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『Merry girls Chistmas 』
結羅織aa0890hero002)&ユフォアリーヤaa0452hero001)&スノー ヴェイツaa1482hero001)&柳京香aa0342hero001)&雁屋 和aa0035)&カスカaa0657hero002)&アルaa1730)&アトリアaa0032hero002

 きりりと澄み渡った冷たい空気に、あたたかく光を放つイルミネーション。寒さに身を震わせながらも、どこか楽しげな人々の靴音。子どもたちが歌うジングルベル。
 街は、クリスマスムード満点だ。誰もが、クリスマスをどう過ごそうか胸を弾ませて考えている時期だった。誰と過ごすか。何を食べるか。何を、贈るか。
 そんな頃、金色のラメが上品にキラキラとほどこされた、深紅のカードが七名の女子に届いた。カードの差出人は結羅織(aa0890hero002)である。カードの文面はというと。

『クリスマス前にクリスマス女子会をしたいと思います!
チーズフォンデュとプレゼント交換で女子力を上げます!
『交換用プレゼント一つ』と『クリスマスデートの話』をご持参ください!』

 女子会。それもまた、ひとつのクリスマスの過ごし方だ。だが、クリスマス当日ではなく、クリスマス前に行う、というのも、女子会のひとつのポイントであろう。かくして、総勢八名の女子によるクリスマスパーティが開催されることとなったのである。



