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『【死合】点睛 』
加賀谷 亮馬aa0026)&加賀谷 ゆらaa0651
 間に合わなかった。
 それは加賀谷 亮馬の奥底に消えることなくわだかまり、今もなおわずかずつ積もり続ける悔い。
 彼がライヴスリンカーと成ったのは愚神に両親を殺された後――自らが失った両眼と両腕を機械にすげ替えた後のことだった。
 その後も、幾度となく間に合わずになにかを失った。その度に、幾度とない「間に合わなかった」と繰り返した。
 ――俺はいつか間に合うのか? 間に合うって、いったいなにに間に合うんだ?
「そのときになればわかるだろ……!」
 亮馬は未練がましく絡みついてこようとする問いの指先を払いのけ、加速した。
 今の彼は正義のヒーロー“装甲騎士リョウマ”。悪のヴィランを討ち、世界の平和を守るためにある。


「……どういう、ことだ」
 ヴィランのアジトへ踏み込んだ亮馬は、青き装甲の奥に隠した面をしかめた。
 コンクリートが剥き出された床を薄く覆いつくすは、血。
 このアジトがそれほど広くはないのだとしても、いったいどれほどの量が流されればこのように敷き詰められるものか。
 いぎぃぃぃぃ――
 アジトの奥から、やけにか細く甲高い悲鳴が聞こえた。
 亮馬は誰のものとも知れぬ血を踏み越え、音の源へ急ぐ。

「ぃぃぃぃぃぃ」
 その男の顔は知っていた。亮馬が追っていたヴィランのリーダーだ。とはいえ映像で見た、肚の座った偉丈夫の姿は微塵もない。
 ようやく骸となれたらしいリーダーが、ぴちゃりと血の上に落ちた。音が軽い。血肉と脂を搾り尽くされ、そこに潜むライヴスを吸い尽くされた出汁ガラが。
 見れば、部屋のあちらこちらに同じような骸が積み上げられていた。おそらく別の部屋も同じような有様なのだろう。それだけのヴィランの血が、床を覆ったのだ。
「全部、おまえがやったのか――」

 それは跳び込んできた新たな贄に顔を向けた。見ようにもその眼は焼き潰されて光を失っていたから。
 ――眼を失ったとき、なにかを喪ったことはかすかに憶えている。
 そのことから逃れたくて狂い、返り見ることもなく逃げ出したことも。
 泣きたくなかったから笑った。笑うわけを思い出したくなくて殺した。――いつしか愚かなる神にまで堕ちたというのに、でも。喪ったなにかの面影は執拗にそれを苛んだ。だから。
 世界を渡り、殺し続けてきた。渡るほどに喪ったものから遠く離れられるとわかっていたから。
 稚拙な召喚に応えてここへ来たのもそのためだ。あとはいつものとおり、思い出さぬために贄を貪った。しかし。
 まだ足りない。もっと血が、生者のライヴスが必要だ。喪ったことを忘れるほどに狂うには――
 カメラアイを模した贄の眼が、それの潰された眼を封じる金の仮面を見返してくる。
 驚愕と怒りと、そして限りない悲哀を込めて。
 愚神となり、見えずとも見るように感じ取ることができるようになったが……それは幸いならず災いだったのかもしれない。

「――ゆら」
 亮馬はありえないものを見ていた。
 彼の妻であるはずの加賀谷 ゆらが、愚神と化してそこにいる。
「おまえ、ゆら……なのか?」
 いや、ゆらであるはずがない。少なくとも、彼が知るゆらでは。
 応えることなく愚神は嘲った。仮面の下から、赤黒い涙を流しながら。
「そうか」
 亮馬は、彼の内に在る英雄の愛剣を再現したAGW、エクリクシスの柄を両手で握り、切っ先を床へ投げ出した。
 普通に考えれば、大剣を構えるなら上段ないし中段であるべきだ。大剣とは、その刃の重量を振り下ろす膂力に乗せ、さらには重力に引かせて加速させるのが基本だからだ。
 しかし。このように切っ先を床につけてしまっては、それだけ長い距離を、重力と重量に逆らって斬り上げなければならなくなる。

 それ――ゆらは苛立ちに逸る指で陰陽の書をめくる。
 贄ごときに万感を向けられた屈辱……いやそれよりも、贄の思いに触れた瞬間、わけもわからずあふれだした涙へのとまどい。
 心がかき乱される。逃れてきたはずのなにかに、追いつかれてしまう。早く逃げ出さなければ。眼の前の贄を喰らい、もっと遠くへ。
 そしてゆらは自らに憤った。あのときに置いてきたはずの情動に、これほどたやすく囚われてしまう弱さ。これはいらないもので、あってはならないものだ。
 そうだ。その憤りすら、いらないもの。
 ゆらは無機質な仮面を亮馬に向け、書を繰る指を止めた。


