『謎と浪漫の科学室 』

ミハイル・エッカート（jb0544）＆カーディス＝キャットフィールド（ja7927）＆黄昏ひりょ（jb3452）＆ラファル　A　ユーティライネン（jb4620）＆不知火あけび（jc1857）＆不知火藤忠（jc2194）

　人は何故、危険と知りながら魔窟へと踏み込むのか。
　そこに謎と浪漫があるからだ。

　謎は解明されねばならぬ。
　浪漫は満たされねばならぬ。

　よって、科学室は探検されねばならぬ。
　そのための口実として、大掃除をされねばならぬ。


　・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥


　というわけで、
　ここに決死の科学室探検隊が結成されることとなった。


　隊長：大人げない大人ミハイル・エッカート（jb0544）
　装備：ダークスーツ・割烹着・モップ・飽くなき探求心

「俺は知っている、以前の科学室……いや、科学準備室の惨状を」
　そこは科学準備室とは名ばかりのガラクタ置き場、かつ宿直室を兼ねる門木のプライベートスペースだった。
　床に積み重なる壊れた電化製品や何かの資材、くず鉄などなど。
　その間に押し込まれた寝台の上には本や雑誌が散乱し、彼はいつも僅かに残った隙間に身体を押し込んで窮屈そうに寝ていたものだ。
　職員用の宿舎はあてがわれていたが、この狭くて雑多なモノに溢れた空間のほうが居心地が良かったらしい。
　もちろんそれは彼が仕事以外に殆ど興味を示さなかった頃の話だが。
「今は全部片付けて、真っ当に科学準備室として使われている、はず……だと思いたい」
　何故かそこは開かずの間となっていた。
　これは何かあるに違いない、あるに決まってる。
　きっと謎とかロマンとか、男子心をくすぐるものが。


　隊員そのいち：もふもふ黒猫忍者カーディス＝キャットフィールド（ja7927）
　装備：三角巾・猫のワンポイント付き白のひらひらエプロン・もふもふ肉球型おそうじミトン（自前）

「科学室にはきっと、人類がまだ知らない禁断の領域があるはずですの！」
　その謎を解き明かすことこそ、我が黒猫忍者一族の悲願！
　え、黒猫忍者は一人しかいないだろうと？
　これだから素人さんは困るのですよ、忍者たるもの見た目通りの存在であるはずがないでしょう？
「我が一族は今この時も着実に数を増やしていますの！」
　主に自宅のクローゼットの中で、防虫剤の香りに包まれながら。
「天気の良い日など一族が屋上に勢揃いしたところは、それはもう壮観ですの（もふ」
　そう、あれは全て一族の忍者。
　洗い替え用の着ぐるみを天日干ししているだけと見せかけて、敵の目を欺いているのです。


　隊員そのに：唯一の良心かもしれない黄昏ひりょ（jb3452）
　装備：メガネ・エプロン・埃が吸い付く（と商品説明には書いてある）はたき

「科学室にはいつも世話になってるからな。せめてものお返しに、先生がびっくりするくらいピカピカにしてやろう」
　大掃除じゃなくて探検？　聞いてないよ？
「あの部屋には謎が多いから、隅々まで綺麗にするとなったらそれは確かに前人未踏のジャングルに踏み込む気分かもしれないけど……」
　気分じゃなくて事実？
「俺もこの学園にはわりと長くいる方だと思うけど、まだまだ知らないことが多いんだな」
　わかった、この探検の顛末を最後まで見届けてやろう。
　骨は拾ってやるから、心置きなく挑むが良い。


　隊員そのさん：対汚染物質爆滅機動兵器ラファル　A　ユーティライネン（jb4620）
　装備：なし（本人が万能掃除マシンであるため）

「もちろんそれが本業っつーかメインの機能じゃねーけどな」
　まータダいるもんは親でも使えって言うし、付いてるもんは使わねーと宝の持ち腐れってことで。
　こいつがどれくらいスゴイかってーと、かつて某社の産廃満載のビルをまるごと爆滅焼却した実績もあるくらいだ。
　嘘だと思うなら調べてみるといい、新聞にもちゃんと載ってるぜ。
「まあさすがに科学室ごとふっ飛ばしちまったらいろんな方面から殺されそうだし、そこそこ手加減はするが」
　多分な！


　隊員そのよん：目指せサムライガール不知火あけび（jc1857）
　装備：武士の魂・着物に襷・座敷用の柄の長い箒

「大事な物は保証書付けてるけど、あれ結構高いんだよね……」
　保証書があれば確かに変なものは作られないし、失敗もしない……多分。
　しかし、あんな紙切れ一枚で成否が左右されてしまう強化とはいったい何なのか。
「章治先生は自分じゃどうにもならない、完全に運任せだって言ってるけど……それならどうして、あの紙切れ一枚で絶対成功になるんだろう？」
　それは恐らく、科学室を利用した経験のある生徒なら誰もが抱くであろう疑問の最たるもの。
　あの錬成窯の仕組みはどうなっているのか、それを知りたいと願う者は多いはずだ。
「よし、謎を解明して学園の英雄になってやるー！」


