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カードゲームフェスタ2001.1st イベントレポート |
『エターナルヴォイスTCG公式大会レポート
〜カードゲームフェスタ2001.1st編〜』
またまたやって来ましたTCGイベントレポートのコーナー。今回は3月4日のカードゲームフェスタ2001.1stの会場で開かれた『テラネッツ主催 第2回エターナルヴォイスTCG公式大会』の模様をお伝えします。
なお、実況は毎度おなじみの十六夜幻耶が努めさせていただきます。
●疾風怒濤のエントリー!
3月4日、その日は朝から空模様は妖しく、開場時には雨が降っていた。
「これは、さすがに人数こないかな‥‥」
そんな事を考えながら、64名の枠があるトーナメント表へと目を遣る。先日、私が手書きで数時間をかけて作ったものだ。1〜2名の空きがあるくらいならよいが、半数以上も空きができてしまった場合には‥‥
「おめでとうございます。皆さん、見事に1回戦をクリアしました!」
なんて事にもなりかねない。まあ、それはそれで問題が生じないシステムには作ってあるが、それでも他社との合同で開かれるイベントの中で、閑古鳥だけは避けたいものではある。
だが、そんな私の不安は、開場のアナウンスが入って1分も経たない内に打ち砕かれてしまった。そう、思わず人員整理のアルバイトを雇いたくなってしまうくらい、我が社のブースには人が集まって来たのである。しかも、大会のエントリーを済ませた人は、ほぼそのまま販売ブースに流れるという盛況ぶりだ。
う〜ん、ナイス! それでこそ時間をかけてトーナメント表を作ったってものだ。
結果、開場15分ほどでトーナメント64名の枠は埋まり、それでもなお戦いたいという数十名がキャンセル待ち、もしくは講習会待ちという形で、今大会は幕を開けた。
●バラエティに富んだキャラたち
今大会は《ゼルフィード》と《ミューティ》が使用制限カードとなってお休みである。また、風属性の魔法(瞬間)カード《アムネジア》は禁止カードだ。その為かどうかは分からないが、参加者の使うキャラクターに偏りは見られず、一部を除いてはほぼ全てのキャラが均等に使用されていた。
でも、なぜか《ファング》の姿は見られず、逆に風属性のカードが使い易いと言われている《アーリア》が他よりは若干ながら多く見受けられた。
う〜む、ファングも決して弱いキャラだと思えないのだが。絵もなかなかにカッコいいんだけどなぁ。何となく、デザイナーとして少し寂しい気分を味わう。
●ファーストサイドボーディング戦
間に合わず惜しくも大会に参加できなかった大勢のギャラリーが見守る中第1回戦が開始された。
開始の合図が出された直後、あちらこちらの卓から「ほほぅ、そうですか」とか「げ、やっぱりこれか」などの声が聞こえて来る。
そう、今大会は『ファーストサイドボーディング』というルールを採用しており、デュエル前に時間制限付きで相手のデッキを確認したあげく、初戦からサイドボードを使用してもよいという事になっているのだ。無論、お互いに手の内は何となくではあるがバレてしまう訳で、奇襲戦法などは非常に取りにくい。
まあ、本当に棋士としての実力勝負という訳だ。
●イラストレーターサイン会
この日、会場を訪れていたのは棋士やスタッフだけではない。《黒き雷帝グラファリト》や《白銀の疾風ヴァインド》のイラストレーター『つかさ要』先生と、《獣王アーガス》や《炎の魔人イグニス》、《ライトビート》などのイラストレーター『龍輝雅龍』先生が、1回戦と2回戦の間の休憩時に開かれるサイン会の為に会場を訪れていた。
無論、この催しも盛況で、参加者は昼食を摂る時間も惜しんで長い列を作っていたのは言うまでもない。
●不死鳥VS雷帝
今大会はマッチ形式のトーナメント方式。つまり、1度でも負ければそこまでという、実にシビアなレギュレーションである。
このような形式の大会の場合、「このタイプのデッキに当たったらごめんなさい」というデッキは、非常につまづきやすいと私は思う。事実、それを裏付けるような会話が、1〜2回戦終了時には割と聞けた。
やがて、試合は次々と消化されていき、決勝に駒を進める事となった2人の棋士が揃う。方や《グラファリト》を使った格闘デッキ、方や《フレイ》を使った火風召喚獣デッキである。
ちなみに私はこの二者が決勝に残るとは予想すらしていなかった。いや、フレイはともかくとして、グラファリトはその特殊能力が無駄になる相手が多いのである。そうなれば後は棋士の腕前か、あるいはキャラに対する愛情の差がものを言う‥‥かも知れない。
「このキャラを使って勝ちたい」「このキャラじゃなければ駄目だ」
そう言った想いが棋士の力を限界まで引き出す‥‥だったらいいな。
とにかく、ここまで勝ち上がって来た以上、双方ともにハンパじゃない腕前(もしくは愛)なはずだ。
できればどちらも勝たせてやりたい。そんな思いが私の頭をかすめていく。だが、戦いは常に非情。勝つ者がいると言う事は、負ける者がいるという事である。
やがて、フレイの棋士が召喚獣の攻撃を宣言した時、長かった戦いは静かに幕を閉じるのだった。それは2勝1敗の非常に僅差な勝負であった。
●NEXT GAME
さて、こうして第2回公式大会は終わった訳だが、次は5月のゴールデンウィークに本年度最大にして最も栄光ある戦いの予選がある。その名もズバリ『第3回エターナルヴォイスTCG公式大会〜名人戦予選〜』である。
果たして、2001年のAsuraSystemTCG名人位は誰の頭上に輝くのか? みんなも今からデッキを調整し、万全の体制でこの予選に参加して欲しい。
では、また次の大会で会おう。
『菅谷裕信さん、優勝おめでとうございます』
●これが第2回公式大会の優勝デッキだ!
不死鳥フレイ デッキ |
砂漠のサソリ |
4枚 |
炎の矢 |
3枚 |
ベビィサラマンダー |
3枚 |
赤いマント |
3枚 |
ウインドスラッシュ |
4枚 |
飛べない鳥 |
4枚 |
吹き飛ばし |
4枚 |
イーグル |
4枚 |
タイムストップ |
2枚 |
風の精霊 |
1枚 |
フレイムビート |
4枚 |
翼を持つ者の扇 |
1枚 |
玄武の御守り |
3枚 |
バジリスクの瞳 |
4枚 |
サイドボード |
報復 |
3枚 |
飛翔 |
3枚 |
大気の乱れ |
2枚 |
ウイングドラゴン |
4枚 |
翼を持つ者の扇 |
2枚 |
粉砕の矢 |
1枚 |
●第2回公式大会の結果
優勝 |
菅谷裕信(JP000128) |
フレイ |
2位 |
柏瀬禎 |
グラファリト |
3位 |
瀬戸田知樹(JP000136) |
ガルザス |
4位 |
米島隆之(JP000409) |
ドーベン |
5位 |
菅野英之(JP000190) |
アーリア |
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大竹三千博(JP000047) |
アーリア |
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坂下容堂(JP000062) |
キャロット |
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島田琴弥(JP000244) |
グラファリト |
※敬称は省略させていただいております。
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