「女子力を上げるには、やっぱり女子会ですわ!」
 パーティの主催者である結羅織は、準備のすっかり整った会場をぐるりと眺めて何度もうなずく。その顔は皆が来るのが待ちきれないようにわくわくそわそわとした表情に満ちていた。テーブルには、しっかりアイロンをかけた白いテーブルクロス。その上に料理をそろえ、室内もオーナメントや電飾で彩った。それらはもちろん、結羅織が自ら準備したものである。気合も充分、可愛らしさも充分。まさしく「クリスマス女子会」にふさわしい空間だ。その会場に、招待客が順に姿を見せはじめた。
「お招きありがとうございます」
 生真面目に挨拶をして最初にやってきたのはアトリア(aa0032hero002)だ。クラシカルな黒いワンピースに、ワインレッドの手袋といういでたちは、落ち着いた印象で、彼女によく似合っていた。
「あ、アトリさん、その手袋、使ってくれてる……! う、嬉しいです」
 アトリアの後ろからやってきたカスカ(aa0657hero002)が顔をほころばせ、照れつつも嬉しそうにする。ワインレッドの手袋は、カスカがアトリアにプレゼントしたものなのである。
 その後もぞくぞくと招待客が集まり、会場はどんどん賑やかになってゆく。全員、事前に結羅織に言われていたとおり、ひとつずつプレゼントを持参していた。あとで交換するために、一度集めてクリスマスツリーの下に置いておく。それだけのことでまた、パーティの気分がぐっと盛り上がった。
「女子会……。それは美味しい物を食べ、愚痴を言い、そして旦那やら彼氏やらへの不満を語る暗闇の儀式……と聞きかじるけれどご飯食べて楽しめばいいんだよね」
 雁屋 和(aa0035)がそう呟いた。目の前には、美味しそうな料理が並んでいる。何名かはすでにそれらに目が釘付けになっていた。まずは乾杯の準備をしよう、と結羅織はジュースで満たしたグラスを配り、パーティを開始すべく皆に声をかけた。
「皆さま、お集まりくださいましてありがとうございまーす! 今日はクリスマス女子会です! 心ゆくまで楽しんでいってくださーい! では、まずは乾杯いたしましょう! グラスはお持ちですかー? ではカンパーイ!!」
「「「カンパーイ!!!」」」
 明るい笑顔がはじけ、グラスが打ち鳴らされる。キィン、という澄んだ音がいくつも響き、パーティが華やかにスタートした。
「チーズフォンデュがどんなもんなのかという食い気でとんで来たんだけど」
 スノー ヴェイツ(aa1482hero001)がテーブルをのぞきこむ。柳京香(aa0342hero001)もその隣で目を輝かせている。
「チーズフォンデュ……」
 京香もチーズフォンデュは初めてだったが、食べることに対する感動よりも「女子と一緒に女子っぽいことをしていること」に感激していた。京香は、女子力とつく遊びや交流にあこがれているのだ。女子達の中に自分がいることが、単純に嬉しかった。
「チーズフォンデュ、なんだかオシャレで大人女子じゃないですか!? ウインナーはタコさんに、茹でたニンジンは星型にしてあります! もちろん、ブロッコリーやバケットもありますよ!」
 女子力への執着には負けていない結羅織がうきうきともてなし、食べ方をレクチャーした。
「チーズ付けて食うのか! ぉおチーズ付けた所が輝いて見えるな」
 スノーはいそいそと星型のニンジンを、くつくつと熱く煮えるチーズにダイブさせた。京香もバケットを頬張り、幸せいっぱいの笑顔になった。
「お、おいしい……。結羅織、このチーズは何ていうの?」
「今日のチーズはグリエールとエメンタールです!」
 結羅織はその質問を待っていたとばかりに胸を張って答えたが、すぐ照れたように笑って付け足す。
「チーズの種類なんて知らなかったのですけど、女子会のために専門店で買ってきちゃいました」
 チーズフォンデュはとにかく大好評だった。
「……ん、美味し……やっぱり、お肉……」
「実はコレ初なんdあっついΣ ……何これアスパラめっちゃ美味しい……」
 ユフォアリーヤ(aa0452hero001)は可愛らしくタコさんになっているウインナーに舌鼓をうち、猫舌のアル(aa1730)はチーズの熱さに苦労しつつも味わっている。アトリアはそんなわいわいとした中で黙々と、人一倍の量を食べていた。
「これは中々……まろやかで大変美味ですね」
 結羅織は皆のそんな様子に満足しつつ、このパーティでプレゼント交換以外にもうひとつ、是非ともやっておきたかったことを切り出した。
「ところでみなさま、クリスマスのご予定は?」