　隊員そのご：姫と呼ばないで不知火藤忠（jc2194）
　装備：ドレス（と書いて二重線で消してある）着物に襷・手縫いの雑巾

「屑鉄の秘密はぜひ知りたいな」
　これまでその謎に挑んだ数多くの勇者達が闇に葬られたという話も聞くが、それは恐らく学園の七不思議的な根も葉もない噂だろう、多分。
「まさか章治がそんなことをするはずがない……よな？」
　しかし、本人のあずかり知らぬところで何かが行われていた可能性も否定は出来ない。
「そんなことはないと思うが、万が一ということもある」
　妙な噂を完全否定するためにも、科学室は隅から隅まで徹底的に調べ尽くさねば。


「よし、全員揃ったな」
　ミハイル隊長は全員の装備を点検し、不備がないことを確認する。
　未知なるものに対する備えに完全はない――いや、どんなに馴染み深い現象であってもイレギュラーは必ず起こるものだ。
　しかし、だからこそ手段を尽くして想像が及ぶ限りの対策を講じるのが人間の知恵というもの。
　そしていざという時に最も効果的な救命手段となり得るもの、それが隊員同士の信頼と絆である。
「道具を使うことはサルでも出来る。しかし、知恵と信頼、そして絆は人間にしか持ち得ない最強の武器である！」
　ミハイル隊長は、そこでトレードマークのサングラスを外し、割烹着のポケットにそっと滑り込ませた。
　本気だ。
　この人は本気でやるつもりだ。
「貴様らがサルではないと、全力で証明して見せろ！」

「「サー、イエッサー！！」」

　全員の敬礼がびしっと決まる。
　うむ、皆ノリが良いぞ。

「では、今日はよろしくお願いいたしますのー（もふ」
　もふもふ度２００％アップで北風にも負けないにゃんこ忍者カーディスが、もふりと頭を下げる。
「なでても宜しくてよですの！」
「ほんとですか！　じゃあ遠慮なく！」
　あけびが早速もっふもふの黒くてツヤツヤな毛皮を撫でる、撫でまくる。
　噂には聞いていたけれど、これが久遠ヶ原もふもふ御三家がひとり黒猫忍者――同じ忍者としてシンパシーを……いやいや、私はサムライだから！
　心の中で葛藤しつつ、あけびはもふもふ黒猫忍者に笑いかける。
「私のことは下の名前で呼んでくださいね、ほら、不知火が二人だと混乱しそうだし！」
「わかりましたですの、私のこともお気軽にカーディスとお呼びくださいですの（もふ」
　あ、にゃーでぃすでもよろしくてよ？
　なお中の人はいません、背中のチャックを開けたりしないように！


　・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥・‥…━…‥


　かくして、怪しい探検隊は怪しい科学室へと乗り込んで行く。
「たのもぉーーーっ！！」
　ばぁん！
　――と、あけびは心の中では道場破りっぽく、実際は「失礼しまーす」と静かにドアを開けた。
　その後ろから顔を出すミハイルと黒猫忍者。
「章治、大掃除の手伝いに来てやったぞ」
「せんせー！　たまにはお掃除しないと大変なことに……ことに……なってない、ですと！！？」
　変だな、目がおかしくなっったのかな。
　二人は目を擦ってみたが、見えるものに変化はなかった。
　片付いている。
　何もかもがあるべき場所に収まり、しかも埃ひとつ塵のひとつも落ちていない。
　そんな馬鹿な、これは有り得べからざる事態だ。
「気持ちは有難いが、見ての通りだ」
　部屋の隅で何かの機械を弄っていた門木章治（jz0029）が顔を上げる。
「ここは普段から生徒達の目に触れる場所だからな」
　本人が言う通り、思い返せばこの部屋はいつも綺麗に片付いていた。
　今も掃除が必要な場所と言えば、何かの部品や金属の削りカスなどが散らかっている彼の周囲くらいなものだろう。
「そう言えば、いつも科学室を利用してる生徒や助手達が綺麗に片付けてたっけ」
　自分も手伝ったことあると、ひりょが頷く。
　どうやら以前に見た準備室のカオスぶりが強烈すぎて、そのイメージが科学室全体にまで広がってしまったようだ。
「でも、その時もさすがに準備室までは手が回らなくて……科学室だけでもけっこう広いし」
　ということは――
「準備室は相変わらずということだな。よしわかった、俺達に任せておけ」
　これは掃除のし甲斐がありそうだと、ミハイルは準備室のドアに手をかける。
　しかし門木はそれを制して、何やら必死の面持ちで首を振っていた。
「いや、大丈夫だ。そこもちゃんと片付いてる」
「片付いてるなら見ても構わんだろう。それが事実なら、確かめた後は忘年会といこうぜ」
「はいはい、門木せんせーは危険ですから白線の内側までお下がりくださいですの（もふ」
　黒猫忍者にもふっと押され、門木は部屋の隅まで交代を余儀なくされる――つまり誰も、片付いてるなんて信じちゃいなかった。

