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『椿のお守りに感謝を込めて 』
皆月 若葉aa0778)&ピピ・ストレッロaa0778hero002)&魂置 薙aa1688)&エル・ル・アヴィシニアaa1688hero001)&ラドシアスaa0778hero001

 2月11日。愛媛県松山市にある椿神社で今年も無事に椿祭りが開催された。国道から神社までの約1Km 程にわたり、様々な出店が立ち並び、所々に設置されたスピーカーからは笛と太鼓の祭囃子が響く。近所のガソリンスタンドやコンビニなど、殆どが参拝客のための駐車場となる毎年ながらの大盛況ぶり。
「すごい! 人がいっぱい!」
「そうだね。俺たちは去年も来たけど、今年も人多いね」
「はぐれないように注意しなきゃだね」
 ピピ・ストレッロのはしゃぐ声に皆月 若葉は頷き、神社まで続く道を歩く人の数に苦笑いを浮かべる。その若葉の隣で魂置 薙が丁度スピーカーから流れた迷子の案内放送に苦笑いを浮かべ、はぐれないように注意しようと言葉にすれば、若葉はその言葉が聞こえてなさそうなピピに気を付けるようにと伝えていた。
「初日だから、と思ったが、これは凄いな」
「休日に重なっておるのが今日だけであるからの」
 昨年は初日は平日、最終日が休日と重なっていたが、今年は初日が休日ともあって、家族連れの姿も多く見られる。当然、日程を調べたので全員が休日であり、人も平日よりも多いだろうとは予想していたが現実はそれ以上だったということだ。エル・ル・アヴィシニアは昨年と同様に着物で訪れようかとも考えたが人が多いだろうということも考え、普段着で今年は訪れていた。
「まずは返納して、それからお参り、屋台だな」
 ラドシアスの言葉にそうだねと若葉は頷き、社に向かう人だかりを見て、気合を入れる。それから、ピピとはぐれないように手をつなぎ、薙とエル、ラドシアスと共に人の流れに乗った。

「ワカバ、前が見えない!」
「俺もちょっとこれは見えない」
 ピピの目の前には人の背ばかりな上に、押してでも進もうという人達のおかげで足元すらも危ない。それをみたラドシアスは流石にこのままだとピピが危ない上に楽しめないと考えた。そして、行動に出る。
「これで見えるだろ」
「うん!」
 肩車。普段は見られない高いところからの景色にピピは大満足。あっちに、こっちに何々があるよとラドシアスやその前を歩く若葉たちに報告する。
「手を繋がなくとも私ははぐれぬぞ」
「あぁ、俺が不安なだけだ」
 右手はピピが落ちないように支えるのに添えているが左手は空いていた。そのため、ラドシアスはその左手でエルの右手をとった。勿論、エルからは大丈夫だと言われる。しかし、ラドシアスがそう告げれば、しかたないのとそれを許容する。ほんのり頬が染まり、口元が緩んでいるのに気づいたのは恋人ぐらいだろう。
「薙!」
「わ、あ、ありがとう」
 そんな彼らの前では薙が急に動いた雑踏に流されそうになり、それを若葉が食い止めるという一幕があった。
「若葉、手」
「薙が流されないように、ね」
「……うん」
 若葉の言葉に頷きつつも、心の中では若葉と手を繋いでる!? とプチパニックを起こしている薙。それに気づいていない若葉は話題になった韓国のうさぎの屋台を見つけたり、参拝が終わったら、立ち寄ろうと考えていた。
「それにしても進んだり進まなかったり、何か前であるのかな?」
「さっき、カメラみたいなのが見えたよ」
「テレビとかが来ておるのかの」
「愛媛では有名な祭りみたいだからな。その可能性もあるな」
「もうちょっとがもどかしいね」
 目の前にはすでに境内や返納所も見えているのに少しが進まない。そして、暫くしてようやく5人は境内前の派出所横に作られた返納所に辿り着くことができた。
「お守りがいっぱい見えるよ」
 ラドシアスに肩車してもらっているピピには幕の内側も見えるのだろういっぱいとはしゃいでいる。それに落ちるぞと注意し、名残惜しいがエルとつないだ手を離す。そして、それぞれ、昨年買った椿のお守りを取り出した。
「ばいばいするの?」
「そうだよ」
 皆がそれを大切にしていたことを知っていたからこそ、どうしてだろうという疑問がピピの中に生まれる。どうしてと問えば、新しい気持ちで今年を過ごすために昨年1年守ってくれてありがとうございましたって神様にお返しするんだよと薙が説明する。それにそうなの? といまいちわかってなさそうなピピ。しかし、それでも感謝するということは分かったようで、4人が持つお守りに皆を守ってくれてありがとうございましたと口にする。
「あぁ、そうだな」
 ピピの言葉にラドシアスは頷いた。ピピが手放すことに疑問を抱くほど持っていることが当たり前となっていた白い椿のお守り。それに感謝を込め、返納する。
「世話になったの」
 今まで囮など戦いで無茶をしていた薙。しかし、お守りを購入してからはそれもしなくなった。そして、本当によく皆を守ってくれたとラドシアスとお揃いで買った白い椿のお守りに感謝し、同じく返納。
「1年間、お疲れ様。ありがと、ございました」
 買って以来片時も離さず持ち歩いていたエルやラドシアスたちとは色違いになる赤い椿のお守りに薙は1年間あったことを思い起こしながら、返納。
「1年守ってくれてありがとう」
 一緒に戦いを駆け抜けた赤い椿のお守り。王を倒し、こうして皆が無事に居られることに感謝を込めて若葉が最後に返納する。

