『女神達の身体測定 』

月乃宮　恋音（jb1221）＆鳥辺　雨唯（jb8999）＆風香院　涙羽（jb9001）＆露園　繭佳（jc0602）＆雪篠　愛良耶（jb7498）＆琴ヶ瀬　調（jc0944）＆賦　艶華（jc1317）＆花祀　美詩（jb6160）＆玉笹　優祢（jc1751）

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　本日は【内務室】（＝内勤用部隊…………つまるところ会社）の身体測定。
　社内機密の関係上、久遠ヶ原学園関係者の女医を招き、計測して貰う。

　身体測定を担当する女医自身は三十代前半であり、一般的にはなかなかにグラマーで本人的にはスタイルの良さに自信があるが――
【内務室】女性陣の『ボディ』を目の当たりにした後は果たしてどうなるか…………。

　なお、身体測定は【内務室】が用意した最新の医療設備が整うクリニックで行われる。

　＊＊＊

【ここからは女医の視点でお送りします】

　まず最初に担当するのは花祀　美詩(jb6160)という女性。
　大きめの瞳に黒髪のロングヘア。癖のない美人と言った印象を受ける。
「この中（内務室）ではまだ普通の方よね」
　などと彼女は呟いている。服装は私が指定したバスローブ姿。
「それでは下着姿になってスキャナーに入ってください」
「わかりました。よろしくお願いします」
　バスローブを脱いだ彼女の下着は上下白のレース。同性同士なので恥じらいなどは無い。
「……………………」
　体型はけっこうグラマラスだと思う。一見すると可愛らしい容姿なのに反し、なかなかのものを持っている。
　胸は大きく形も良く、腰はくびれており、お尻は大きめ。
　男性が求める理想の外見的女性像というのは『花祀　美詩』なのかもしれない。
　――同じ女性としては多少のジェラシーを感じなくもないが…………これは仕事なので飲み込んでおくとする。

　…………このクリニックに導入されているのは最新型の医療用スキャナー。
　従来のＭＲＩなどと違って立ったまま全身を内部までスキャンし、細かく３Ｄ画像を作成することが可能。
　…………しかしながら私に要求されたのは隅々までの詳細な健康診断では無く、あくまで『身体測定』。
　身長体重、およびスリーサイズ、バストのカップサイズの測定である。
　このような最新鋭設備を使ってそれとは…………。まあ、計測したデータは全てクライアント（会社）に提出するのだが。

　…………そのように考えていると、数分で全身のスキャンが完了する。
　パソコン（これまた最新型・超ハイスペック）のディスプレイ上に表示された『花祀　美詩』のデータは――。

■体型データ
・身長：１６６ｃｍ
・体重：５６ｋｇ
・Ｂ：１０４ｃｍ／『Ｋ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５７ｃｍ
・Ｈ：９７ｃｍ

「！？」
　唖然とし、思わず驚きが表情に出てしまう。
　…………これが『黄金律の肉体』というものなのだろうか…………？
　バストとヒップに対しウェストの細さ――つまるところの『くびれ』が半端ではない。
　直に見たバストの大きさも相当なものだったが…………まさか『Ｋカップ』とは…………。
　それにただ大きいだけでなく形も整っており、張りもあった。ヒップも同様。
　女神の如き完璧な肉体とでも表現すれば良いのだろうか。
　一瞬目を疑ったが機械は嘘をつかない。一応調べもしてみたが機器に異常は無かった。本物の数値なのだろう。
　私はすぅと息を吸い、深呼吸をし、冷静さを取り戻してから、
「もう良いですよ。スキャナーから出てください」
　と、『花祀　美詩』に伝えた。円柱型のスキャナーの前面が開き、下着姿の彼女が再び現れる。
　…………それを私はまじまじと見つめてしまう…………。確かに美しいウェストラインだが病的ではなく、むしろ健康的に思える…………。
　私の視線に気付いたのか『花祀　美詩』はバスローブを着ながらこちらを見て、にこりと微笑んだ。
「私くらいで驚いていたら、この先大変ですよ？」
　そう言って彼女は退室して行った。

