『ひとりの覚悟 』

藤咲　仁菜（aa3237）＆東海林聖（aa0203）＆リオン　クロフォード（aa3237hero001）＆Le..（aa0203hero001）

　シベリアを舞台にした大戦は、H.O.P.E.の勝利で幕を下ろした。
　しかし。藤咲　仁菜(aa3237)の表情は晴れることなく、深く沈み込んだままだ。

　決死隊によるレガトゥス級愚神の誘導作戦において、仁菜はリオン　クロフォード(aa3237hero001)と共鳴し、支援部隊の一員に加わった。
　どんな状況でも守ることを諦めない。その誓約を胸に戦場を駆け、傷ついた仲間を回復し、ロップイヤーに集中して戦局を把握し、伝え、誰も死なせないために撤収した。
　その結果、歩を抑えなければなかったはずのレガトゥス級を取り逃がすこととなり、作戦は失敗に終わる――はずだった。
『オレはアタッカーだぜ。決定打を打ちに行くのが仕事だろ』
　そう言い切り、もうひと組のエージェントと共に突っ込んだ東海林聖(aa0203)とLe..(aa0203hero001)の特攻がなければ。

　私、もう二度と喪わないって決めたはずなのに。守ることをあきらめないって、リオンと誓ったのに。
　喪うところだった。聖さんとルゥさんを。
　みんなを守ってるつもりで、気づきもしなかった。ふたりがみんなを守るために命を投げ出してくれたこと。
　邪英になっちゃったふたりを引き戻せたのは、ほんとにただのラッキーだったんだ。
　塞ぎ込む仁菜の背を、リオンはかるく叩く。
「聖さんたちのほうがさ、俺たちより何枚も上手だったってことだよ」
　にかりと笑ってサムズアップ。
　不安や無力感を笑みで隠すのは得意だった。それは霞のかかった過去……王子だったころに鍛えた振る舞いなのだろう。
　仁菜の妹の安全を考えれば、ここで死ぬわけにはいかなかった。だから、皆の命と自分たちの命を優先したことに後悔はない。ないのだが。
　共鳴体の主導は俺だ。ニーナを守って、その手を引っぱってるつもりだったけど、あの戦いで俺は、ニーナの顔からも心からも目を逸らして、掴んだ手を無理矢理引きずってただけなんじゃないのか？
　だって、しょうがないだろ。
　向き合ったら無視できなくなる。生き残れるかわからない最前線に出なくちゃいけなくなる。だから俺は……
　一方の仁菜は、リオンの笑顔へ差した影の色濃さに、自らの無力を噛み締めていた。
　私はいつもリオンに頼りっきりで、ムリに「大丈夫」って言わせちゃって――だめだよ。もっと強くならなくちゃ。みんなもリオンも守れるように。

　なんとなく聖たちと会わないまま過ごしていた仁菜とリオンだったが、ある依頼のブリーフィングでついに出遭ってしまう。
「よう、なんか暗くねェか？」
　投げかけられたかるい声に、仁菜とリオンがうつむけていた顔を上げた。
「面倒かけちまったな。でも、なんとか復帰できたぜ」
　待っていたのは、まだ筋肉の戻りきらない腕を振る聖の笑顔。
「「聖、さん」」
　思わず重なってしまったふたりの言葉に、聖は「あいかわらず仲いいな」。そしてふと眉根を下げて。
「マジで暗いな！　なんだよ、レガトゥス級はきっちりぶっ倒したし、オレたちもちゃんと戻ってこれたし。もっとこう、喜んでくれって」
　うなずきながらも晴れない仁菜とリオンの表情に、聖はすぐ思い至った。気にしているのだろう。シベリアでのことを。
　最近避けられてんなーとは思ってたけど。ふたりともマジメってか、ヘンに責任感強いからなァ。
　単純に見える聖だが、それは彼の思考に迷いがないからこそのことで、実はよく空気を読むタイプである。だからこそ、こうして気を回してしまうわけだが。
「仕事始まる前にちっとだけ、オレのリハビリにつきあってくれねーか？」
　これを少し離れた場所から見ていたLe..はやれやれとかぶりを振って。
　ヒジリーは……気ぃ遣い、だけど、やりかたが……頭悪い、よね。
　しかし、仁菜たちの妙な気後れが気になるのは彼女も同じ。このままでは次の依頼にも悪い影響が出るだろうし、それが元で失敗しようものならエージェントを続けられなくなるか、最悪死ぬかもしれない。
　……ルゥも、ちょっとだけ……がんばる、かな。
　自分が思うよりもずっと情に厚いLe..にとって、それは当然の結論だったのだ。


