イラストコンバート第二弾 ハイブリッドヘブン スタート!

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『架空のカップリング』
桃簾la0911

●新刊の危機
 桃簾(la0911)を演じる女性は溜息を吐いていた。次の祭典で出す新刊のネタが決まらない。
 この日もドラマ「グロリアスドライヴ」の撮影で、今は休憩中だった。
 目の前に地蔵坂 千紘(lz0095)、ヴァージル(lz0103)、グスターヴァス(lz0124)がいると言うのに、彼女がカップリングで掛け算している他の役者が見当たらない。どうしたものか。このままでは新刊を落としてしまう。既刊も残部僅少だ。増刷するか、あるいは別のCPに……。
「そうです」
 彼女はぽんと手を打った。
「(相手がい)なかったら(相手を)作れば良いのです」
 どこかで聞いたオーダーメイドコンテンツですね?

 桃簾はじっくりと仲間たちを観察し始めた。

●グスターヴァス×ヴァージル
「直接の関りは少ないですがアルタール関連研究所をグスターヴァスは制圧しました」
 それはすなわち、ヴァージルが関わった痕跡を追っていたとか、そういうことにならないだろうか? 例えば、報告書を読んで、魂に響くものを感じたとか……運命の出会いは、何も実際の対面で訪れるものではない。だから、ヴァージルが一枚噛んでいたアルタールの研究所の制圧に参加したがった。この時の台詞が、オペレーターの彼女によれば「超興味あります! アリアリのアリです!」だったそうだが、それは彼に対してはめちゃくちゃ辛辣だった彼女のことなので誇張かもしれない。と言うか、グスターヴァスは本人の口から具体的に「何に対して興味があるか」と語っていないのである!!! 普通に文脈を考えれば、「ミクトラン」や「ショロトル」であるが……その背後で暗躍しているエルゴマンサーのことじゃないだなんて、誰が断言できるだろうか? いいや、誰にもできやしないのだ(反語)。
 追いかけても捕まえられない。
 追いついた時には他者の手で葬られていた。
 でもその幕間に実は二人のあれそれがあったとしても!

 アメリカの町中だとか、メキシコの廃墟だとか、そう言うところでの偶然がもたらした逢瀬。やっと追いついた。グスターヴァスの執念がヴァージルに迫る。二次創作なんて、ローストチキンの詰め物の様に行間へ解釈をぶっ込むものなんだから。良いんだよ。チキンの中身だってご家庭で違うんだから。

 当然、同じ人が作ったチキンの中身が違っても良い。何も言わずに、にこやかにデートを持ちかけるグスターヴァス。何故か断れなくてついて行ってしまうヴァージルと、のんびり喫茶店で話しても良い。もちろん、壁ドンから執着をぶちまけた挙げ句、何かが起きる可能性もある。

「もちろん、追いつけないまま失う心の痛みというのもまた良いものです」
 SALFに回収された遺体を前に、ようやく逃げなくなった彼が、もう物言わぬ本物の死者になってしまったことに歯噛みするのだ……。

●ヴァージル×千紘
「撃ったACのパイロットに運命を感じても良いのでは? しかも胸を撃っていましたよね?」
 ハートを撃ち抜こうとしたんですよね???
 大嫌いなACの中身を大好きになっても良いのでは?
「このCPだと言葉攻めは必須ですね、お互い」
 二人とも口が達者だ。体よりも心を屈服させたい……そんな歪んだ欲望をぶつけ合う。
「右側が言葉では左でもいいと思います」
 体格差で負ける千紘が口ではヴァージルを上回る。言い返せなくなったら口を塞ぐしかないのだ(お察しください)。言い合いでヒートアップしていますよね。つまりそう言うことです(お察しください)。

「千紘も結構高飛車なところがありますからね」
 居丈高同士で主導権争いって言うのも当然あるのではないでしょうか? 二人ともなかなかプライドが高いですからね。特に千紘は、サブクラスがスナイパーの弓使いとして、射撃についても対抗心を燃やしたりなんかして、せめて関係においては主導権を握りたいと思っているやも……。折れた方が、その後どうなるかについては好みが分かれるところですが、当然リベンジもありだと思います。ええ、虎視眈々と主導権を狙い合って、常に駆け引きをしているのもまた美味しいのではないでしょうか。

「その一方で、千紘は親しい人にはなかなかデレているようですから、甘々でも良いんですよ」
 グスターヴァスに餌付けされて体重が増えたと言うし、思いが通じ合ったらヴァージルに対してめちゃくちゃ甘えるとか、あるのではないだろうか。年上の男に懐くシーンが多かったような気がする。年下には結構えらそうだったが。そう言う場合は甘える千紘主導で物事が進んでも良いのではないでしょうか! 何の物事とは言いませんが!!!

●提案
「……とネタが浮かんだのですが、いかがでしょう?」
 桃簾の前では、ぽかんとしたヴァージルとグスターヴァス、難しい顔で腕を組んでいる千紘の三人が並んで座っていた。桃簾のこれは今に始まったことではないので、現場の役者たちは自分の役でカップリングを作られても怒ったりはしない。しかし、毎度毎度、彼女の想像力のたくましさには、ただただ呆気に取られるのである。
「桃簾さぁ……」
 千紘が苦い声で言う。
「何でしょう?」
「そんなこと考えてる暇があるんだったら……」
「暇があるなら何です? 台詞は完璧に覚えています。NGは事故です。まさか、私がカップリングについて考えているからNGを出しているとでも思っているのですか? それは心外です」
「いや、NGなんて誰でも出すから良いんだよ。そうじゃなくてさ……百合はないの?」

 極めて真剣な顔だ。ヴァージルが「何言ってんだこいつ」と言う顔で彼を見ている。
「妬いちゃうから奥さんのCPだけは買わないけど……僕はベッドの下に大量の百合同人をしまってる男なんですよ。商業もあるけど。その僕にBL聞かせたんだから、百合も当然あるんだよな」
「は?」
 ヴァージルがますます怪訝そうな顔になった。桃簾は身を乗り出して、
「その同人誌の中にBLも入れましょう!」
「何の話してんだよ」
 ついて行けなくなったヴァージルが呻いた。その肩をグスターヴァスが叩く。
「ねえ」
「何だよ」
「チューでもしてみますか?」
「嫌だよ!!!!!!」

━あとがき━━━━━━━━━━━━━━━━━…・・
こんにちは三田村です。ご発注ありがとうございました。
千紘に特にそう言う設定はありませんが、何か、BL読める男子であるよりも百合が好きな男である方がしっくりきました。
カップリングについてはNPC個人の感想です。
またご縁がありましたらよろしくお願いします。
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三田村 薫 クリエイターズルームへ
グロリアスドライヴ
2021年02月22日

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