイですね。小太、風邪引きのように真っ赤です。相当熱っぽくもなっているでしょう。
 風邪と勘違いされてデート中止になるわけにはいきません。
 その時でした!



「きゃぁぁ〜っ!」
 人波の中、絹を裂くような悲鳴が響きました。
「え、何?」
「賑やかだと思ったら騒ぎが起こってたんですねぇ!?」
 フラが離れて普段通りに戻る小太。
「あーっ! カボチャの小人が人の綿菓子食べてる!」
「トリック・オア・トリックっていう悪戯歪虚……だったはずですぅ……あ、あっちでは女の人の服を……」
「小太さん、助けに行こうっ!」
 こうして二人は混乱する人波に突入するのでした。

「え、ええと……それっ。大丈夫ですか?」
 小太、ドレスの背中の結び目を解かれてしゃがみ込むお姉さんに群がるカボチャ雑魔にふわもこグローブパンチをかまして助けに入る。「ありがとう」と感謝のむぎゅりをされ大きな胸にドキドキしたり。
「このっ、綿菓子の平和はボクが守るよっ!」
 フラ、騒ぎに飛び込んでふわもこ肉球ブーツキック。
「ふぇ? フラさん見えてないですかぁ?」
「中はテニスのアンダースコートだから平気だよっ」
 はわわ、とお姉さんから脱出した小太が恋人のあられもない攻撃に慌てて声を掛けますが、確かにフラのミニスカートの中は三段フリルの見せてもいい下着のようで。
「あん、こっちにもいる〜」
「何でこんなにいっぱいいるの〜っ」
 おっと、どうやら悪戯歪虚はそこかしこにいるようで。「いや〜ん」とか黄色い悲鳴も聞こえるのは、買った食べ物を奪ったりボタンをはずしたりするだけではなく、スカートをずらそうとしたりその中を狙ったりとエスカレートしているから。
「フ、フラさん、次行きますよぉ!」
「うんっ。ボクたち白い狼ががおーってするよっ!」
 小太、フラの言葉が少し気に入りました。
「が、がおーっ!」
「あははっ。小太さん、その調子。がおーっ!」
 二手に分かれましたが心は一つ。
 女性のまとめた髪をほどこうとしたところをぺしっと叩き落としたり、下からスカートの中を覗こうとした一匹をぶぎゅると踏みつぶしたり。
「うんっ、調子いい。がおーっ!」
「ど、どんどん減っていきますね……がおーっ!」
 見事なコンビネーションですが、フラが狙われました。
「あっ!」
 ふわもこミニスカートを裾を掴まれ、どっしん。
 スカートは膝まで下がり三段フリルのアンダースコートが丸見えです。
 いえ、それだけではありません。
「そこだめっ!」
 何とフラ、スコートの下には紐を両腰で結ぶ下着だった様子です。はみ出ていた蝶結びの端を引かれてほどけたようです。もちろん、スコートを上から穿いているのでまったく問題ありませんが。
「フラさん、無事ですかぁ!?」
 そこに白馬の王子様……ではなく白狼の小太が到着。フラの下半身を裸にしようとした悪戯雑魔をやっつけるのです。
「ありがと。今のが最後の一匹かな? 小太さんは無事だった?」
「そ、そうですねぇ……は、褌じゃなくて良かったです」
 座った姿勢のまま紐を結んでスカートを上げるフラを見下ろしつつ、自分の衣装を改めて見た時でした!
「あっ!」
 周りの人から声が上がります。
「ふぇ?!」
 奇声を上げる小太。
「え、ええっ!」
 フラは目をひん剥きました!
 なぜなら、フラの目の高さで小太のふわもこパンツがずり下ろされたのですからッ!
「な、まだ残ってたのですかぁ!?」
 小太、慌てて引き上げ振り向くと正真正銘最後の一匹をどげしと蹴り潰します。
「う……」
「ふ、フラさん、大丈夫ですかぁ?」
 フラはぺたんと尻餅を付いたまま真っ赤になって虚ろな表情。一体何を見たのかは秘密です。衣装は二人セットだったということですが……。
「その、熱とかはないですよね?」
 ぴとっ、とフラの額におでこをくっつける小太。はっ、と我に返るフラです。
「良かった」
 ほっとする小太ですが、フラはまだ恥じらうように座ったまま小さくなっています。
 そこに、すっと手を差し出す小太。
「あ、あの、い、色々ありましたけど改めた楽しみましょうかぁ」
「う、うん……」
 優しく、極上の笑みを見せる小太に、おずと手を取るフラでした。
「じゃ、いきましょう。まずは綿菓子でいいですぅ?」
 最初の元気はどへやら、すっかり大人しくなってしまったフラを男らしく優しくエスコートする小太でした。
「あ、さっきは格好良かったですよ。もちろん、トリート。ハッピー・ハロウィン!」
「お、こっちにも寄って行きなよ。ほら、トリートだ」
 あらら。
 いつの間にかお礼の綿菓子とかキャンディとかをたくさんもらってます。
 あっという間に手がふさがりました。
「おや?」
 次の屋台でそれに気付いたおじさんがにっこり微笑しましたよ。
「俺はトリックだな。ほれ、もう持てないんだろ。この売り物にかじりついていたずらしていきな」
 これを聞いて小太とフラは顔を見合わせました。
 そして、ともにお菓子を持ってない手を見ます。
「じゃ……」
「い、いたずらですぅ」
 店頭に立っていたチョコバナナにフラがかじりつき、そして小太もかじりつきました。
 少しはしたないですが、仕方ないですよね。
 小太の左手とフラの右手はもらったお菓子で塞がっています。
 そして、小太の右手とフラの左手はしっかりと握りしめられているんですから。
「よし。じゃ、もっと遊んでいきなよ」
「うんっ。ハッピー……」
「ハロウィンですぅ」
 店頭のおじさんに見送られ走り去るフラと小太は手をしっかりつないだまま。
 二人の唇はいたずらした後のチョコレートがついちゃっています。

 それをどうやって拭ったのかは、二人だけの秘密です♪





━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ka4679/弓月・小太/男/10/猟撃士
kz0121/フラ・キャンディ/女/11/疾影士

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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弓月・小太 様

 いつもお世話様になっております。
 ハロウィンでも相変わらずの受難っぷり。
 小太さんが何を穿いていたのかそうでもなかったのかは、本人とフラちゃんだけが知っています。きっと。

 この度はご発注、ありがとうございました♪
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ファナティックブラッド
2016年11月04日

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