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『Wake up! 』
アルヴィン = オールドリッチka2378

 二つの月。
 クリムゾンウェストの空に浮かぶそれらが、先のリアルブルーでの戦いを物語っている。
 邪神召喚。そして、黙示騎士との激闘。
 その結果がリアルブルー封印となった。
 これはハンター達にとって勝利ではない。
 だが、敗北でもない。勝敗を後に持ち越して、ハンター達と残された統一地球連合宙軍の面々はクリムゾンウェストで再起を図る事になった。

「ふーむ。今日も変わりハ、ありませんネ」
 月面基地『崑崙』を訪れたアルヴィン = オールドリッチ(ka2378)は、ある場所を訪れていた。
 リアルブルーが封印される中、ギリギリまで運び込まれた強化人間の子供達。エディンバラの強化人間研究施設『アスガルド』で眠っていた子供達だ。
「ええ。今もずっと眠っています。こうしてみていると、今にも起き出しそうな感じなんですけどね」
 アスガルドにいたスタッフがアルヴィンへ話し掛けた。
 アルヴィンも縁があり、アスガルドの子供達と接点を持っていた。
 時には、戦った事もあった。
 そんな数奇な運命の果てに、アルヴィンはリアルブルー封印を免れた子供達と再会する事となった。
 未だ昏睡状態で目を覚ます気配はまったくないのだが――。
「でモ、生きてル。それだけデ安心ダヨ」
 アルヴィンは、スタッフにそう返答した。
 崑崙で昏睡状態の強化人間達は幸運といえた。リアルブルーの地球では黙示騎士シュレディンガーの策によりスマートフォンアプリを通して爆発的に強化人間が増殖。その一部は使徒によって殺されるケースもあるが、大半はリアルブルーの封印に巻き込まれてしまった。
 もし、ハンター達が脱出に手を貸さなければ、目の前にいる子供達も地球と共に封印されていた可能性もある。
「そうですね。このまま目覚めてくれると良いのですが……」
「大丈夫。キット、目を覚ましテくれるカラ」
 はっきりと断言するアルヴィン。
 実際、昏睡状態だった強化人間が目覚めるケースはある。そして目が醒めたのであれば、覚醒者として契約し直す事である程度の自由を手に入れる事もできる。その中にはアルヴィンと共に戦う者も現れるかもしれない。
「……ゴメン。また、来るからネ」
 アルヴィンは眠り続ける子供達に別れを告げる。
 アルヴィンには、やらなければならない事があるからだ。


 次にアルヴィンが赴いたのは、冒険都市『リゼリオ』。
 ハンターズオフィスで黙示騎士に関する依頼を調べる為だ。
 だが、お目当ての依頼は発見できない。
「今日もナシ、ですカ」
 アルヴィンはこのクリムゾンウェストに黙示騎士が現れると考えていた。
 今までも既に倒された黙示騎士シュレディンガーが辺境の歪虚コーリアスやアレクサンドルを召喚した事もあった。そう考えれば倒されたシュレディンガーの能力を引き継いだ者が、このリアルブルーに何らかの干渉をすると考えていたのだ。
「何もナシなら一安心デス。でも、黙示騎士への警戒ハ怠らナイようにしないト」
「そのまま黙示騎士を追い続けるつもりか」
 傍らをみれば山岳猟団の団長である八重樫 敦(kz0056)の姿があった。
 無愛想な顔つきでこちらをみる。どうやら先程の言葉を聞かれていたようだ。
「盗み聞きデスカ? あまり褒めラレませんネ」
「単に聞こえて来ただけだ。聞くつもりがあった訳じゃない。
 それより、黙示騎士を追いかけているのか?」
「追いかけテイルというヨリ、警戒してイルのが正シイでス」
「そうか。それなら良い。あまり一人の敵に集中し過ぎれば、この後の戦いを乗り越えられないと心配した」
「どうイウ事デスカ?」
 アルヴィンは八重樫に問いかけた。
「俺にも経験がある。エンドレスを追いかけていた頃だ」
 エンドレス――報告書に記憶がある。
 狂気の眷属でリアルブルーの揚陸艦『ヴァルハラ』に取り憑いた歪虚だ。八重樫以外の乗組員を殺した上、母艦を乗っ取った。聞いた話では八重樫はそれ以後、エンドレスを追い続けていたはずだ。
「あの頃はエンドレスを追うあまり、他が見えてなかった。一緒に戦っていたのは団員だけじゃない。お前達ハンターがいた事を忘れていた。おかげで随分遠回りしたもんだ」
「敵に固執する余リ、仲間の存在を忘れてしマウ。それを心配されたのデスネ」
 アルヴィンの言葉に八重樫は頷いた。
 アルヴィンにも記憶がある。他人の感情に興味を示す余り、周りが見えなくなる事を。
 万一、その失敗で窮地に陥れば、崑崙で眠る子供達に会えなくなるかもしれない。
「そう、デスネ。肝に銘ジテおきマス」
「気を付けろ。大事な物は、無くなってから気付くもんだ。どんんだ物でもな」
 八重樫の忠告。
 アルヴィンは忘れないように心へ刻み込んだ。
 いつか、一緒に冒険するかもしれない子供達を迎える為にも――。
「ハイ。仲間に頼ル時は、頼ル。
 早速ですガ、ご飯をご馳走してくだサイ。小腹が空いテしまイましタ」


━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【ka2378/アルヴィン = オールドリッチ/男性/26歳/聖導士(クルセイダー)】
【kz0056/八重樫 敦/男性/46歳/闘狩人(エンフォーサー)】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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近藤豊でございます。
この度はおまかせノベルの発注をありがとうございます。
今回は崑崙を描かせていただきながら、思うように書いてみました。
リアルブルーでの戦いの果てに、クリムゾンウェストへ行き着いた人々。一時的な安定はあるかもしれませんが、すぐにクリムゾンウェストの歪虚が活動を開始するでしょう。
それを防ぐのもハンターの役割ですが、同じように仲間がいる事を忘れないようにしたいですね。
それではまた機会がありましたら、宜しくお願い致します。
おまかせノベル -
近藤豊 クリエイターズルームへ
ファナティックブラッド
2018年11月12日

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