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公式大会 イベントレポート |
『AsuraSystemTCG公式大会レポート
〜カードゲームフェスタ2001-3rd編〜』
2001年の最後を飾るカードゲーマーたちの大イベントであるカードゲームフェスタ2001-3rdは、11月10日〜11月11日の2日間にわたって行われた。
こう書けば、古くからのMTファンの皆さんは『お泊りイベント?』と思うかも知れないが、普通に日帰りのイベントである。
天候は久しぶりの雨、ただそんなものは熱い魂を持った棋士たちにとって、何ら障害にならない事はもはや周知の事実であろう。
そして、この2日間のイベントを利用して、第7回エターナルヴォイスTCG公式大会と、先月発売されたばかりの新タイトル『竜創騎兵ドラグーンTCG』の第1回公式大会が開催された。
なお、今回のレポートは熱狂的グラファリト信者の姫野里美(ひめの・さとみ)と、108人アーリア計画実行中の十六夜幻耶(いざよい・げんや)がお送りします。
●初日〜大人たちの戦場〜
雨はカードにとっては天敵。直接水に濡らさなくとも、空気中を漂う水分を含んで、妙にしっとり感があったりする。本来ならこんな日はカードなど持ち歩かず、じっと家でTVゲームでもしてるのが一般的なゲーマーの姿だと思っていたのだが…我がボス十六夜の言葉通り、AsuraSystemTCGの棋士たちにとっては、公式大会という言葉の響きの方が重かったようだ。
九州からはるばる飛行機に乗ってやって来た棋士もいれば、名古屋から車をとばしてやって来た棋士もいる。ただ、この日はイベントの参加年齢層が異様に高く、AsuraSystemTCGだけに限って言えば10代の棋士は2名だけで、他は平均20代後半という状態だった。
そう、まさしく文字通り大人たちの戦場と化したのである。
●速攻デッキの恐怖?
今回の大会方式はトーナメント戦である。
会場の開いている時間の都合上、最も効率良くスピィーディに試合を運営できる方式だ。しかも、1度でも負ければそこまでという緊張感がたまらない。カードを操る戦術、誰と当たるかの運など、どれが欠けても“その日の人”にはなれない。
そんな中、1回戦が終わった時点で気付いたのだが、今回の大会で流行っていたのが“速攻デッキ”であった。
早い段階で自分に有利な場を整え、相手の準備が整う前に殴り倒してしまおうというのである。ちなみに、このタイプのデッキはAsuraSystemTCGだけでなく、どんなTCGにおいても強力だと聞いている。
弱点はデッキの構築自体が軽めで、手札をバンバン使って行くタイプの戦法であるゆえ、防御重視のデッキに序盤の猛攻を凌がれると辛い。また、防御を余り考えていないので、攻撃力が異常に高いデッキにも押し切られる可能性があったりもする。
だが、今回はそんな敵にも見舞われず、ベスト8に残ったのはドゥール以外の全てが速攻格闘か速攻召喚獣デッキという結果となっていた。
●チョウチョ、チョウチョ
速度重視な激戦を制し、決勝戦に駒を進めたのは後藤氏の操る『スーザイドウィンドウ(自虐的な風という意味)』デッキと、草刈氏の操る標準的な風デッキである。
後藤氏は《タイムストップ》と低レベルの召喚獣ばかりを入れ、時間を稼ぎながら自分の場に召喚獣の大群を形成し、逆に草刈氏は絶妙なタワーレベルで《サンダードラゴン》や《白金の戦乙女》などの高レベル召喚獣を召喚するデッキだ。ソリッドパンチャー対ハードパンチャー…ボクシングで言えば、そんな対戦の図式であろうか?
ちなみに両氏が使っているキャラは、どちらもミューティである。
面白いのは、どう見ても時間を稼げれば有利になる草刈氏が、それに最も適したカードである《タイムストップ》を使用していない点であろう。草刈氏いわく、『反感付くんで嫌い』なのだそうだが…。
そして、一瞬の隙が敗北へと繋がるこの激戦を制したのは、先に勝利の鍵を引いた後藤氏であった。
試合後、後藤氏に勝因を尋ねたところ、『やっぱり“愛”でしょ』と返って来たのは、もはやAsuraSystemTCGにおいては当然の事…かな?
『後藤一樹(JP000079)さん、優勝おめでとうございます!!』
●2日目〜子供たちに紛れて〜
2日目は、前日と逆で子供たちのイベント参加者が多かった。
でも、相変わらずAsuraSystemTCGの棋士たちの平均年齢は高い。
そんな中、記念すべき竜創騎兵ドラグーンTCGの第1回公式大会が開催された訳だが、参加者の7割ほどが『ドラグーン乗り』なデッキを使っていたのには驚かされた。また、新しく登場した属性である“闇”のカードを使ったデッキもあるなど、前日とは全く違った試合展開が期待される。
どんなデッキが強いのか?