「リハビリって普通、ジムで筋トレですよね？」
　共鳴体の主導を取る仁菜の問いに、Le..と共鳴した聖はこともなげに応える。
「実戦を思い出すには実践あるのみだぜ。ってことで、準備いいか？」
　そして“柘榴”の銘を与えたダズルソード０３を肩に担ぎ、仁菜と間合を取るため、訓練室の端まで移動する。
　近接戦闘の訓練に使われるこの室は、25メートル四方の広さと15メートルの高さを備えている。が、25メートルなどエージェントであれば数歩分の距離に過ぎないのだ。
『ニーナ、落ち着いてやれば大丈夫だから』
　模擬戦とはいえ刃を前にし、緊張を高める仁菜へ、リオンが内から声をかけた。
　自分が主導を取ると仁菜が言ったのは、それだけの理由と覚悟があってのことだろう。だからリオンはそれを支える。
　リオンの気づかいを感じ、仁菜は両手で握ったドラゴンスレイヤーの重みを確かめた。
　これまではリオンにずっと頼りきりだったけれど。ちゃんと自分の目で見て、手を伸べる。自分が向き合わなければならないものと。
　果たして待ち受ける聖へ、最初の一歩を踏み出した。

　バトルメディックが大剣かよ。気合入れてきたってことだよな。
　柘榴を斜めへ傾げた正眼で構えた聖は薄笑みを閃かせ、迫り来る仁菜へこちらも一歩を進める。
「ふっ！」
　押し詰めた気合と共に振り込まれた袈裟斬りを刃に滑らせていなし、前がかりになっていた仁菜の腹を膝蹴りで突き退けた。
「ふ、うっ」
『ニーナ、剣の間合を考えろ！』
『わかってる！』
　わかっているのだ。聖が申し出てきた模擬戦へ戦闘に慣れていない自分が出る無謀も、気持ちばかりを優先して扱い慣れていない大剣を選んでしまった浅慮も。
　自分で戦っているつもりでも、リオンの指示と照らし合わせているだけに反応は遅れ、それを待ちきれずに動いてしまうから、どんどん状況は悪化していく。
「剣に振り回されてるぜ。筋力は足りてるのにそうなるって、共鳴してる心と体がちぐはぐで、ちゃんと得物の質が認識できてねェからだ」
　わかっている！　わかっているわかっているわかっている!!　こんなことで、H.O.P.E.きってのアタッカーへ届くはずがないことは！
　でも！　聖さんとルゥさんが、私たちのためにこんなことしてくれてるんだってわかってるから！　私だってちゃんとしなくちゃ――！
　思うばかりでするべきことがわからなくて。仁菜は奪われた息を必死で取り戻し、再び聖へ斬りかかった。
　斬り下ろし、斬り上げ、突き込み、最後は闇雲に振り回し、そのすべてをいなされて蹴り転がされ……それでも立ち上がったまた突撃する。
『考えてる、みたいで……なんにも、考えて、ないね……』
　仁菜の様を評するLe..。
　聖は応えず、右手で振り込むと見せかけた柘榴を左手にトス、バックハンドで掴み取って、そのまま仁菜の構えた大剣の鍔元へ打ちつけた。
　危ねェな。もうちょいで脇腹に斬り込んでたとこだ。
『危ない……ね』
　同じことを指摘したLe..の言葉で、聖は肚を据える。
『トラウマは置いといて、やるか。アレ』
　Le..は小首を傾げて。
『……やるって、なったら……本気、だよ？』
　大丈夫だって。あっさり応えた聖は続けて。
『あいつらは二度と喪わねェ、あきらめないで守る、そう誓ったんだぜ。そいつを思い出させてやるだけだ』
　拘るあまりに見失った思いと、もう一度向き合わせる。仁菜とリオンの命を賭けさせて。
　Le..は聖の言葉よりも示された意志へうなずき、そして。
『ヒジリーは、甘いから……代わって』

