加賀の犬鬼・四

■シリーズシナリオ


担当:いずみ風花

対応レベル:11〜lv

難易度:普通

成功報酬:8 G 65 C

参加人数:10人

サポート参加人数:2人

冒険期間:05月27日〜06月04日

リプレイ公開日:2008年06月07日

●オープニング

 犬鬼の、総兵力が知れた。
「相変わらずの、山の中という所が問題ではありますが」
 前田家家老、長連龍が、近隣の山岳の大雑把な地図を開いた。詳細な地図は無い。犬鬼が跋扈するようになってから、誰も山に入らなくなったからだ。
 鬼瓦のような顔を、ぺしりと叩き、前田綱紀は嘆息する。
「大掛かりに山狩りの兵を出すつもりであったが、京がまた‥‥の」
「平織殿と安祥神皇。如何されましょうや?」
「如何するも無い。そも、加賀は参戦する余裕が無い。避難民の受け入れだけは怠らないよう」
「は。奥村易英が指揮を取り、国境間際へと出向きました」
「易英か。では、七つ島の警戒は永福か」
「易英が居らねば、永福も冷静さを取り戻します」
 長連龍が皺深い顔に笑みを浮かべれば、綱紀は天井を仰ぐ。頑固一徹の奥村永福と、息子の奥村易英は事あるごとに仲良く喧嘩を繰り広げている。
「困った親子じゃの」
「使い所次第でございましょう。‥‥京が収まるまでに、犬鬼をなんとかしませんと、いろいろやっかいな状況になるやもしれませぬ」
「ふむ」
 京の内は、見廻組、新撰組などが睨みを効かせている。被害は無いわけでは無い。しかし、京近隣の人々は、この戦いの余波で家を焼け出されたり、鬼が見え隠れしたりなどして、居心地が悪い。もちろん、土地に留まる者も居るが、安定した土地へと流れる者も少なくない。ここ加賀にまで逃げる者は少なかったが。
「慶次郎を呼び戻すか‥‥いや、これくらいでは、戻らないだろうの」
「江戸が大層性に合ったようでございますし」
「饅頭が美味いだの、女子が綺麗だのとな」
 笑い合う綱紀と、長連龍の目は笑って居ない。江戸方面への情報収集も怠りたくは無い。そういう事である。

「難民の受け入れは囮でございます」
 京のギルドで、立花潮が冒険者を募る。
「もちろん、本当に難民は受け入れるつもりでおりますが、加賀まで逃げるものは少ないでしょう」
 加賀は、所詮遠国なのだ。
「国境際の峠近くの村をまるまるひとつ。砦に致しました」
 山際の村々は、全て海沿いの村へと避難させたという。食料など根こそぎ持って。
「手近に襲う村は、国境際の村しかもう、無いと言う事です」
 犬鬼達の斥候らしき姿を、加賀の兵達が確認している。
 春になれば、大挙して村を襲う。その目論見が崩れた犬鬼達は、苛立っている。五月に入る前に、山裾の村は一斉に避難をしたのだ。
「犬鬼のニ部族を釣り出します」
 その、殲滅をと、潮は頭を下げた。
 囮とする村には、奥村易英が配下が、村人や避難民の振りをして出入りして居るのだと。その数三十余。各々が腕に覚えがあるが、その役割上、全て歩兵だという。

 その村は、峠にあった。
 二十ほどの家が寄せ集まり、森を開いたかのような場所、その村に辿り着くには、通る道のどちらからでも、坂道を登らなくてはならない。森に潜み、山から攻めるにしろ、勾配の急な山を登る事になり、騎馬は進めない。騎馬で攻め寄せるならば、どうしても道を進まなくてはならず、道を進むのならば、村からは丸見えである。
 柵も、門も、塀も無い村だ。襲うに不都合は無い。

●今回の参加者

 ea0629 天城 烈閃(32歳・♂・志士・人間・ジャパン)
 ea2741 西中島 導仁(31歳・♂・ナイト・人間・ジャパン)
 ea2756 李 雷龍(30歳・♂・武道家・人間・華仙教大国)
 ea3075 クリムゾン・コスタクルス(27歳・♀・ファイター・人間・イスパニア王国)
 ea3190 真幌葉 京士郎(36歳・♂・ナイト・人間・ジャパン)
 ea3225 七神 斗織(26歳・♀・僧兵・人間・ジャパン)
 eb1422 ベアータ・レジーネス(30歳・♂・ウィザード・人間・フランク王国)
 eb1630 神木 祥風(32歳・♂・僧侶・人間・ジャパン)
 eb3609 鳳 翼狼(22歳・♂・武道家・ハーフエルフ・華仙教大国)
 eb5009 マキリ(23歳・♂・カムイラメトク・パラ・蝦夷)