誰がどんな戦法を使って勝つのか?
それは、神のみぞ知るである…。
●格闘こそ最強!?
大会方式は前日と同じだが、使い慣れたエターナルヴォイスTCGのカードが一切使えない(再録されている物は可能)この大会。
非常に面白い事に、第2回戦が終わった時点で残っていたのが、全て格闘デッキという結果になっている。
しかも、その全てがドラグーンやゴーレムに騎乗する訳でなく、全く騎乗したい純粋な格闘デッキもいるのだ。
前日の魔法合戦的な大会とは対照的に、AsuraSystemTCGの楽しみの1つである『手札の駆け引き』が楽しめる大会になったのではないだろうか?
う〜ん、ビバ格闘!
●天使の名を持つゴーレム
血と汗の匂いがしてきそうな格闘戦を制し、決勝へと駒を進めたのは、菅谷名人の操る反感を覚悟で《プリンシュパリティ》に騎乗するデッキと、石田氏の操る高速でスモールドラグーンに騎乗するデッキである。
奇しくも、格闘と魔法との違いはあれ、前日のソリッドパンチャーとハードパンチャーの対戦図式が、ここでも再現されたと言えるだろう。しかも、両者ともに格闘デッキな分だけ、よりそのイメージが強い。
また、両者ともに知らないのはお互いのサイドボードの内容のみというくらい、相手のデッキ内容や戦法を知り尽くしていた。
だが、息を吐く事もできない接戦を制したのは、こっそりと愛する《不死鳥フレイ》のカードを持って来ていた菅谷名人の方だった。
試合後、菅谷名人いわく『やっぱり、本妻が見てる前では負けられませんから』だそうな…。
う〜ん、勝因はやはり愛なのだろうか?
『菅谷裕信(JP000034)さん、優勝おめでとうございます。』
●これが第7回エターナルヴォイスTCG公式大会の優勝デッキだ!
銀翼の歌い手ミューティ デッキ |
飛べない鳥 |
4枚 |
イーグル |
4枚 |
吹き飛ばし |
4枚 |
クラウドジェル |
3枚 |
ウイングドラゴン |
4枚 |
タイムストップ |
4枚 |
風の精霊 |
2枚 |
雷鳥 |
2枚 |
大気の乱れ |
2枚 |
ストーム |
2枚 |
コカトリス |
4枚 |
白金の戦乙女 |
3枚 |
墓場からの呼び声 |
3枚 |
価値あるガラクタ |
4枚 |
サイドボード |
阻害 |
4枚 |
負の壁 |
2枚 |
眠気 |
3枚 |
身代わり |
1枚 |
衝武輪 |
2枚 |
気爆掌 |
2枚 |
安らぎの魔導師アーリア |
1枚 |
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●第7回エターナルヴォイスTCG公式大会の結果
優勝 |
後藤一樹(JP000079) |
2位 |
草刈秀幸(JP000455) |
3位 |
加賀澤光(JP000034) |
4位 |
坂巻学(JP000550) |
5位 |
出口益雄(JP000664) |
●これが第1回竜創騎兵ドラグーンTCG公式大会の優勝デッキだ!
ランの国の天界人エル・ブラウン |
貴き素材が眠る地 |
4枚 |
ゴーレム工房 |
3枚 |
バジリスクの瞳 |
4枚 |
粉砕の矢 |
4枚 |
隼の短刀 |
2枚 |
フレイムエレメンタルキャノン |
1枚 |
貝殻のバックラー |
1枚 |
サルビアの指輪 |
1枚 |
魔除けの矢 |
2枚 |
勇敢な騎士の兜 |
2枚 |
ゴーレムチャリオット |
4枚 |
ミスティドラグーン |
3枚 |
プリンシュパリティ |
2枚 |
ライトブレード |
4枚 |
騙し討ち |
4枚 |
ミドルブレード |
4枚 |
ミドルピアシング |
3枚 |
魔破斬 |
2枚 |
サイドボード |
ジェトの国の王子マキシミリアン・ルイド |
1枚 |
ミスティドラグーン |
1枚 |
プリンシュパリティ |
1枚 |
スマッシュブレード |
1枚 |
ショートブロック |
4枚 |
ライトピアシング |
3枚 |
魔破斬 |
2枚 |
パーリング |
1枚 |
●第1回竜創騎兵ドラグーンTCG公式大会の結果
優勝 |
菅谷裕信(JP000034) |
2位 |
石田洋章(JP000270) |
3位 |
坂井孝(JP000121) |
4位 |
佐藤信弥(JP000824) |
5位 |
後藤一樹(JP000079) |
※敬称は省略させていただいております。 |
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