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『本日お休み! 』
ユフォアリーヤaa0452hero001

「おはようございまーす」
 朝九時、早朝から大黒柱が趣味のために山へ向かったその直後、とある少女が麻生家をたずねてきた。
 名をエリザ。人工知能の少女。『ユフォアリーヤ(aa0452hero001@WTZEROHERO)』の娘である。
「……ん、エリザ。めずらしい。どうしてここに?」
 エリザの姿を玄関に見つけたユフォアリーヤは首をかしげてエリザに問いかける。すると同じようにエリザは首をかしげた。
「ん〜と。近くまで来たから、いっていい?ってきいて、いっていいよっていわれたから!」
 告げるとエリザは靴を脱いでユフォアリーヤの胸に飛び込んだ。
「お父さんは?」
「お父さんは、狩り」
「お母さん一緒にいかなかったの?」
「……ん、さみし」
 そうしょんぼり尻尾と耳を垂れさせるユフォアリーヤ。
 たまに旦那は大人の時間が必要なのだとどこかに消えることがあるらしい。
 そのあとは美味しいお肉を持ってきてくれるので、ユフォアリーヤの機嫌が斜めに鳴ったままになることはないのだが。
「お父さんお肉取りに行ったの?」
「……ん、毎回いろいろとってくる、鳥、いのしし、熊」
「それ、なおさらお母さんがいかないといけないやつじゃないの?」
「……ん、そうかも? でも遊夜も慣れてる」
「そうか、慣れてるのか。そしたら今日は私がお母さんを独占する日だ」
「…………ん? いっしょにいたい?」
「うん! えへへへ」
 そうエリザがユフォアリーヤを見あげて微笑む。
「けど、ボク残ったの、孤児院の仕事もあるから」
「えーそうなの? おやすみじゃないの今日」
「お休みだからお洗濯とご飯作る」
「それ、お仕事じゃ……」
「んーん、みんなでお洗濯とご飯作るの楽しいよ? エリザも一緒にやる」
「はーい」
 まぁ、実際エリザも孤児院の仕事は慣れた者なのだ。コールドスリープにかけられる前にも後にも叩き込まれた。今では完璧に家事をこなせるようになっている。
「今日はエリザもいるから、シーツを全部干す」
 そうまだ布団の中にいる子供たちを叩き起こし。そのシーツをせっせと回収していくエリザ。
 ユフォアリーヤは次々と洗濯物を回していった。
「……ん、洗剤」
 洗剤が切れてしまった。そうつぶやくとエリザが扉の淵から顔をのぞかせた。
「替えの洗剤持ってきたよ!」
 そう袋をさしだすついでにエリザはユフォアリーヤのお腹に顔をうずめる。
「んっふふ〜」
「んふふふ」
 二人ともにやにや笑いながらぶらぶらと体を揺らす。
 シーツが洗い終われば次々に干していかなければいけない。
 エリザとユフォアリーヤの連係プレイでシーツを綺麗に広げて竿に並べていく。
 白いカーテンが何重にもかかった空間が出来上がった。
「お母さん、私どーこだ」
 そんなシーツの影に隠れて遊ぶエリザ。実際太陽のおかげで影が見えて場所はバレバレなのだが。ユフォアリーヤは笑いながらそのシーツの周りをグルグル回る。
 逃げるエリザを後ろから捕まえると、次にやってくるのはおひるごはんの準備だった。
「エリザ、なにが好き?」
「わたし、味わかんない」
 エリザ用のエプロンを手渡すとユフォアリーヤはうーんっと頭を悩ませる。
「お肉焼く?」
「お野菜もあったほうがいいんじゃない?」
 ユフォアリーヤが作り置きしていたハンバーグを次々焼き、エリザがサラダを作ることに決定した。
 役だけと、葉野菜を切るだけの簡単レシピ。
 それでも子供たちには大好評である。
 その後はシーツや洗濯物を取り込んで、夜になる前に布団の準備をして。
「エリザ、今日とまる?」
「うん、とまる」
 夫婦の寝室に枕を一つ用意した。
 エリザが止まるなら父親もいなければならないだろう。
 そうユフォアリーヤが電話をしているうしろで、エリザが配膳して子供たちにご飯を配っている。
「残さず食べましょう」
 その後ご飯の終わりごろに父親があわてて帰ってくるが、それはまた別の話
 今日は母と娘の特別な日なのだ。


 



━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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『ユフォアリーヤ(aa0452hero001@WTZEROHERO)』
『エリザ(NPC)』

ラ┃イ┃タ┃ー┃通┃信┃
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 いつもお世話になっております。
 鳴海でございます。
 今回はおそらく期待されていたであろうエリザがらみの話をかいてみました。
 ちょっとした日常の一ページ、気に入っていただけると幸いです。 
 それではまたお会いしましょう。
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2018年11月29日

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