 そう、クリスマスの予定について。それも、さらに限定させていただければ、「クリスマスデート」の予定について。恋に恋する乙女は、無意識に前のめりになった。
「クリスマスかあ。やっぱりデートする人が多いのかな? 学校や仕事終わりのただの帰り道も、意中の人と一緒ならそれだけでデートコースになる。……なんてね! 歌にありそうだよねぇこういうの。自分で言っといてアレだけどメモしとこ……。気合い入れて特別な物を用意しなくても良い、きみが隣に居るだけでじゅうぶんだよ。っていう想像ね……」
 アルが語りつつ熱心にペンを紙に走らせる。早速、結羅織がパアッと笑顔を輝かせて夢みる瞳になった。結羅織が聞きたかったのはまさしく、そういうことなのである。
「わたくしも気になる彼とデート! なんて言ってみたいです〜! もしデートするなら、やっぱりイルミネーションかしら。寒さと雰囲気に乗って肩を寄せ合ったり……なんて!」
 うっとりする結羅織を見ながら、スノーは料理をもぐもぐと食べつつ自分のことを考えた。
「クリスマスデートねぇ。そんな予定はないな。思い出と呼べるものも持ち合わせていないが、雪に誰かと足跡残せるのは楽しかったな。……京香はどうなんだ? 今年寒ぃし何か贈ったりしたのか」
「え……、そうね……」
 隣にいる京香に話を振ると、京香は食べる手を止め、真っ赤になりながら自分の恋人を思い浮かべた。年下である彼の、ふいにみせられた男らしさに惚れてしまった京香は、護ってあげたい気持ちもありつつ、けれど護られてみたいという願望もあり、内心に複雑な思いを抱えていた。
「贈る物は……、いろいろ考えているけれど……。物だけじゃなくて、二人だけで過ごすっていうのも結構大事な時間で……、その時だけは、自分が本当にこの世に存在しているのかも……って感じたりするのよね……」
 口ごもりながらも、とつとつと語っていた京香は、皆が静かに頷いて聞いていることに気が付くと、はっとして顔を上げた。すでに赤くなっていた顔をますます赤らめて俯く。
「っ! ……えっと……皆の話を聞かせて……?」
「で、では、リーヤ様はいかがですか?」
 釣られて自分も赤くなってしまった結羅織が話を向けると、まだひたすら肉をもぐもぐしていたユフォアリーヤが小首を傾げつつ、自分のイメージするデートについて話す。相手はもちろん、ユフォアリーヤの一番大切な人だ。
「……ん、デートは……お買い物行って……、ツリー見て、お肉食べて……一緒に、温泉入って……。……やーん」
 想像が行きつくところまで行ってしまったらしいユフォアリーヤが体をしならせて照れる。結羅織はまた釣られて照れてしまった。
「皆、デートするときは外へ行くんだね……。私は家でのんびりしたいし、オーブンとかで時間をかけて料理を作ってそれを食べながら一日中だらだらが良いな」
 和が自分の理想を話すと、それもいいね、と同意の声がいくつも上がった。
「カスカはどう? 皆の話を熱心に聞いていたけれど」
 京香に問われ、カスカは少し驚いて、えと、と口ごもった。皆の話を聞きながら、「好きな人とはどういう人だろう? デートとはなんだろう?」と考えていたのである。自分が、もし、クリスマスデートをするとしたら。
「イルミネーションを見に行ったりしたい、なと、思います……。えと……、冬のイルミネーションはきっと綺麗だから……」
 話しながらカスカは、デートする相手として「誰か」を思い浮かべていた。それは、一緒にいると胸がぽかぽかする人。一緒にいるとぽかぽかして、でも話すと緊張してしまって、どきどきして、眠る前にふと思い出して、上手く喋れていただろうかとか、楽しんでもらえただろうかとか、もっと話がしたいなとか、そんなことを考える相手。どうして、今その人のことを思い浮かべているんだろう、と思う。今話しているのは「デート」のことなのに。
 この、ぽかぽかした気持ちに、名前を付けられそうな、何かをつかめそうな、そんな気がした。あと、そう、もう一歩で。そう思ったら、カスカのぽかぽかした気持ちはさらにあたたまって、熱いくらいに胸の奥が燃えた。
 きっと、それは、もうすぐ炎となるだろう。
「いいねぇ、皆のお話! もしかしたら歌になっちゃうかもしれないねぇ。そういえば、作詞することが多いけど恋愛曲は書いたことないや。折角だしバレンタインに向けて何か書こうかな」
 アルがニヤニヤして、びっしりと文字で埋まった紙をひらひらさせた。自分の恋や妄想が歌になるかも、という事態に、あちこちから声が上がる。キャー、とか、うわー、とか、それは歓声とも悲鳴ともつかないものだったけれど、実に華やかな、まさしく「女子会」にぴったりの声たちだった。



