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『秋の湖畔で… 』
弓月・小太ka4679

 弓月・小太(ka4679)が喫茶店でフラ・キャンディ(kz0121)とデートしている時のことでした。
「ねえ、小太さん。いつか思いっきり身体を動かしに行かない?」
「……運動、いいですねぇ。訓練にもなるかもですし、一緒にやりましょぅー」
 小太、恋人の提案に微笑しカップを置くのです。
「あ。いいこと言うね、小太さん。訓練訓練♪ ……でも、どこかいい場所ないかなぁ?」
 そんな余裕のある様子に、フラもすっかり乗り気です。
「綺麗な湖があってランニングコースのある場所がありますよぉ」
「ホント? じゃ、そこで決定だね。……訓練兼ねてるなら平日でもいいよねっ」
 というわけで、週末を待たずにレッツゴーなのです。

 そして当日。現地の湖畔のコテージ前で。
「きょうは暖かいね。運動すれば暑くなっちゃいそう」
 フラが更衣室から出て来ました。白い袖なしのランニングシャツに薄手でひらひらの赤いランニングパンツ姿です。
「確かに上着は途中で脱ぐと荷物になりそうですねぇ」
 小太は返事しつつ着ていたジャージを脱ぎました。袖なしの白いランニングシャツと薄手でひらひらした青いランニングパンツ姿です。
「そういえばここって、自転車の貸し出しもしてるんだね?」
「じゃ、最初は自転車に乗りましょうかぁ」
 フラが右手を出しながら言うと、小太は左手でその手を握って横並び。そしてうんしょと力を入れて共に引っ張り、脇と脇腹を伸ばす運動をします。
「うわあ、それにしても綺麗な湖畔だね〜」
「キラキラしてて爽やかですねぇ」
 今度は反対の手でストレッチをするので向きを変えたところ、湖の景色が目に入りました。ぐいぐいと引っ張りつつ美しさを堪能します。
「そういえば、ほかに人がいないね?」
「やっぱり平日だからでしょうかぁ?」
 今度は背中合わせになって、交互にお互いを背負って背筋を伸ばします。何気ない会話とともに、さらっと呼吸ぴったりでこなしていますね。
「……それじゃそろそろ」
「出発ですよぉ」
 ストレッチを終えると借りた自転車に乗って出発です。

「あははっ。楽ちん楽ちん♪」
 すーっとスムーズに走る自転車はとても快適です。
「気持ちいいですねぇ」
 無邪気にはしゃぐフラに笑顔を見せる小太です。
(本当に来て良かったですよぉ)
 流れる風が優しく肌を撫でます。
 横を見れば手前の木々は後ろに素早く流れて行きますが、湖や対岸の景色はゆっくりと流れています。
 小太、しばし心地良さにうっとりします。
「小太さん、もっとスピード上げようっ!」
「はわっ! そ、そういえば運動でしたぁ」
 というわけでスピードアッ……。
「……あれ?」
「の、上り坂になりましたぁ」
 小太の言う通り、平坦地は終わり。
 そのままきぃこきぃこと一生懸命漕ぎます。
「っていうか小太さん、これ山登りじゃない?」
「で、でもサイクリングコースですしぃ……あれ? 外れてました?」
 はい、外れましたよ。それ、BMX用のコースです。うっとりしてて分かれ道の看板、見落としたようですね。
 ぎぃこ、ぎぃこと何とか漕いで坂を上り切りました。どうやら湖畔に突き出た小山をヒルクライムしたようです。
 ただし、ここからがむしろ地獄だったりします。
「あれ? これって……はわわわわわっ!」
「待って、小太さん。……ちょ、ちょ……これって、むしろ危なくない?!」
 ざりざり、がががが、と道なき道を下ります。ちゃんとうまく減速しないと滑り落ちますよ。

