近江の豚鬼退治2−1
|
■シリーズシナリオ
担当:凪
対応レベル:10〜16lv
難易度:難しい
成功報酬:6 G 30 C
参加人数:8人
サポート参加人数:7人
冒険期間:03月15日〜03月23日
リプレイ公開日:2006年03月23日
|
●オープニング
●近江の豚鬼退治2−1
汝は力を欲するか? ならば私の元へ来い。ここには力が満ちている。
汝は肉を欲するか? ならば私の元へ来い。酒池肉林が待っている。
汝は血を欲するか? ならば私の元へ来い。血で血を洗う戦を用意しよう。
ここには正義は無いが、悪意は満ちあふれている。
力を求める物。肉を求める物。血を求める物。
悪鬼羅刹があつまっている。
ソレが蓬莱山の鬼達である。
●近江の3つの怪談
近江には3つの怪談話がある。
一つは月の無い夜に現れる屋台の蕎麦屋の食い逃げの幽霊の話。
一つは雨の降る夜に船を襲うと言う巨大蟹の話。
そして、最後の一つは蓬莱山に住むと言う伝説の鬼の話である。
一つの伝説が二つ目を呼び、そして3つの伝説が、今新たな神話を作ろうとしている。
伝承。それは伝えられる真意。
伝説。それは伝えられる逸話。
神話。それは人知を越えた偉大なる話。
●鋼鉄山猫隊(アイアンリンクス)
「調べによると、月の無い夜に現れる屋台の蕎麦屋の食い逃げの幽霊は九月鬼(きゅうけつき)と名乗っているらしい。巨大な蟹もおそらくこの者の配下であろう‥‥、っとするならば3つの伝説が1つになって襲ってきたと言う所か‥‥」
鋼鉄山猫隊アイアンリンクス隊長の神楽坂紫苑は頭を抱えていた。
先の黄泉人、黄泉将軍討伐の功績がたたえられ、今では近江で3番目に偉い人‥‥大津町奉行を兼任する程の地位と権力を持った人物だが、出世すると仕事が増える、それと同時に権限と責任が増えてくるのである。
「我々の仕事は蓬莱山の豚鬼達が、今以上の驚異に成らぬように間引きすることでございます。必要以上の交戦は避け、今まで通りで宜しいかと思います。」
部下らしい男が頭を地面に押しつけるようにして意見を述べる。
神楽坂紫苑はギラリと目を光らせた。
神楽坂紫苑(かぐらざか じおん)紫色の髪を左右で束ね(西洋風に言えばツインテール)。紫の着物を着た女武者。
伝統ある神楽坂家の跡取り娘で、身長130cmそこそこの小柄な身体と、永遠の14才を自負する童顔娘である。
「政治がそれを許さない‥‥ですか?」
神楽坂紫苑の影に潜む忍び装束のそれが紫苑の意見を察して言葉にする。
彼ののはジライヤ。近江に属する甲賀の里の長。闇の忍者軍団を操る忍びの頭領である。
「情報によると新撰組の者が平織虎長様の暗殺を行ったよしにございます。成功か失敗か‥‥その報告は成されておりませんが、賊はいまだに掴まっておりません」
ジライヤがそう言って神楽に報告する。
「そこだけ聞くと、新撰組と尾張‥‥源徳側とと平織側の戦争が起こるようにも聞こえる。‥‥だが、諸侯の動きや‥‥大阪方の動きも気にせねば成るまい」
紫苑がそう言って言葉を続ける。
「今、豚鬼共の数を減らしておかねば、雪が溶けて彼らが徒党の如く押し寄せたときに、戦力を避けるかどうかが疑問視されるのじゃ。早速で悪いが冒険者達を呼んでくれ。わらわも及ばずながら尽力を尽くすことにする」
そんな政治的な意見も含みながら、蓬莱山に住まう豚鬼達に軽く挨拶の攻撃を仕掛けることに成った。
