新・謎の温泉教団の温泉宿2

■シリーズシナリオ


担当:

対応レベル:フリーlv

難易度:やや難

成功報酬:0 G 84 C

参加人数:8人

サポート参加人数:2人

冒険期間:04月30日〜05月08日

リプレイ公開日:2006年05月11日

●オープニング

●新・謎の温泉教団の温泉宿2
 温泉が好きかい?
 温泉が大好きかい?
 温泉に入っていると幸せかい?

 ここに一つのカルト(宗教的な愛好者による熱狂的)な集団がある。
 その名を『謎の温泉教団』という

 謎の温泉教団は、八百万の神を信仰する宗教団体である。
 温泉には神が宿り住んでおり、温泉に入ることが神様の恩恵を授かることを教義としている団体である。
 温泉に入るための礼儀作法には厳しいが、それ以外はおおむねざっくばらんである。
 彼らは温泉寺に住み、檀家の者達おも温泉へといざなう。
 温泉寺の裏はもちろん露天温泉である。温泉に入り身体を癒し、心を癒し、平和に生きていこうと言うのが彼らの考え方である。
 現在露天風呂(岩風呂)を掘り広げ、沢山の信者やお客さんに対応するために増築している。

 石灯籠の明かりの中でのんびりと温泉に入るのが彼ら流のやり方だ。
 温泉脇には屋台が数軒並んでいる。甘酒や蜜柑酒、よく冷えた瓜、馬肉のすき焼きや新鮮な果物なども売られている。

 春の味覚の美味しい桜餅を看板に、甘酒を片手に塩煎餅を楽しむ人達、近江名物のソバ粉で作ったソバ団子に甘美の声を上げる者達、鯨肉のステーキ丼を笑顔で頬張る人達。近江自慢の近江牛の鋤焼きを頬張り、満面の笑みをあげる物達、謎の温泉教団の温泉宿は温泉を楽しみながら竹のせせらぎと食欲を満喫する人達でいっぱいであった。
 無論温泉と女体を楽しむ者達も多い。
 うら若き乙女によるマッサージのサービスを堪能することも出来るサービスも好評をきしている。

 近江の御家老浅井長政様のお言葉を受け、近隣の村人達の憩いの場と成る温泉街を作るために、日夜奮闘している。

 梅の花も咲き、桜の花も咲き、近江にも遅れて花見のシーズがやってきました。

 温泉に入っていっぱい引っかけながら桜を楽しむ。風情が有って良いじゃないですか。
 っと言うわけでそんな謎の温泉教団の温泉をお客さんにPRして沢山お客さんを呼んで欲しいと言うのが今回の依頼。

 温泉にお料理、可愛い娘さんなどをアピールして、お客様獲得に貢献してください。

●今回の参加者

 ea0299 鳳 刹那(36歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea0547 野村 小鳥(27歳・♀・武道家・人間・華仙教大国)
 ea5209 神山 明人(39歳・♂・忍者・人間・ジャパン)
 ea5322 尾花 満(37歳・♂・ナイト・人間・ジャパン)
 ea6557 フレイア・ヴォルフ(34歳・♀・レンジャー・人間・イギリス王国)
 ea7487 ガイン・ハイリロード(30歳・♂・ナイト・人間・イギリス王国)
 ea8189 エルザ・ヴァリアント(19歳・♀・ウィザード・エルフ・イギリス王国)
 eb0494 高町 恭華(30歳・♀・浪人・人間・ジャパン)

●サポート参加者

ユーリユーラス・リグリット(ea3071)/ 鹿角 椛(ea6333

●リプレイ本文

●新・謎の温泉教団の温泉宿2

 5月。近江にも若草が薫季節。
 北近江の北のど真ん中にある謎の温泉教団の宿もやっと雪が解けて梅や桜が見頃である。

 ここで温泉での企画会議が行われていた。
 みんなで温泉に入って、実際にお茶を飲みながらの企画会議である。
 現場を見て現場を経験するところで良い所、悪いところを見ることが出来るのである。

 露天風呂は広く、源泉から湯を引いている為かけ流しのお湯。
 引き込み手は湯が熱く、下手はやや温め。入る場所で温度が違う露天風呂。
 中央に島があり、島に上がって休むことも出来る。

 現在屋台で買える看板料理はクジラ丼と近江牛のステーキ。
 それに甘酒である。
 大きな杯で甘酒を受けながら、鳳刹那(ea0299)がゆっくりと彩花に語りかける。
 鳳刹那はもちろん全裸で湯に浸かっている。
 彩花は屋台で筆を走らせている。
「彩花さん‥‥女体盛りとかどうでしょう?」
 鳳刹那がそう言って彩花に質問する。
「女体盛りはお刺身とか限定の盛りつけ、煮物や焼き物には不向きかのよねぇ‥‥」
 彩花がそう言って少し首をかしげる。
 これから手の込んだ料理を作っていくので有ればなまものだけというわけにはいかない。
 屋台に女性を寝かせておくのもどうかと思うし。

 料理。ソコに視点を置いた者がもう一人。尾花満(ea5322)である。
 女性向き料理と言う事で野菜を使ったヘルシーな食材を集めてみる。
 っが、一般家庭で食べられているのは野菜を中心にした料理と魚が基本である。
 故に豪華な料理‥‥っと言う面から離れてしまうところに問題がある。
 シジミのみそ汁などと特産物を生かした物は好評で、それ故に味がある。
 後は酒の肴と言う部分に直面するわけだが‥‥はてさて、いかなる物になるのやら。