 返納も無事に終わり、また雑踏に飲まれながら、参拝を終わらせた。
「うわぁ、いっぱいある!」
 社務所を訪れれば、たくさん並んだお守りにピピが声を上げる。どれがいいかなと目移りして決められない。
「やっぱ、同じやつがいいかな?」
「うん、同じのにしよう」
 若葉と薙が昨年と同じ赤い椿のお守りを購入する一方でエルとラドシアスも昨年と同じように白い椿のお守りを購入していた。そして、全員で、今度はピピのお守りは何がいいだろうと選ぶ。
「どれが、いいかな」
 そうお守りの一覧にある青いお守りに目を留め、薙は昨年の椿祭りを改めて思い返す。楽しかった後時間がこうして若葉と仲良くなる一つのきっかけだった。もしかしたら、今胸に燻っている想いの、告白の背を押してくれるだろうかと手に取るか悩む。
「んー……これとかは?」
 思い悩む薙の傍では若葉がピピに手に取った冨久椿を見せる。その優しそうな笑顔のお守りにそれがいい!! と気に入った。鈴もついているので、揺らせばちりんちりんと優しい音が聞こえる。
「良いのがあったの」
 嬉しそうにするピピにエルも微笑む。そして、ラドシアスにもどう、と見せれば、よかったなと頭を撫でられた。
「ナギは――」
 そう言いかけて、薙がお守りの前で考えているのに気づき、彼の傍からお守りを覗き込む。
「かわいいね。うんと、ナギはー……この色がにあいそー♪」
 そう言って薙が悩んでいた青いお守りを手に取り、薙に差し出す。そんなピピの声に自分が考えに耽っていたことに気づく。
「そう? じゃあ……」
 ピピは知るはずないのにと思いながらも、ピピには選んでくれてありがとと微笑み、そっと椿のお守りと合わせて青いお守り――縁結びのお守りを購入した。
「また、お揃いだね」
「うん」
「あー!! ボク、おそろいじゃない!!」
「ピピ、大丈夫だの、ほれ、ここにお揃いがあるぞ」
 椿の象りがある4人に冨久椿を持ったピピが叫ぶが、冨久椿のリボンに刺繍された椿をエルが見つけ、ピピに伝える。
「赤も白もあるから、私やラドとも、薙や若葉ともお揃いだの」
「ホントだー!! 皆とおそろい」
 コロッと機嫌が直ったピピはうふふと嬉しそうな笑顔で冨久椿を抱きしめ、よかったねと声をかけられば、それはもう嬉しそうにうん! と頷いた。