攻撃は儀式に乗っ取って行う為、日の出と共に法螺貝の合図で山へ向かい、日没と共に法螺貝の合図で戦線を離脱する。
夜間の攻撃や奇襲は禁止されている。
また、いまだに雪が大量に残っているので、十分に注意して頂きたい。
●リプレイ本文
●近江の豚鬼退治2−1
雪に埋もれる北近江。
白銀の世界での戦い。
深く静かに、儀式に乗っ取った戦いは、静かに幕を開く。
軍馬に乗った神楽坂紫苑。そしてお供数名。
それに付き従う冒険者。
合計20名にも満たない戦力はゆっくりと雪をかき分けて突き進んでいた。
「なぜ、歩みを止めます?」
マナウス・ドラッケン(ea0021)が進軍を止めた神楽坂紫苑に質問する。
「ふもとより半里。ここよりは豚鬼達の領域じゃ。こちらが挨拶無しに足を踏み入れれば、奴らも容赦無しに仕掛けてくる。明日の朝まではここで夜を明かし、明日の朝一番に合戦を仕掛ける」
神楽坂紫苑はそう言って簡素に説明した。
その日は暖かい粥とみそ汁で暖を取りながら身体を休めることにした。
夜営はいるものの。不思議と豚鬼達は襲ってこなかった。
次の日の朝‥‥早朝、東の空‥‥琵琶湖の向こう側に日が昇る。
一面の銀世界がキラキラと光り輝く。
兵士達は武器を取り、冒険者達も朝の食事を済ませてから開戦開始の法螺貝の合図をする。
しばらくしてから、それに返事をするかのように、山から雄叫びが聞こえてきた。
「では、進軍する。ここからは攻撃のおそれが有る故、十分注意するように」
そう言ってゆっくりと戦力を前進させた。
ふもとから数百メートル。
既に山を見上げるように見ることが出来る。
初めて見る者達は圧巻させる。それは雪と傾斜角度にである。
まるでそれは一見するとスキー場の様な急な坂と見上げるような山々である。
もちろんなめらかな斜面ではない、あちこちに木々は生え、山も凸凹している。
所々に見張塔が立っている。
所々に木で作られた壁の様な物も見て取れる。
木の壁の向こうには弓を構えたオークが数匹見て取れる。
既に相手の布陣は完了している様である。
マナウス・ドラッケンが鉄弓を構えてゆっくりと前にでる。
敵は山の上、しかも遮蔽物越しでは圧倒的に不利だ。少しづつ間合いを詰めながらそんなことを考えている。
彼がダブルシューティングで弓を放つ。
2発のウチ1発が豚鬼に突き刺さった‥‥様に見て取れる。
っと同時に反撃の矢が10本近く返ってくる。
彼の足下はたちまち矢が数本突き刺さった。
キット・ファゼータ(ea2307)が体勢を低くしつつ山へと走っていく。
スキー場のゲレンデを駆け上がっていくのを想像すれば分かるが、かなりの重労働だ。
30度〜40度近い山なのだ。
「オグ! オグオグ!」
武器を持った豚鬼達がそれに反応して前にでる。
後方でなにやら豚鬼達の声が大きく成って行く。
豚鬼の棍棒の一撃を軽く交わし、キット・ファゼータは豚鬼の一匹を斬りつけた。
体長2mの豚鬼の腹に深々と刀が突き刺さる。
それを一気に抜いて間合いを取ろうとするが。雪と返り血で思うように身動きが取れない。
しかも、接近戦を始めて分かったのだが、視界の殆どを斜面と目の前の豚鬼に当てるため、回りの状況が非常に見て取りにくい。
やむなく坂を戻ると井伊貴政(ea8384)とすれ違う。
彼は豚鬼達に混ざる熊鬼と刀を交えていた。
