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『 原風景 』
ブラッドリー・クォーツaa2346hero001

 見渡す限りの黄色い大地、砂の丘。その陰に隠れし大国『サラシャ』
 栄華と繁栄を誇る砂漠の都市には神をも恐れない守護者が存在するともっぱらの噂であった。
 名をルトアスフィール。という。
 その者の武勇は各国に知れ渡っていた。
 三対の翼は太陽を受け白く輝く。
 その弓はどんなものでも射抜くと評判だった。
 こんなエピソードがある。それはとある戦争の折。
 自軍中央最奥で全体の指揮を任されたルトアスフィール。そんな彼は斥候からの報告を聞いて敵の陣形を割り出すと。
 なんだ、簡単なことじゃないか。
 そう言って微笑んだ。
 彼はその翼を用い天高く飛び上がるとその弓にて敵軍中央をねらう。豆粒ほどにしか見えない兵士たちの隙間から何かを探しだし。
 そしてルトアスフィールは矢を放った。それは音を切り裂き光を反射して。
 敵軍の兵士が昼間に流れ星と気が付いた時にはもう、時すでに遅かった。
 対象の首が、ばつんっという大きな音共に宙をまった。
 その空中を回転する首ですら驚いた表情だったという。
 対象を失った敵軍はすぐに撤退した。
 それを追ってまで倒せとはルトアスフィールも言わなかった。
 彼曰く「追っ手を叩くことは重要ですが、我が国民が傷つくことは看過できない。戦わなくていい場面では戦わなくてよい」
 とのこと。
 だがそんな伝説を『ブラッドリー・クォーツ(aa2346hero001)』は知らない。
 たった今、何気ないおとぎ話でもきかされるように、第二英雄から聞いたのだ。
「本当に?」
 第二英雄はうなづいて続ける。
 曰く、誰も引くことができないスフィンクスのたてがみで編まれた弓を引いた。
 象で壁をつくり進軍してきた敵将を、三体の象ごと射殺した。……と。
 ただ、戦場では苛烈な戦士だったらしい。
 仲間を殺した敵には特に容赦せず、全てを殺したと。
 赤い砂丘というものがあるらしい。
「それは?」
 ある日ルトアスフィールは夜に戦場に出た。魔物が大軍で押し寄せたらしい。
 魔物たちは強い毒をもつ。大型犬ていどの体躯をもつサソリのむれで、兵士を向かわせるには危ない。しかし進行方向には我が国がある。
 そう言う状況でルトアスフィールは弓と矢を大量に乗せた荷車のみで出撃したらしい。
「それで、どうなりました?」
 なかば恐ろしい思いで、ブラッドリーは話しの先をうながした。
 だが聞いた結果は案の定だ。
 全滅したらしい、千を超える魔獣の群が。
 その砂漠の砂には血がべっとりこびりついてしまい、砂丘が赤く変わったそうだ。
 ちょうどルトアスフィールの前で。線がひかれたようにはっきりと。
 ただルトアスフィールに一切の返り血は見られなかったという。
 上った朝日を受けて白く輝糞の翼は国民に安心と安寧を与えたという。
 

 


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登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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『ブラッドリー・クォーツ(aa2346hero001)』
ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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 お久しぶりでございます、鳴海でございます。
 今回はブラッドリーさんの元の世界の風景をそうぞうして書いてみました。
 気に入っていただけると幸いです。
 それではまた、どこかでお会いしましょう。
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2018年11月19日

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