「ふぅ、何とか助かりましたぁ」
「ひっどいよね〜、あのコース」
 無事に反対側に下った二人は、とにかく自転車から下りてへたりこんで休憩中です。お尻をサドルに打ち付けましたし、力を込めて抑えを利かせた腕もすっかり棒のようになっています。
「でも、やっぱり湖が綺麗ですよぉ」
「うん……あっ!」
 小太、二人肩を触れ合わせ並んでちょっといい雰囲気になろうかというところで、フラが何か見つけたようです。
「どうしましたぁ、フラさん?」
「何、この矢印!」
 フラが発見したのは、矢印の看板。
「順路、でしょうかぁ?」
「……これ、湖に向いてるよ?」
 無言で見詰め合う二人。確かに矢印は対岸を示しています。
「んもー、しょうがないなぁ。苦労してここまで来たんだから引き返せないよ」
「あの、フラさん?」
 立ち上がるフラに嫌な予感の小太。
「あっちに何か面白いものがあるかもしれないし。泳ぐよ、小太さん……ほら、訓練でもあるんだから」
「訓練に……なりますねぇ、たしかに」
 言ったときにはどぼんと飛び込むフラ。仕方ない、と小太も追いかけドボンします。

 ざばざばざば……。
「ぷはっ!」
「ぷはっ……到着ですねぇ。フラさん、大丈夫ですかぁ?」
 対岸までかなり早く到達しました。
 小太はフラの様子を確認しようと首を巡らし……。
「はわわわ!? ふ、フラさんの服がぁ…!?」
「ん? それより小太さん、次はこっちみたいだね。よーし、どんどん行くよっ!」
 フラ、小太の目の前で「どうかしたの?」と胸を反らしてみたり。
 なお、フラの胸はぺったんこではなくちゃんと膨らんでいます。
 それで、
 濡れたまま、
 わざわざ、
 小太の目の前に移動して!
 肌に張り付いた薄手の白いシャツ姿で思いっきり胸を突き出して見せたのですっ!
(ふわわっ。み、見えてないです。見えてないですよおっ)
 汗汗汗っ。
 まともに直視できずに思わず目を背けますが、フラはまったく気付かない様子なのでちゃんと確認してあげなくちゃとか思うのですが……。
(はわわっ)
 ちらっと見ては赤くなってまた目をそらしたり。
「? 小太さん、次の矢印、こっちだから行くよ? 運動なんだから急ごっ」
 というわけでフラ、スタート。
「ちょ……フラさんまってくださいよぉ。ちゃんと前を確認しておかないと……」
 小太、はっと気付いてフラを本気で追い掛けます。
「前は見て走ってるけど……あ、そういうこと? 負けないよっ!」
 あ。
 フラ、勘違いしたようです。
 とにかくスタート。
 横に並んでちらちら胸元を確認しようとしては目をそらす小太に、その何となく釈然としない視線から逃れようと加速するフラ。
 そのまま二人仲良く追い掛けっこのようにランニングするのでした。

 そうこうするうち。
「うわあ……」
 フラ、立ち止まって目を大きく見開きました。
「戻ってきましたねぇ」
 小太の言う通り、自転車を置いて泳ぎ始めた場所に戻ってきたのです。
「この矢印、ちゃんとつながってたんだね」
「こっちには帰り用の平坦なコースもありますよぉ」
 裏から見て、ちゃんとよくできたコースだと初めて分かったのです。
「あははっ。やっぱり世の中ちゃんとなってるんだねっ。嬉しくなっちゃった♪」
「はわわっ、フラさん?」
 フラ、気分に任せて上着を脱いだではありませんか!
(し、下着は着けてたんですねぇ……)
「今度はちゃんと水浴びして汗を流そっ! その間に服を乾かせばいいんだし」
 脱いだ上着を枝に掛け、今度は小太に襲い掛かります。
 脱がして、自分の服の隣に掛けて、そして一緒にざぱーん。
「あははっ。気持ちいいね♪」
「運動の後の水浴びは気持ちいいですが、はわわわわ」
 小太、ランニングパンツも脱いで下着姿になったフラを正視できずにいると自分のランニングパンツまで脱がされました。
 いたずらそうな、とっても楽しそうな顔をして。





━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━・・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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ka4679/弓月・小太/男/10/猟撃士
kz0121/フラ・キャンディ/女/11/疾影士

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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弓月・小太 様

 いつもお世話様になっております。
 まさかトライアスロンとは。
 でも、おかげで湖畔の魅力をあまねく体感することができました。フラちゃんもとっても喜んでいることでしょう。
 なお、もちろん脱がされた小太さんの格好はもちろん褌姿で。

 お話は二人の仲の良さそうな感じを大切にして展開しました。自然に、自然に。
 フラちゃん、我が道を行くタイプなのでやっぱりここでもやや小太さんをひっぱり気味だったり。

 それではご発注、ありがとうございました。
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ファナティックブラッド
2018年10月09日

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