達人を極めようとしている彼の剣の前では豚鬼も熊鬼も雑兵ずれである。
っが、個人の技が極まっていれば勝てると言う程戦は甘くない。
地形と戦術が戦況を大きく左右することはよくあることだ。
そして彼もそれを深く理解しているために、深くは食い込まない。
はさみうちに有っては溜まった物ではないからだ。
九紋竜桃化(ea8553)が刀を抜いて、まるで下り坂を駆け下りるように、一気に坂を登って行く。
気迫と根性のたまものである。
ライトニングサンダーボルトの支援を受けながら、一気に豚鬼の間合いに飛び込むと、力一杯豚鬼を斬りつけた。
並の人間なら悲鳴を上げるようなダメージが豚鬼に炸裂する。
その一撃は十分手応えのある物だった。
しかし、豚鬼達は犬鬼や小鬼に比べて、体力も生命力も高い。そしてそれを売りにしている。
トドメを刺すまで油断は出来ない。
一撃を放った後一気に息を吐き出す。息が白い。
短距離選手が走るときに息を止めるように、一気に駆け上がり豚鬼一匹を倒すことで、一気に肺の中の酸素の大部分を使い切る。
息があがる。ここでは体力が尽きた者から落ちて行くかも知れない。
「神楽坂殿。忍びを斥候にだし、敵の状況を確認すると言うのはどうでしょうか?」
黒畑丈治(eb0160)が後方で馬から見物する神楽坂紫苑に意見を述べる。
「無駄じゃろう? 忍びが敵を発見し、私に報告したところで、それに対応するまでに敵も動くのじゃぞ? 忍びは戦略斥候と伝令に使う物。戦術目視には使いにくい物よ」
紫苑はそう言って腰の刀を抜いた。
「おぬしにわらわの刀を預ける。わらわの傍らでわらわの動きに合わせよ。前に出るのはかまわぬが、深追いだけはするなよ」
弓を構えた彼に、忍者刀が手渡された。
中央を切り裂く様にしてリアナ・レジーネス(eb1421)が指示を出す。
何発目かのライトニングサンダーボルトを放ち、山から陣頭指揮を行う。
ブレスセンサーが彼女の最大の武器だ。
そしてそんな彼女を豚鬼達が見逃す筈もない。
彼女に向かって斧を持って襲ってくる豚鬼達。
そんな豚鬼達の迎撃がパウル・ウォグリウス(ea8802)の仕事だ。
彼女の正面を太丹(eb0334)が、後方をパウル・ウォグリウスが、円陣を描くようにして山の中を進んで行く。
「ふむ。新入り達はかなりの手練れのようじゃのう? 修羅場を多く潜っているのか、なかなか戦い慣れておる。じゃが‥‥少々深く入りすぎてはおらぬか?」
既に紫苑の目視範囲から出ようとしている円陣である。
「私も弓と魔法で支援するため、彼らを追いかけます」
そう言って黒畑丈治が深々と頭を下げ、山を登っていった。
山と言うのは非常に地形効果が高い場所である。
高い場所からなら遠くに物が飛ぶ。
逆に下から上に攻め上がるのは非常に不利な状態だ。
難攻不落の自然の要塞。蓬莱山こそが、豚鬼達の最大の武器なのである。
そして、少なくとも豚鬼王達はここの地形を熟知して、戦い慣れている豚鬼の王である。
数匹の豚鬼達が巨大な雪玉を作って転がし落とす。
雪玉の数は一つではない。3つだ。
それが同時に上から落ちてくる。
リアナ・レジーネスが雪玉を避けると、その影にオークの呼吸を感じだ。
「北西の方向に2つの呼吸を確認!」
その言葉にパウル・ウォグリウスが動く。
彼の剣の達人である。
おそらく豚鬼に10回攻撃されれば、10回武器で受けることが可能であろう。
