踊る猫耳巫女3
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■シリーズシナリオ
担当:凪
対応レベル:1〜5lv
難易度:やや難
成功報酬:1 G 75 C
参加人数:10人
サポート参加人数:-人
冒険期間:12月14日〜12月22日
リプレイ公開日:2004年12月23日
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●オープニング
●猫耳!! 猫耳モード!!
江戸から北東に3日ほど。小さなお山がありまして。猫神様を祭っている祠が有りました。
お山は猫神様に守られている‥‥と、地元の村々の人は、そう口を揃えて言います。
山は村人達に沢山の幸を与えてくれます。木の実、魚、キノコ、薪、そして‥‥。
山の麓には猫神様を信仰する小さな神社が存在しました。そして、そこには一人の美しい巫女が存在しました。
彼女の名は五月(さつき)。猫神様を信仰する猫耳巫女です。
猫神様の声を聞くことが出来る唯一の存在です。
今日も今日とて五月さんは神社で飼っている黒猫のミーコちゃんと御神酒を飲んでほろ酔い気分で猫耳音頭を踊っています。神様から御神託が下るのを待っているのです。
黒猫のミーコちゃんも腰ミノと猫サイズの褌を付けてフリフリ踊っています。
これだけでも村の名物に成るんじゃないかと言うくらいの一芸です。
「猫耳♪ 猫耳モ〜ド♪ 猫耳音頭♪」
御山は雪で白んでいるけど、彼らはお酒を飲んで陽気にぽかぽか。
真っ赤に袴に扇子片手にほろ酔いで踊る巫女様。
そんな一晩の神楽舞(?)の後に静かに巫女様は御神託を村の長老達に卸す。
コレが彼女のお仕事であり、日常なのだ、決してうらやましがっては行けない。
「御神託が下りました〜。」
巫女様はそう言って長老様に言いました。
「猫神様は美味しいお鍋が食べたいと言っています。そう言う訳で美味しいお鍋大会を開きましょう」
猫神様の御神託は絶対です。村のみんなも快くそれに従ってくれました。
「お鍋大会の参加者は各員1つづつ鍋料理を持ってくる事。一番美味しかったお鍋を持ってきた人にはご褒美がでます。」
そう言って村の長老は美味しい地酒を用意して参加者をお待ちしております
●リプレイ本文
●楽しいお鍋大会。
「美味しいお鍋が食べたいな〜♪ いろんなお鍋が食べたいな〜♪」
踊る猫耳巫女と黒猫のみーこちゃんが踊る満月のお鍋大会。お鍋を用意してくれたのは総勢10名の参加者達。審査員は猫耳巫女。それに猫のみーこちゃん。ちなみにみーこちゃんは猫舌なので良くさまして食べます。決して熱いお鍋で虐めてる訳では有りません。
「それでは、エントリーナンバー1番。魅意亞伽徒(ea3164)さんの鶏の水炊き」
呼ばれて飛び出て魅意亞伽徒がお鍋を用意する。
「さぁ食べてみてよ」
醤油ベースで葱、大根、白菜、鶏が良く煮込まれているお鍋。醤油の染みた大根をハフハフとお口に運ぶ猫耳巫女様。横の徳利で銘酒をくいっと飲みお酒をお鍋を楽しんでいる。
一通りに箸を付けた後にお鍋は参加者みんなでつつくことに成った。
「ダシが上手く出てないけど結構美味しい」
「煮干しでダシを取ればよりいっそう美味しいかも」
「いや、かつお節でダシを取るべきだ」
意見は様々ですが皆さん美味しく頂きました。
猫のみーこちゃんもハフハフしながら大根を一つ頂きました。
「それでは、エントリーナンバー2番。伊東登志樹(ea4301)さんのおでん」
伊東登志樹が用意したのはこんにゃくとはんぺんがたっぷり入ったおでんである。
「さぁ食べてみてくれ」