「雪崩の危険に備えて、全員配置に付け！」
　ミハイルの指示を受けて、箒を薙刀のように構えたあけびがドアの前に立った。
「昔のマンガで見たことあるよ、押し入れ開けると洗ってない洗濯物とかが溢れて来るんだよね！」
　独身時代ならいざ知らず、今はさすがにそれはないだろうが、その代わりガラクタで足の踏み場もないに違いない。
　それどころかスクラップ置き場のように天井までびっしり積み上がってるかもしれない。
「そう言えば、門木先生はえんじぇるでしたの（もふ」
　黒猫忍者の言葉に、隊員達は一斉に門木を見る。
　その容貌と醸し出す雰囲気から何かと失念されがちだが、彼はれっきとした天使なのだ。
「そうか、それなら足の踏み場がなければ飛べば良いし、透過で無効化すれば存在しないも同然だ」
　藤忠が頷く。
「どうりで掃除しようという気にならないわけだな」
　覚悟を決めて、ドアノブを回す。
　手前に開くタイプで良かった、そうでなければ開かずの間になっていたに違いな――ん？

　部屋の中は一面の雪景色……いや、違う。
　何か白くてもふもふしたものが、ドアにつっかえている……いや、それも違う。
　部屋いっぱいに、詰まっている……？

「いやいや、まさかな」
　見なかったことにして、そっ閉じ――閉じられない。
　なんか枠からはみ出してきた。
「うわぁぁなんですのこれは……みたことありませんよいきもの……？　ですの？」
　しかも冬毛仕様の自分よりも更にもっふもふだなんて、ちょっとじぇらしーな黒猫忍者。
　試しに軽くつついてみると、ぷにょんぷにょんと中にマシュマロでも詰まっていそうな感触だった。
「章治、説明してもらおうか。こいつは何だ」
　ミハイルの問いに、門木は消え入りそうな声で答える。
「ケセラン」
「おいおい、いくら何でもこんな大きなケセランがいるわけないだろ」
　準備室は狭いと言っても、片付いてさえいれば充分に生活空間として機能する程度のスペースがある。
　そこにみっちり詰まって、開けたドアからお肉がぷよんとはみ出すようなサイズまで成長するなんて、パサランでも無理に違いない。
「うん、だから……突然変異……」
　なるほど、理解した。
「突然変異なら仕方ない」
　納得の表情で頷くミハイルにツッコミを入れる者は、誰一人としていない。
　そのあたりはさすがに慣れたものだ……と、感心している場合ではなかった。
「おい、なんだか……どんどん大きくなってないか？」
　これって、わりと一大事ではないだろうか。


　それは昨日の昼。
　ケセランの「しろあん」を呼び出して、窓辺で日向ぼっこをさせていた時のことだ。
　普段は自分から動くことせず、ただ風の流れに任せて低空をたゆたうだけのその生き物が、珍しく何か目的をもって動いた……ように見えた。
　或いはエアコンの風に飛ばされただけかもしれないが、それはともかく。
　ふわふわと漂うそれは、何故か錬成窯の中にすっぽりと収まってしまった。
　通常であれば、何かしらの操作をしない限りは錬成窯が勝手に起動することはない。
　しかし、その時ふしぎなことが起こった。
　しろあんを中に入れたまま、錬成窯が仕事を始めてしまったのだ。

　結果：突然変異

　ケセランの「しろあん」レベル０は、なんだかよくわからないきょだいせいぶつレベル測定不能に変異しました！

　その結果、召喚を解くことも出来なくなってしまった――というわけで、いまここ。
「いや、最初からこんなに大きかったわけじゃないんだ」
　門木が焦点の合わない眼差しを、準備室のドアからはみ出たもふもふに向ける。
「最初はパサランくらいだったかな」
　それでも錬成窯には大きすぎた。
　お肉の圧力で窯は粉々に砕かれ、今そこに設置されているのはメンテ時にスペアとして使っているものだ。
「もう一度変異させて元に戻そうと思ったんだが……」
　窯はあっても中に入らない。
　そこで。

　壊れた窯の部品を使って「変異銃」と作ろうと思い立つ。
　↓
　完成まで人目については拙かろうと、しろあんを準備室に押し込んでおいた。
　↓
　しろあんは中の備品やガラクタを食べて成長した。
　↓
　現在に至る。

