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『 ある日の日常の出来事 』
花邑 咲aa2346)&ブラッドリー・クォーツaa2346hero001

 ある晴れた日。
 花邑 咲(aa2346)とブラッドリー・クォーツ(aa2346hero001)の二人は街の中を歩いていた。
 普段はエージェントとして忙しい二人なのだが今日は休日だった。
 青空が広がり、今日は気持ちがいい天気だ。
 こんな天気が良い日に家にいては勿体ない。そう思い街まで買い物に出掛けようとする咲をブラッドリーはたまたま見掛けた。暇を持て余していた彼は彼女と一緒に出掛ける事にしたのだった。
 街の中には色んな店が立ち並んでいた。そんな中でブラッドリーは隣を歩く咲きに声を掛けた。
「何か気になる店でもあったかい?」
「んー。そうですね〜」
 咲は少し迷うように彼に答える。
 どの店に入ろうか。
 そんな事を考えながら彼女は立ち並ぶ店の方へと視線をやった。そして、その中でふと咲はある一つの店に視線を止めた。
 その店は小さなレンガの雑貨店だった。
 お店の前に立ててある小さな看板とドアに可愛らしい花のリースが飾ってあった。またそれが女性の好みそうな可愛らしいリースで思わず目をひいてしまう。
 ブラッドリーはそんな咲の視線に気づいた。
「あの店が気になるのかい。では覗いてみょうか」
「はい」
 二人はそう言い、雑貨店へと足を向けた。

 ドアを引き、二人は店内に入ると同時にチリンチリンとした鈴の音が聞こえた。
 咲は店内を見渡した。店内は木材で出来ている為暖かい雰囲気になっており、店の棚にはお洒落な小物、目覚まし時計、縫いぐるみなどが並べられていた。
 店の奥にはカウンターが存在しており、そこにいた女性の店員が「どうぞ、ゆっくりしていって下さいね」と咲達へと声を掛けた。
 咲達は店員に頭を軽く下げ、店内を見ていった。店内にはお洒落な雑貨など沢山ある為、思わず目移りしてしまう。
 そんな中で咲は一つのパステルカラーのマグカップを手に取った。
 それはマグカップの中には赤と青のリボンをそれぞれ付けた小さなウサギのマスコットが二匹入っていた。
 耳がたれた黒いつぶらな瞳に、ふわふわした白いウサギ達。
 その愛くるしい可愛さに思わず咲は感嘆の声を上げた。
「可愛いですね〜」
「うん。とても可愛いね」
 咲の言葉にブラッドリーもウサギを見ながら柔らかい表情で彼女にそう答えた。
 そして彼は棚に置かれたあるものを目にし、それを手に取ると咲に見せた。
「マリアこれもあったよ」
 そう言ってブラッドリーは咲きへと白の毛糸を差し出した。
 咲は最近編み物にハマっている。それをブラッドリーは知っていた。
 それにもうすぐ季節は冬だ。
 この時期からマフラーなど編むのも悪くは無い。
 そう思いながらも咲は彼が自分の本来の名前を呼ぶ事に気づいた。彼は二人の時や、咄嗟の時は彼女の本来の名を口にする。
 この時は店内には客は自分達しかおらず、また女性店員がいるカウンターもここから離れた場所にあった。
「綺麗色の毛糸ですね〜」
「この色マリアに似合うと思うよ」
「そうですか〜」
 ブラッドリーの言葉に咲は嬉しそうに微笑んだ。そして彼女は一瞬何かを思いつき、そして棚の上にある籠の中の毛糸を手に取った。
「マリアその色でも何か編むのかい?」
「私のではなくブラッド達の分ですよー。今から編めばきっと冬には出来上がります〜」
 にっこりと嬉しそうに言う咲にブラッドリーも彼女へと目を細め、柔らかい表情を向けた。