　――このとき私はまだ、その言葉の真意を理解していなかった――。

　＊＊＊

　次に担当するのは鳥辺　雨唯(jb8999)という女性。
　やや釣り気味の目元、うなじの辺りで一つに縛り、垂らした長い黒髪。
　一番印象的なのは１７０ｃｍを超えているであろう長身。
　全体的にはすらりとしているが、バストやヒップは発育が良く豊満。
　グラマーと言える肢体以外は凛々しい顔立ちと長身により、やや中性的に見えるかもしれない。
「それではバスローブを脱いで下着姿になってください。それからスキャナーに入って」
　私がそのように指示をすると『鳥辺　雨唯』は腰紐を解き、するするとバスローブを脱ぐ。
　…………彼女が着けている下着は水色でシンプルなデザインのものだった。
　それから『鳥辺　雨唯』は円柱状のスキャナーに入り、呟く。
「ああ、こんな感じなんだ」
　最新鋭の医療用スキャナーだ。きっと物珍しいのだろう。
「じっとしていてくださいね、すぐ終わりますので」
「わかりました」
　私が言うと彼女は即答。
　…………ふむ。今回私が身体測定を担当するこの会社の女性は皆豊満な体型をしているのだろうか。
　それが『花祀　美詩』が言っていた言葉の意味…………？　しかしまだ二人目なのでなんとも言えないが…………。
　などと考えながら私はパソコンのキーボードを操作し、スキャンを行う。…………そうしてスキャン完了。
　ディスプレイに表示されたのは――

■体型データ
・身長：１７４ｃｍ
・体重：５７ｋｇ
・Ｂ：９７ｃｍ／『Ｈ』Ｃｕｐ
・Ｗ：６０ｃｍ
・Ｈ：９３ｃｍ

「！？」
　私は表示された身体データに、またも驚いてしまう。
『花祀　美詩』とはまた違った『鳥辺　雨唯』の肉体…………。『黄金律の肉体』ともまた違う…………。
　なんと表現すれば良いのだろう。女性にしてはかなりの長身――モデル体型…………と言うにはバストやヒップのサイズが大き過ぎる。
　かと言って外見の身体バランスは崩れるどころか整っており、すらりとした高身長且つ、付くべきところ（胸やお尻）には脂肪が付いている。
　１７４ｃｍという長身、その点は男性から見てどう思うかは不明だが女性から見ればとても羨ましい体型を言えるだろう。
　…………と、ここまで考えて、『鳥辺　雨唯』を待たせていたことに気付き「もう終わりましたよ」とスキャナーの扉を開く。
　そして私はバスローブを着る彼女に一言。
「実に羨ましい体型ですね。身長に比して体重も軽いですし」
「そうなんですか？　あまり考えたことがなくて…………」
　かくりと首をかしげる『鳥辺　雨唯』。頭の動きに連動して後ろで結んだ髪も垂れる。
「ええ。あなたのスキャンデータと一緒に、日本人女性の平均的な身長体重などのデータを入れておいたので見てみると良いわ。お疲れ様」
　言ってから私は彼女にタブレット型パソコンを手渡す。『鳥辺　雨唯』は会釈し、「ありがとうございました」と退室して行った…………。