「……というわけだ」
「しろあんって餡か、和菓子の」
「そうだが、突っ込むところはそこでいいのかミハイル」
「いや、ちょっと現実逃避をしてみただけだ」
　ツッコミどころがありすぎて何から突っ込めば良いかわからなかった、とも言う。
「だが心配はいらない、変異銃は完成した」
「なるほど、さっきそこで作っていたのがそれか」
　これを撃ち込めば、しろあんは更に突然変異を起こし、変異が巡り巡って一周した末に元に戻る、かもしれない。
「気の長い話だな」
　しかも変異は予測不能、元に戻る保証はないし、保証書も効果はない。
　それでも、男には勝負に出なければならぬ時があるのだ。

　変異銃を手に、門木はドアの前に立つ。
　いくら腕に自信がなくても、動かない巨大な的を外すことは有り得ない。
　それでも念には念を入れ、殆どゼロ距離まで近付いて――

　もぞ。

　しろあんが動いた。

　もぞ、もぞ、もぞぞぞ。

「おい、どうした？」
「わからん」
　身体を回転させている、ように見えるが……
「何でもいいからさっさと撃っちまえよ、なんかやべーことになっても知らねーぞ」
　きっと、ラファルの言うことが正しいのだろう。
　これはのんびり観察している場合ではない。
　が、これから何が起きようとしているのか、その結末を見届け謎を解明せねば気が済まないのが男の子。
　たとえ理性が赤信号を発していようとぶっちぎるのが男の浪漫。

　次の瞬間、もふもふの毛皮にぽっかりと穴が開いた。
「あれは、クチか！？」
　そう言えばパサランの得意技は「のみこむ」だったと思い出した時にはもう遅い。
　しかもそれは「のみこむ」の進化形、「すいこむ」だった。
「あーあー、言わんこっちゃねー」

　ひゅぽんっ！

　面白おかしい音が科学室に響く。
　そして誰もいなくなった。


　――　完　――










　いや、まだ終わってはいなかった！

「全員無事か！？」
　ミハイル隊長の声に隊員達の答えが返る。
　超常生物の腹に吸い込まれるというこの状況が無事であるはずはないが、とりあえず全員の生存は確認した。
　どんな状況でも生きてさえいれば何とかなる、多分。
「ここはどこだ？」
　いや、しろあんの腹の中であることはわかっている。
　しかし周囲は真っ暗で何も見えない。
「まっくらなのに、お互いの姿はよく見えますの（もふ」
　黒猫忍者の言う通り、光源もないのに人物だけは浮き上がって見えた。
　どうやら通常の物理法則が働く空間ではなさそうだ。
「まさか、しろあんの腹の中は異次元に繋がっていたのか？」
　ミハイルがそう言った途端、ＳＦアニメや特撮でよく見る「なんちゃらフィールド」っぽい、いかにも異次元な空間が目の前に現れた。
「ここ、スキルは使えるのかな？」
　未知なる不思議空間では何が起きるかわからないと、あけびは空蝉のスキルを発動してみる。
「うん、使えることは使えるみたい……効果があるかどうかはわからないけど」
「しかし見たところ俺達の他に動くものは見当たらないな」
　藤忠が周囲に目を凝らす。
「敵への対処よりも罠や仕掛けに注意したほうが良さそうだ。暗くて足元が見えにくいし、落とし穴とか――」
　その直後、藤忠の足元に大きな空洞がぽっかりと穴を開けた。
「――っと、危ない……！」
　すんでのところで後ろに飛び退いた藤忠は仲間達に注意を促す。
「気を付けて進もう……と言っても、どこへ進めば良いのかさっぱりわからないが」
「とりあえずは出口を探せばいいのかな」
　ひりょが言った。
「ここが生物の腹の中なら出口は必ずあるはずだよね……上と下に」
　下の出口はちょっと遠慮したいが、他に見付からなければそれもやむなし、か。
「とにかく、ここでじっとしていても始まらない、動けば何か見付かるはずだ」
　ミハイルを先頭に、一行は慎重に歩を進める。

「少し状況を整理してみよう」
　歩きながら、ミハイルはこれまでの出来事を思い返してみた。
「原因は章治のケセラン、しろあんが突然変異を起こしたことで間違いないだろう」
　その変異体が錬成窯を破壊した――いや、それは破壊ではなく爆誕だったのではないだろうか……その身に錬成窯の機能を取り込んだ超生物、ハイパーケセランの。
「錬成窯の中はブラックボックス、どこか異次元に繋がっているとも聞く。章治、それがこの空間なんじゃないのか？」
「俺にもわからんが……その可能性がないとは言い切れないな」
「突然変異やくず鉄化の原因が、ここにあるかもしれん」
　それを聞いて、ひりょが呟く。
「じゃあ、この空間はくず鉄のふるさと的な何かなのかな」
　イメージしたのは、プレスされた自動車や廃品がうず高く積み上がるスクラップの山。
「まだ使えるのに捨てられる物とかも多いから、その怨念が積もり積もって俺達の装備に悪さを……なんて、ないか」
「それも面白そう……って言うのも変だけど、だったらなんか納得かも」
　自己完結したひりょの思考をあけびが拾って膨らませる。
「もしかして、くず鉄の精霊とかがいたりして。普段は仲間の恨み思い知れーみたいに気紛れに悪さするけど、その精霊の大好物が保証書で……だから保証書を付けると機嫌を良くして大成功になるとか！」
「紙を食うって、ヤギか」
　藤忠が苦笑混じりにツッコミを入れるが、あけびは構わず持論を展開していった。
「だからただの紙じゃなくて、ものすごく高級な紙なんだよ。あ、もしかしたらインクがすごく美味しいのかも！」
　そうか、だから保証書はあんなにお高いんだ！
　と、ひとりで納得した、その時。

