【I Love‥‥】6〜国境を越えよ〜
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■シリーズシナリオ
担当:本田光一
対応レベル:8〜14lv
難易度:やや難
成功報酬:6 G 47 C
参加人数:4人
サポート参加人数:-人
冒険期間:10月15日〜10月23日
リプレイ公開日:2008年10月23日
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●オープニング
●ヒスタ大陸
ヒスタ大陸には巨大な国が二つある。
一つはバの国。
ジオ・ガル王の即位してから、勢いのある強大な国だ。
豊満と言うには過ぎた体型でもあるジオ・ガル王には見目麗しい姫が居る。
父王とは似ても似つかぬ美姫に、国内外の者達はバの国の不思議として考えられているものの一つでもある。
また、ウィルの国からストーンゴーレム・バガンを製造方法と共に入手して、バの国独自のストーンゴーレム・バグナを開発していることも特筆に値するだろう。
もう一つはジェトの国。
ウォルフガング・ルイド国王旗下、精霊騎士団の精鋭を基軸に、歴史ある宗主国としての誇りを胸に、アトランティスの規範たれとある国だ。
エレメントアーマー、アミュートの開発国としても名高く、エレメントウェポンのエクセラの開発国でもあるエの国とは互いの技術交流の形でジュエルアミュートの提供も行われている。
また、若くして騎士位となったマキシミリアン・ルイド王子の将来を含めて、今後とも大国として盤石の礎を構えた国家である。
この2国はヒスタ大陸にあって、密林を隔てる形で互いに寄り添う様に、反目し合う様に国家を形成している。
そんな2国の国境がある密林地帯に、密かに潜り込んだ者達が居た。
「どうする? もう充分なお宝を戴いたと思うけどな」
「‥‥」
新参の一人が故郷への帰国を促すのに、ティールは頭を掻きながらやれやれと言った表情で口を閉ざす様に空いた手で示してみせる。
「こんなの、俺達にはあっても意味がない。そもそもカオスだの何だの、俺達のポケットには過ぎるってモンだ。適当な所でたたき売るのが良いのさ」
と、したり顔で言ってティールは仲間達と少し外れた場所に立つ黒衣の男の元に歩み寄る。
「ノイリー、今回は無駄足だったけど‥‥」
「無駄なものか‥‥仇を特定出来ただけで良い‥‥」
父親の形見を持ち去った、仇の存在をと、ノイリー・プラートは表情を変えずに呟いた。
「しかし、どうするこれ? 売っても金になるかどうかも知れない上に、今のままじゃのたれ死ぬのを待つばかりだぜ?」
軽い口調で言うと、地面を持ち上げる様に歪曲している木の根っこに腰を下ろすティール。
「‥‥そうならん様に、手は打ったのだろう?」
お見通しだとばかりに、唇の端を薄く上げるノイリーに、ティールも肩を竦めて見せた。
「厳つい野郎二人のエスコートを兼ねた、季節外れの熱帯観光ツアーに参加するって物好き者に期待するだけさ‥‥」
メイディアの、冒険者ギルドに送った依頼状。
それの有効がそろそろだった筈だと、頭の中の日めくりをめくってティールは嘯くのであった。
●冒険者ギルド
冒険者ギルドには最近には戦争に関連した依頼が多く並んでいる。
そんな中に、一つの奇妙な依頼が掲載された。
「ティールより。
友人と二人で遊びに行った場所で、茶目っ気を出したら凄く怒られました。
こちらは穏便に事を済まそうと、一応謝って逃げ出したのですが、女性は俺達のことを追ってきます。
お付き合いするとは言っていませんでしたので、非常に困っています。
