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『シルミルテの廃墟探索!!!! 〜本日のゴーストグルメ〜 』
シルミルテaa0340hero001


『オバケとカ、ソーゆーノだいジブ??』
 というのが、逆萩真人(az0136)にもたらされたシルミルテ(aa0340hero001)からのお誘いだった。逆萩真人はなんやかんやあって現在H.O.P.E.でお世話になっている一般人で、なんやかんやあってシルミルテに目をつけられている……もとい目をかけられている。具体的には資料をばっさばっさと渡されて『出所後にソレのお手伝イしてモライたいノネ』とスカウトされ、現在職業体験的な感じでお誘いを受けている。
『決めルタめにモ、色々ト体験シテみナきゃネ!』
 というわけで数日後、シルミルテと真人は廃遊園地を訪れていた。某世界的遊園地みたいなビックなものではなく、良く言えば素朴、悪く言えばチャチな作りの地域密着型(元)遊園地。
『今日はドウもアリがトウ!』
「別に。暇だっただけだし」
 真人はぶっきらぼうにそう言った。声をかけた当時はまだ少年枠だった真人だが、今は立派に青年と言っていい風体になっている。
 ちなみにスカウトの理由は食べ損なった「ごはん」の元を取りたいというのはちみっとあるけれど、こんな珍妙で「こわい」お仕事の方が、真人少年……今は青年の内罰的感情(があるとすれば)落ち着くのではなかろうかというものである。
 まあ早い話がいらぬおせっかい。なおシルミルテには現在別の誓約者……シルミルテの『半身』がいるが、彼女と廃墟で一緒だとなぜか怪奇現象の類がその時だけ基本起きない。どうもとても起きにくいらしい。ので探索同行は出禁されている。シルミルテにとっては愛しい愛しい『半身』だが、「ごはん」は死活問題なので。
「なあ、なんかいるけど」
 という真人の声に視線を向ければ、確かに崩れる寸前のメリーゴーラウンドの前になにかいた。男のようであるが、「男みたいに見えるなにか」と言った方が近いだろう。顔を覆ってなにやらずっと呻いている。ついでに輪郭にそって黒いものがうようよしている。
『いるネ』
「あれが『ごはん』?」
『ウン』
「へー」
 真人は黒いのを眺めて言った。「ごはん」の件については真人に既に伝えてある。真人はずっとそれを眺め、そしてシルミルテの横で口を開いた。
「なあうさ耳、あれについて一個設定思い付いたんだけど」
『聞カせテ』
「あれはな、女に振られた可哀想な男なんだよ」
『ウンウン』
「五年も付き合った女にプロポーズしようと、給料三か月分の指輪を買ってあのメリーゴーラウンドに呼び出したんだけど、その女が来なくてさ。それでも毎日毎日待ってたんだけど、その女が別の男と結婚したって噂が入った」
『ホウホウ』
「で、実はあの男、プロポーズしようとした女と付き合ってさえいなかったんだわ。一方的な片想い、つーかむしろストーカー。それをようやく思い出して世を儚んで自殺した、と」
 男のようなものが急に真人とシルミルテの方を見た。叫び声のようなものを上げながら、全力でこちらに……真人の方に向かってくる。
「あっちゃー、図星?」
 『なにか』が真人を襲う寸前、シルミルテはにぱっと笑い、その可愛らしい口を大きく大きくぱかりと開けた。


『次ノ予定も組んデおクネ!』
「次回決定の流れかよ」
 真人のツッコミにシルミルテは『是非ゼヒ!』と元気に応えた。なんせ今日はとてもいい、良質な「ごはん」に出遭えたのだ。具体的には怨みも後悔も超絶深く、苦味が濃くそれでいてまろやか。これが真人の御利益であれば是非とも次もお願いしたい。
『ソレに真人チャント一緒デも怪奇現象起きるッテわかッタシ! あ、デモデモ結論を迫ルつモりはナイからネ! 真人チャンが必要デー、真人チャンがイテくれタラいいなッテ思ッテいるけレドー』
 可愛くポーズを決めながらシルミルテが真人を見上げると、「……へえ」と言いながら真人はふいっとそっぽを向いた。照れている。シルミルテはエンジェルスマイルのまま内心でほくそ笑む。可愛い幼女は仮の姿! ……ではないが、なんせ『魔女の子』でございますので。
『誓約ノ件、考えトイてネ』
 シルミルテは今度は悪ミルテスマイル(?)を浮かべた。真人はシルミルテに視線を戻し、負けず劣らずの笑みを浮かべる。
「そうだな、お前のプロポーズが俺をグラッとさせたらな」
『トいうコトは、次モお誘いしテいいのカナ?』
「誘うだけならな。受けるかどうかは俺次第」
 言って真人は「じゃあな」と背を向け去っていった。とりあえずアプローチの許可は得られた。ならば次もアピールするだけである。“I care you”ではなく“I want you”“I need you”を全面に押し出しアピールアピール。
『次はうさ耳モ使ッテみようカナ』
 このもちもちしっとりすべらかなうさ耳を使えば……いやそれで落ちるとは限らないけれど。
 シルミルテはうきうきランランとおうちに帰ることにした。さっそく次の廃墟を『お得意様』に催促しなければ。できれば美味しい美味しい「ごはん」がいっぱいいそうな所を。

━あとがき━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

 こんにちは、雪虫です。今回は廃遊園地にしてみました。真人もお誘いくださりありがとうございます。
 イメージや設定など齟齬がありました場合は、お手数ですがリテイクのご連絡お願いいたします。
 この度はご注文くださり誠にありがとうございました。
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2019年03月26日

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