『我がくず鉄の精霊なり』

　なんか出た。
　しかも背景にスクラップの山を背負って。

「ヤギだ」
「ヤギだな」
「どう見てもヤギだ」
「紙食ってるし」
「いや、本物のヤギは食べないだろ」
「腹が減ってりゃ食うらしいぜ？」
「待て、喋ってることには誰も突っ込まないのか」
「それに二本足で立ってますの」
「いや、二足歩行で喋る動物なんて珍しくないだろ」
「そうだな、ここにもいるし」
　まあ、それは置いといて。

「お前が強化失敗の元凶なのか？」
　ミハイルの問いに、ヤギは悪びれる様子もなく『そうだ』と答えた。
「なら、お前を倒せば失敗はなくなるのか」
『そうだ』
「わかった、なら遠慮なく――」
『倒すか』
「そうだ、この俺がモップの一撃で……、…………モップ！？」
　すっかり忘れてたけど、探検隊の装備は大掃除仕様だった！
『そんなもので我を倒そうとは片腹痛い、ならばこの最凶くず鉄魔神を倒してみよ……その自慢のモップでな！』
　声と共に空間が悲鳴を上げる。
　見上げた空に裂け目が生じ、その中から何かが――何だ、あれは？

「待って、考えちゃだめだ！」
　その時、ひりょが叫んだ。
「皆、思い出してみて。この空間、最初は何もなかったよね？」
　それが、ミハイルが異次元空間と言った途端にそれらしい空間に変化した。
　藤忠が罠と言った瞬間、足元に穴が開いた。
「そこのスクラップの山は俺が想像した通りだし、くず鉄の精霊はあけびさんと藤忠さんの想像通りなんじゃない？」
「言われてみれば」
「そうかもしれん」
　つまりここは、想像が現実になる世界。
　ならば、今ここに現れようとしている何かも自分達の想像通りのものであるはず。
「みんな、なるべく弱そうな敵を考えるんだ」
「おお、確か昔の映画にそんなのがありましたの（もふ」
　あれは確か、最弱モンスターを考えた結果、最強のマシュマロが爆誕したのではなかったか。

　掃除道具でも倒せるような、弱そうなもの……

　しかし、現れたのはどう見ても凶悪な産廃モンスターだった！
　悪臭を放つどろどろのヘドロを身に纏い、口からはPM２.５を大量に含むガスを吐き出すスクラップの集合体。
　誰だこんなもん考えたの。
「悪い、俺だ」
　ラファル、お前かーーー！
　という視線の集中攻撃を受けてもラファルは動じない。
「任せな、てめーで考えたヤツの始末はてめーできっちり付ける。これこそ俺の掃除だ」
　こんな時のための「対汚染物質爆滅機動兵器」だと、ラファルは全身の掃除道具――もとい武器を展開する。
「ついでにこの妙な空間もぶっ壊してやるよ」
　ここがケセランだかなんだかの腹の中なら、中から風穴を開けてやればいい。
　なに、それじゃケセランが死んじまう？
「ばっかおめー、ケセランは召喚獣だぜ？」
　召喚獣はやられて消えても次に喚んだ時にはケロッとしてるだろ？
　だから心配ない。
「あばよ、地獄で会おうぜ！」
　なに大丈夫だ、なんたってこれはコメディだからな！

　ラファルの全身に仕込まれた武器が最大火力で炸裂する。
　その熱で蒸発するヘドロ、粉々に砕かれるスクラップ。
　だが、その余波は探検隊にも容赦なく襲いかかる！
「心配ないですの！」
　ここが想像が現実になる不思議空間なら――
「もっふるばりやー！　ですの！」
　耐熱性能無限大、もふもふの球体が探検隊を包む！