 ガイン・ハイリロード(ea7487)がショービジネスである。
 料理、マッサージの他に、目で見て楽しむショーがあるのも良い物だと言うのだ。
「そうねぇ今までは竹林や松。庭木を愛でる事を楽しみにしている人も居たけど、派手なショーってのは無かったわねぇ。誰に脱いで貰おうかしら」
 既に怪しい路線で話が進んでいく中でエルザ・ヴァリアント(ea8189)が彼女の目線の中に止まった。

「じゃ早速だけど、コレに着替えて貰おうかしら」
 渡されたのはスケスケの羽衣である。
 薄絹で出来た物で素材は過去にタンキニ風着物を作ったときの物と同様だ。
 コレを来て、露天風呂の中央の浮島で音楽に合わせて踊れと言う事である。
 なんともご無体なお話である。
「疲れたら温泉に入って回りの人と交代してちょうだいな」
 そう言って扇子を手渡す彩花。
 扇子を両手に握って踊りを踊るエルザ・ヴァリアント。

 野村小鳥(ea0547)がそんな中マッサージをサービスを行っていた。
 早くマッサージを技術を身につけて、若手に教える指導員に成るためだ。
 彩花にマットに横になって貰い一生懸命にご奉仕する。
「ん‥‥ソコはもう少し力を入れた方が‥‥そうそう、後は太ももの内側とか‥‥そう。そこを親指で押し込むように‥‥」
 言われるままにご奉仕する野村小鳥。
「うん、それじゃ今夜からお客様を相手にしてもらおうかしら、でもここはもう少しこうした方が気持ちいいわよ〜?」
 そう言って小鳥の胸の中に手を滑り込ませる彩花。
 小鳥が黄色い悲鳴を上げる。
 数分後に落ちるまで、彼女は甘美な悲鳴を上げつづける。

 料理を作れば、運ぶ物が居ても良いかも知れない。フレイア・ヴォルフ(ea6557)がそう言って料理を運ぶ仕事を率先して受けることにした。
 基本的に露天風呂の回りの屋台は温泉に浸かりながら摘むおつまみである。
 夕食やらちゃんとした料理はお座敷の中で食べるものである。
 そんなこととはつゆしらず。
 超ミニの薄絹でスケスケの巫女服に身を包み、料理運びをするフレイア・ヴォルフ。
 食事と一緒に香木を各部屋に焚いてサービスも忘れない。
 ドタバタとあちこちの部屋を走り回っている。
 有る意味目の保養係りに抜擢されているような扱いである。

「みんながんばるねぇ」
 神山明人(ea5209)はそんな彼らを尻目に、ぞうきんがけや薪割りなどの雑務をこなす。
 雪下ろしが終わった屋根の修理なども彼のお仕事だ。
 彼には接客よりこれらの仕事の方が向いているのだろう。
 そして彼自身もそれを十分に理解している。
「お茶‥‥入りましたよ?」
 見覚えのある仲居さんがハシゴを昇って屋根の上に上がってくる。
 そう言えば女将さん以外にも20人ほどの教団員が仕事をしているが、名前までは聞いたことがない。名乗るまでは言うことで流していて部分も多い。
「私たちは教団の影、名もなく、個性もなく、教団の為に働くのでございます」
 何かを察したのか、彼女はそう言ってにっこり微笑んだ。

 お茶を入れ、接客も終わって一服。
 今回はそこそこ良い妙案が2つ上がっていた。
 ショーを開くというのはイベントとしてすばらしいと言う方向に成った。
 もう一つは送迎の馬車という話である。
 残念ながら途中に長い石段が有るため馬車での送迎と言うのは不可能である。
 しかし、案としては良かった。
 そこで籠を使っての送迎を始めることにした。

 夕闇が染まる家路を急ぐ黄昏の刻。
 湯船に浮かんだ花びらを一人掃除する一人の女性の姿が有った。
 高町恭華(eb0494)である。
 湯に浸かるときは全裸。
 その教えを守って、一糸まとわぬ姿でざるを持ち、梅や桜やの花びらを拾っている。
 はたから見たらもの凄く色っぽい姿であろう。
 彼女は人目に付かぬように、日没からその作業を行っていた。
「ご熱心ね。そんな雑用は他の物にやらせても良いのに」
 静かに笑みを浮かべて近寄るのは彩花。
 そんな彩花の前で少し頬を赤らめる高町恭華。
「少し休みましょう? お酒も持ってきたら」
 そう言って彩花が着物を脱いで湯に入る。
 徳利を一つ高町恭華に手渡す。
「あの‥‥みんなは?」
 恭華の質問に彩花がクスリと笑う。
「みんなはまだ来ないわ、私と2人きりはいや?」
 そう言って彩花は恭華の身体へと手を伸ばす。
「そんなイヤだなんて‥‥」
 唇と唇が重なり合い、彩花のマッサージが恭華を襲う。

‥‥30分ほどが過ぎる‥‥。

「あれ? 恭華さん先に来てたんですか〜?」
 小鳥達が温泉に来る頃には、すっかり出来上がり、身体が柔らかくほぐされている高町恭華の姿があった。