●サポート参加者

壬生 天矢(ea0841)/ 雀尾 嵐淡(ec0843

●リプレイ本文

 李雷龍(ea2756)の連れてきた風精龍飛雷はとても目立った。これは隠密で行われた大掛かりな囮作戦である。
 空を旋回するその極彩色の大きな姿に、加賀方の侍達は微妙な顔をするが、幸い空の上である。風精龍が何故そこを飛んでいるのか、深く洞察出来る人ほどの知能のある犬鬼では無いのが救いだったかもしれない。だが、警戒はしているかもしれないだろう。
 風精龍もさして深い行動は取れない。偵察の合図を決めていなければ、確たる距離は掴めないだろう。
「攻撃の手伝いはしてもらいますから」
 戦いになったら手伝ってもらうつもりなのだと、龍は言う。立花潮が軽く目を伏せた。
 ちらりと空の風精龍を見ると、潮へと向かい、真幌葉京士郎(ea3190)が、頭を下げる。
「微妙にタイミングが合わず、色々と痛い目を見たのでな‥‥宜しく頼む」
「‥‥それでもこうして、おこし下さいました。感謝しています」
「きっちりケリをつけたかったからな」
 深々とお辞儀をする潮に、京士郎は数々の作戦の齟齬を思い出す。しかし、もうそんな事はしない。反芻する行動は、加賀に来てから痛い目を見たと思う事全てを補っているはずだ。
 ───終りにする。
 ニ部族は間違いなくこの村に向かっているのだから、必ず後顧の憂いを無くすのだと。
 その編成から、今立、坂井の区別がついている。
 クリムゾン・コスタクルス(ea3075)は、後から、潮にセブンリーグブーツを貸そうと、からりと笑った。早く決着が着いて、加賀の人が安心して生活出来ると言いと頷き。
「動き回って貰うんだ、早いに越した事は無いってね!」
「ありがとうございます。使わせて頂きます」
「じゃあ、安心して連絡係やって貰えるね!」
「‥‥はい」
 黄金の髪に陽の光りを反射しつつ、にこにこと笑う、物怖じしない鳳翼狼(eb3609)の悪意無い言葉に、奥村易英の潜む家と潮を僅かに見比べてから、潮が溜息を吐くのを見て、易英さんとは似てなかったよと、首を傾げる。それを見て、また、潮が溜息を吐いたのは見逃した。
 翼狼は村に着くとまず奥村易英や加賀の侍達に挨拶をしていた。翼狼の駆使する戦の為の工作は、易英や加賀の侍達に敬意を持って受け入れられていた。家々に潜み、戦いの間合いを計る事になる。
「配置に着きますね」
 ベアータ・レジーネス(eb1422)は、雀尾嵐淡から出かけに言われた言葉を胸に留め、今立の側に隠れて、呼吸の魔法で騎馬犬鬼を重点に探査しようと翼狼と共に坂を下る。
 今立が来る方向の坂の上には京士郎とマキリ(eb5009)が向かう。
 マキリは加賀の侍達にお願いをした作戦を、自分でも繰り返す。
 ぎりぎりまで粘り、略奪を開始しようとした時点で反撃。そうすれば、左右の森から来るとしても、あまり遠くには逃げられないはずだと。
 少し手に汗をかいているのに気が付く。数週間もかけて作り上げたという、囮の村。
 大掛かりな作戦である。
(「助かるって、言って貰えると、嬉しいもんね」)
 この国の、どの地域へも冒険者達は足を伸ばす。全てを救うことは一人では出来ないけれど、そのひとつの助け手となれればと思うのだ。加賀にも心配事が多そうで、これも何かの縁。手伝えればとマキリは思う。