「はあっ!」
 亮馬が踏み込んだ。
 切っ先が床の血を割ってすべり、ゆらの爪先へ迫る。
 ソフィスビショップの間合は広い。その魔法は数十メートルを越えて飛び、敵を撃つ。ゆえに彼らは視野を広く保ち、常に間合の端を意識しているわけだが……だからこそ近接戦闘においては、書や杖を持つ手に意識が奪われ、足元への注意が薄い。
 亮馬がゆらをアジトの外へおびき出さなかった第一の理由は、ソフィスビショップの間合を取らせないことにあった。
「…」
 ゆらの唇が短く、この世界のものならぬ音を紡ぐ。
 と、書からあふれ落ちた太極の矢が亮馬の刃に降りそそぎ、異様な重さでもって剣速を急激に鈍らせた。
 そして爪先で、こつり。切っ先を止めて。
「……」
 逆巻いた血によって形づくられた太極図から、無数の赤き矢が噴き上がった。
「があああああああ!」
 123456789――重厚な「モード・タイタン」の青鎧に次々と血の矢が突き立ち、亮馬の体をななめ上へ弾き飛ばす。
 忘れていたわけではないが、どこかで信じ切れていなかったのかもしれない。眼前のゆらが愚神なのだということを。
「肉に穴を通せば味はそれだけ染みやすくなる。熱を入れた際、肉汁が流れ出さぬよう気をつけねばならぬが」
 ゆらは笑んだ。自分が、忘れ果てたはずの料理の知識を口ずさんでいることに気づかぬまま。

 血の内に混ぜ込まれた他者の血をライヴスの力で押し出し、亮馬はエクリクシスを正眼に構えた。
 愚神相手に間合を語る意味はない。そうなれば、大剣を振るいやすい外へ出るか――思いかけて、やめた。
 ――ゆらをほかの連中に見せたくない。
 たとえ自分の妻たるゆらでなくとも、あれもまたゆらであるのだと確信していた。
 二世を誓った最愛の女が、彼のすべてを奪った愚神として在る。
 ……初撃を打つときに誓ったはずなのに。愚神に堕ちながら、亮馬を見て涙したゆらを解き放つのだと。
 迷いに鈍る切っ先をゆらに向けたまま、亮馬は迷い続け。
 迷わぬゆらが、亮馬へ迫る。
 鋭く伸び出した爪先は穢れたライヴスでしとど濡れ、亮馬の大剣を易々と弾き返す。
「ちいっ!」
 エクリクシスの横薙ぎを右の爪先で巻き上げながら踏み込んだゆらが、魔弾を握り込んだ左拳で亮馬の脇腹を突き上げた。
 打たれた肝臓から純度の高い鈍痛が噴き上げ、横隔膜を引きつらせて呼吸を奪う。息を吸うことも吐くこともできぬまま、亮馬は剣で斬り返したが、遅い。
 陰陽の書に書きつけられた縮地――仙術による瞬間移動法――で間合を大きく外したゆらが、異音で書に語りかけた。
「……」
 来よ、太陰。
 黒き紙に黒き文字で書きつけられた太陰の文言が、影よりも暗き黒となって亮馬へはしる。
「ちっ!」
 亮馬は黒から逃れようと体を返したが。
「………」
 太陰の内の、陽。ゆらの声が陰中の陽に命じ、白炎を燃え立たせた。
「ぐああっ!」
 直撃を受けた左眼がアイカバーごと焼き切れた。亮馬はうめきながら指を突っ込み、ショートする機械眼をえぐり出した。
「ただの炎ならば逃れようもあろうが、太極は世界を描く理だ。どこまで逃げようとも、世界そのものから逃れることはかなわない」
 続き、太陰と対を成す太陽が光よりもまばゆき白となって亮馬を照らした。
「光在らば影生じん。おまえが今そこにいることを、太極は――世界は知った」
 亮馬自身の影から這い出した陽中の陰が、亮馬の脚に喰らいついた。そしてゆっくりと、彼の体をどことも知れぬ底へ引きずりこんでいく。
「行くがいい。太極の描くここであってここならぬ世界へ」
「俺は、この世界から1歩だって出る気はない……!」
 エクリクシスが陰に突き立ち、爆発した。攻撃力など欠片もない、単なるエフェクトに過ぎない爆炎ではあったが、太極とやらを操るゆらが騙されてくれれば嘘も真に成り仰せる!
 果たしてゆらが眼を覆い、1歩退いた。制御を失った陰の拘束が解けた。


 亮馬の虚撃に、ゆらの太極が乱れた。
 強大な愚神のライヴスによって構築されていた“世界”が崩壊し、散っていく。しかし、その異質な力はこの世界と溶け合うことなく、本来在るべき世界を召喚し、亜世界となって……