どうか、私と友人を無事に女性から逃がして下さい。お仕事中に見聞きした彼女の知り合いの研究が報酬の一つです。
相手の女性は貴族の女性で、権力を用いて兵士や凶獣を操っています。
あ、そうそう。
因みにバの女性だったりしますので、要注意かも★」
「‥‥なんだ、この文書‥‥」
「特別報酬は‥‥バの兵士に煮え湯を飲ませる機会を与える事が可能って? バカにしてないか?」
「ある意味報酬だな、確かに‥‥」
「バの女性‥‥貴族階級の人物の研究が報酬?」
冒険者ギルドは、依頼者を知らない人物達の困惑で満ちていた。
目的氏はバの国とジェトの国国境。
勿論、秘密裏に向かう行動は、間違えれば即刻当局に捕まって酷い目に遭うことも考えられる。
それでも行くという酔狂な者だけが、この依頼を受けるのであろう。
●リプレイ本文
●バの国
バの国とジェトの国。
二つの大国が緩衝地帯として設けている‥‥と、言う訳ではないのだが、密林地帯に冒険者達は突入して数日が経過していた。
「もう随分になるな、ティールとシェリーを送り届けてから。今度は迎えに行く事になるのは必然といえば必然か‥‥」
「迎えに行ければ、の話ですが‥‥」
段々、現実逃避をしたくなってきているのが自分でも判るサリトリア・エリシオン(ea0479)にルメリア・アドミナル(ea8594)は万一の際の自分達だけの脱出行も計画に入れなければならなくなりつつあることを心の隅に置いていた。
「大丈夫ですよ! 何の偶然か、流れの魔術師が三人と屈強な戦士が一名、樹海に迷った先に『何・故・か』貴重な情報を持つ人物達と出会う! そうに決まってます」
「‥‥屈強な戦士とは、わしのことであるか?」
無頼の雇われ者然として、ルメリア達を護るように油断なく構えていたマグナ・アドミラル(ea4868)がイリア・アドミナル(ea2564)の前向きにして楽観的な明るい声に反応するのがやや遅れていた。
「その通りですよ!」
「‥‥」
「‥‥」
「‥‥静かに」
若いって良いなと。
イリアの前向きな姿勢と、エッヘンと胸を張ることが出来る元気の良さは他の三人にとっては眩しく見えた。だが、そんな中でルメリアが注意を促して背後に振り向いた。
「無駄に元気そうじゃないか‥‥」
「あなたもそう思いますか?」
「ティール・タウラッド‥‥久しいな。あの手配書はどうかと思ったぞ。一体、何追われるような事をして来たのだ?」
長髪の戦士は静かに林の中から姿を見せる。
ルメリアがブレスセンサーで周囲に警戒していなければ、殺気が無いだけにマグナでも気付きにくく、直ぐ背後に付かれていたかも知れない。
「レディに名前を覚えて貰えるのは嬉しいな。だが‥‥」
サリトリアに笑顔で返し、面々を見たティールは溜息を一つ。
「済まないが、かなり厳しめになると思う。詳しい話はノイリー達のところで話そう」
「判ったのである。だが‥‥他の者は、どうした? かなりの人数が居た筈であるが?」
「‥‥」
背を向けたティールに、マグナは静かに問いただす。彼の背が、余りに小さく見えたからだ。
「‥‥先に逝って待ってるよ」
「‥‥」
「‥‥判った」
押し黙るルミリアとサリトリア、そして真一文字に唇を噛んだイリアを促して、マグナはティールの後を追うのだった。
●密林を抜けて
密林を抜けて進むには難しい夜半。
だが、上空からの追跡と接敵を警戒して、月明かりを夜の灯りにして、日中とほぼ同じ移動距離を確保出来るように一同は進行していた。
「お前達を送り出してもう随分になるな」
「半年余り‥‥かな?」
細かい日にちは数えるのも面倒だと言いたげなティール。