　気が付けば、彼等はスクラップに埋もれていた。
　これは産廃モンスターの残骸か――いや、違う。
「戻って来た、のか……？」
　そうだ、この散らかりぶりは紛れもなく科学準備室。
「ああ、やっぱりそうだよな。準備室も綺麗に片付いてるなんて、そんなはずがないと思ったんだ」
　ミハイルは部屋ごとシェイクされたような惨状を呈する室内を見渡して、安心したように顔を綻ばせた。
「待て、最盛期でもここまで酷くはなかっただろ」
　門木は懸命に否定する。
　確かにここは物置代わりだし、ガラクタが多いのも認めよう。
　だがこの惨状は、しろあんが呑み込んだものを吐き出した……と言うか爆散した結果だからな！？
「……そう言えば、しろあんは……」
　無事だったのだろうかと喚び出してみると、ケセランは何事もなかったように現れた。
　すっかり元のサイズに戻って、何を考えているのかさっぱり読めない表情でぽやぽやとたゆたっている。
　さすがコメディ。
「かどきちー、召喚獣より生徒の心配が先じゃねーのかよー」
　ラファルがぶーたれて見せるけれど、きっと誰も心配してないし本人も心配してない。
　だってコメディだし。

　ところで君達、何しに来たんだっけ。
「おお、そうだ、大掃除しに来たんだぜ。思った通り、見事なカオスっぷりだな」
　これは掃除のし甲斐があるとミハイルは満足そうだ。
「いや、だから俺が散らかしたわけじゃ……」
　まあいい、理由はどうあれ片付けが必要なことは確かだし、助っ人は大いに助かる。

「門木先生の言葉を信じるなら、ここには必要なものだけが詰め込まれてたってことだよね」
　そう言いながら、ひりょが掃除用のトングで真っ黒に変色した何かのなれの果てを摘み上げる。
　元が何だったのかは想像したくない。
「それは……しろあんの腹の中で何かが変化したんだろう、多分」
「じゃあ、そういうことにしておこうかな」
　とりあえず、要るものと要らないものに分けるところから始める必要がありそうだ。
「要らないものは、ひとまずこの箱に入れておこうか。すぐに溢れそうだし、何だかわからないものが多いから分別も大変そうだけど」
「大丈夫だ、分別しなくても良い方法がある」
　ニヤリと笑った藤忠が、門木の持つ変異銃を見て言った。
「そうか、あれで突然変異させればゴミがゴミじゃなくなるんだ！」
　あけびがポンと手を打つ。
　これぞ究極のリサイクルではなかろうか。
「何か良いものが出来るかもしれないね！」
「もしかしたら高く売れるかもな？」
　売った金で酒を買おう。
　寿司やピザの出前を頼んでも良い。
「そうか、姫叔父頭良い！」
「購買に持ち込めばすぐに換金できるしな」
　買い取り価格は控えめだが、数を持ち込めばそれなりの金額になる。
　狙って出来るものじゃないことは知ってる、でも気合いで何とかするのが撃退士！
「後のお楽しみがあると、お掃除も捗りますの（もふ」
　部屋に転がるガラクタの全てが宝の山に見えていそうな二人の会話を聞きながら、黒猫忍者は逆さまになったスチール棚を戻したり、もふもふ肉球型おそうじミトン（着ぐるみの手とも言う）で埃を払ったり。
「細かい埃も残さず取れますの（もふ」
「ほんとですね、すごい！」
　あけびがそれを見て言った。
「猫の手も借りたいって言うけど、その手ならいくらでもお借りしたいです」
　黒板消しにも使えそう、なんて。
　と、その視界の隅に手当たり次第にポイポイしている友の姿が映る。
「ああ、ラルはなんでもかんでも捨てちゃだめだよ、ちゃんと分けなきゃ！」
「床に転がってるもんはみんなゴミだろ？　大事なモンならきちんとしまっとけってんだ」
「それはそうだけど」
　これはほら、しろあんが吐き出した後だから……って本人が言ってるし、そこは信じてあげようよ！
「そろそろいっぱいだな、とりあえず科学室の方に運んでおくか」
　ひりょは次々と放り込まれるガラクタが山になった段ボールを持ち上げる、が。

　どざざーーー！

　持ち上げた直後、底が抜けた。
「うわっ！？」
　しまった、底をガムテープで補強するの忘れてた！
　ゴロゴロと転がっていくガラクタ、追いかけるひりょ、そしてあけび。
「余計な仕事増やしちゃった、ごめんね」
「いいえ、これくらい全然手間じゃないですよ！」
　底が抜けるなんて段ボールあるあるだし、二人でやれば倍の早さで片付くし。
「うん、ありがとう」
　以前は「周りに迷惑をかけるくらいなら自分でやる派」だったけれど、今は誰かを頼ることにそれほどの抵抗は感じない。
（「自分が誰かのために何かをしてあげる時だって、迷惑だなんて思わないしな」）
　むしろ頼りにされるのは嬉しいし、そう感じるのは自分だけではないだろう。

