新撰組三番隊 番外編3−5
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■シリーズシナリオ
担当:凪
対応レベル:フリーlv
難易度:難しい
成功報酬:0 G 78 C
参加人数:6人
サポート参加人数:-人
冒険期間:04月15日〜04月20日
リプレイ公開日:2007年04月23日
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●オープニング
●新撰組三番隊 番外編3−5
「組長! 花見に行きましょう!」
突然現れたのは小春。昼寝をする斉藤一の上にまたがる様に馬乗りに成っている。
「女の子がそう言う事しちゃいけません」
軽く制される小春。
「花見も良いが新撰組に三番隊に実力者が欲しい。敵は強面揃いだ。出来れば強い奴が欲しい。なんとかならんもんかな」
斉藤一の言葉に小春が閃く
「武芸大会なんてどうでしょう? 花見と武芸大会と温泉と隊士募集を一度にやれば問題無しです」
無理が有りそうな取り合わせを一気に纏めて話す小春。
「よし、なら新撰組隊士募集、温泉宿で桜を愛でながら正規隊員募集‥‥っと言うことで良いかな?」
斉藤の言葉に小春もうなずく。
そんなわけで新撰組三番隊隊士募集の話は冒険者ギルドに依頼される事と成った。
ちなみに花見会場は謎の温泉教団の温泉宿と言うことになる。
今回の募集は実力者とそれとは別に新撰組三番隊の力になりたい人募集である。
上手く帳尻が合えば、仮隊士として抜擢されることになる。
新撰組三番隊に骨を埋めたいと言う奇特な人大募集である。
●リプレイ本文
●新撰組三番隊 番外編3−5
その日は朝から晴れ模様。
今日も元気に日本晴れ。
「晴れてよかったですね。斉藤さん」
連日の書類整理でちょっとお疲れ気味の斉藤と相変わらず元気満載の小春。
そして5人の冒険者はその日花見と温泉のために、温泉教団の温泉宿に足を運んでいた。
「小春、達者だったか? 斉藤さんに変なことされてないだろうな‥‥」
氷雨鳳(ea1057)が小春に訪ねる。
「うん。元気だよ〜。変な事ってどんなこと?」
小春の言葉で一瞬の沈黙が走る。
「子供は知らなくて良いことだ‥‥気にするな」
斉藤の言葉に合点のいかない小春。
「久しぶりだな‥‥斉藤さん、小春。今回は宴会好きな組長の代わりに盛り上げにきたぞ」
氷雨鳳は10番隊出身である。宴会は10番隊のお家芸なのであろうか
「そいつはご苦労なこった。3番隊も宴会は得意分野だ。ゆっくり楽しんでいってくれ」
新隊士(仮隊士)募集の為の宴会だと言う事を半分忘れかけている面々。
早速宿に着くと浴衣に着替えて桜を愛でる。
まだ雪が残っているので、雪見酒と花見酒を一緒に楽しめると言ったもんだ。
「ささ、まぁいっぱい」
猛省鬼姫(ea1765)が斉藤に酒を注ぐ。
斉藤もまんざらでは無い雰囲気で酒を呑む。
そんな彼女の懐には、一人の男の子の乳のみ子が存在していた。
「コイツは勉、おまえの子供だ‥‥お前が認めないなら猛省・勉になるけど、できれば斉藤姓をつけてやりてえもんだ」
猛省鬼姫の言葉に少し考える斉藤一。
「俺の子か‥‥なら斉藤でいいんじゃないかな? だが、俺の子と分かれば命を狙われるかもしれねぇし‥‥このことは他言無用にな」
酒を呑みながら斉藤がそう言って静かにつぶやく。
赤ん坊はそれを聞いて、少しだけ微笑んだようにも見えた。