　…………二人目にして既に疲労を感じる…………。

●
　軽い休憩を挟み、次の担当するのは雪篠　愛良耶(jb7498)という女性。
　…………髪型や顔立ち、仕草から少し古風な印象を受ける。…………そして何より。
　胸が大きい。バスローブの上から、きっと下着をつけているであろう上からでも、かな〜〜〜〜り大きい。
　いわゆる『爆乳』の類だろう。確実に。普通は『男性向けのそっち系の映像や雑誌』でしか見ないタイプの女性だ。
　…………いやまあ、『雪篠　愛良耶』の立ち振る舞いや顔つきは清楚に見えるのだが。そっち系と一緒にするのは失礼か。
「それではバスローブを脱いで下着姿になり、スキャナーに入ってください」
「す、すきゃなー？？」
『雪篠　愛良耶』は戸惑った様子。…………機械に疎いのだろうか。
「目の前にある円柱状の機械ですよ」
「ああ、これでしたか。失礼しました」
　ぺこりとお辞儀をし、『雪篠　愛良耶』はバスローブを脱ぎ、下着姿になる――が。
「ん？」
「どうかされました？」
　…………彼女の下着は、上は『さらし』、下は『ふんどし』であった。
　一瞬ぎょっとしてしまうが…………まあこういう古風な和装を好む女性も居るのだろうと思い、少し注意する。
「ええと、さらしを巻いていると身体測定に支障が出るので、上は外してください。恥ずかしいかもしれないけど、女性同士だしあまり気にしないで、ね？」
　私は医者をしているだけであり、女性に限らず、老若男女の裸体は見慣れている。だが一般人となるとそうもいかないだろう。
　育った環境にも寄るだろうが、医者・同性に対しても裸を見せるのは嫌、という女性は居る。
「は、はぃ…………わかりました…………」
『雪篠　愛良耶』はほんのりと頬を赤らめ、胸部に巻かれたさらしを解く。
「――！？」
『雪篠　愛良耶』がさらしを外すと――――現れたのはマウンテン級の『ソレ』。
　私は思わず驚愕。…………医者をしていてここまで大きい『ソレ』を見たのは初めてである…………。
　…………確実に三桁はいっているだろう…………。バスローブの上からでもかなりのサイズだったが、さらしを巻いていたとは…………。
「……………………」
　私が呆然としていると、『雪篠　愛良耶』は恥ずかしそうに困った様子で「え、えぇと…………」と声を漏らした。
「…………あ、ああ、ごめんなさい。あまりの大きさｎ…………ごほん。いえ、スキャナーに入ってください。すぐ終わります」
　咳払いをした後、冷静を装いつつ、『雪篠　愛良耶』に指示を出す。…………『雪篠　愛良耶』が入ると、スキャナーの扉が閉じた。スキャン開始。
「……………………」
　スキャン中、私は目を瞑り額に手を当てる。頭痛がして来た。『花祀　美詩』が言っていたのはこういうことか…………。
　それにまだ、あとには六名も控えている…………。これは私の勝手な予想だが、『雪篠　愛良耶』以上の肉体を持つ人物も居るのだろう…………。
　目を開き、キーボードを操作しながらそのようなことを考える…………。そしてスキャン完了。ディスプレイに映ったのは――

■体型データ
・身長：１５５ｃｍ
・体重：５１ｋｇ
・Ｂ：１２２ｃｍ／『Ｔ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５４ｃｍ
・Ｈ：１０３ｃｍ

「…………まあ、そうなるわよね…………」
　私はぽつりと呟く。本物を生で見たあとなのだからあまり驚きは無い。あのボリュームならばこの数値にもなるだろう。
「終わりましたよ。機械から出てバスローブを着てください。さらしも巻いて大丈夫です」
　スキャナーの全面が開くと『雪篠　愛良耶』が姿を現す。…………やはり『かなり』『大きい』…………。
　まじまじと見つめるのは失礼なので止めておいた。
「お疲れ様です」と言うと、『雪篠　愛良耶』はさらしを巻き、バスローブを着た後、「ありがとうございました！」と、足早に退室して行った。