「一回止めるぜ。今まで打ち合って、わかっちまった」
　振り下ろされたドラゴンスレイヤーを上から踏みつけて固定し、聖は唐突に言った。
　肩どころか体いっぱいで空気を貪る仁菜が疑問の目を向ける。
　あまりに仁菜が拙くて、稽古にならないから止められた？
　最初からリオンに任せておけば……でも、今日は私が応えなくちゃいけないんだって、そう決めたから。でも、だって……
「でも」と「だって」をぐるぐる繰り返す仁菜へ、聖は思いがけない言葉を返した。
「オレらはすっかり邪英に侵されちまってる。もう、自分たちじゃ戻れねェんだよ。だから」
　今まで聖だったものが撓み、内から迫り出すように別のなにかが這い出してくる。英雄として内に溶け込んでいるはずのLe..――その面影を映した、Le..ならぬ“鬼”が。
「さぁ……遊びは終わりだよ」
　ぎちりと鬼は笑み、その奥から細い聖の声が漏れ出してきて。
『オレらのこと、頼んだぜ』
　消えた。

「リオン――ルゥさん、邪英に」
『いや、大丈夫だよ。まだ堕ちてない』
　言い合う間にも、ぞくり。ぞくりぞくりぞくり。歩ならぬどす黒いライヴスの圧が仁菜へ迫る。
　Le..はまるで動いていないはずなのに、自分たちはもうその間合の内に取り込まれてしまったのだと思い知らされる。
『ニーナ、剣構えろ』
　リオンに言われるまでもなく、仁菜は意を据えて大剣を構えていた。
　ルゥさんはまだなりきってない。だったら引き戻せる。私が引き戻す。絶対絶対、絶対！
　リオンは押し黙ったまま、踏み出していく仁菜にただライヴスを合わせる。
　ニーナがあがいてもがいて、なにかを掴もうとしてる。俺はそれを邪魔しないくらいしかできないんだから。
『踏み込み過ぎるなよ。剣のリーチ生かせ。斬るより殴るイメージで』
　心を重ねることなく細かな指示だけを送り、リオンが暗い影が逆巻く心に蓋をした、そのとき。
「なんにも……噛み合って、ない……ふざけてる？」
　仁菜が横殴った大剣の影に滑り込み、斜め後ろへ抜けたLe..が柘榴の切っ先を正確に、左の腎臓へと突き立てた。
　声も出なかった。「痛み」、ただそれだけが仁菜の背で弾け、行動と思考のすべてを塗り潰す。
「助ける気も、死ぬ気も、ないなら……全部、喰う」
　床に転がった仁菜の足首へ柘榴を突き立て、横へ払う。
　アキレス腱を断たれた仁菜はここでようやく転がり、Le..から距離を取った。
『ケアレイかけるぞ』
　リオンの癒しが仁菜を包む。全回復にはほど遠いが、少なくとも戦う力は取り戻せた。
『まだやるのか？』
　かくて立ち上がった仁菜にリオンが問えば。
「あきらめない！　聖さんとルゥさんを、私が絶対連れ戻すんだから！」
　悲壮ともいえる決意が返る。
　そうだよな。これはそれだけの戦いなんだ。
『大丈夫だよ』
　でも。決意してるのはニーナだけじゃないから。
『俺がいっしょにいる。いっしょに手を伸ばす。だからニーナの手は届くんだ。絶対に』
　リオンの言葉が、仁菜の強ばっていた心を打ち据えた。
　私――勝手に全部ひとりで抱え込んでた。リオンに頼らず、ひとりでなんとかしなければと思い込んでいた。
　その意志は、おそらく正しい。
　しかし、この共鳴体は仁菜だけのものではなく、リオンと共に成したもの。一方だけの意志で突き動かしたところで、半分以下の力しか出せなくて当然だ。