「章治、こんなものが落ちてたぞ」
　片付けもそろそろ終わりが見えて来た頃、藤忠が一枚の写真を見付けてきた。
「これは……どこにあった？」
「ロッカーの下を掃いたら出て来たんだが……何年か前のものか」
「ああ、まだ不良中年部が出来たばかりの頃だな」
「ん？　どれどれ……おお、懐かしいな！」
　不良中年部と聞いて、ミハイル部長が身を乗り出して来る。
「章治がこの部屋で寝泊まりしてた頃、コルクボードにいっぱい貼ってあったよな」
「風雲荘に引っ越す時に全部持っていったんだが、一枚だけどうしても見付からなくて……ありがとう」
　そこには、もう滅多に会うこともなくなった生徒達の懐かしい笑顔があった。
　もちろん、今でも付き合いの続いている馴染みの顔もある。
「ミハイルは変わらないな。章治は……どれだ？」
「そうか、あけびと藤忠は今の章治しか知らないんだったな」
　首を傾げる藤忠に、ミハイルは「これだ」と指をさして見せる。
「えっ、これ章治先生！？」
　脇から覗き込んだあけびが驚きの声を上げた。
「若返ってるじゃないか……と言うか、表情が全然違うな」
「そうだろうそうだろう。俺もそうだが、この学園で良い縁に恵まれたお陰だ、なあ章治」
　どんな魔法を使ったのかとビフォーアフターを見比べる藤忠に父親か兄のように鷹揚に頷きながら、ミハイルは門木の頭を撫でた。
　おかしい、門木のほうが年上なのに。
「そうか、良かったな章治」
　藤忠も門木の頭をぐりぐり……おかしい、門木の方が以下略。

　やがて、いつ果てるとも知れない戦いにもようやく終わりが見えて来た。
「最後の仕上げだ、行けカーディス！」
　ごしごしごしごし、ごろごろごろーーーん！
「あーーーれーーーーーーー！！！」
　ミハイルに転がされた黒猫忍者は縦横無尽に床の上を転げ回る。
「解説しよう。摩擦によって静電気を帯びたカーディスの冬毛は、粘着テープよりも強力に埃をくっつけるのだ！」
「忍法コロコロの術ですの（もふ」
　くっついた埃はブラッシングで取り除けば何度でも使えるぞ！

　よし、大掃除完了！


　さあ宴会だ。
　むしろこれからが本番だ。
　ジスウという名の残り時間と戦いながら、めいっぱい楽しむぞ！

「まずは突然変異祭だね！」
　あけびの宣言で、宴会に供する料理を獲得するための戦いが始まる。
「まずはこれ、骨だけのビニール傘！」
　じゃんじゃじゃーん、というセルフ効果音と主に、あけびは傘（の残骸）に向けて変異銃を撃った。

　ビニール傘は　ほねせんべいに　なりました！

「一応、共通点はあるね。食べ物だし」
　そんな調子で、あけびは次々にガラクタを変異させていく。
　書けなくなったボールペンはビーチボールに、去年の豆まきで使った豆の残りは鬼さえ殺すと言われる銘酒に、冷蔵庫にあった賞味期限の切れたケチャップはイチゴジャムに――
　床に転がっていた頭の潰れたネジは藤色のドレスになりました！
「姫叔父、ドレスだよ！　ほら！」
「そうか、良かったな。だが俺は着ないぞ」
「えー、着ないの？」
　残念、どう考えても姫叔父を狙って変異したものだと思うんだけどな。
「よし、俺はこいつを変異させるぞ」
　ミハイルが持って来たのは、高級料亭の特集が載っている雑誌。
「今までの傾向から、この銃を使うと何かしら元の要素に関連するものに変異する法則があるようだ」
　そこで、この雑誌だ。
　その読みが当たっているなら、この雑誌は高確率で料亭の味になるはず！
「頼む、高級料理に変異してくれー！」
　ずどん！

　高級料亭を特集した雑誌は　高級猫缶に　なりました！

「……くっ、高級は高級でも猫缶か……！」
　物欲センサー、良い仕事しやがるぜ。
「まあ、これはこれで部室に住み着いてる猫達に良い土産が出来たと思えば……」
「なんだ、ミハイルは料亭の味が食いたいのか。だったら――」
　がっくりと肩を落とすミハイルに、藤忠が入れ知恵。
「そうか、その手があったな！　頭良いぞ藤忠！」
　よし、そこらへんにあるもの手当たり次第に変異させよう――え、だめ？
　ゴミだけにしろ？
　仕方ないな、その代わりに高く売れるものに変異させろよ！（無茶ぶり