　＊＊＊

　次に担当するのは琴ヶ瀬　調(jc0944)という女性？　少女？
　彼女は『花祀　美詩』と似た雰囲気ながら容姿は幼く、可愛らしい顔立ちをしている。
　毛先を切り揃えたセミロングの黒髪がより一層可愛らしさを引き立てている感じである。
　…………しかしながら例によって肉体の発育は良く豊満な身体つきをしているが…………手足などは細めの体型。
『花祀　美詩』とも少し違ったタイプながら、俗に言う『童顔巨（爆）乳』だろうか。男性受けしそうな外見をしていると私は感じた。
「本日は身体測定のほう、よろしくお願い致しますわね」
『琴ヶ瀬　調』がこちらを向き（何か……私の顏や身体を見られている気がする……）、にこりと微笑んで挨拶してきた。私も、
「よろしくお願いします。…………それではバスローブを脱いで下着姿になり、スキャナーに入ってください」
　挨拶を返した後、そのように指示をした。「解りましたわ。うふふ」と、『琴ヶ瀬　調』は笑みを浮かべ、見せ付けるようにバスローブを脱いだ。
　…………彼女の下着は上下共に色っぽい黒レース。清純且つ幼い感じの容姿とは正反対。意外である。
「うふ、私の身体、気になりますか？」
「…………え、ええ。まあ。セクシーな下着を着けているのね。そういった下着が似合う体型で羨ましいわ」
　――咄嗟に答えたがどういった意味だろうか。
「そうですか。それでは全部脱いでしまったほうがよろしいかしら？」
　…………なにゆえそうなるのか。その上『琴ヶ瀬　調』は妖艶な笑みを浮かべ、私の目をじっと見ている…………。
「いやいや、何も全部脱ぐ必要はないわ。下着姿で十分測定出来るから」
「…………そうですか。残念ですわ」
　――何が残念なのか。『琴ヶ瀬　調』は唇をツンと尖らせ、スキャナーに入って行った。扉が閉まり、数秒後、スキャン開始。
　あのような可愛い顔をして、露出癖でもあるのだろうか？　などと考えつつ私はキーボードを叩く。…………ほどなくしてスキャン完了。
　データがディスプレイに表示される。

■体型データ
・身長：１５４ｃｍ
・体重：５０ｋｇ
・Ｂ：１１３ｃｍ／『Ｐ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５４ｃｍ
・Ｈ：１０５ｃｍ

　…………ふむ。例によってすごい数値だが…………もう見慣れて来た。
「終わりましたよ。出てきてバスローブを着てください」
　と、言うと、スキャナーの扉が開いて『琴ヶ瀬　調』が姿を現す。
　そして何故か私の座る椅子（＋机）まで歩いて来た。
「どうかしたの？」
「先に計測した方々のデータは見せていただけませんか？」
「それはダメね。プライバシーがあるもの」
「どうしてもですか？」
「…………うーん、まあ、同性同士だし、下着姿の画像くらいなら」
　と答えてから、私は慌てて見られる前に『雪篠　愛良耶』の画像の胸部分に修正を加える。それから改めて画像をディスプレイに表示。
「どうぞ。ここの皆さんは随分と素敵な体型をしているのね」
「そうですわね。大きいのも小さいのも、細身もぽっちゃりも、色々な意味で可愛いければ良いのですわ」
『琴ヶ瀬　調』は「うふふ、それでは失礼します。またお会いしたいですわ」などと言いながら退室して行った。
　…………一体何だったのだろう。首を傾げつつ、私は画面に表示されていた女性の下着姿の画像を消す。

●
　次に担当するのは露園　繭佳(jc0602)という女性。…………いや、少女と言ったほうが正しいか。
　バスローブ姿の『露園　繭佳』が姿を見せると…………私は『やはり』と思う。
　事前情報では年齢１３となっているが既に、これまでに診た女性陣と拮抗するグラマーなボディの持ち主である。
　先程の『琴ヶ瀬　調』が『童顔巨（爆）乳』ならば、『露園　繭佳』はサブカルチャー的に言えば『ロリ爆乳』といったところか。
　胸だけでなくお尻も大きいので発育が凄まじいのだろう。もしや？　と思い見てみれば彼女は悪魔とのハーフらしい。
　悪魔には夢魔といった種も居るので、そういった類のお血が働いているのだと思われる。…………あくまで私の推測だが。
「それではバスローブを脱いで下着姿になって。それからスキャナーに入ってね」
「わかったんだよ」
　彼女の下着は上下とも和風の装いであった。そして…………脱ぐとやはりすごい。スキャナーの扉が閉まり、スキャンが開始される。
「……………………」
　私は無言でキーボードを叩き、スキャナーを操作する。目に浮かぶのはやはり『露園　繭佳』の下着姿。
　あの年齢であのダイナマイトボディならば、大人になるころには一体どうなってしまうのか。今でも恐ろしいが末はもっと恐ろしい。
　などと考えていると…………スキャン完了。ディスプレイにスキャンデータが表示される。