「こちらで尽くせる手は打ってますけど‥‥」
「駄目で元々の上の依頼だ。だが、間違えばお前達の儲けだけじゃない、命も危険だと知ってて来てくれたのは正直助かる」
ここまでの移動で、日々幻影と魔法の目隠しを使用しつつ窮地を凌いできた。
イリアの手持ちにスクロールが無ければ、凶獣と正面から闘う羽目になっていたかも知れない。
「流石の我が輩も、トリケラトプス辺りとは死合ってみたいが、皆を巻き込む訳にもいかんからな」
「俺は勘弁して貰いたいな‥‥」
豪快に、しかしマグナにしては声を抑えて笑うのを見て、ティールは肩を竦めてみせる。
「エックスレイビジョンやリヴィールエネミーは有効としても‥‥効果時間が短いのが難点ですか?」
「そうですね‥‥多様な魔法を用いることが出来るのはスクロールの利点ですけれど‥‥効果時間は難点でもあるから、そこは考えようとも言えるのですけれど‥‥」
イリアとルメリアにしてみれば、トリケラトプスやヴェロキラプトルの群れを指揮するバの獣騎士団と鉢合わせになり、辛くも逃げおおせたと言うだけで幸運なのだが、許されるのであれば闘ってみたいという戦士の複雑な想いを解する気にはならない様子だった。
「リトルフライとインビジブルは危険だから‥‥利用回数は減るよね‥‥」
荷物を整理しながら、イリアはプテラノドンと接触しそうになったことを思い出す。
その背中に、蝶々のような羽根を持つ人間に似た生き物が乗っていたのをイリアは報告していたのだが、良く毒の剣で切られなかったなと盗賊達は感心したものだった。
「仲間が一人、それでやられてる‥‥斬られた跡から、鉱物毒と植物毒らしい毒が匂ったから、刃の両面に異なる毒を仕込んでるんだろうな」
「‥‥」
毒と聞いて、更に二種類の複合の毒という部分でサリトリアは渋面になる。
「今までで充分に時間は稼げたはずだ。王女様にはそろそろ諦めていただいて、こっちは逃げないとな‥‥」
「ああ‥‥」
ティールとノイリーは残った盗賊達の数を見て黙している。
始め、マグナ達と接触出来た当時には十人居た仲間が一人減り、二人が喰われ、残す所七人となっている。
バの国から持ち帰った密書は万が一を考えて偽造が得意な者が同じ物を作り、盗賊達が分散して持っている。
その内一つが、既に失われている‥‥。
「あの密書が本物であったかどうか、それは知れないというのであるな?」
「嘘は言わぬさ。俺も奴の手際を知っての上で仲間にしたのだからな」
マグナの疑問に、ノイリーは自身が持つ密書を指して告げる。彼自身は鑑定眼などに特別の能力がある訳ではなく、どちらかと言えば戦士然としているとマグナは感じていた。
「そろそろ行くか‥‥」
ティールの言葉で疲労感の色濃い盗賊達も立ち上がる。頭領はノイリーと聞いているが、敢えて彼でないティールが指揮することで統制が取れている部分もある。
「‥‥川沿いに、ウォーターダイブの案は却下されたが‥‥」
追っ手を撒きながらの逃避行で、夜間の進行時にマグナはジェトの国内を流れるだろう川面に、バとジェトの国境を見張る櫓らしき建造物が双方の国に建っているのを見て内心舌を巻いていた。
かなりの人数が居る中で、全員をウォーターダイブで潜行させて移動出来ても、水面下に揺れる影を看破されないという保証はない。
しかも、現状ではバの国側では密書の強奪に伴う警戒網が引かれているに違いない。
作戦の保留は人数を聞いたルメリアからの提案だったのだが、実際に現場を見てマグナも納得がいった。
「確かに、この人数を潜らせた上に見つからないようにするのであれば‥‥」
補助魔法も他に必要だっただろう。