 恋バナの盛り上がりで、場はすっかりあたたまり、全員が思い思いにパーティを楽しんだ。
「そういえば女子力とは何なのです?」
 アトリアが神妙な口調で呟く。
「女子がさらにステップアップするために必要不可欠な力、かな? パーティすると上がるらしいね、女子力」
 和がもっともらしくそう返す。
「なるほど、いわばこれも己を高めるために必要な修行だと……!」
 半ば冗談のつもりだったのだが、アトリアは納得したらしく、大きく頷いていたのだった。
「三丁目の和菓子屋が新作出したらしいから食いに行かねェか」
「それは是非。行きましょう」
 普段から仲の良いスノーと京香は世間話をしながら料理を食べ、すっかりくつろぎモードだ。
「皆さま、そろそろプレゼント交換タイムといたしましょう!」
 結羅織がそう声をかけると、誰からともなく拍手が起こった。やはりクリスマスにはプレゼント。皆、ひそかに楽しみにしていたのである。
「……ん、交換って、どうやって?」
 ユフォアリーヤが首を傾げる。
「くじ引き、ということにいたしましょう。もし、自分で持ってきたものを引いてしまったら、引き直し、ということで」
 結羅織は、割りばしで作成したくじを差し出した。割りばしの先には数字が書かれており、プレゼントにも数字の札をつけてある。引いた数字と同じ数字の札のプレゼントを受け取る、という仕組みだ。皆、公平にするため、数字の書かれたところは見えないように紙コップに入れて、全員が一斉に引く。その、結果。全員、自分で持ってきたものに当たるようなことはなく、見事キレイに交換が成立した。
「一番を引いた方はどなたですかー? はい、こちらの箱でございます」
 結羅織が呼びかけて、クリスマスツリーの下に集めていたプレゼントを順番に配って行った。全員、配られたプレゼントの包みをわくわくと眺める。何がもらえるのかわからない、というこのドキドキは、何歳になっても楽しいものだ。
「おぉ、チョコレート。この形……、なんだろ」
 スノーが箱を開いて喜ぶ。それは和が持ってきたプレゼントだった。平たい箱に、きちんと詰め合わされたチョコレートは、あまり見かけない、個性的な形をしていた。
「それは小さなダンベル型、です」
「へえぇ、おもしれぇな。ありがとう」
 そのスノーが持ってきたプレゼントは「手製の飴詰め合わせ〜クリスマスカラーVer.〜」だ。赤、緑、白、黄色などのクリスマスカラーがバランスよく使われた飴は、見ているだけでも楽しい気分になるような、プレゼントにぴったりだ。それを引き当てたのは、ユフォアリーヤであった。身内以外に当たることを考えていなかったスノーは、しまった、と顔をしかめたが、ユフォアリーヤは顔を輝かせて喜んだ。
「可愛いキャンディー……。嬉しい……。子どもたちと食べるね。これでも28人いる孤児達のおかーさんなので」
 スノーはそれを聞いてほっと胸を撫で下ろした。やはり、自分の用意したプレゼントが誰かに喜んでもらえるというのは嬉しいものだ。
「わー、可愛いねぇ! クッションだ!!」
 アルが撫でたり抱きしめたりしているのは、ユフォアリーヤが用意していたプレゼント、「垂れハムスターのもちもちクッション」だ。
「……ん、ヨメちゃん……うちのハムスター、だよ。撫でてたらどんどんぺたんこになるところを見てクッションにしてみました!」
 ユフォアリーヤが胸を張って言う。クッションはユフォアリーヤの手作りだ。アルは手触りのよさに感動した様子であった。そんなアルが用意したプレゼントは。
「可愛いです! あったかそうです! これで女子力アップ間違いなしでございます!」
 結羅織の手に渡ったらしい。結羅織は箱から取り出し、早速身に着けてみている。真っ白ふわふわな耳当てと、マフラーのセット。
「アル様、ありがとうございます!」
「喜んでもらえて良かった! とーってもよく似合うよ!」
 結羅織はご満悦で、ふわふわのマフラーを撫でたりひらひらさせたり。アルの言うように、それらはまるであつらえたように結羅織に似合っていた。女子力を気にする彼女にはぴったりのプレゼントだ。だが、そう言う結羅織も、かなり女子力の高いプレゼントを用意していた。それは、アトリアが引き当てたらしい。
「これは……、何に使うものなのでしょう」
 輝きを反射しやすいカッティングになっている、きらきらしたガラスのボトルに入っているのは、なにやら液体のようだ。桜色にも似た、薄いピンクの色がついている。ボトルにはラベルの代わりに箔押しのされた黒いタグが下がり、キャップは薔薇の花をかたどっている。ボトルそのものがインテリアになりそうな、デザイン性に優れた一品だった。
「それはネイルケアオイルです。爪のお手入れと指先のマッサージに、是非使ってくださいね」
「なるほど……。ありがとうございます。使わせていただきます」
 アトリアは丁重に礼を言った。華美な装いをすることのないアトリアに、こうした手入れによって美しさを磨く、というのは似つかわしい行為だ。くじによるものだとはいえ、ふさわしい相手にプレゼントが渡ったと言えた。
「開けるのがもったいないくらい、綺麗な箱です……。え、これ、もしかして」
 滑らかな手触りの赤い箱に深緑のリボンが巻かれているプレゼントを手にして、カスカが呟く。贈り主に、すでに見当がついたらしい。
「ああ、うん、それはワタシ」
