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『雪ノ下・正太郎の神話的アメリカ旅日記 』
雪ノ下・正太郎aa0297

 空から希望の光が放たれた夜。
 華々しくデビューした。リンカーアイドルグループTRY。
 彼らの注目度は一気に高まり全米ライブツアーが決定した。
 そのためにメンバーはしばらくアメリカに滞在するとこになったのだが。
 今回はそんな今、時代をリードするアーティスト『雪ノ下・正太郎(aa0297@WTZERO)』の休日に迫るドキュメンタリーである。
「アメリカ合衆国、マサチューセッツ州エセックス郡に位置する、セイラム。ボストンから北へ車で30分ほどの海沿いに位置する。古くから貿易港として栄えた町です」
 そう港の風景を撮り終えると画面の前に笑顔の男性が写る、彼こそが正太郎。
 この旅の案内人。彼は街並みを背景に歩きながら町について説明していく。
 赤い線の上を歩いていくと有名な観光地が一通り見て回れる造りになっている。
「かつてこの地では惨劇が起きました。今でこそ集団ヒステリーの最悪の件と称される事件ですが。当時は魔女が夜な夜な闊歩し人を殺す。そのために魔女を告発し、身を守ろう。そんな疑心暗鬼と処刑、裁判が横行する街でした」
 正太郎がたどり着いたのはセイラム魔女博物館である。
 平日にも関わらず客でごった返したその施設は魔女裁判の当時の様子や、何故そのような事件が起きてしまったのか。
 様々な資料が、展示紹介されている。
「入ってみましょう」
 当時使用されていた拷問器具や、魔女裁判の方法。
 その陰惨さと悲惨さを紹介するとともに、どこか知識への好奇心を駆り立てられる内装をしていた。
 正太郎は事のおこりに関する記述を発見しそれを読み上げる。
「ことの発端は、南アメリカ先住民の使用人ティテュバを疑い、彼女を拷問して黒魔術を使ったことを『自白』させた」
 その自白と言っても今では脅迫に近かったというのが通説であり、哀れな使用人女性は悪夢の時代を幕あける、贄とされてしまった。というところだろうか。
「さらに告発が続きました。ティティバと親しかった娘たちを詰問したところ、娘たちは複数の女性の名前をあげ。その上げらえた名前の女性たちも、うまく町に溶け込めなかった女性たちで。疑いを完全にはらすに至りませんでした」
 そう声が途切れ画面は暗転。
 次の瞬間には正太郎はバスに乗っていた。
「これから、実際に事件の起きた、セイラム村まで向かってみようと思っています。現在セイラムと呼ばれているのは市であり、そこから遠く離れた村で悲劇は起きました」
 夜なのだろうか。暗い森の中をバスはひたすらに進んでいく。
「セイラムは多くの作品で取り上げられています。特にクトュルフ神話ではその名前をアーカムと変えて登場しました。かの有名なミスカトニック大学があるのもこの地域」
 正太郎がそう空想の地図とセイラムの地図を重ね合わせ、そして絵と文字を書き込んでみせる。
「今から向かう、旧セイラム村にはまだかつて魔女と呼ばれた女性たちを収監した地下牢なんかが残っているらしいです。行ってみたいと思います」
 そうバスを降り立った正太郎は、現地人に挨拶をされていた。
 日本人が珍しいのか、手を振って答える正太郎。
 その地下牢は観光地らしく、入場料をとられた。
 地下は薄暗く、何より今まで回った観光地と違って人が全くいなかった。
「この地下牢で五人が獄死を遂げたと言います」
 そう黙とうをささげると将太郎は顔をあげる。
「怖くなってきたな……」
 そう肌寒さをごまかすために両腕をさする正太郎。
「そして今日のメインはこちら」
 そう画面が手で覆われると、その多いが外されることには町はずれの民家の前に立っていた。
 これこそがかの有名な少女。
 アビゲイルのすんでいた館。
「ここが全ての悲劇の始まりなのか、悪夢の始まりなのか」
 皆さんはどう思われますか?
 そう画面越しに語る自分を見つめて正太郎は首をかしげる。
「最後のセリフ、別の方がいいかな」
 そう練習の待ち時間を利用して動画を編集していた。
 これが公開されれはきっとツアーはより盛り上がるはずだ。
 気合を引き締め、編集をし直そうとマウスを動かした瞬間仲間たちに名前を呼ばれる。
 スタンバイが終わったらしい、今日連取する曲目は待望の新曲だ。
 
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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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『雪ノ下・正太郎(aa0297@WTZERO)』

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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いつもお世話になっております、鳴海でございます。
この度OMCご注文ありがとうございました。
今回は旅行記ということで、歴史についての解説が多めになってしまいましたが。
気に入っていただければ幸いです。
それではまたお会いしましょう。
鳴海でした、ありがとうございました。
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2018年07月24日

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