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『『つながる絆』 』
中野 桜aa4749)&レオナルド サントーロaa4749hero001


プロローグ

 地球征服?の為に時々異界にある『ワルナンデス帝国』より派遣される怪人たち。
 夜な夜な月に響く乙女の悲鳴。
 このままでは人々の幸せは、安寧は、露のように消え去ってしまうことだろう。
 しかしそんな混沌とした時代に立ちあがる少女がいる。
 その少女の名こそ『美少女魔法戦士・サンライトショコラ』
 そう彼女こそ、この世界の希望、今魔法少女伝説が新たに生まれる。

本章
「あたしがいる限り、悪は栄えない!」
 そう壁を蹴り、宙を舞い、スカートを翻して戦う少女がいる。
「くそ、また邪魔をするのか! サンライトショコラ!」
 そう苦々しげにタコを模した怪人は呻いた。
 そんな怪人にフリフリのコスチュームに身を包んだ少女はサーベルの一太刀あびせて振り返る。
「いい加減あきらめたらどうなの?」
「ぬかせ!」
 そのように、恒例の行事となりつつある怪人とのバトルを展開する。
 一般市民たちはその常人の反射速度を超えた戦闘を唖然と見守っている。
(もぉ、早く学校に戻らないといけないのに!)
 そんな中サンライトショコラは心の中でそう毒づいた。
 そう、この世界を守るため戦う魔法少女、しかしその実態は普通の女子高生である。
 彼女の本当の名前は【中村 桜(aa4749)】
 学校では平凡ながらも友達に囲まれ普通の幸せを享受しながら生きている。
 だがそんな彼女も授業中に、SNS等で怪人を見たという情報があれば出動せざるお得ない。
 とっさに彼女はお腹がいたいふりをして数学の授業を抜け、そして学校を飛び出し現在に至る。
「今日は巻で行くよ!」
「え! そんな……」
 驚愕、衝撃を受ける怪人、そんなものかまわず、桜は必殺技の構えを取る。
「サンライト・インパクト」
 大きく足を開き、足、腰、肩、腕。全身で放つ渾身の正拳付き。
 その速さと威力ももってすれば、下級怪人を倒すことなどたやすい。
「ぐおおおお!」
 怪人は爆発四散。
「よし」
 怪人が倒されたことによって、その戦いを見守っていた一般人たちは歓声を上げる。
 最近になって知名度が上がったためか、戦闘が終わると人に群がられるようになった。
 それに付き合っていては学校が終わってしまう。なので桜は弾かれたように路地裏へと駆けた。
 迷路のように入り組んだ光ささない場所、その奥地で桜は変身を解くと腕時計を眺める。
 そしてため息をついた。
「また授業さぼっちゃった」
 その時である。背後から砂利を踏みしめる音が響いて。そして。
「だれ?」
 振り返ってみるとそこには男が立っていた。

    *    *

 時計台の金がなる、セントエデン市そこでは暴力と金が町を支配していた。
 数々の力がせめぎ合いにらみ合い、こう着状態という名の平和を維持している世界。
 そのマフィアの一つ『ジェンティーレ・ファミリー』
 その暗部を【レオナルド サントーロ(aa4749hero001) 】は駆けずりまわっていた。
 シチュエーションとしては逃走中、追われる相手としては同業者、というか同じファミリー。
 首領の前に並ぶときには隣に座ったこともある。
 道が違えば兄弟と呼んでもおかしくなかった男、だが。
 そんな奴は自分の手下を引き連れて、レオナルドを追っていた。
 本来であれば自分が対立する組織の取引現場を襲撃するはずだったが、逆におびき出されたのは、自分。
 そして取引商材もまた自分だった。
「くそ、たまったもんじゃあ、ねぇな」
 そう拳銃のトリガを引くと、通せんぼしていた男を撃つ。 
 その男はあっさりその場に倒れ道が開けた。
 レオナルドは考える、とりあえず街中まで逃げてしまえば何とかなる。
「まだまだ、死ぬわけには」
 そんな彼を真っ向から照らす白色光。
 罠だった。誘導されたのだ。
 そう思った瞬間全身を激痛が貫く。突如轟音。
 銃で撃たれたのだと理解はできても、もう何もかもが遅かった。
 落ちていく、落ちていく、奈落の底へ、命が命が。
 次の瞬間目覚めた時にはゴミ山に埋もれてどこかにいた。
 まるで、たらふく酒を飲んだ翌日のよう。
 だが酩酊する頭でもはっきりとわかる。
 ここは自分が支配する町ではないということが。

   *   *
 
 レオナルドは生命力の高い男だ、三日三晩寝ずとも食べずとも活動できる。
 レオナルドは適応力のある男だ。非合法な稼ぎはお得意な物、さらにこの世界の人間にも欲望はある、では彼が生きられない道理はない。
 だから、見知らぬこの町でも、見知らぬ世界でも生きては行けた。
 だが彼でも驚くことはある、例えば文明の違い。
 そして霊力を纏う敵の存在。
 そんなものは自分の世界にはなかった。だから。
「ここは、地獄か?」
 悪行を成した人間が落ちるとされている地獄、それが自分たちの社会とそっくりとは皮肉がきいている。 
 だがそんな簡単な事態ではないと、すぐに理解した。
 微妙に透けているからだ、さらに体に銃痕はなく。力はみなぎっているがどんどん外に流出している感覚。
 このような存在を英雄と呼ぶのだと、レオナルドは知った。
「全く、面白い」
 そうレオナルドはこの世界で手にいれた、たばこに口をつける。
 煙の味はどこも変わらない味がした。
 そんな彼が今日の寝床を探して路地裏を闊歩していると、少女と目があった。
 小柄な少女はまるで追い詰められたウサギのようにレオナルドを見つめる。
 その時レオナルドはぴんときた、先ほど間近で起きた怪人と魔法少女の戦い、そしてこの少女はあの魔法少女と背丈が同じ。
 その時彼の手から光がこぼれる。
(こいつ、俺と契約できるのか……)
 レオナルドはにやりと、不敵に笑った。
(女神は俺のことを愛してるらしい)
 心の中で運命の女神に投げキッスして少女に近づいた。
「おい、お前」
「ひゃい!」
 桜はちじみ上がりながら返事をする。そんな桜の怯えも構わずレオナルドは距離を詰めた。
「お前、魔法少女だな」
「ちちちちが、ちがちがちがい、違いますよ?」
 目があっちこっちに動きすぎていて逆に怪しいくらいだったが、レオナルドはこの反応をテンパっているのだと判断した。
「全部ばらされたくなかったら契約しろ?」
「えーん、お金はもってないよぅ」
「話をちゃんと聞け」
 涙目になる少女を嗜めて、レオナルドは改めて告げた。
「俺と、契約しろ」
「は、はい」
 観念したように桜はそう告げると。
 レオナルドの手の中に幻想蝶が生まれた。
 こうして二人の絆は結ばれたのである。
 


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【中村 桜(aa4749) 】
【レオナルド サントーロ(aa4749hero001) 】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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 OMCご注文ありがとうございます。
 そして初めまして、鳴海です。これからよろしくお願いします。
 ビギニングノベルということでこれからの活躍を想像しながら書かせていただきました。
 お気に召しましたら幸いです。
 それでは、またお会いしましょう。鳴海でした。ありがとうございました。
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2017年02月17日

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