■体型データ
・身長：：１５２ｃｍ
・体重：４８ｋｇ
・Ｂ：１１１：ｃｍ／『Ｏ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５６ｃｍ
・Ｈ：１０２ｃｍ

　これはまた…………。私は画面をジト目で見る。
「終わったわよ。スキャナーから出てバスローブを着て」
　私がそう言うと『露園　繭佳』が姿を現し、バスローブを身に纏う。その様子を見つつ、私はぽつりと漏らす。
「その歳でこの体型…………ここの人達は本当にすごいわね」
「そうなんだよ？　でも、同い年の優祢ちゃんより小さいんだよ？」
　うむむむ…………。思わず唸ってしまった。
「これで身体測定は終わりだけど、何か訊きたいことはある？」
「し、身長！　あたしの身長が知りたいんだよ！」
「それならこれね。他にもあなたのデータが入ってるから」
　私は『露園　繭佳』に身長を表示した画面のタブレット型パソコンを手渡す。
「…………う〜ん。身長が伸びないんだよ」
　――気になってしまうお年頃らしい。私的には十分だと思うが。
　また「う〜ん」などと言いながら『露園　繭佳』は退室してゆく。

　＊＊＊

　次に担当するのは『露園　繭佳』が言っていた玉笹　優祢(jc1751)という少女。
「あぅ…………はぅ…………」
　部屋に入って来ると、バスローブ姿で恥ずかしそうに頬を染め、もじもじしている。
　切り揃えられた長い前髪で両目を隠し、後ろ髪は『腰まで』延びたかなり長めのロングストレート。ちなみに艶やかな黒髪。
　年齢は『露園　繭佳』と同い年らしいが…………『玉笹　優祢』は恐らくこれまで診た女性陣の中でもトップを争う『爆乳』であった。
　バスローブの上からでもこれでもかと自己主張をしている非常に大きなバスト。彼女がもじもじと左右に動く度にゆっさゆっさと揺れる…………。
『露園　繭佳』を超える『ロリ爆乳』。しかし髪で瞳を隠しているため、あまり幼いという印象は抱かない…………と思う。
「あ、あのぅ…………？」
　何故か困った様子の『玉笹　優祢』。…………私は自分が無意識に彼女の胸をまじまじと見つめていたことにハッと気づく。
「ああ、ごめんなさい。バスローブを脱いで、下着姿になって、スキャナーに入ってね」
「は、はぅぅぅ…………」
　医者の指示なので逆らえないのか、彼女は顔を真っ赤にしてバスローブを脱ぎ、下着姿になる。
　彼女の下着は上下共に可愛らしい白レース。…………下着姿の『玉笹　優祢』を見て、私は驚嘆する。
（で・か・い！！！！）
　――思わず叫びそうになった。ここまで大きいと最早羨ましいなどではなく、いやらしい意味は無く、単純な興味しか湧かない。
　一体何を食べれば、どんな生活を送ればここまで胸が大きくなるのだろう？？？？
　…………何やら私の中で、学生時代、研究に没頭していたころの記憶が蘇る…………。
「えぇ…………っとぉ…………、あのぅ…………先生…………？」
　…………私はまたハッとする。どうやらトリップしていたらしい。
「あっと、ごめんなさい」
　手元を操作し、スキャナーの扉を開く。…………『玉笹　優祢』はそそくさとスキャナーに身を隠した。扉を閉めて、スキャン開始。