　奮闘の甲斐あって、宴会の準備は無事に整えられた。
　出前の寿司にピザ、仕出しの高級和食にオードブル、持ち込んだ酒と肴に各種ドリンク類。
　スイーツは黒猫忍者のお手製だ。
「調理室を借りて作ってみましたの（もふ」
　猫型カップケーキに猫型クッキー、猫型プリンに猫型ゼリー、とにかく何でも猫型で。
　小麦粉は砕けたチョークが変異したものだったり、他にも色々と怪しい原料があるけれど、食べ物として問題はない、はず、たぶん、きっと。
「このおでん、底の抜けたなべを変異させたら鍋ごと出来たんだけど、大丈夫だよね？」
　ひりょが鍋の中を恐る恐る覗き込む。
「他にも土の入った植木鉢からカレーが出来たり、カボチャパンツから南瓜が出来たり……」
　その南瓜は今、藤忠の手でスライスされてガスバーナーの火で炙られている。
「なに、元が何だろうと食い物には変わりない。それより章治、俺はカボチャパンツの出どころのほうが気になるぞ」
「あれは確か、誰かの愛用の武器が変異したものだったな……あまりのショックに持ち主が受け取りを拒否して、そのまま倉庫に眠っていたものだ」
　科学室にはそんな行き場のないアイテムが数多く保管されている。
　古いものは定期的に処分しているが、こうして再び誰かの役に立つならば、元の持ち主もアイテムも少しは浮かばれる、かもしれない。
「せっかく科学室で宴会するんだ、飲み物はこいつに入れようぜ」
　ミハイルはグラスの代わりにサイズも様々なビーカーを出してきた。
　５０ミリリットル、１００、２００、３００、５００、１０００、そして最大は５０００まで、どれが誰に当たるかはクジ引きで決める。
「小さいのが当たってもおかわりは自由だ、その代わり残さずに飲むんだぞ」
　もちろん中身は容量いっぱいまで入れる。
「待てミハイル、いくらなんでもそれは無理だろう」
　藤忠が５０００ミリリットル、つまり５リットルサイズのビーカーを指さす。
「殆どバケツだぞ」
「なに、驚くような大きさじゃないさ。バケツプリンなら軽く完食出来るし、藤忠も酒ならこれくらい軽いものだろう」
　言われてみれば、そうかもしれない。

「じゃあ乾杯といこうぜー、お疲れさんっと」
　やり遂げた男の顔で、ラファルが乾杯の音頭をとる。
　手にした５００サイズのビーカーの中身は古オイルから生まれたウーロン茶だ。
「俺こんなに飲めるかな」
　ひりょの手にはバケツサイズのオレンジジュース、乾杯もさすがに片手で軽くというわけにはいかない。
「大丈夫ですよ、撃退士ならそれくらい！」
　お疲れ様でしたと、あけびがその百分の一サイズのビーカーを軽く合わせる。
　お猪口よりも気持ち大きい程度のそれには甘酒が入っていた。
「あけびさんもお疲れ様。やっぱり大勢で何かするのって楽しいよね」
　楽しいし、何より手伝いが出来た事が嬉しい。
「ですよね！」
「じゃあ食べようか。あけびさんは何がいい？」
　リクエストに応えつつ、ひりょは皆の分もおでんを取り分ける。
　なお小皿の代わりに使われているのは蒸発皿だ。
「仕事の後の食事は美味しい！」
　この際、元が何であったかは気にしない。
　皆が楽しそうならそれで良し！
「来年もこうして騒げたら良いなぁ」
「騒げるさ、メールひとつで俺はいつでも帰って来る。皆だってそうだろう？」
　そう言いながら、ミハイルは薬品棚を漁って色とりどりの薬を調達して来る。
「章治、この薬品は何だ、シロップみたいで美味そうだぞ」
　赤、青、黄色、緑にピンク、オレンジ、紫。
　いかにも怪しい科学者がニヤニヤしながら弄っていそうな色合いじゃないか。
「そうだ、これでカクテルでも作ってみるか」
　フラスコに酒と薬品を入れ、ガラス栓で蓋をして、いざシェイク――
「待て、それは……！」
　門木が止めるが、もう遅い。


　何が起きたのか、それはご想像にお任せしよう。

　ただ、念願だった「科学室の大掃除」が遂に叶えられたことだけは報告しておく。


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【jb0544／ミハイル・エッカート／男性／外見年齢３１歳／大人になんかなりたくない】
【ja7927／カーディス＝キャットフィールド／男性／外見年齢２０歳／もふもふ生体掃除機】
【jb3452／黄昏ひりょ／男性／外見年齢１９歳／もっとハジけてもいいのよ？】
【jb4620／ラファル　A　ユーティライネン／女性／外見年齢１６歳／産廃モンスバスター】
【jc1857／不知火あけび／女性／外見年齢１６歳／変異祭ヒャッハー】
【jc2194／不知火藤忠／男性／外見年齢２２歳／ドレスは着ないからな！（フラグ）】
【jz0029／門木章治／男性／外見年齢３６歳／目指せ、愛される科学室】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛
お世話になっております、STANZAです。
いつもありがとうございます。

結局のところ謎は謎のままどころか更に深まった気がしないでもありません。
でも科学室なら仕方ないですよね！

口調等の齟齬やイメージの違いなどありましたら、ご遠慮なくリテイクをお願いします。

八福パーティノベル

STANZA

エリュシオン

2017年01月30日