雪玉の向こうに見えたのは身の丈2mほどの巨大に、真っ赤な大鎧と真っ赤な大兜で武装した豚鬼だ。
彼は右手に持っていた巨大で真っ赤な鎖を大きく振り回して、叩き付けてきた。
普通に受けたのでは鎖は武器に当たるだけで自らの身体にも被弾してしまう。
やむなく刀で絡め取るようにして鎖を受け止めるパウル・ウォグリウス。
しかし、それは相手の思うつぼだ。
赤い豚鬼は鎖のもういったんを彼に向かって叩き付けた。
彼の武器は今は鎖の中だ。受け止めることは出来ない。
だが、彼も百戦錬磨の戦士だ。
これくらいの事は理解している。
彼は身体を少しだけずらして、敵の攻撃を身体で受け止めた。
ダメージを軽減させ、身体で攻撃を受け止めたのである。
っと同時に真っ赤な鎖が彼の身体に巻き付く。
今度は2本目の鎖が、彼の動きその物を束縛する。
次の瞬間。真っ赤な豚鬼はパウル・ウォグリウスに体当たりをして、彼を山から突き落とした。
「オグ! オグオグオグ!」
赤い豚鬼の活躍に歓声が上がる。
豚鬼達の士気が向上する。
太丹が赤い豚鬼と対峙する。
彼はいくつ持っているのか分からないが、また鎖を取り出し、両手に装備している。
2人がぶつかり合うのかと思いきや、豚鬼の身体に2本の矢が突き刺さる。
それはマナウス・ドラッケンが放った物だ。
鎧と分厚い皮下脂肪のおかげで有効打には成らなかったが、けん制には成っている。
実際彼の鉄弓の一撃は、赤い豚鬼にかすり傷程度しか与えていない。
だが、集中力をかき乱す効果はあった。
キット・ファゼータが割ってはいる。彼は鎖の攻撃をかいくぐり、カウンターで豚鬼を攻撃した。
普通の人間なら一気に重傷までたたき込める程のダメージを発揮している。
手応えは十分‥‥いや、12分だ。‥‥っがカウンターのその渾身の一撃でさえ、真っ赤な豚鬼はかすり傷程度にしか感じていない。
「オグググッ! オグ!」
(冒険者の動きは速い。点で捕らえることはウチのバカ共には出来ないだろう。だが、面でなら捕らえられる)
彼らの言葉で何かを指示され、それと同時に魚を捕る為に『投網』が投げ込まれる。
もしコレを喰らえば身動きが取れなくなる事は確実だ。
キット・ファゼータが必死にサイドステップを踏んで、投網が投げ込まれる『エリア』から移動を試みた。
だが、ここは平地ではない。斜面である。
足場の無い方向へと飛び込み、斜面を転げ落ちるようにして場所を移動していくキット・ファゼータ。
豚鬼達はそのあふれんばかりの体力と生命力とは裏腹に、鈍重である。
弓で射立てて、白兵をする以外の手段を持っていない。
そう考えたのは少々的を得て射なかった。
井伊貴政は戦っている。
後方が見えない。
彼は2匹目の豚鬼にトドメを刺すと、丘の上まで駆け上がった。
そこには真っ黒な大鎧と、真っ黒な大兜。それに巨大な斧を持った一匹の豚鬼が居た。
いや、正確には他にも数匹の豚鬼はいたが、彼の存在感の凄さに、他の物達は眼中に入らなかった。
圧倒的な剣気。圧倒的な存在感。
この世に生きる修羅か羅刹とでも出逢ったかの様な、すさまじい畏怖の塊である。
豚鬼‥‥この世で鬼と戦えるなんて、修羅冥利に尽きる生き方である。
九紋竜桃化が太刀を抜いて無造作に前にでる。
おそらく彼女の読みでは目の前の敵は四天王クラス。
敵の一撃に耐え、カウンターの一撃で相手を粉砕する予定だ。
