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『いざ、女子会』
泉興京 桜子aa0936)&紫 征四郎aa0076

 遠くない未来のある日、泉興京 桜子(aa0936)はスマホを片手にどこかへ電話をかけていた。

「あ、せーちゃん。あそびましょー!ひまであろう?もちろんひまであるよな?」

 電話口でせーちゃんと呼ばれた紫 征四郎(aa0076)が苦笑しながら暇ですよ、と答えると

「やっぱりそうであったな。ならわしとお出かけしようぞ。いつ? もちろんこれからに決まっておろう。時間と場所は……」

  ***

「かんぱーい!」

 数時間後、2人は居酒屋の一室でグラスを合わせていた。

「かんぱーい! ふふ、お誘いありがとうですよ」

 全席個室の店内は客の入りの割に静かで落ち着いた雰囲気に包まれている。

「いいお店を知っているのですね」

 少し広めに取られた室内を見渡しながら征四郎がそういうと、桜子はふふんと胸を張りながらメニューに目を落とす。

「成人の祝いに連れてきてもらったのである。ここは魚がおいしいのだ。あ、サンマの刺身なんかどうであろう。旬だからきっとおいしいだろうよ」

「いいですね。あっ、こっちもおいしそうですよ」

「よし、それも頼もうぞ」

 程なくしてやってきたおいしい料理に舌鼓。

 2人ともお酒が強いわけではないので、進むのはもっぱら酒ではなく箸の方である。

「うちの嫁ちょー可愛いのである! 未だにチューすると真っ赤になっての。めちゃかわとはこのことよ!」

 酒にか、照れにか、はたまたその両方か頬を染める桜子は上機嫌だ。

「この間なんて……もう思い出しただけで顔がにやけるのである」

 女子会といえば花が咲くのはコイバナというのが定番だが、この2人の場合も例外ではないようだ。

「それは可愛すぎるのですよ! 征四郎も見てみたかったのです」

 うっすらと顔を赤くした征四郎が桜子の背を叩きながら同意する。

「で……せーちゃんのところはどうなのよ?」

 急な標準語に征四郎は戸惑うことなくグラスを傾ける。

「変わらない、変わらないのです。いつまでも子供で……無茶をする……。聞いてください。この間も倒すべき恐竜型従魔にわくわくして背中に乗ってしまったとか言っていて。私はもう心配で心配で……」

「なるほどのぉ。あやつはせーちゃんにあまえておるのであろう!今度灸を据えに据えてやろうぞ!」

 少しすねるように唇を尖らせる征四郎に桜子はうんうんと頷き、空っぽになった彼女のグラスにだばだばとお酒を注ぐ。

 気が付けば桜子のグラスも空っぽだ。

 返杯をしつつ征四郎はおつまみに箸を伸ばす。

「ふふ、今日は誰もいませんからね。じっくり語り合いましょう」

 気心知った親友の前なら少しくらい、いや割と食べ過ぎてしまっても、飲みすぎてしまっても大丈夫とばかりに2人は互いのパートナーの話題で盛り上がる。

「この前も、新しく仕入れた本を読みふけっていて征四郎との約束を忘れたのですよ!……まったく、いい加減にしてほしいのです」

「それはいかんなー」

「でも困ったことに、そういうところも好きなのです……」

「わかる、わかりすぎるのである!」

 頬をかきながら小さく笑う征四郎に桜子は全面的に同意する。

「イラっとしてしまうことがあってもそこも含めて好きなのである。わしのところもこの間、2人で食べようと思って取っておいたお菓子を英雄にあげられてしまってな。その時はすごく怒ったのだが、美味しいからあげたかったと申してな……」

「それは怒っていいのですよ!」

「であろう? だが、謝る姿がまた可愛くてなぁー」

「それは、分かる気がするのですよ。でも、それで許してしまったのですか?」

「うむ。わしは許したのじゃが、その後お詫びにデートに連れて行っていってくれてな、その時に行ったスイーツのお店がとっても美味しかったのである。そうだ、あとでせーちゃんにも教えてやろうぞ」

「きっと桜子のためにいっぱい調べてくれたのでしょうね。……やっぱり、そのあたり女性同士だと細やかに分かり合えるものなのでしょうかね」

 どこか寂しさを感じさせる征四郎の言葉に桜子は首をかしげる。

「せーちゃん……?」

「征四郎のところは分かり合わないことだらけなのですよ。もう少し乙女心ってものをわかってくれてもいいと思うのです」

 そう言って、つい最近もそれで喧嘩したのだと語る征四郎。

「あやつめぇー、今度会ったらきつく灸をすえてやらねばならぬようだな」

 ぐっと、拳を握る桜子。

「お願いするのです!あ、でも、大切にされていることは分かっているのですよ。だから、ちょっとだけ手加減してあげてほしいのです」

「せーちゃんは優しいのう。まったく……あやつにはもったない位であるな」

「そ、そんなこと言われたら照れてしまうのです」

 恥ずかしさを誤魔化すように桜子の肩をバシバシ叩く征四郎だったが、はたとその手を止め

「桜子だってラブラブじゃないですか」

「…………」

 今までテンションの高かった桜子がぴたりと止まる。

「桜子?」

「本当にそうであろうか……。昔からわしが押せ押せであった故、独り相撲なのではないかと……不安なのである」

 俯いた顔から雫が零れ落ちる。

「桜子……」

「相手以上のわしの好きで問題ない! と昔は豪語しておったがたまに不安になるのである。わしは本当に好かれておるのであろうか?」

 ボロボロと涙をこぼす桜子を抱きしめ、その頭を優しく撫でながら征四郎は大丈夫ですよ、と繰り返す。

「だがな……だがな……」

「大丈夫ですよ。好き、の伝え方は人それぞれなのです。そしてそれは測り合えないもの。桜子と同じように、それ以上に、きっと好きに決まってますとも」

 嗚咽交じりの声を聴きながら征四郎は優しく言葉を紡ぐ。

「そうだろうか?」

 涙をぬぐいながら桜子が顔を上げる。

「今、聴いていた話だけでも、桜子が愛されているのは十分伝わってくるのです。大丈夫ですよ」

「そうかの? それならいいのであるが……」

「はい、征四郎が保証するのですよ」

「ふふっ、せーちゃんのお墨付きなら大丈夫だな。ありがとうのぅ」

 すっかり笑顔になった桜子の頭を数度撫でると征四郎はずいっとメニューを出した。

「さ、もう一杯いきましょう」

「そうだな、デザートも頼むとしようかの」

  ***

「今日はありがとうございました」

「今日は楽しかったのである。また女子会しようぞ」

「そうですね」

 パートナーのお迎えで2人は帰途へとついた

 それぞれのの顔からにじみ出る満足感に、楽しかったようでよかったと笑うパートナーに2人はにっこり笑った。

「親友との女子会が楽しくないわけなかろう」

「親友との女子会が楽しくないわけないですよ」

━あとがき━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・

登┃場┃人┃物┃一┃覧┃
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【 aa0936 / 泉興京 桜子 / 女性 / 20歳 / 大切な親友 】

【 aa0076 / 紫 征四郎 / 女性 / 23歳 / 大好きな親友 】
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2019年09月24日

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