　…………スキャン中に、事前にクライアント（会社）から受け取った『玉笹　優祢』のパーソナルデータを開いてみる。
　どうやら彼女は『露園　繭佳』とは違い、天魔の血は入っていない純粋な人間のようだ。…………人間とはあそこまで成長するものなのか。
　…………と、ここでスキャン完了。ディスプレイに結果が表示される。

■体型データ
・身長：１５８ｃｍ
・体重：５３ｋｇ
・Ｂ：１３５ｃｍ／『Ｙ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５４ｃｍ
・Ｈ：１０７ｃｍ

「…………ふぅ」
　表示されたスキャンデータを眺めつつ、私は悟りの境地に達していた。
　普通なら驚嘆に値する数値だが、ここまでデカイとなると段々研究対象に見え…………ではなく、楽しくなってきた。
「終わりましたよ。スキャナーから出てバスローブを着て退室してください」
　と、穏やかな声で言う私。
「あ、ありがとうございましたぁ…………！」
『玉笹　優祢』はスキャナーから出ると素早くバスローブを纏い、退室して行くのだった…………。

　＊＊＊

　次に担当するのは風香院　涙羽(jb9001)という女性。
　非常に豊満であり、全体的にバランスの取れた体型に加え、垂れ気味の目元。穏やかな雰囲気の美貌。
　私が年下の男性であれば『包容力のあるお姉さん』という印象を抱くかもしれない。
　かくいう私もロリ爆乳を連続で担当したあとなので、（相対的に）大人の女性が相手ということで少し安心感を覚える…………。
「それではバスローブを脱いで、下着姿でスキャナーに入ってください」
「はい、わかりましたぁ」
　おっとりと答える彼女。するするとバスローブを脱ぐ。…………こういった『おっとりお姉さん』も男性受けするかもしれない。
『風香院　涙羽』の下着は上下薄い緑色のレース。丸みを帯びたダイナマイトボディを包むレースの下着…………とても似合っていると思う。
　彼女がスキャナーに入ると、私はパソコンを操作して扉を閉め、スキャンを開始する。
「…………ふぅ」
　私はまた息を吐く。『風香院　涙羽』の顔を見て、少し癒された。
　今回依頼された身体測定…………これまで担当した女性が皆『ダイナマイトボディ』だった為に、胸焼けのような症状が出ていたらしい。
『風香院　涙羽』は癒し系の女性とも言えるか…………。などと考えているとスキャンが完了し、データがディスプレイに表示される。

■体型データ
・身長：１６９ｃｍ
・体重：６０ｋｇ
・Ｂ：１２１ｃｍ／『Ｑ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５７ｃｍ
・Ｈ：１１０ｃｍ

「……………………」
　相変らず凄まじい数値だが、先にも述べたように最早悟っているので驚きはそれほど大きくない。
　三桁のバストも見慣れてしまうのか…………。
「もう良いですよ。スキャナーから出てバスローブを着てください。あなたのデータを見ますか？」
「あらあら、見ても良いのですか？　それでは――」
　私は『風香院　涙羽』にタブレット型パソコンを手渡す。
「あらあら、これではまた、サイズの合う服を探さないといけませんねぇ」
　…………どうやら前回の計測から成長していたらしい…………。まだ成長するのか…………恐ろしい…………。
「それでは失礼しますねぇ」
　と言い残し、『風香院　涙羽』は退室して行った。