「九紋竜殿、お待ち下さい、そいつは‥‥豚鬼王です」
黒畑丈治の言葉が後ろからむなしく聞こえる。
彼女の渾身の一撃が豚鬼王にたたき込まれる。
っと同時に豚鬼王のカウンターの一撃が彼女の右横腹を襲った。
豚鬼王の一撃は、胴薙ぎ。彼女の右脇腹に深々と突き刺やぶる。
あばら数本を叩き砕き、内臓を破壊し、彼女の上半身と下半身は背骨でかろうじてつながっていた。
彼女の口から一気に血の塊があふれ出す。
雪が真っ赤に染まる。
左手に盾を構えていた彼女だが、この雪の足場で、右からの一撃を左手の盾で止めるのは至難の業だ。
彼女の動きが止まる。ゆっくりと崩れ落ちる。
それでも豚鬼王の肩には彼女の太刀が深々と刺さっている。
彼女は豚鬼王のたった一撃のダメージで、瀕死の傷を負った。
彼がカウンター使いであるなら、うかつに手を出すことは死につながる。
井伊貴政は必死で九紋竜桃化に歩み寄ると、彼女にトドメを刺されないようにカバーに入る。
豚鬼王が力任せに大地を叩く。
雪と土と岩がえぐれ、足下の地面と雪ごと、2人は山を落ちて行く。
リアナ・レジーネスの前にその赤い豚鬼王は歩み始めた。
彼女が印を結び、ライトニングサンダーボルトが赤い豚鬼王を撃ち抜く。
‥‥っが、ダメージは軽度だ。
太丹が赤い鎧の豚鬼王‥‥赤銅に対して攻撃をしかける。
っが、足場の悪いここでは上手く打ち合うことが出来ない。
そんな中で彼は必死に赤銅にしがみついた。
まるで太丹と赤銅がスモウを取るかのように相手を掴んで投げ飛ばそうとする。
そして、お互い足場の悪い雪山で必死に倒れまいと力を込める。
その間にリアナ・レジーネスが斜面を下る。
黒畑丈治の脳裏に過去の凄惨なる悲劇が思い浮かばれる。
目の前にそびえるように立つ豚鬼王。
漆黒の鎧に身を包んだそれはまさに巨漢。それはまるで鋼と脂肪の塊だ。
そして彼の操る斧はまさに鉄塊と呼ぶにふさわしい威力だ。
彼はかつてそれと一度だけ剣を交えたことがある。
そして9名の瀕死者を出す凄惨なる戦いを行ったことがある。
このずば抜けた剣気。
突き刺さるような存在感。
間違いなく奴こそが豚鬼王‥‥オークロード鐵である。
鐵も彼を憶えているのか、不思議そうな顔をする。
黒畑丈治の脳裏にコアギュレイトと言う単語が走る。
至近距離で術を放ち、美味くすれば相手を動けなくすることだ出来る。
だが、奴の目の前で10秒間。動きを止めて術を唱えることは‥‥出来ないだろう。
この術は射程距離が短い。
宿敵を目の前にして、刃を交えられないことに奥歯を噛み締めながら、彼はゆっくりと後退する。
生きていればまた奴とは戦うことが出来る。
そう自分に言い聞かせながら。
法螺貝の音が鳴り響いたのは、それからまもなくである。
●そして
荷雪車(にそり)に乗せて負傷者を坂下城まで運ぶ。
開戦からわずか3時間で、彼らは余儀なく城へ撤退することになった。
豚鬼の戦死者は6(数えられたダケで)、こちらは戦死者0である。
戦局的には勝ちといっても良い。
「白い医療班を用意してある。傷を癒して再戦を望がよい。お主達は初陣にしてはよくやった。十分よくやった。恥じることはない」
そう言って神楽坂紫苑は彼らをなだめた。
彼女にしてみれば、自らの陣頭指揮で戦いたかったのだろうが、今回は全く出番が無かった。
それだけが心残りなのかも知れない。