「よろしく頼む。騎馬の犬鬼。不思議な事もあるものだな」
 西中島導仁(ea2741)は、坂井の犬鬼が来るという側の坂の上で待機する。
 事前に犬鬼の斥候など、加賀の侍に混じり行う。見れば、犬鬼達がやってくるのにそう間が無い。何しろ加賀までは遠い。
 実質この作戦行動をとれるのは長くても一日半といったところなのだ。
 長い道中、潮やこの依頼に関わっている仲間達から語られる話を導仁は思い出す。
 弓矢を使う犬鬼達は足が速い。通常の冒険者達よりも伸びるその足で、数に物言わせ、遠距離から毒の仕込まれた矢を射掛けられれば、歴戦のツワモノもたまったものでは無い。それがさらに騎乗する犬鬼が居るという。怒涛のように押し寄せて去られては、たまらない。それが、六部族居たという。
 同じく、坂井の犬鬼側、村で待ち伏せする天城烈閃(ea0629)がくすりと笑う。言語を使う騎馬の犬鬼が本当に居るとはと。
「加賀と言えば、珍しい野菜があり、水や米、魚など、食の質が良い地域。ペットを進化させる魔法の食材のように、上質な食べ物で知性が豊かになった、とか?」
 何故騎馬の犬鬼が言語を操るのかまでは解明されて居ない。だが、烈閃はそういう事もあるかもしれないと思いを巡らす。じき、犬鬼との戦いが始まる。これが終わったら、加賀の食材を味わってみるのも良いかもしれないと、また微笑んだ。
 七神斗織(ea3225)は、ほぅ。と溜息を吐く。加賀には個人的な思い入れがある。何よりも、民を苦しめる犬鬼を放ってはおけない。高く結わえた黒髪が、絹の束のようにしっとりと揺れた。
 加賀の侍達に丁寧に挨拶をし、坂井の犬鬼のやって来る坂の下で身を潜めるのは神木祥風(eb1630)だ。墨染めの衣がゆるゆると揺れる。
「最後の詰め‥‥誤らないようにしませんと」
 まだ、真っ白な雪の積もる山から、この戦いは始まった。
 何故犬鬼同士で争っていたのか、その根本的な疑問は残ったままだったが、ようやく終わるのだ。四方から村──囮の村を襲う犬鬼を引きつけて迎撃。
「大丈夫、あたいが作ったカモフラージュだから、絶対バレねぇよ」 
 潮にセブンリーグブーツを貸す前に、クリムゾンが走り回り、仲間を巧妙に隠して行く。犬鬼程度に見破られるような技では無い。
 準備は万端。
 仲間達は、静かに時を待つ。
『来ます』
 呼吸の魔法を発動させていたベアータが、仲間達に声を届ける。
 空を飛ぶ、風精龍の動きも慌しい。
 黒い鱗が陽の光りに照り返る。
 戦闘馬が二騎、轡を並べて四騎と五騎、村を挟む坂道へとさしかかった。
 土を蹴る蹄の音。舞い上がる埃。
 油断無く左右、そして上空を睨み据える漆黒の鱗持つ犬鬼。
 
 戦いの雄叫びが上がったのは、森側からである。
 威嚇の為か、飛んでくる犬鬼の矢が、家々に、鈍い音を立てて突き刺さる。
 それとほぼ同時に、騎馬の犬鬼達の咆哮が上がり、一気に坂を駆け上ろうと、戦闘馬を走らせる‥‥はずだったのだろう。
 だが、そこには待ち構えている冒険者と、加賀の侍達が居た。
「もうこれ以上、お前達に村を襲わせはしない‥‥真幌葉京士郎、参る!」
 日本刀桜華を引き抜き、一の太刀に力を乗せて、坂を上ろうとする犬鬼めがけて空を唸らす裂帛の刃を飛ばす。
 神木矢榊。役目を終えた神木から削りだされ、鬼に対してのダメージを深く与えるその矢を短弓早矢につがえ、放てば、びょうと空を裂き、狙い違わず犬鬼へと命中する。ぐっと唇を引き結び、マキリは慎重に、けれども素早く矢を打ち放てば、戦闘馬をクリムゾンが魔弓レッドコメットで狙い打つ。唸る二本の矢は、鈍い音を立てて、犬鬼の乗る戦闘馬へと突き刺さった。
「一気にケリをつけるよっ!」
 浮き足立った戦闘馬と騎馬の犬鬼の後列は、形勢が悪いと見るや、引き返そうと、馬首を返すが、逃走はままならない。
 富士の名水魔力を補給したベアータは、電気の罠を発動させる。戦闘馬の動きが、荒くなり、手綱を取るので精一杯になる犬鬼に、マキリとクリムゾンの矢と、京士郎の真空の刃が、次々と襲う。
「これならどうですか」
 落馬までとはいきそうにないのを見て取ると、ベアータは道の真ん中に走り込むと、暴風の魔法を発動させる。ごう。と、空気が揺るぎ、戦闘馬はことごとく犬鬼を振り落とす。事切れて、地に落ちる戦闘馬も居る。
 盾、ヨウコウで矢の攻撃が来るのならと、逃走経路を塞ぐように構えていた翼狼は、頃や良しと、走り出す。手にするのは日本刀法城寺正弘。
「トドメかなっ!」
「道の狭さが命取りさ」
 クリムゾンが笑い、瞬く間に殲滅した騎馬の犬鬼達を後に、冒険者達は接戦を繰り広げている森へと向かう。