現在のこんにゃくやはんぺんとは違い、棒に練り物として巻き付けてあるような、ちくわを棒に指したような、言うなればキリタンポ型のはんぺんとこんにゃくが入ったおでんである。練り物主体では良くあるタイプだ。
「それではいただきまーす。」
熱々の大根、こんにゃく芋から作ったこんにゃく、ほくほくの里芋、じんわりと焼豆腐、鶏もも骨付き肉、魚のつみれ、矮鶏の卵、昆布。どれもじんわりと味が染みていて美味しい。
「昆布でダシを取ってますねぇ。私は関東系のかつお節でのダシの方が好きかな」
「お肉を煮込んでるからつゆが濁ってますねぇ。でもコレはコレで美味しいと思います」
各々が意見を述べる。巫女さまもハフハフとおでんをついばむ。そして酒を飲む。
猫のみーこちゃんもハフハフしながらお肉をついばんでいる。
「あの〜実は巫女服を持ってきたので‥‥ファルマさん着てください。」
鍋勝負には関係ないが、突然血走った目で巫女服を差し出す伊東。フィルマはその勢いに負けてハイと言ってしまった。
「それでは、エントリーナンバー3番。ファルマ・ウーイック(ea5875)さんの石狩鍋」
ファルマ・ウーイックが用意したのは鍋の中に石を入れて料理する石狩鍋である。
白菜、昆布、人参、大根、春菊、長ねぎが醤油ベースでほどよく煮込まれている。
大きな鉄鍋に入った具が投げ込まれた熱い石で加熱して料理になったのである。
「おぉ、ファンタスティックな日本の伝統的お鍋ですねぇ」
立て続けに3作似たような料理が続いているが、皆ハフハフと料理を平らげていく。
「はーいここで巫女さまから振舞酒ですよぉぉ」
参加者10人全員に巫女様がお酌をして回る。ファルマも一緒にお酌をしてまわる。
猫耳巫女とエルフ耳巫女の出血大サービスである。
「それでは、エントリーナンバー4番。沖鷹又三郎(ea5927)さんの蟹鍋」
野菜やきのこがグツグツ煮込まれた味噌ベースのお鍋の中に大きくドーンと入った一杯の蟹。そう蟹さんがどどーんと入った蟹鍋である。
「さぁ食するでござる」
沖鷹又三郎が用意した蟹鍋をぱくぱく食べる巫女さま。無言で蟹を頬張っている。
猫のみーこちゃんもハフハフしながら蟹を食べている。
「醤油ベースが続いたから、味噌ベースのお鍋は新鮮だね。蟹も美味しいし」
そう言ってお酒を片手に蟹を頬張る巫女さま。一同も蟹鍋をつつきまくっている。
「それでは、エントリーナンバー5番。小坂部太吾(ea6354)さんのシシ鍋」
志士の作るシシ鍋。今回のエントリーはまさにそこに有った。
小坂部太吾が用意したのは猪のお肉が良く煮えたお鍋である。
「お肉お肉。むぐむぐ。良く煮えていておいしいよ」
半ばしゃぶしゃぶの様な感じでだし汁でシシ肉を潜らせて食べる。
残念な事に野菜が無いがそれでも十分美味しく頂いている。
「ごちそうさま。美味しかった。もうおなかいっぱい」
巫女様がパンパンっとおなかを叩いて満足そうにしている。お酒もダイブ入っているらしい。
「チョット待つですぴょん。審査はまだ半分しか終わってないですぴょん」
ラヴィ・クレセント(ea6656)が満足そうに横たわっている猫耳巫女を起こす。
「がんばって食べるですぴょん。全部食べないと審査出来ないですぴょん」
ラヴィの言葉にフラフラの巫女様はガッツポーズを取る。
「でもその前にすこし休ませてー そうだ。巫女服貸してあげるから、ラヴィちゃんも巫女姿でファルマさんと一緒に踊ってて〜♪ 私も踊るから〜♪」
訳の分からない注文が出たら、取りあえずラヴィ・クレセントとファルマ・ウーイックそれに猫耳巫女様の三人で踊りを踊ることに成った。
ラヴィは一人で着替えられないっと言ったら
「じゃ私が着せてあげる」
っと目をうつろに猫耳巫女様がラヴィに巫女服を着せてくれた。
