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『猫魔法少女がバニーの日に以下略な目に遭うにゃ☆ 』
猫野・宮子ja0024

 きょうは休日、8月21日の日曜日。
 ここ、ファッションアパレルが軒を連ねる商店街通りにはおしゃれな女の子を中心とした若者であふれかえっています。
 ――ふりん、ふりん。
 そんな中、フリルとリボンのたっぷり飾られたふわふわワンピーススカートの裾が小さく揺れています。
「可愛いのにゃ……」
 思わずといった感じでつぶやいたのは、猫野・宮子(ja0024)さん。お店のショーウィンドウにかじりつくようにしていますね。うずうずするようで突き出したお尻が揺れているのです。
 宮子さんの見とれている服は、ウサギをモチーフにしたエプロンドレス。広く開いた胸元は大胆にV字カットされていますが、そこに小さなウサギの顔の飾りがあるのです。つまり、胸元に入り込んだミニウサギがぴょこんと顔を出しているようなデザイン。
「これが猫デザインならいますぐにでも買うのににゃ〜」
 宮子さん、瞳をキラキラさせていたのは猫バージョンを想像していたからですね。しかもその妄想は完璧だっだようでうっとりしたままそこから離れようとしません。ちょうどいま着ている赤い猫ワンピも胸元がオープンでふわふわの白ブラウスなので、胸元を引っ張って猫のぬいぐるみが入るかにゃなどやってますが、何というか目の前のマネキンと違って胸にちょっとボリューム感が足りないし顔だけというのがポイントで、胸の谷間が膨らみすぎて残念なことになっていたり。
「これじゃ何か別物にゃね……」
 しゅん、となったときでした。
「きゃー」
「うわー」
「ん、何か悲鳴が聞こえたような?」
 宮子さんが振り向くと。
「8月21日はバニーの日ウサ!」
「そぅれそれ、ウサギの服を着てバニーになるウサ!」
 何と、着ぐるみウサギ数匹が通行人にステッキを振るい攻撃。次々とセクシーバニー服姿にしているではありませんか。
「ちょっと、胸元には日焼け止め塗ってないのよ!」
「ハイレグ過ぎで水着の日焼け跡が〜」
「男にはせめてサポーターも一緒に付けろ!」
「うさささ……。きょうは存分にウサギ気分を堪能するウサ!」
 男女差別することなく手当たり次第の蛮行です。着ている服は消え、すべて大胆セクシーバニーちゃん衣装に変えられているようですね。普通の着ぐるみにこんなことはできません。明らかにサーヴァントか何かです。
「……ニーハイソックスだけはそのままなのね?」
 何の気まぐれかだれの趣向か、人によっては元の衣装の一部が残ることもあるようですね。なかなかいい趣味をしてらっしゃいます。
 ああ。
 人類はこのままなすすべもなく全員バニーちゃん姿になってしまうのでしょうか。
 その時です!
「飛び交う悲鳴に敵の影……」
 騒ぎの中に落ち着き払った可愛らしい声が響きます。
「だれウサ?!」
 着ぐるみウサギサーヴァントたちが声の主を探しますが見当たりません。
「これは猫の出番だね!」
「あっ、いたウサ!」
 視線を高くしてようやく気付きました。
 自動販売機の上に颯爽と立つ、一人の少女の姿に!
「変☆身、にゃ!」
 少女は光のシャワーを振りまきその場で一回転。ちゃきん、と猫耳カチューシャを付け、猫尻尾をスカートの上の部分、腰の位置に装着しました!
「魔法少女☆マジカル♪みゃーこ、参上にゃ♪」
 魔法少女姿になった宮子さん、ぴしっとポーズを決めます。自販機背後の広告にある「そーだ、ソーダ!」の書き文字が宮子さんの後ろで踊っています。
 ただ、ウサギどもは冷静です。
「待つウサ。変身シーンはそれだけウサか?」
「もっとこう、一瞬裸になってそれでも見えそうでみえなくて、とかないウサか?」
「ふう。その程度の変身で魔法少女を語ってほしくないウサね……」
 ああっ、ひどい言われようです!
 言い分はとてもよく分かりますが、これがあだとなります。宮子さん、こぶしを固めてふるふるさせてますね。
 で、爆発するのです!
「それはテレビの……」
 怒りとともに大ジャンプ。ウサギどもは「おお」と宮子さんのスカートの中に注目しますが、残念。
「見過ぎにゃーーーーーっ!」
 着地のクッションを兼ねた体重を乗せた渾身の猫パンチがクリーンヒット。そこを支点にしゅたっ、と片膝ついて着地。背後でパンチを見舞ったウサギが倒れて消滅します。
「見たか知ったかにゃ、マジカル♪猫パンチの威力!」
「待つウサ。マジカルって、いまの魔法ウサか?」
「ただの物理ウサ!」
 振り向き凛々しく立つ宮子さんに怒濤の突っ込み。
「それなら食らってみるといいにゃ!」
「うわあ、図星で怒ったウサ!」
「でもそう来ると思ったウサ!」
 一匹に突っ込んだところ、もう一匹からステッキによる攻撃をカウンターで受けてしまったではありませんか。
「痛いのにゃ……って、みゃみゃ!?」
 たたかれた頭に手を乗せる宮子さんですが、すぐに自分の身に起こった異変に気付きます。
 突然スースーする胸元に肩。ふわふわしなくなった腰回り。そして何より、妙にバランスの悪くなった頭頂部。