 気がつけば、亮馬とゆらは荒野にいた。
 はっきりと見えているはずなのに、その輪郭はおぼろげで。
「なぜ私はあのときにいる――遠く離れたはずでは――なぜ――」
 ゆらの呆としたつぶやきにより、亮馬は悟った。ここは、あのゆらがいた世界なのだと。
 そして亮馬は見た。
 折り重なって倒れ伏す数百ものライヴスリンカーと英雄のただ中。右半身を削り落とされ、立ち尽くしたまま息絶えた自分を。
 ――ああ。守り切れなかったんだな、俺は。だからゆらは、堕ちた。
 だとすれば。
 俺は俺の代わりにやらなきゃならない。
 亮馬は自分ではない自分の骸へ跳んだ。
「それに触るなああああああああああ!!」
 悪鬼のごとくにゆらが亮馬を追う。
 亮馬は胸中で薄笑み、かぶりを振った。
 俺は俺にけじめをつける。俺の代わりに、ゆらへけじめをつけるために。
 亮馬の大剣が、笑んだ死に顔を地に落とした。
「殺す!! 殺す殺す殺す殺す殺す――!!」
 力任せに振り下ろされたゆらの爪を、振り向いた亮馬の右手が受け止める。その右手に握られた、半ばから刃を失ったアスカロンが。
「……俺がここに立ってたら、いつまでもゆらはここから動けない」
 そして、骸からえぐり出した機械眼を空いた左の眼窩にはめ込んだ。視界は少しチラつくが、見える。さすが自分の眼といったところか。
「俺は俺だけどな。今だけは、俺じゃない俺を背負うよ」
「返せ……その眼は……亮ちゃんが……」
 白炎を乗せた爪が横薙ぎに亮馬へ斬りつけた。
 亮馬はななめ下からアスカロンを振り上げ、迎え打ったが。
「くっ」
 弾ききれずにこめかみを裂かれ、後じさった。
 剣身が半分になっただけ取り回しは軽いが、重さがないだけ押さえが効かない。
 ――でも、認めねぇよ。俺が残して逝った思いが軽いばっかりだなんて。
 重さを膂力でカバーするべく両手で柄を握り、亮馬は追撃の爪を叩き落とした。
 腕の守りを失くし、ゆらの顔が露となった。
 仮面の端から、澄んだ涙がこぼれ落ちていた。
 ――そうだ。軽いわけがねぇ。こんなに想ってもらった俺の残してった想いが!
 意を決する亮馬を前に、ゆらは自らへの疑問を抑えきれずにいた。
 なぜ、これほどまでに潰れた眼が熱いのか。
 あふれ出す涙を拭くことすら思いつかぬまま、ゆらは爪を振るい続ける。
 だが、数多の命を裂いてきたはずの爪のことごとくが弾かれ、いなされ、かわされていく。かけがえのないなにかを穢した敵に打ち負け、押し負ける。
 私が喪ったなにかとは、それほどまでにささいなものだったというのか。
 そんなことは、ゆるさない。
 ここに引き戻されたのは、そのなにかへの妄執。逃れたくて逃れきれず、引き戻されたこのときへの未練なのだろう。
 私は私を縛りつけるなにかを、この手で殺さなければならない。
 それができなければ、私はいつまでも“私”のまま、なにかを喪った世界を這いずることになる。
 だから殺す。
 そして殺す。
 さらに殺す。
 喪ったなにかが望んだように、私はほかの世界で知らない誰かと出逢い続け、果てなく殺し続ける。
 ――約束、ちゃんと守るからね。でも、あなたじゃない誰かなんてひとりだっていらないから殺す。あなたを穢した奴も、殺すよ。
 ゆらは欠けた爪先で書をめくり、彼女の意を叶えるにふさわしき文言を探り当てた。

