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【王領アーメル】
《地理》
  王都ウィルの西方に位置する広大な王領。東西に長く伸びるその領地は、西方へ通じる街道に貫かれている。
《産業》
  牛馬の放牧、養豚・養鶏などの畜産が盛ん。軍馬の産地でもある。
《歴史》
  かつてはフオロ分国の名家アーメル家の所領だったが、現国王の治世下で領主の実権を奪われる。代わりに統治者となった代官ラーバス・ペレンは、ルーケイの反乱における失策から失脚。代わりに反乱の拡大阻止に功績あった傭兵隊長ギーズ・ヴァムが新たな代官に任ぜられ、現在に至る。
《政情》
  アーメルの南側で領地を接する王領ルーケイには、ルーケイの反乱を引き起こした旧ルーケイ伯の遺臣達が潜伏。また、ラーバスの統治下で領地に組み込まれた領地西部は、代官への反感が根強い。領内各地で地球のテロリストと目される一派が暗躍し、さらにナーガによる騒乱が発生するなど、政情は不安定。


【ワンド子爵領】
  王領ルーケイの西に位置する子爵領。フオロ王家とトルク王家の双方と主従契約を結ぶ。領内では窯業や林業が盛ん。大河を通じた王都との交易で栄える。領地の周辺には森が多く、これらの森は木材や薪材の豊かな供給源であり、かつ良き狩猟場ともなっている。領地の西に広がる広大な森は魔獣の森と呼ばれ、危険な魔獣が住み着くが故に、その奥地は前人未踏の地となっている。

【元ベーメ領】
  謀反人ベーメ卿の領地。

【ロメル子爵領】
  現在のロメル子爵領は、かつての南ロメル。北ロメルを王領アーメルに奪われて以来、領地からの収益は激減。ロメル子爵家は困窮の最中にあるという。

【北ロメル】
  かつてのロメル子爵領は、北東から南西にかけて長く伸びる領地だった。その北半分である北ロメルは豊かな土地だったが、現在は王領アーメルに組み込まれている。

《ウィンターフォルセ事変》
  王都の門たるウィンターフォルセを陥落せんとする、謎の兵団によって引き起こされた紛争。一時は陥落の危機に瀕したウィンターフォルセも、王都とルーケイからの援軍を得て敵を殲滅。危機はここに回避された。
  ウィンターフォルセ襲撃の首謀者と目される吟遊詩人クレアは、追撃を振り切って北方に逃れ、現在はフオロ分国の北部に潜伏中と見られる。
  詳しくは冒険者ギルド内の『陥落の危機〜狂い出した歯車』『奪われた二人の軍師〜陥落危機』の報告書を参照。
  ウィンターフォルセの隣領ルーケイでは、敵兵残党の討伐戦がルーケイ軍によって引き続き行われている模様である。
尚、ルーケイ伯にはジ・アースの世界からやってきた冒険者がついている。

<諸勢力解説>

《水蛇団》
  王領ルーケイ内を東西に流れる大河を縄張りとしてきた河賊。通行料の徴収や闇市での売り上げを大きな収入源としている。河賊自らが定めた掟に従う者には仁義を通すが、通行料を誤魔化すなど掟に背いた者に対しては、船を沈める等の粗っぽい所行に出る。現在、ルーケイ伯に帰順し、臣下となる。

《竜との和平団》
  マリーネ姫のシーハリオン巡礼を機に、竜とその眷属との和平を進めよという王命が下された。その王命拝受者の元に集う冒険者達は、いつしか『竜との和平団』と呼ばれるようになった。ハーベス・ロイ子爵はその中心人物の1人。チの国の大使ヴィヴィオラ・ヴィオル子爵や、やはりチの国の学士であるサフィオリス・サフィオン卿も、チの国内でのナーガのトラブルに対処すべく、ウィルの『竜との和平団』に有形無形の支援を行っている。

《山の民》
  ウィル辺境での言い伝えによれば、山の民はいにしえの王族の末裔。遙か昔の戦乱の時代にその国を捨てて、山に移り住んだと言われている。
  その生活は極めて質素。山の獣の毛皮や薬草を塩などと交換するため、辺境の町に下りて来ることもある。物々交換には山で採れた砂金を用いることもあるが、人の手で作られた金貨や銅貨は決して受け取らない。貨幣を不浄なる物と信ずるが故である。また、山の民には酒を楽しむ文化が存在しないようだ。
  山の民はナーガ族をドラゴンの使いとして崇め、その教えを乞いにナーガの元を訪れることも珍しくはない。

<NPC紹介>

☆オーラム・バランティン
  ジ・アース出身の神聖騎士。悪代官として悪評高いレーゾ卿の領地経営を立て直したことにより、王都の近辺では何かと評判が良い。反面、策士として名を馳せる彼を警戒する冒険者も少なくない。『寵姫マリーネの宝物〜王都編』シリーズに登場。

☆シスイ男爵
  ルーケイ伯の盗賊討伐戦に助力した貴族。名門を自認するも、お家の家計は火の車。

☆レーガー・ラント
  王都の西北部に位置するラント領の元領主。開墾事業に目覚ましい手腕を発揮し、それまで未開の地に等しかったラント領を、実り豊かな土地に変えた。
  エーガン国王の統治初期には王に共鳴したが、後に王の改革が国王派貴族と反国王派貴族の争いを激化させると、早急なる改革の弊害を王に説き、これに激怒した王により貴族の身分を剥奪され、その領地を取り上げられる。現在は一族の者共々行方をくらまし、黒鳥の君の名を名乗って暗躍中と噂される。
  なお、ラント領の現代官はグーレング・ドルゴ郷。

☆マリーネ姫
エーガン国王の寵姫にして、ルーケイ伯の後見人。

☆4大代官
ルーケイの近隣に存在する4大王領の代官達。アーメルの代官ギーズ・ヴァム、南クイースの代官レーゾ・アドラ、北クイースの代官ラーベ・アドラ、ラントの代官グーレング・ドルゴを指す。巷での人気は非常に悪く、悪代官4人衆と呼ばれもする。

☆レーゾ・アドラ
王領代官。その統治する南クイースの地は、王領アーメルやシスイ領と隣り合う。


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