「ミネアおはなみ、って初めてなんだよね〜。さくらもジャパンに来て初めて見たし‥‥いつも思うけど、ジャパンのしき(四季)って凄いよね〜。今回は楽しまなきゃな♪」
ミネア・ウェルロッド(ea4591)がそう言って温泉に咲いたサクラを眺めている。
「楽しむなら温泉に入りながら花見だよ。コレ最高」
いつの間にか浴衣に着替えた小春が手ぬぐい片手に温泉へと突っ走る。
一同もそれに従って浴衣に着替え温泉へと繰り出す事になる。
神楽聖歌(ea5062)が先ずは一番湯に入る。
雪と桜を同時に堪能出来る温泉‥‥絶品である。
「あふぅ」
湯に浸かって大きな一声を上げる。
「リラックスついでに色々と斉藤さんに聞きたいことが有ります」
神田雄司(ea6476)がそう言って斉藤一に質問する
「他の部隊と兼任ではダメですよね?」
その質問には小春が答える。
「仮隊士なら問題ないと思うよ。でも源徳様に忠誠は誓って貰うよ?」
仮隊士と言っても給料の出所がちがうだけで普通の隊士と余り代わりはない。
それでも一応家康様の配下に入る‥‥っと言うことだけは理解しなければ成らない。
「今日の治安状態はどうなのでしょう?」
その言葉に渋る斉藤。
「治安は新撰組と見廻り組み‥‥それに近江武士団が見回っている。だが余り良くは成ってない‥‥っと言うのが現状かなだからこそ人材が必要だから人を集めて居るんだがな」
そう言って渋々と説明する斉藤。
「斎藤さんの腕前を見てみとうございます。構えだけで充分なのですが?」
その言葉に少々詰まる斉藤。
「俺の剣技は先の先の抜刀術と後の先のカウンターアタックだ。見せてやりたいのは山々だがあいにくと刀はココに無いんでな」
そう言って腰を見せる斉藤、流石に温泉の中にまでは刀を持ち込んでいない。ボーダーコリーと勉とともに脱衣室である。
「今後の行動はいかに? 西洋河童さんや石川五右衛門にたいしてどのように動くのかなと」
その言葉に微笑む斉藤。
「無論斬る。悪を斬るのが役目だからな。正義の為なら悪に落ちようとも甘んじて受ける正義‥‥それが俺だ」
そう言って苦笑する斉藤一。
「まぁ斉藤さんいっぱいどうぞ」
「久々だな、さ、一杯ぐぐっとやってくれや」
氷雨鳳と猛省鬼姫に酒を勧められご機嫌の斉藤。
小春はと言うと、恥も外聞も顧みず、温泉を泳いでいた。
それを追いかける氷雨鳳
「鬼毒酒とは豪勢だな。少し貰うとしよう」
氷雨鳳の持ち込んだ鬼毒酒をちびりちびりと頂く斉藤一。
「あっ私も色々持ってきたよ〜」
そう言って酒をわらわら持ってくるミネア・ウェルロッド。
ベルモット、ワイン、甘酒、天護酒等が並んでいる。
「コイツは豪華だな。嬉しい限りだ」
そう言って斉藤は酒を堪能していた。
「ついでに剣技も披露するね」
雪の詰まった米俵を用意するミネア・ウェルロッド。
先ずは真下から真上に切り上げの一撃、続いて逆胴に対しての一撃を放つ。
最後は、米俵に背を向けて十歩ほど進んだ所から、振り向き様の回し蹴りから放つソニックブームが米俵を襲う。
「良い腕をしてる。悪くない。3番隊仮隊士の称号と与えよう。ウチの隊は外国人関係なく強ければそれで良いから大丈夫だ」
ミネア・ウェルロッドが大喜びではしゃぎ回る。
「あっ‥‥三番隊隊士‥‥ね、お前がどーしてもってんなら考えてやってもいいぜ、なんてよ」
猛省鬼姫が照れくさく笑いながら斉藤にすり寄る。
「あぁ、それならお前も三番隊仮隊士として任命する。頑張って働いてくれ」
斉藤の言葉で彼女も新撰組の隊士に成った。
温泉で汗を流しながら宴もたけなわ飲めや歌えの大騒ぎ。
彼らの花見はまだしばらくかかるのでありました。