「有難うマリア。楽しみにしているよ」

 咲の心遣いを嬉しく感じ、ブラッドリーはそう彼女に返したのだった。



「いい買い物が出来ましたね」
 買い物を終えた咲は満足げにそう言った。咲が先程雑貨店で買い物をした荷物はブラッドリーが持っていた。
「荷物の方持ってくれて有難うございます〜」
「そんなの気にしなくって良いよ。荷物と言っても軽いからね。それよりこの後どうする?」
「そうですねー。近くのカフェに入って休憩しましょうか」
 そう言った。その時。

「ふぇぇぇぇん。おかあさ〜ん」

 道端で一人泣いている小さな子供を咲達は見つけた。
 周囲には子供の母親らしき女性は何処にも見当たらない。
 どうやら迷子のようだった。
 咲は泣いている小さな子供へと近づき、子供の目線に合わせて腰を折ると優しい声音で子供に話し掛けた。
「こんにちはー。私は咲と言います。どうしたのですか? お母さんとはぐれたのですか?」
 優しく話しかける咲に、子供はぐずくずと泣きながら手の甲で何度も涙を拭いた。
 それに対して咲は子供を落ち着かせようと子供の背中を優しく撫でる。
 咲に背中を撫でられ、少しだけ落ち着いた子供は言葉を突っ返させながら咲に話した。
「おかあさんと……お店にいくとちゅうで……ひっく……おかあさんいなくなっちゃった……」
 泣きながら話す子供の頭を優しく撫でながらブラッドリーは子供へと訊ねた。
「そうですか……。お母さんとはぐれた場所とかは覚えていますか?」
「うん………えっとあっち」
 そう言いながら子供は咲達が歩いて来た方向へと指を指さした。そこは先程咲達が歩いていた沢山の店が立ち並んでいた場所だった。
 不安な顔をする子供に咲は優しい笑みを浮かべて言った。
「では今から一緒にお母さんを探しましょう〜」
「おかあさんみつかる?」
「はい。絶対見つかりますー」
「だからそんなに心配しなくても大丈夫ですよ」
 咲とブラッドリーは子供に優しくそう言った。初めは不安そうに顔を曇らせていた子供だったが、咲達の言葉を聞き子供は僅かに元気を取り戻しながら、
「うん」と答えた。


 夕方。
 空が茜色に染まる中を咲とブラッドリーの二人は並んで歩きながら家へと帰っていた。
「無事にお母さんに会えて良かったですね〜」
「そうだね。お母さんがすぐに見つかって本当に良かった。お母さんの方もあの子の事を探していたようだったからね」
「二人共会えて本当に嬉しそうでしたね〜」
 迷子だった子供が無事に見つかって母親が子供を抱きしめる姿を脳裏に思い出し、咲は嬉しそうにそう言った。
 そんな咲を見てブラッドリーは再び彼女へと話し掛けた。
「今日は色んな事があったね。だけどサキと一緒に出掛けられて今日はとても楽しかった」
 ブラッドリーの言葉に咲は一瞬キョトンとし、そして柔らかい表情を浮かべた。
「私もです。また一緒に出掛けましょうねー」
 その言葉に彼もまた薄い笑みを彼女へと向け、
「そうだね」
 と返した。

 そんな会話をしながら二人は歩みを進めて行ったのだった。






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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【aa2346/花邑 咲/女性/20/リンカー】
【aa2346hero001/ブラッドリー・クォーツ/男性/27/英雄】

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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花邑咲様

始めましてせあらです。
この度はおまかせノベルのご注文、ご指名の方有り難うございます。
今回は咲さんとブラッドリーさんのお二人が一緒に買い物に行く話を書かせて頂きました。
少しでも楽しんで頂けましたらとても嬉しく思います。
何かございましたらお気軽にリテイクの方をお申し付け下さい。
咲さん達の物語を書かせて頂きまして本当に有り難うございました。

せあら
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2018年11月15日

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