『リオン、タッチ』
　仁菜はドラゴンスレイヤーを投げ棄て、主導権をリオンに渡す。
「って、武器捨ててどうするんだよ!?」
『ゴールドシールドと、ショップ品だけど剣も持ってきてるから』
　左腕に装着したゴールドシールドと、右手に握ったカッツバルゲル。その感触を確かめて、リオンは首を傾げたままこちらを見ているLe..と対した。攻撃力は心許ないが、この使い慣れた盾なら少なくとも、一撃で断ち割られるような醜態は晒すまい。
　その心強さに背を押され、語ることを決める。今ここで言うべきことを、言わなければならない仁菜へ。
『俺は怖かったんだ。あのシベリアで、ニーナを死なせちゃうんじゃないかって』
　Le..の突き込んできた切っ先を、斜めに傾げた盾ですべらせて前へ踏み出し、フォアハンドで剣を横薙ぐ。
　それは柘榴の鎬に押し止められるが、巻き取られるよりも早くリオンは体を回転させて剣を引き戻し、再びLe..と対峙した。
『だから、前に出られなかった。必死で仲間を助けたのはほんとのことだけど、状況からもニーナからも目を逸らして、俺は俺の怯えを最優先したんだ』
　告白は苦く、しかし力強い。ああ、俺は向き合うって決めたから。誰かとじゃない、自分自身と。
『目を逸らしてたのは私だよ』
　仁菜もまた、しっかりと音の据わった声で言い切った。
『戦いの怖さも進む先もリオンに押しつけて、大丈夫だって言葉に寄りかかって！　奥にいる私はなんにも見えないからしょうがないんだって、自分のことごまかしてた！』
　自分を責めることは辛く、甘い。でも私は辛さにも甘さにも浸らない。
『だから今日は私ががんばらなくちゃって、そう思ったんだけど』
　私は私とまっすぐ向き合うんだって、そう決めたんだもの。
『ぜんぜんまちがってた。私は独りじゃなくて、リオンとふたりでひとりなんだから。私もちゃんと見るから。リオンのことも前も』
　私がするべきことはなに？　私がしたいことはなに？　そんなの決まってる。
『リオンはどうしたい？』
　仁菜の問いに、リオンはまっすぐ応えた。
『俺たちは、聖さんとルゥさんを引き戻す』
　リオンの意気に、仁菜はまっすぐうなずいた。
『私たちは、聖さんとルゥさんを連れて還る』
　H.O.P.E.会長がレガトゥス級へ挑むエージェントへ語った言葉に、“俺”でも“私でもない、“俺”であり“私”である意志を込め、ふたりは高く声音を合わせた。
「『明日へ！」』
　ただ重なっているばかりだったライヴスが溶け合い、奔流となった。
「ギア……上げていいみたい、だね……」
　Le..の踏み込みが、フェイントが、攻めが、鋭さと苛烈さをいや増し、“ひとり”を襲う。その突撃は、千照流という技に気合を乗せた聖のものとはまるでちがう、闘争と捕食の本能に突き動かされる獣さながらに無機質で、容赦のない攻めである。
　かくて突き抜かれ、斬り裂かれ、打ち据えられながら、“ひとり”は退くことなく向かい続けた。
　剣でかなう相手ではない。だから傷つくことは当然で、このまま殺されることは必然。しかし。だとしても。
　俺たちはあきらめない！　俺を支えてくれるニーナの思いを、絶対に聖さんたちへ届けてみせる！
　私たちはあきらめない！　私を導いてくれるリオンの手を、絶対ルゥさんたちに届けるんだから！