　残すところあと二人…………。私は三桁のバストが尚も成長していることに戦慄しつつ、少し休憩を取るのだった。

●
　しばしの休憩後、次に担当するのは賦　艶華(jc1317)という女性。
「……………………」
　部屋に入って来た彼女に、私は少しの間見入ってしまった。
　明らかに『デカイ』。そして確実に『三桁』である。
　更に言えば、見た感じだけならばこれまでの七名、その中のＴＯＰ３に入るくらい『デカイ』。
　…………一体どうすればこのような人材ばかりを集められるのだろうか…………。
　しかも、『賦　艶華』の年齢はまだ十代とある…………これも更に成長する『三桁』なのだろうか…………恐ろしい…………。
　と、いう風に、また私はまじまじとダイナマイトでマウンテンなバストをまじまじと見つめてしまった。
「どうかされましたか？」
　やや警戒したような声。
「…………い、いえ。それでは身体測定を始めます。バスローブを脱いで籠に入れ、下着姿になってから、目の前にあるスキャナーに入ってください」
　やや動揺しつつ、私は説明する。
　上下薄水色・レースの下着姿になった『賦　艶華』がスキャナーに入り、扉を閉じてロックしてから、
「ふぅ〜〜〜〜」と息を吐き、脳内を冷静にする。スキャン開始ボタンをぽちっとな。
　…………測定が終盤に近づくにつれ、バストの『デカイ』度が増して来ている気がする…………このままだと、最後は一体どうなるのか…………。
　想像もつかない…………。ロリ爆乳を相手にしていたころは『研究対象』などと考える余裕があったが、今は業務をこなすのみだ。
　そして、スキャン完了。データがディスプレイに表示される――

■体型データ
・身長：１７０ｃｍ
・体重：５９ｋｇ
・Ｂ：１２３ｃｍ／『Ｒ』Ｃｕｐ
・Ｗ：５７ｃｍ
・Ｈ：１０６ｃｍ

「！？」
　もう驚きはしないと思っていたが、やはり三桁超のバスト、カップ数、その実数値を目の当たりにすると『びくん』と反応してしまう。
　…………。ふう。心の中で息を吐き、冷静さを取り戻す。
「スキャン完了しました。スキャナーから出てバスローブを着てください」
「私のデータを見せていただけますか？」
　スキャナーから出てバスローブを身に纏い、腰紐を結びながら『賦　艶華』が言った。
「ええ、構いませんよ。…………こちらになります」
　私はちょいちょいと操作し、彼女の計測データが解り易く表示された画面のタブレット型パソコンを手渡す。
「思ったより増えていますね。服の注文の準備をしておきましょう。…………ありがとうございました」
　画面を見てそう言いながら彼女は退室して行く。

　＊＊＊

　今回依頼された身体測定で、最後に担当するのは月乃宮　恋音(jb1221)という女性。
　部屋自働扉が開き、その『月乃宮　恋音』が姿を現し、ぺこりとお辞儀し、「私で最後ですねぇ…………今日は宜しくお願いしますぅ」と挨拶してくる。
　その姿に、私は一瞬固まってしまった。…………それは何故か、言わずもがな、彼女のバストは『規格外』なのだ。
　明らかにこれまでの八名よりも『大きい』。大きさの次元が違う。これはきっとバスローブですら特注品だろう…………。
　私が固まっていると『月乃宮　恋音』は「どうされました？　大丈夫ですか？　もしかしたらお疲れですぅ？」と可愛らしく首をかしげる。
　その言葉で私は現実に戻った。すーはー。深呼吸…………。
「確かに少し疲れてはいるけど、大丈夫です。…………さて、最後の測定を始めますか。バスローブを脱いで下着姿になり、スキャナーに入ってくださいね」
「わ、わかりましたぁ」
　同性の前とは言え下着姿になるのはやはり少し恥ずかしいのか、ほんのりと頬を染めて、『月乃宮　恋音』はバスローブ（特注品）を脱ぐ。
　――彼女の下着姿を見て、私はまた固まった。何せ圧迫されていた分が解放されて更に『デカァイ』のだから。
　目の前でゆっさゆっさと揺れる規格外の大きさを誇るバストに私は再度の驚嘆を隠せない。
『月乃宮　恋音』がスキャナーの内部に入り、中心に立っても私は固まったままだったので『月乃宮　恋音』は言う。
「先生…………？　本当に大丈夫ですかぁ？」
「…………え、ええ。大丈夫よ。それじゃあスキャンを始めるわね。少しの間、動かないでね」
『月乃宮　恋音』が「了解ですぅ」と言うと同時に私はパソコンを操作し、スキャナーの扉を閉める。
　超マウンテン級の双丘が扉に挟まれやしないかと少し冷や冷やしたが流石に大丈夫だった。
　このスキャナーは超メタボな人でも入れるように作られている。その点『月乃宮　恋音』はバストやヒップが規格外なだけ（？？）なので問題は無い。（？？）
　……………………しばらくして、スキャンが完了し、『月乃宮　恋音』の身体測定データがパソコンのディスプレイに表示される。