 荒野に太極が現われる。
 死という陰に満ちた世界は容易く均衡を崩し、五行を侵す。
 木土金水が喰らい合い、喰らわれ合った果て、ただひとつの“火”が残された。
 そして。今や一行となった種火は世界を糧に業火と化し、文字どおりの地獄を成した。
 骸が、焦げ残ることすらかなわず灰燼へ帰していく。
 亮馬の青き鎧もまた同様に、白き灰となって業火に散り、さらに焼かれて散り消えた。
 ライヴスの守りが致命的なダメージから彼を救ってはいたが、このままであれば長くは保つまい。
 ――ブルームフレアどころの騒ぎじゃねぇだろ。
 命を焼かれる苦痛に耐えながら、亮馬はゆらを、そして彼ではない彼の骸があった場所を見やる。
「それじゃだめだ、ゆら」
 半ば剥き出しになった体に力を込め、亮馬はアスカロンを腰にくくりつけ、相棒たるエクリクシスを肩にかついだ。悪いな……あいつを解放してやるには、全身全霊ってやつが必要だから。
 業火の中を駆けてくる亮馬の姿に、ゆらは恐れを忘れたはずの背をぞくりと震わせた。
 なぜ殺せない? 私は殺されるのか? 亮ちゃんと別の世界で幸せに生きるって約束したのに。私は殺さなければならない。すべてを。あの敵を。だって亮ちゃんが――
 混濁する思考の中で、ゆらは太極を編みなおし、五行の有り様を転じた。他の四行を喰らわせた金を、雷に換えて。
 が。それよりも早く、亮馬がゆらの眼前にたどりついていた。
「ゆら、おまえが焼けなかったのは俺じゃない。“俺”だ」
 ゆらの見えぬ眼が向けられる。
 今は横たわって眠る、もうひとりの亮馬の骸へ。
「好きになってくれてありがとな。俺はあの俺じゃないけど、あの俺がどれだけおまえのことが好きだったかはわかるんだよ」
 俺は俺だから。
 トップギアで押し上げた攻撃力を乗せたエクリクシスを振りかざし、オーガドライブを――
「!」
 エクリクシスの切っ先が、なにかに当たって亮馬の手から飛んだ。
 そこはなにもないはずの空。ただし、元の世界では壁があった場所――
 亜世界が織りなした「あのとき」が消え始めていた。もうすぐ世界は元の姿を取り戻し、亮馬とゆらはあのアジトへ引き戻されるのだろう。
「……連れて帰っちゃ、だめなんだよな。ここで終わらせないと、だめなんだ」
「私は生き延びて殺す……約束、守るからね」
 ゆらの手がサンダーランスを放つ。
 しかし亮馬に雷は届かなかった。その手に握られたアスカロンに斬り落とされて。
「夫婦は二世の誓いを交わすんだってな。あの俺はきっとゆらに生き延びてほしかったんだと思うけど――同じことになったら、俺もそう思うだろうけど」
 でも、待っちまうと思うんだ。ゆらが来てくれるまで、さ。
 ゆらはかぶりを振りながら重圧空間を発動し、亮馬の踏み込みを阻もうとする。
「私は殺す――ずっと生きて、ずっと――」
 体を押しつける超重の中、亮馬はあらん限りの力で折れたアスカロンの先をゆらの胸にあてがい。
 いい重さだ。これなら、軽くなっちまった剣でも通る。
 よりかかるように刃をねじこみ、貫いた。
「あ、ああ、あ」
 押し倒されたゆらがあえぐ。
 亮馬を殺そうと爪を伸ばす。
 その爪先に、亮馬はえぐり出した左眼を渡した。
「こいつは返しておくよ」
 パギン。ゆらの仮面が割れて。
 震える指で、彼女はその機械眼を自分の失くした左眼にあてがい、微笑んで、逝った。
「なにが見えたのかは……俺に話してやってくれ」


 アジトを出た亮馬はすぐにスマホを取り出した。
『はいはい、ゆらですけどー。亮ちゃん?』
「――俺」
『え、え、なになに? 失敗して怒られちゃったー?』
「うん――いや、ちがうな。俺は、怒られることもできなかったよ」
 そうだ。俺は今日も間に合わなかった。
 けじめをつけるだなんて言っておきながら、結局最悪の幕引きしかできなかった。
 いつもいつも、俺はそうだ――。
『やっぱり亮ちゃんは私がいないとダメだねー』
「そうだな。ほんとに、俺だけじゃ、なにもできない。いつだって、間に合わない」
 ゆらが唐突に『亮ちゃんっ!』、強い声音を弾けさせた。
『そこ動かないで! 5分で飛んでくから! あ、通話もそのままね!』
 電波の向こうでゆらがたてるバタバタと騒がしい音を聞きながら、亮馬はその場に座り込んだ。
『亮ちゃんが間に合わないんだったら私が間に合わせるよ。亮ちゃんが来るまで繋いどく。……忘れないでよね。亮ちゃんには私がいるんだからね。ずっとずーっといっしょなんだからね』
 ゆらの声が亮馬をやさしく満たす。
「ああ。ずっと、いっしょだ」
 彼の頬に、今まで流すことすら忘れていた涙がひとすじ伝い、こぼれ落ちた。


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【加賀谷 亮馬(aa0026) / 男性 / 22歳 / きみのとなり】
【加賀谷 ゆら(aa0651) / 女性 / 23歳 / あなたのとなり】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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“あなた”を失くした“きみ”は約束を守り、違えた。彼が成したは画竜の悲劇に点睛を打ち、“あなた”と“きみ”の物語を結することであったのだろう。
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2017年03月06日

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