 アトリアが頷く。それはアトリアが用意したプレゼントだ。箱の中身は、華奢なシルバーのチェーンにパールとルビーのペンダントトップがついたアンクレットであった。上品なデザインで、選んだ者と、身に着ける者のセンスのよさが垣間見える。ヒールに合わせたり、ブーツに飾りを付け足すこともできるアクセサリーだ。
「き、綺麗です……!」
 カスカは息を飲み、見惚れたあと、そっとため息をつきながらそう漏らした。ひどく感激しているようで、そのあとの言葉が出てこない。アトリアは微笑んだ。
「いい靴は素敵な場所に連れていってくれると言います。アナタの足元にそっと煌めきを添えて、どこか素敵な場所へ駆けていけるように」
 素敵な場所、をカスカは思い浮かべていた。そこへ駆けて行くときにはきっと、隣に「誰か」がいるだろう。
「これはどなたからのプレゼントかしら? とってもあたたかそう」
 桜柄のブランケットを広げているのは京香だ。アンクレットに見惚れていたカスカが、慌てて挙手をした。それを用意したのはカスカだ。少しでもあたたまれば、という思いで、もふもふ仕様のものを選んだのだ。京香は破顔してブランケットを抱きしめた。
「ありがとう♪ 大事にするわね♪」
 今年の冬はいつもより、あたたかく過ごすことができそうだ。
 そんな京香が用意していたプレゼントは、本日一番、皆の目を奪った。引き当てたのは和だ。
「……すごい……!」
「可愛いー!!!」
 大きな箱を開くと、そこには可愛らしい雪だるま……の形をしたケーキが。バケツを帽子代わりにしている姿までしっかりと再現されている。これはなんと、京香の手作りであるという。
「えっと……、味見はしてあるから大丈夫だとは思うけど……。頭の帽子がクッキーで、中にはイチゴが、たっぷり、入ってて」
 皆のはしゃいだ声を受けて、京香があたふたと説明をする。食べてしまうのがもったいなくなるほど可愛らしい出来栄えで、けれど同時に今すぐ食べてしまいたくなるほど美味しそうでもあった。
 誰もが、プレゼントに大喜びだった。自分のもらったプレゼントをうっとりと眺め、自分が用意したプレゼントをもらって喜んでくれている人の笑顔を眺め、それぞれのプレゼントを見せ合って褒め合う。お菓子をもらった者は、すでに分け合って食べていたりした。京香のケーキなどは、甘いものを苦手とする和にとって、とてもひとりで食べきれるような大きさではなかったし。ケーキも、喜びも、「分け合う」という行為はひとりではできない。大勢で行うパーティだからこそ味わえる贅沢だ。
 そんな、はしゃいだ声が次々と湧く中、気が付けば、チーズフォンデュの具材はすっかり食べ尽くされていた。
「最後に入れるといいかと思って、パスタを用意してありますよ!」
 結羅織がすかさず、パーティのフィナーレを飾る食材を出す。チーズフォンデュにパスタ。最強の組み合わせに、女子たちは目を輝かせた。
「いいですねぇ、女子会」
 パスタ作りを手伝い、皿を配りながら京香がしみじみと言った。
「結羅織……、今日はありがとう……。とっても楽しかったわ。また女子会……、出来るかしら♪」
 ちょっと首を傾げて、京香が問うと。
「できますよ!」
「是非、またやりましょう!」
 同意を示す声が次々上がり、拍手も沸き起こった。
「そういえば」
 ふと思い出したようにアルが呟き、結羅織の方を向いた。
「たくさんクリスマスデートの話を聞いていたけど、実際の予定は?」
 問われた結羅織は、あはは、と明るく笑ってから、少し唇を尖らせた。
「実際の予定? 家族と過ごします」
 恋に恋する乙女のそのセリフは、しかし、実のところそんなに残念そうでもない。
「それもクリスマスの大切な過ごし方よね」
 京香が微笑んで、全員が頷いた。クリスマス女子会は、とてもとても楽しかったけれど。
 帰ろう。家族のもとへ。


 すべての家族に、幸せなクリスマスが訪れますように。
 メリークリスマス。


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【aa0890hero002/結羅織/女性/15/バトルメディック】
【aa1482hero001/スノー ヴェイツ/女性/20/ドレッドノート】
【aa0342hero001/柳京香/女性/24/ドレッドノート】
【aa0035/雁屋 和/女性/20/攻撃適性】
【aa0657hero002/カスカ/女性/20/ドレッドノート】
【aa1730/アル/女性/13/命中適性】
【aa0452hero001/ユフォアリーヤ/女性/16/ジャックポット】
【aa0032hero002/アトリア/女性/18/ブレイブナイト】



ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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ごきげんいかがでございましょうか。
紺堂カヤでございます。この度はご用命を賜り、誠にありがとうございました。
リンクブレイブの皆様のお話を書かせていただくのはこれが初めてでした。
その初めてが、素敵な乙女の皆さまの楽しく華やかなクリスマス女子会であったことは、とてもとても嬉しいです。
皆さまの素晴らしいひとときの演出を、手助けできていたならば幸いです。
この度は誠に、ありがとうございました。
イベントノベル(パーティ) -
紺堂カヤ クリエイターズルームへ
リンクブレイブ
2017年12月28日

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