 参拝もお守り購入も無事に終わり、屋台を周ることに。うさぎの被り物のくじをしている屋台では運よく3つ当たって若葉、薙、ピピの3人で被り、耳をパタパタ動かして遊ぶ。
「あ、箸巻きだって」
「薙、あっちにはチーズスティックもあるよ」
「わたあめもあるー!」
 リンゴ飴、クレープと次々と飛び交う食べ物の名称に食べてから次のを買うようにとラドシアスから注意が飛び、それに元気のいい返事が返ってくるもののエルとラドシアスのもとに戻ってきた3人の手の中にはたくさんの戦利品。食べ物だけでなく、輪投げやくじ引きなどのゲーム類でも遊んだようで、当たった景品も含まれていた。
「はい、これはラドとエルの分♪」
 そう言って、ニコニコ嬉しそうな笑顔で言われれば、怒れない。全くと言いつつも笑みがこぼれているのがその証拠だろう。
 一行は一先ず空いたスペースに避けると戦利品に食いつく。
「あ、薙、これ美味しいよ」
「え、ホント。あ、若葉、こっちのも食べてみる」
「食べる食べる」
 あれも美味しいこれも美味しいと感想を交わしながら、食べていく。
「今のピピ……さっき買った冨久椿にそっくりだよね」
 ピピを見た若葉の言葉に全員がピピを見る。そこにはもきゅもきゅと可愛らしい効果音が付きそうなくらい幸せそうにクレープを頬張るピピの姿。
「ふふ、本当だの」
「……違いない」
「かわいいね」
 それぞれが若葉の言葉に賛同しているとんー? と不思議そうに皆を見上げるピピ。
「あ、これも、食べる?」
「うん、たべるっ!」
 薙が差し出した唐揚げにぱくりと食いつくピピ。どこにその量が入るんだ? とラドシアス零せば、それはピピの耳に届いたようで笑顔いっぱいでお腹を叩きながらピピはここ! と答えるのだった。

「若葉、あれ。再戦、しない?」
 食事もひと段落し、さて次はと考えているときに薙が昨年もやった射的の屋台を指差し、そう声をかけてきた。
「いいね、再戦と行きますか!」
 勿論、若葉がそれを受けないわけもなく、ニッと笑って、その再戦の申し込みを受け取った。
「次こそ、負けないから」
「……いやいや、俺こそ負けないよ?」
 強気に笑う薙に若葉もこっちだって負けないと同じように笑う。
 今回の勝負は量。より多くの景品を獲得した方の勝ちという単純なもの。昨年こそは初挑戦ということもあって中々に苦戦した。そんな前回の教訓を踏まえ、二人はコルクをしっかりと詰めて、獲物を狙う。大物はやはり弾を使ってしまう可能性が多いだろうし、今回の勝負は量ということもあって、無駄打ちをしてしまうと負けてしまう可能性も出てくる。ともなると、やはり狙いやすく、取りやすそうなものを狙っていくのが妥当か、と考えながら、薙と若葉の勝負が始まった。
 一方、それを見ていたピピがボクもー! と言って参加をしたがり、私も挑戦してみるかのとエルと一緒に挑戦することとなったのだが――。
「ん〜〜っ! 動かない……っ!!」
 偶々、引き金が固いものに当たってしまったのか、引き金が引けず、打てない。
「……貸してみろ」
 苦戦しているのを見ていたラドシアスがそう声をかけ、代わりに一度引き金を引き、再度引き金の具合を確認するとこれで大丈夫だろうとピピに返す。
「ありがと……よ〜し!」
 自分でも引けるようになったことでより張り切って、撃つが、掠りもせず。
「ふむむー……」
「……台に手を乗せて銃を固定しろ」
 しょんぼりと肩を落とすピピにラドシアスはそう助言をし、一緒に狙いを定める。そして、パンと軽い音がした後にポトリと景品の落ちる音がした。
「ふふー♪」
 上手く狙ったものがとれたようで満足そうなピピを確認した。そのピピが撃つ間にエルも皆の見よう見まねで挑戦する。しかし、撃つ姿などは様になっているが景品は取れず、首を傾げた。
「む……当たり所の問題かの」
 想像以上に難しいものだのと感想を零していると見て見て取れたの♪ と獲得したであろう子犬のぬいぐるみをエルに見せて報告するピピ。
「おぉ、上手だの!」
 そう言ってエルが喜べば、ラドのおかげなんだよとえへへと笑う。
「あ、エルもラドに教えてもらえばいいよ」
「それはよいの。ラド、頼めるかの?」
「あぁ」
 一度、彼の前で撃ってみた方が良いかと構える。
「……こうすればより安定する」
 徐に後ろからエルを抱えるように支え、構え方を正し、これで撃ってみるといいと付け加え、そっと離れたが、突然の補助にエルは驚きと同時に鼓動が早く、顔も熱くなる。正された姿勢のまま撃ってみるが取れない。
「……手元が安定せぬ。まだ補助が必要そうじゃ」
 仕方なさそうにそう言いながら、朱が差した顔でちらりとラドシアスを見れば、その言葉と表情にそのようだなと言って、今度は二人で景品を狙った。結果は勿論、獲得。取れた三毛猫のぬいぐるみをエルは嬉しそうに抱きしめた。
 そして、若葉と薙の対戦は2回ほど行ったのだがトータル的に引き分けとなった。
「勝負、つかないね」
「1回は勝てたんだけどな」
「こっちだってそうだよ」
 中々に好勝負だったようで、それぞれが1勝という形だった。あそこで倒せてたらだとかこっちを狙ってればよかったかなとか反省や考察を二人で交わす。それでも、楽しかったのは間違いなく、最終的にはまた対戦しよう、今度は負けないと互いに笑い合うのだった。