特に今は、追っ手の目を恐れて光源を作らない、月の明かりを利用しての強行軍である。疲労がどうしても蓄積されていくのは火を見るよりも明らかだった。
「では、ジェト国内に潜伏して機会を待つと?」
「ああ。‥‥借りを返して貰う為にな。その為には時期を見極めなければいかん‥‥」
「‥‥国境を越えれば安全‥‥とは行かぬだろう?」
「安全とは言えない。だが、お前達程じゃない」
「?」
サリトリアの疑問に答えるノイリーに、一同が首を傾げていると、頭上を影が突っ切っていく。
「しまった。夜明けか‥‥」
視界が利き始めるのを待って、上空からの偵察に力を入れるつもりだろうと、比較的歩きやすかった場所から進路を僅かにずらして密林の中に潜り込んでいく。
「ミストフィールドで視界を封じようか?」
「待って‥‥」
イリアと共に、魔法による攻撃の前にブレスセンサーで周囲を探るルメリアが手でイリアを制して続ける。
「‥‥去っていったわ。相手がこちらに手を出しかねている間は、このまま進みましょう」
「うん」
一気にフリーズフィールドで寒冷化し足止めしようかと考えていたイリアだったが、既にその策も何度か使い、ソルフの実も使った場面もあった。この先どのくらいの道程になるのかは知れないが、不要な消費は避けておきたいのが本音だった。
「一体、どんな密書だったの? 中身は兎も角、送り主と宛先位は判るでしょう?」
流石に、ここまでの厳重な追跡には疑問符が浮かんだのか、イリアは休息の合間に尋ねてみることにした。
「んーっと。‥‥バの、三大ゴーレムニストって聞いたことがあるか?」
「いいえ。お聞かせいただけるのですね」
ルミリアが先を上手く促すのに、ティールも苦笑いで続ける。
「俺達も、こっちに潜って知った訳だが、バの国でのゴーレム制作については筆頭となる三人のゴーレムニストが存在するらしい。一人はカリ=ユガ。何でも、シルバーゴーレムだの何だのの制作に携わっているらしい」
「シルバーゴーレム‥‥」
「常に美を意識する人物らしいが、俺達が奪った密書はこの人物からもう一人の‥‥三大ゴーレムニストのもう一人に宛てられた物だ」
「それは?」
「その前に、もう一人のゴーレムニストについての説明がまだだ。順を追って話すと、三大ゴーレムニストの中で、一番情報が少ないのがその人物だ。最近、メイの国を荒らし回っていた凶悪なゴーレムの制作者だそうだ」
「何故、その人物の話を先にするのであるか?」
「残る、もう一人‥‥密書の宛て主である人物の子息が、ゴーレムの実験で廃人同様となった‥‥カリ=ユガはその点を突いて、もう一人のゴーレムニストを抱え込みに掛かったと噂されているからだ」
ノイリーはティールの話を黙して聞いている。話しても問題ないと踏んでいるからだろうが、マグナ達の表情をじっと見つめているのはまるで値踏みをしている様にも感じられた。
「その人物はウッドゴーレムの権威と言われている、ジン=ライ。三大ゴーレムニストの一人にして、今じゃ片田舎に引き込んでしまっている変人‥‥だそうだ」
肩を竦めてティールは続ける。
「俺だったら、息子を傷物にされたんだ、その落とし前は付けさせて貰うがね‥‥」
「‥‥だからこその、密書であろうな‥‥」
バの三大ゴーレムニストの名を、ジェトとバの国境で聞くことになろうとは思わずにいたマグナ達に沈黙の帳が降りる。
「細かい内容は二の次だ。この密書には、恐らくバの内情を一変出来るか、それに近い混乱に落とせる物が入ってるに違いないと踏んでいる。何しろ、カリ=ユガは他のゴーレムニストを忌み嫌っていたらしいからな。それが密書ときた‥‥」