 今立の側も、坂井の側が戦闘が始まるのと同じ頃、戦いの火蓋は切って落とされていた。
「覚悟しろ! 我こそは悪を断つ義の刃なり!」
「飛雷! ウィンドスラッシュを頼む。無理するな」
 淡く桜色を身に纏った導仁はブレイブシールドを構え、霊剣ミタマを構えて走り込む。上空からは、風精龍飛雷が雷龍の声に反応して、犬鬼めがけて風刃を飛ばせば、騎馬犬鬼達は、己の戦闘馬の手綱をとるので精一杯になる。戦闘馬を操る腕はたいしたものだ。
「なるほどな。確かにその辺りの犬鬼とは違うようだ。‥‥だが、俺達も、その辺の奴らとは超えてきた戦場の数が違う。黄泉路にて、他の犬鬼達への土産話にするがいい。閃光の射手と称された者の戦い方を」
 その異様な行軍を見て、僅かに目を細めると、烈閃が構えるソウルクラッシュボウから三本の矢が唸りを上げて騎馬犬鬼を襲う。
 どんな生き物にも、生きる意味はあるのだろう。共存共栄が出来るのならば、何も問題は起こらない。しかし、人を襲う犬鬼に、共存共栄はありえないだろう。必ず弾き返す。その為に力を振るう事は厭わない。雷龍は盾、リュートベイルを掲げながら、三本の鉤爪がついた龍叱爪を油断無く構え、犬鬼の退路を断つ。
 馬首を返し、逃げ出そうとする犬鬼へと、祥風の聖なる力が襲う。
「逃がしはしませんよ?」
「霧霞」
 大脇差一文字の鯉口を切り、腰を低く落として駆け込めば、斗織の居あい抜きが、白刃を翻して、落馬した犬鬼を襲う。
 反撃らしい反撃も出来ず、今立の犬鬼達も、その骸を晒す事になる。

 接戦だったのは森からの戦いだった。
 戸板を立てて、盾の代わりとし、弓を射る者、犬鬼に接近戦を仕掛ける者。加賀の侍達もそこそこ勇猛さを見せる。ぎりぎりまで引きつけていたのと、たいした武装も無いと鷹を括った犬鬼達が踏み込んで来る頃、騎馬の犬鬼達を殲滅した冒険者達が押し寄せる。
 左右のどちらへ向かうのかは、様子を見て回っていた潮が手をかざす。
「待たせた、今俺達も加勢する!」
 京士郎が走り込んで打ち放つのは真空の刃。
 射手はこちらも多い。何体かは、怪我をしながらも、加賀の侍達が傷つけている。
 班構成はそのままに、左右に分かれた冒険者達の遠距離攻撃が、犬鬼達を、ほぼ一撃で身動き取れなくする。
「木々の間の矢は射抜き難いですが、此処まで姿を晒せば当たるものです」
「どんどん行くよ!」
「皆様方が引きつけて下さったおかげですっ!」
「正確にねっ!」
 烈閃が、クリムゾンが、斗織が、マキリが、次々と矢を放ち。
「巻き込まないように‥‥」
 ベアータが幾つも巻物を開いて。
 波状攻撃の一波が収まる頃には、その地に立つ犬鬼は一体たりとも存在しては居なかった。

 多少、毒を受けた侍が居ないでも無かったが、長い間、犬鬼と攻防を重ねてきただけあるのか、解毒対策は十分のようだった。
「命の火が消えれば、同じ仏」
 祥風は、屍累々たるその地を眺め、手を合わせ、その骸を埋葬する事を願い出る。
 加賀の侍達も、そのままに捨て置くつもりは無かったようで、一緒に動き。
「感謝します」
 クリムゾンに、セブンリーグブーツ使用した消耗品は、潮が帰り際に手渡し、荷物になりますがと仏像を手渡し。雪降る中からの顔見知りには、話の種のひとつとしてと、もうひとつ、何かを手渡していた。
 部族としての力は弱まった。捕まえた犬鬼から引き出した情報によれば、最奥に潜むのは、戦闘能力の無い犬鬼が多いとのことだ。その殲滅は難しく無く、加賀の侍達が今頃別働隊で殲滅戦を仕掛けているとの事だった。
 終わった、終わったと、クリムゾンはひとつ伸びをする。
 助太刀になったかと導仁が笑い。何を食べていくかなと烈閃が口の端で笑う。
 敵対する力、弾き返せたかなと、雷龍が空を見上げ。斗織は、民を守れて良かったですわと懐かしそうに、満足気に頷いた。
「また会えるよね」
 無邪気な笑顔で翼狼が潮に笑いかければ、はいと、頷かれる。ベアータが顔を上げた。
「いい天気です」
「終わったのかな」
 マキリがぽつりと呟いた。
「どっちも、どっちもってな」
 やれやれといった風に、京士郎も辺りを見回した。
 数ヶ月に渡り、加賀の山際を歩き回った。もう、木々は芽に鮮やかな緑を纏い。陽射しは明るく。どんよりと雲が広がり、薄い紗がかかったかのような、灰色を帯びた空は、今は真っ青に晴れ上がり。
 帰りましょうかと、祥風の穏やかな笑顔が仲間達を振り返った。
 ひばりの高い声が何時の間にか山から聞こえて来ていた。

 加賀の犬鬼。
 騎馬部族殲滅終了。