「ピピ、金魚すくいやってみるかの?」
「うん、やるー!」
 帰り際、金魚すくいの屋台を見つけ、エルがそうピピを誘えば、二言返事。では早速と、屋台のおじさんに声をかけ、ポイを貰うと二人で真剣に水槽の中を覗き込む。
「そーっと……あ、逃げたっ!」
 覗き込みすぎたのか影に驚いてすーっと逃げた金魚。それにむぅと膨れるもそれ、そちらに行ったぞとエルが金魚をピピの方に追い込んでくれる。
「よし、もう一回、そーっと」
 今度は逃げられないように注意して、ポイで掬う。ぱたぱたと暴れる金魚に紙が破れそうになるが、すっとカップを持ってきてくれた若葉のおかげで水槽に金魚が戻ることなかった。
「エル、見てー♪」
 エルのおかげで2匹取れたよと赤と黒の小さい金魚が入った金魚袋を手に持ち、エルに笑顔で見せる。
「ピピは筋が良いの」
 上手だったぞと頭を撫でればえへへと嬉しそうに頬を緩める。
 そして、薙に名前は付けるのと尋ねれば、元気よくワカバとラドと答えれば、流石にそれはやめようと若葉とラドシアスに止められることとなった。勿論、いいと思ったのにというピピにそれじゃあピピがいないよと言えば、あっと気づいた様子。じゃあ、別の名前にするといって2匹を見つめ、うんうんと唸るピピを微笑まし気に見つめながら、皆帰路に着くのだった。

 また1年、大切な人を守ってくれますようにと願いを込めたお守りはきっと今年も彼らを守ってくれることだろう。

━ORDERMADECOM・EVENT・DATA━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【aa0778 / 皆月 若葉 / 男性 / 20 / 大切な親友とこれからも】
【aa1688 / 魂置 薙 / 男性 / 18 / 今はまだ親友のままで】
【aa0778hero002 / ピピ・ストレッロ / ? / 10 / 幸せ顔に福来れ】
【aa0778hero001 / ラドシアス / 男性 / 24 / 愛おしい人と仲睦まじく】
【aa1688hero001 / エル・ル・アヴィシニア / 女性 / 25 / 補助という名の甘えを一つ】
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東川 善通 クリエイターズルームへ
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2019年03月14日

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