ティールが己が持つ密書を指で弄んでから懐に入れる。それも本物かどうかは、開けてみるまでは判らない代物だ。
「それで、獣騎士やらが追いかけてくる訳か‥‥」
追手はまともに戦えば厳しい筈だと、サリトリアは納得する。
無意識にとはいえ、脱出を急いだのは僥倖だったのだろう。
「それじゃ、やっぱりいざって時には‥‥」
一気に全員にウォーターダイブをと続けるイリアにノイリーは頷いて続ける。
「俺達は元々海賊の出だ。説明を聞いた限りでは確かに助かる。だが、ジェト国内で見つかって不味いのはお前達の方が上だぞ?」
「そう言えば、あなた方は元々官憲に引き渡されれば首を撥ねられる身でしたね‥‥」
ルメリアが静かに指摘すると、ティールは頭を掻くようにして笑う。
「そう言われると身も蓋もないな‥‥でも、密入国も御法度だろ? それに、俺達は機を見てもう一度バに侵入する。その為にも、余り距離を取れないのさ」
「何を馬鹿な。もう一度、あの国に侵入するのであるか?」
マグナが怒りに似た声を発するのを、ルミリアが手で制する。
「‥‥何をやり残してきたのですか、彼の地に」
「‥‥それは、今を生き延びた時に教えよう」
「気付きましたか‥‥」
ブレスセンサーで周囲を警戒していたルミリアだけでなく、盗賊達の中にもその手に卓越した者が居たらしく、ノイリー達は素早く立ち上がると密林の中をひた走る。
「偵察の一頭であるな?」
「一撃で倒せますか?」
「‥‥任せます」
ルミリアの問いに、万一の保険であるサリトリアが盗賊達の現状を把握して告げたのに、マグナが吼えて返す。
「生と死の狭間に、我光を見いだすものである!」
左手の盾で凶獣の首を防ぎ、振り上げた一刀を叩き落としていくマグナ。
「急ぐのだ。全てを庇いきれる物ではない」
盗賊達も戦闘に加わる者も居たが、凶獣相手では膂力が違いすぎる。辛うじてノイリーとティールが耐えられそうであったが、負傷者を増やしては元も子もないと、サリトリアは撤退の指示を願うと、舌打ちをしたティールは渋々と脱出に掛かる。
「最悪、ノイリーだけでも護り切る覚悟は‥‥」
「今である!」
凶獣の息の根を止め、獣騎士とのつばぜり合いに勝ったマグナも走り出す。
「‥‥張っておきましたわ」
マグナの一戦の間に、魔法を使用してきたのを告げるとルミリアも盗賊達に続いて走る。
森林を走り、敵の追撃を振り切ったと思われる場所まで達して別れを告げる際に、ノイリーはルミリア達に静かに告げた。
「バの国に、俺の親父を殺した奴が居る。‥‥飲んだくれの親父だが、その形見までも奪った奴だ。借りを返させねばならん」
「‥‥そうですか」
サリトリア、イリアはルミリアが報酬の内であった密書の全てを開封して行くのを見守った。
「あった‥‥」
五つめの封筒の中、その密書は確かに在った。
「親愛なるジン=ライ伯へ‥‥」
ヒスタ語の読めぬ冒険者達に代わり、ノイリーが朗読する密書の内容は、果たしてカリ=ユガからジン=ライへの園遊会への出席の是非を尋ねた形の物であった。
「‥‥自分が忌み嫌う者を宴に呼ぶ、か‥‥」
場所も明確に記されてある。
「招待状を貰っちまったよな、ノイリー?」
ティールは薄く笑いながら、頭領であるノイリーに決断を迫る。
「面白いな。だが、その前にお前達とはここで別れよう」
「出来れば、また会えると良いな。結構頼りにしてるんだぜ? 金払いは悪いだろうがな、それは気にするなよな」
「同意を求められても困るであるな‥‥」
別れ際に、笑えたことが唯一の慰めだったのかも知れない。
バの国から無事に帰還出来た盗賊達の数は六名。
半数に近い数が、ヒスタ大陸の土へと帰っていったのだった。