　そして、同時に思いなおした。
　いつだって俺を導いてくれるのはニーナだ。支えてもらうんじゃなくて、いっしょに届ける！
　いつだって私を支えてくれるのはリオンだ。導いてもらうんじゃなくて、いっしょに届ける！
　肩口へ食い込んだ柘榴に剣を引っかけて固定し、左足を踏み出して盾を突き出す。そのシールドバッシュがLe..の胸元を打ち据え、揺らがせた。
「『聖さん!!　ルゥさん!!」』
　還ってきて――
　胸の内でハーモニーを奏じた“ひとり”の言葉に、聖が苦笑してつぶやいた。
『なあ。これがライヴスリンカーだぜ、ルゥ』
『……うん。もったいない、よね、邪英に、なんて……なっちゃったら』
　それはまったくの本心だった。
　仁菜とリオンの迷いを晴らしてやるつもりが、自分たちと向き合わされた。
　そうだ。自分たちが邪英に堕ちることを、ほんの少しでも怖れてなんていられない。ライヴスリンカーはこんなにも澄んで、強いものなのだから。
　Le..は上段に掲げた剣を振り下ろした。迅く、重く、しかしまっすぐに。
　ああ、そういうことか。うん、すっごく心配してもらってたんだよ、私たち。リオンの納得に仁菜がうなずいて。
“ひとり”はそれを盾で内より押し退けて、体を返しながら剣の腹をもう一度、Le..の額に打ちつける。
「ん……やら、れた」
　額を抑えてひょいと飛び退いたLe..。その挙動から獣が、表情から鬼が抜け落ちて。
「教えるつもりが教えられちまった」
　Le..と交代し、再び表に出た聖が苦笑する。
「でも、これじゃ中途半端だからよ。ちゃんと終わらせてもらうぜ」
　柘榴を脇に構えて腰を据え、強く踏み込む聖。斬り上げた刃を返さず、そのまま袈裟斬り、最後には脛を斬る三連斬り――千照流・破斥哮牙が“ひとり”を崩れ落ちさせて。
「強くなれるか？　今よりもっと」
　聖の問いに“ひとり”から仁菜とリオンへ分かたれたふたりはそれぞれに。
「絶対、ニーナとふたりで」
「リオンとふたりで、絶対」
　答え終えて、そのまま意識を失ったのだった。


「人が悪いです！」
　邪英化を演じたことを聖から明かされて、仁菜はぷぅと頬を膨らませた。
「邪英化はオレのトラウマだけどさ、いつまでも怖がってるわけにいかねェだろ。おまえら助けるついでにリハビリを、ってな」
　最初からリハビリだとは言われていたし、そうなると言い返すこともできない。
「ありがとう。聖さん、ルゥさん。俺たちはもう迷わない」
　深く頭を下げれば、仁菜も膨れているわけにはいかなくて。
「うん。二度と見失わない。リオンのことも、私自身のことも」
　と、ここで。うなずく聖の脇で、お腹を抱えてちんまりと丸まっていたLe..が口を開いた。
「……ヒジリー、仁菜、リオン。ルゥ、お腹空いた」
　あえて三人の名を挙げたのは、きっとそう。
「きょきょ今日は仁菜たちの奢りな！　オレ助けたもんな！　これで貸し借りナシってことで！」
「待ってください！　私、病院に支払いが――」
「あー、残念！　俺、財布持ってないからー！」
　結局、三人はなかよく破産寸前にまで追い込まれることになるのだが……それはまた別の小話。　

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2019年07月26日