っと言うよりも突然ラヴィを全裸にしていそいそと服を着せ始めたのである。
予想だにしない巫女様の生着替えに一同チョット鼻血を出しながら鍋をつついてお酒を飲んで堪能していた。なんだか忘年会とか新年会のノリに近そうだ。
猫耳、ウサギミミ、エルフ耳の巫女さまがお囃子に乗って踊り出す。太鼓の音も軽やかに笛の音も賑やかに、どんどんひゃらり、どんひゃらり。
「さて、それでは、エントリーナンバー6番。海上飛沫(ea6356)さんの鱈鍋」
気を取り直して、海上飛沫さんの作品は味噌ベースの鱈鍋である。
踊りを踊ってすっかりおなかも減った面々は喜んでそれをつつき始める。
何故か鱈の切り身と鱈のすり身が入った特性鱈鍋に成っている。
「維新組がんばってます。でも、誰も料理の心得が無いのが敗北的です」
そんなこんなで鱈鍋が美味しく召し上がられていく。
「続いては、エントリーナンバー7番。郷地馬子(ea6357)さんのちゃんこ鍋」
郷地馬子が用意したのは具材がみんなつみれ状態のちゃんこ鍋であった。
「さぁウチの料理を食べてみるだべ」
一同ハムハムとちゃんこ鍋を頬張る。っが今ひとつ評価は低い。
「ん〜惜しい。もうチョットなんだけどねぇ」
維新組ここでもポイントを下げている。
「続いては、エントリーナンバー8番。凪風風小生(ea6358)さんのうどん鍋」
凪風風小生が用意したうどんはつるつるのうどんではなく、うどんの固まりが玉になっているすいとんの様なうどん鍋である。山菜と一緒になってとてもほどよく煮詰まっている。
「ココに来て、腹持ちの良いのがきたにゃー」
猫耳巫女様。地金が出て猫言葉で猫耳モード。にゃんにゃか言いながら鍋をつついている。
「さて、次は、エントリーナンバー9番。黒部幽寡(ea6359)さんの湯豆腐鍋
こってりした物の後にあっさりと湯豆腐。鯛や海老、蟹で出しを取ったお鍋にお豆腐が浮かんでいる。ハムハムしながらそれを頬張る猫耳巫女。
「みーこちゃんは良くさましてから食べるんですよ〜?」
酒飲んで、鍋喰って、踊って、さらに酒飲んで、鍋喰って、踊って、完全にろれつが回ってない巫女さま。かなり着崩した感じになっていて色っぽい。
「最後に、エントリーナンバー10番。ラヴィ・クレセントさんのエジプト風鳩鍋」
鳩は山鳩と使った鳩鍋。キジ等と同様に山鳩も臭みを抜けば美味しい食材である。
ニンニクを使って臭みを消し、ゴマであえたそれは鍋と言うよりは地中海料理?
「うん。コレは今まで食べたことの無い味だね。でも美味しい」
そう言ってモグモグ頬張る猫耳巫女さま。
「おいしいですかぴょん。私も嬉しいですぴょん」
ラヴィ・クレセントもお酒が回っておりすっかり着崩してはだけている。
3人の巫女が心地よく踊って鍋パーティーは閉幕‥‥っと思いきや‥‥
「ちょっとまったー我ら維新組の合体作。うけてみよー」
そう言って維新組が作ったシシ鍋、鱈鍋、ちゃんこ鍋、うどん鍋、が合体した究極の鍋が登場した。
「では味見を‥‥。‥‥‥‥えと、ダシが全部混じってるぞ?」
究極の盲点。みそ味、醤油味、塩味が混じってとんでも無い味に成っていた。
「さて、それでは今回の鍋パーティーの結果発表。審査委員長の猫のみーこちゃんどうぞ!!」
猫耳巫女様がポンと背中を押すと、猫のみーこちゃんはとことこと歩いた後に、蟹の前に止まった。
「はい、では、蟹鍋を作ってくれた沖鷹又三郎さんには猫耳巫女さまから祝福のキッスと、商品の珍酒「化け猫冥利」が3升送られます。おめでとー
祭囃子も軽やかに、こうして第一回鍋パーティーは見事に終了した。
果たして次回はあるのだろうか? それは猫耳様の言うとおり?
どっとはらい。