「猫がウサギになっちゃったにゃ!」
 そうです。
 宮子さんも赤いハイレグの大胆セクシーバニーちゃん衣装に早変わりしていたのです。猫耳カチューシャもウサ耳に突然変わってオーマイガッなポーズをしてますね。
「わはは、これからお前は魔法少女☆マジカル♪うさみゃーを名乗るといいウサ!」
「一応、お情けでニーハイソックスは残しておいたウサ!」
 このウサギども、ちょっぴり優しいところもありますね。
 でも、そんなささやかな温情は宮子さんに通じません。
「あの服、お気に入りだったにゃーーーーーっ!」
 しゃーっ、と牙をかわいらしく剥いて大爆発。敵に向かって猫、まっし……いや。うさ、まっしぐらなのです。
「う、うさ〜!」
「返すにゃ返すにゃ返すにゃー!」
 可愛いヒップに丸いうさ尻尾を揺らして、猫パンチ猫パンチ猫パンチ。一匹消滅。どうやら武器は衣装と見なされずそのままだったようです。
 ところが!
「みゃ!」
 えらくスースーすると思って胸元を見るとカップの部分がずれているではありませんか。真っ白で小さくぺったんこ……こほん、控えめにふっくらした、きれいな肌をした胸がポロリしています。幸い、周りでも通行人がバニーにされていて被害に遭った女性の手放した書類が飛んできてうまく隠れましたが。
「待つにゃ。これ、胸のサイズが合わないにゃ……もうちょっと合うサイズ、ないにゃ?」
 宮子さん、困った様子でもじもじ太腿を擦り合わせます。
 控えめに不満とを衣装の交換をつぶやくと、逃げていた敵は振り返り悲しそうな瞳で首を振るのです。
「残念ウサけど、それが一番ちっさいウサ……」
 一番ちっさいウサ、ちっさいウサ、ちっさいウサ……。
 立ち止まり愕然とする宮子さんの脳裏に何度も敵の言葉が響きます。
「それより、仲間はまだいるウサよ。あきらめるといいウサ」
 敵、改めて戦う姿勢を見せます。
「ひどいにゃ! あきらめないにゃー!」
「ひぃっ!」
 新たに合流した一匹と肩を組んだ敵に果敢に突っ込み怒りの猫パンチ。呼び寄せた援軍がいきなり消えて焦るウサ。さらに一匹援軍を呼びます。
 ただ、怒りは収まりません。
 なぜなら、またも胸元の部分がぴらりんして小さくぺった……あ、いや。控えめに以下略の胸が白日の下にさらされたのですから。今回は宮子さんの髪飾りから伸びた赤いリボンがうまいこと前に垂れて大切な部分を隠してますね。
「何と、ここまでちっさいウサとは……」
「余計なお世話にゃーっ!」
 援軍、即消滅です。
 でもこの隙に味方を召喚した敵ボスはすたこら退散しています。
 これはどうやらセーフティリード。取り逃がすことになりそう。
 いや!
 宮子さん、戦う姿勢を崩しません。
「ちょこまか逃げるんじゃないにゃ! そこ、マジカル♪猫ロケットパンチにゃ!」
 ――どーん、どげしっ!
 見事、成敗。
 敵は倒れて消えました。
 ですが……。
「何とか倒し終えたかにゃ? 魔法少女の勝利にゃ♪ ……うにゃ?」
 敵が全部消えたとともに、大胆セクシーバニーちゃん衣装も消えたではありませんか!
「うにゃーーーーーーっ!」
 多くの通行人の悲鳴とともに、宮子さんの悲鳴も混じることになるのでした。
 でも宮子さん、良かったですね。
 胸は控え以下略なので片手で十分隠れます。もう片方の手でちゃんと下も隠せますし。
「うう……何か負けた気分にゃ……」
 猫ひげへにょ、みたいな表情な宮子さんなのです。




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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ja0024/猫野・宮子/女性/14/人間・鬼道忍軍

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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猫野・宮子 様

 いつもお世話様になっております。
 おお、8月21日はバニーの日なのですね!
 というのが第一印象でした。うきうきしつつ発注文を読んで、「ああ、この子もいろいろ苦労してるなぁ」とか(笑)。
 せっかく衣装関連のお話だったので、可愛らしい服に見惚れている宮子さんも描写したり。
 サーヴァントについては、詳しくないことをいいことに人型にしてしゃべらせました。気に入っていただける方向性でありますように。
 なお、現場は若者ファッション通りです。
 きっと、すぐに可愛らしい衣装を購入してご機嫌で帰宅したに違いありません。
 元の衣装がどうなったかは謎ですが。

 それでは、ご発注ありがとうございました♪
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エリュシオン
2017年09月04日

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