魔法少女は振り向かない。7
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■シリーズシナリオ
担当:凪
対応レベル:フリーlv
難易度:やや難
成功報酬:0 G 85 C
参加人数:5人
サポート参加人数:3人
冒険期間:01月31日〜02月06日
リプレイ公開日:2006年02月08日
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●オープニング
●魔法少女は振り向かない。7
とある所に一人の魔法少女に憧れる女の子がおりました。
彼女の名前はシーマ・グリューネワルト、親しい友人からは由美(ゆみ)ちゃんと呼びます。それは彼女の本名が葉月由美(はづき ゆみ)だからです。
彼女はとある志士の家に生まれました。彼女の家には嫡男がおらず、女性では有りますが、彼女は家を継ぐことが定められておりました。
厳格なお父様から剣術と精霊魔術、それに武芸や学問を教わる毎日ですが、それでも魔法少女に成りたいという夢は捨てきれず、日々魔法少女に憧れていました。
ある日を境に、彼女は魔法少女に成るために家をでて、この江戸近郊で見聞を広めていた。(本当はチョット違うけど)
●新たなる旅立ち
彼女に一通の手紙がやってきました。
お正月だし、一度家に帰ってこいというお手紙です。
流石にコレを断ると仕送りを止められてしまうかも知れません。
しかし、家に帰れば、またしばらくは旅に出られないでしょう。
そんな気持ちを整理するために、江戸でお世話に成ったみんなと新年会を迎えることにしました。
っと言うわけで、江戸での新年会を開きたいと思います。
一緒に宴会を盛り上げてくれる人を募集します。
●リプレイ本文
●魔法少女は振り向かない。7
江戸から半日ほど離れた小さな温泉宿にてその日の新年会は執り行われた。
今回の料理のメインは熊肉。
熊鍋に熊シャブシャブ。熊スキヤキ。熊の刺身。熊の手などが豪華に用意されている。
単純に冒険者が熊を倒したので安く払い下げて貰ってきただけなのだが。
温泉に浸かって、舟盛りを温泉に浮かべて料理を食べる。
普通舟盛りは刺身やら海の幸を盛りだくさんにするのだが
今回は熊満載でお送りしております。
「雪が降って凄く寒いし、こうして温泉ポカポカでご飯やお酒を楽しむのも良いよね?」
シーマ・グリューネワルトがそう言って温泉の中でぬくぬくしながらお銚子を頂いている。
まだ年が年なので殆どお酒は飲めないのだが、お正月と言う事もあって、嗜む程度に頂いている。
そんな彼女にイレイズ・アーレイノース(ea5934)からのプレゼント。
還暦の様な謎の赤い服と白い髭に身をつつみ、彼女に魔法少女の枝とウィッチハット+1をプレゼント。
シーマは夢にまで見た杖と帽子が手に入ってご満悦である。
「ありがとう。謎のおじぃちゃん。一緒にお風呂に入ろう。一緒に一緒に」
可愛い女の子に全裸で誘われては断ることが出来ず。
白いおひげの謎のおじぃちゃんも一緒にお風呂に入って料理を食べることにする。
「シーマさん、貴方へ之を授かって来ました、受け取って下さい。貴方の、成長と新たな未来に祝福を、そして再会への希望を贈ります」
謎の老人の言葉に、シーマはイレイズ・アーレイノースをギュッと抱きしめ、ほおずりして喜んでいる。
「けひゃひゃひゃ、我が輩のことは『ドクター』と呼びたまえ〜」
トマス・ウェスト(ea8714)がそう言って熊のスキヤキに箸をつける。
十分な赤身の部分を使ったスキヤキであり、七輪の上で弱火でじっくりと肉を温めている。
「まぁ一杯のみなされ」
詩酒「オーズレーリル」を与えられご満悦のシーマ。
神哭月凛(eb1987)が料理を取ってシーマの口に運んでやると、シーマは喜んでそれを口にした。
料理の合間にちょろちょろとお酒を口にするシーマ。
「シーマさん、あけましておめでとうございます。ご実家へ戻られるそうですね。ご実家の方々もシーマさんの修行の成果が見たいのでしょう。幾多の妖魔を倒し人々を助けて経験を積んだ立派な魔法少女となられたシーマさんを見てご両親もさぞお喜びになるでしょう。‥‥ですが、まだシーマさんの理想とされる立派な魔法少女への道は半ばかと思います。これからも魔法少女の修行を頑張って下さいね」
彼女の言葉にシーマが首を縦に振る。
「私は今日から魔法少女見習いから、魔法少女を名乗ろうと思うの。でもそれは駆け出しの魔法少女って事。もっと腕を磨いて、魔法少女のナンバーワンに成るために、もっともっと勉強してがんばろうと思うの。京都に帰るのはしばらくの間。また春が来たら帰ってきたいとおもってるの」
そう言ってシーマはにっこりほほえんだ。
「そうそう、お酒を未成年に飲ませるのはいけませんよ。シーマさんも飲まないように気をつけましょうね。」
神哭月 凛の言葉に、シーマは元気にうなずいた。
‥‥でも、飲んでる。
飛麗華(eb2545)がシーマとの想い出話に花を咲かせる。
みんなで巨大ネズミを倒した話だ。
「懐かしいよね〜。あのときはポトフが‥‥ポトフ?」
そう言われてこそこそしていた結城夕貴(ea9916)が作り笑いを浮かべる。
一応彼はシーマの前では女性と言う事になっているが、温泉の中であるから、いつばれるか分からない。冷や冷やしながら角に隠れていた所である。
「こっちに来て一緒に食べようよ。料理いっぱいあるよ〜」
そう言ってシーマがジャバジャバと結城夕貴に近付いてくる。
女性であると信じている彼なので、動作が無防備だ。
少しふくらみかけの彼女の胸が結城夕貴の目の中に飛び込んでくる。
「男っていうものは可愛い女の子に弱いから、身なりを整えてちょっと艶を見せて迫ればイチコロさ♪」
しどろもどろに、突然脈絡の無い話をする結城夕貴。
「? 今日は男の子はトマス・ウェストウエストさんだけだよぉ?」
おじぃちゃんは男の子に入らないのか、すっかりイレイズ・アーレイノースに懐く様にしているシーマ・グリューネワルト。
彼もすっかり孫を持った気分に浸っている。
「はにゃ〜なんだか少し酔っちゃったみたい」
そう言ってポトフの背中にぺったりとくっつくシーマ。
背中に押しつけられた胸の感触にドキドキする結城夕貴
「シーマ、良いこと教えてやろうか」
そういってトマス・ウェストがコアギュレイトで結城夕貴の動きをとめる。
「実はポトフくんは‥‥男の子だったんです!」
身体が固められ身動きの取れない結城夕貴を、後ろから押さえつけるようにして、お湯から身体を出してみせるトマス・ウェスト
勢いよく引っ張りあげ、ポトフ君のおへその下までがお湯の上に露出する。
あまりのことに言葉を失ったシーマが、ポトフの胸を優しくなで回す。
身動きが取れないポトフ。気持ちいいやらくすぐったいやらな感覚が彼を襲う。
そして、彼女の両手は、そのままおへその下の、男の子の部分へと移動していく。
それをマジマジと見つめるシーマ・グリューネワルト。
まるでダマされて居るんじゃないかという状況と、目の前の現実との間で戦いながら、ポトフ君のおへその下を優しくなで回す。
彼女にとって、その事実は衝撃的だったのであろう。
しばらく彼女は無言でそれをなで回し続けた。