■体型データ
・身長：１６０ｃｍ
・体重：５７ｋｇ
・Ｂ：１５０ｃｍ／『エラー・計測不能』Ｃｕｐ
・Ｗ：５５ｃｍ
・Ｈ：１０４ｃｍ

「！？！？」
　そのデータを目にし、私は混乱した。…………エラー？？？？　ほぼ身長と同じバストサイズ？？？？
　また計器の異常を疑ったが、流石にあのバストサイズを間近で見ていたので、アレならば機械がエラーを吐いても仕方がないと思う…………。
　カップ数は計測不能。そのようにデータそのまま提出するほかあるまい。
　…………この身体測定以外のデータも勿論ばっちりスキャンされており、データは取れているはずなので後ほど検証は可能だろう。
　そういえば事前に渡された『月乃宮　恋音』の資料に『特異体質』とあったと思う。
「一応スキャンが完了しました。スキャナーから出てバスローブを着て、私のところへ来てください」
　そのように言うと、『月乃宮　恋音』がスキャナらーから出て、苦労しながらバスローブを纏い、こちらへやって来た。私は椅子に座るよう促す。
「このディスプレイに表示されているのがあなたの身体計測データです。一部エラーが出ていますが、『特異体質』なら仕方ないですね」
「…………はい、わかりましたぁ。すみません、本当はもっと上の段階の状態があるのですが、凄まじいサイズになってしまい危険ですので、其方は無しでお願い致しますぅ…………」
　もっと上の段階…………？　この状態でもナニカで押さえているとでも言うのか…………？？？？
「それでは、ありがとうございましたぁ」
　またぺこりとお辞儀し、『月乃宮　恋音』は退室。

　＊＊＊

　その後、私は休憩を挟みつつ、数時間かけて今回計測した九名のデータをファイルに纏め、クライアント（会社）のサーバーにアップロード、提出した。
「…………」
　これにて依頼された業務は完了。…………ものすごい、疲労を感じる…………。
　今日の計測で使用したパソコンにマスターデータがまだ残っているが、これはどうしたものか。
「…………よし」
　私はキーボードを操作、その後、ッターンとエンターキーを押す。
　マスターデータは消去。今日あったことは見なかったことにしよう。そうしよう。
　…………そうでもしなければ、私の女性としての尊厳が失われそうだったから…………。

━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛

【整理番号／PC名／性別／年齢／職業】
【jb1221@WT09／月乃宮　恋音／女／１９／ダアト】
【jb9001@WT09／風香院　涙羽／女／１８／陰陽師】
【jc0602@WT09／露園　繭佳／女／１３／ディバインナイト】
【jb7498@WT09／雪篠　愛良耶／女／１７／アストラルヴァンガード】
【jb8999@WT09／鳥辺　雨唯／女／１９／阿修羅】
【jc1317@WT09／賦　艶華／女／１７／鬼道忍軍】
【jb6160@WT09／花祀　美詩／女／２０／ルインズブレイド】
【jc1751@WT09／玉笹　優祢／女／１３／バハムートテイマー】
【jc0944@WT09／琴ヶ瀬　調／女／１６／インフィルトレイター】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
━┛━┛━┛━┛━┛━┛

遅れまして大変申し訳ありません。
楽しんでいただければ幸いです。
ご発注ありがとうございました。

パーティノベル

とりる

エリュシオン

2018年11月06日