採石場決戦1『結成!ギルフォード戦隊』
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■シリーズシナリオ
担当:紅茶えす
対応レベル:2〜6lv
難易度:やや難
成功報酬:2 G 24 C
参加人数:8人
サポート参加人数:-人
冒険期間:11月16日〜11月22日
リプレイ公開日:2004年11月18日
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●オープニング
キャメロットから南西二日ほどの所にギルフォードという街がある。
街の周辺には農耕や狩猟を中心とした小さな村が点在しており、森林地帯が多い。
領主である紅茶男爵の方針で、森林開拓や街道の整備に力を入れているのが特徴のひとつである。
道を作るのに必要な物のひとつが『石』だ。
そこは『採石場』だった。様々な用途に使われる石を削りだし、外観は『切り立った崖』のようである。今日も多く人足達が働いていた。
「オマエらー! オレ様の名を言ってみろーっ!!」
突如そう叫んで現れたのは、上半身裸でラージハンマーを担いだマッチョな漢!
厳つい顔立ちはオーガを連想させる。
「「「ギーッ! ハンマッチョ様ーっ!!」」」
そして、それを取り巻くように覆面をした男達が叫んだ。
ざわめく人足達。
「そう、オレ様は筋肉怪人ハンマッチョ! この採石場はオレ様が占領する!」
そう宣言し、ラージハンマーを一閃させると、人足達が弾き飛ばされる!
解説しよう。この必殺技は『スマッシュ』+『ソードボンバー』の広範囲高威力のコンボである。
瞬く間に採石場は占領され、人足達は追い出されてしまったのだった。
ここは冒険者ギルド。
冒険者達が仕事の斡旋を求めて集う場所である。
「諸君、事件だ!」
いつもと違う口調で冒険者ギルドのおやっさんが依頼書のひとつを見せる。
『求む、冒険者!
採石場が筋肉怪人ハンマッチョと名乗る輩と、覆面をしたヤツらに占領されてしまったのです!
ハンマッチョを退治し、採石場を取り戻して下さい!
ギルフォード採石場責任者』
「ただちに現場へ出動し、速やかに筋肉怪人ハンマッチョを倒すのだ! 健闘を祈る!」
やけにノリノリで冒険者達を送り出す冒険者ギルドのおやっさんであった。
●リプレイ本文
おやっさんの指令を受け、出動した冒険者達。
「採石場を占拠とは、石材高騰を企む輩か!?」
エチゴヤマフラーをしている忍者の森里霧子(ea2889)。
「罪なき者達に危害を加え、乱暴狼藉を働く輩は許せぬな。微力ながら尽力させて頂こう」
なぜか黒いスカーフをした浪人の尾花満(ea5322)。
「筋肉怪人ねぇ‥‥話から想像すると怪人より変人な気がするな、意味間違えてんじゃないか」
面倒くさがりだが困ってる人はほっとけないファイターのルース・アトレリア(ea8015)。なぜか青いスカーフをしている。
「力任せの攻撃など、わしに通用せんな」
自信満々に大笑いするファイターのアルフェール・オルレイド(ea7522)。なぜか銀色のスカーフをしている。粗暴に見えるが実は家事や歌が得意で、道中、皆の世話をするのだった。
採石場近くにある人足達の村へとやってきた冒険者達。
「僕達が来たからには、悪筋肉なんてあっという間に粉砕するよ」
なぜか白いスカーフをしたクレリックのギルス・シャハウ(ea5876)。
「もしや、伝説のギルフォード戦隊なのか!?」
偶然にも色分けされた冒険者達を見た採石場責任者が興奮したように言う。
「‥‥いいだろう。正義の味方になってやろうじゃないか!‥‥俺ピンクだけど」
なぜかピンクのスカーフをしたファイターのキット・ファゼータ(ea2307)が、
「これで立派なギルフォード戦隊の一員、ギルレンジャーピンクだ!」
少々壊れ気味に叫ぶ。
ノリノリな者も居れば、まったく飲み込めていない様子の者も居る。
「ええと‥‥何故こうなってしまったんでしょう‥‥採石場を占拠した方を退治すれば良いだけの筈だったのに‥‥(汗)」
志士の神薙理雄(ea0263)も、いつの間にか紫のスカーフをしていた。
ともあれ、採石場責任者から状況説明を受け、戦いに備える冒険者達であった。
アルフェールの理美容で村娘風に扮装した霧子。
尾花の用意した弁当を手に、採石場偵察へと向かった。
「ぅふふ! ダ→リン☆手作り愛情弁当持ってきたゎ♪ ミャハ!」
手鏡を見つつ、るんるんふりふり。
「ぉ料理下手でも頑張ったしぃ♪ 特製筋肉弁当は、彼氏以外食べちゃ駄目!」
歌いながら、採石場に入ると、
「「「ギーッ!」」」
瞬く間に覆面の戦闘員達に取り囲まれる。
「コイツは丁度良い、オマエは人質だ! 捕まえろ!」
上半身裸でラージハンマーを担いだ筋肉怪人ハンマッチョは、安易にそう言うと戦闘員に命令する。
「ボスけて! ボスけて〜!」
弱々しく抵抗し、どこかで聞いたような意味不明の台詞を言うと、手鏡で合図を送る。
そして、崖の天辺に登場した七人の影!
「『善なる筋肉の守護者』ギルホワイト参上! 筋肉の評判を貶める悪党め、残らず成敗してやる」
白いスカーフをなびかせてギルス。
「ピンクは心の清涼剤。いなきゃいないでブーイング! 戦隊必須、ギルピンク参上!!」
ヤケクソ気味に名乗るキット。
「豪傑の燻し銀、ギルシルバー!」
ポージングするアルフェール。
決めポーズに合わせられず、アタフタしてしまっている理雄。
「ウチは何でこんな事を‥‥」
地面に『の』の字を描いてる‥‥。
「おっさんが筋肉怪人か‥‥やっぱり変人って名乗ったほうがいいぞ」
一応名乗ってから、クールに言うルース。
「このハンマッチョ様を愚弄する気か!」
ハンマーを振り回すハンマッチョ。
「で? 変人のおっさん達が集まってなんでこんなところ占拠したんだ?」
あくまで変人呼ばわりしつつ尋ねるルース。
「無論、ここを我らが拠点とせんがためよ!」
「「「ギーッ!」」」
胸を張るハンマッチョ。そして、取り囲もうとする覆面の戦闘員達。
「そして赤き侍、ギルレッドッ!」
気を取り直してリーダーカラーのレッド、侍の伊達和正(ea2388)が名乗る!
「ギーッ、服青じゃん」
そこでツッコミ入れる戦闘員を斬り捨て、その返り血浴びる。
「貴様のおかげで赤になれたよ」
さらに『オーラパワー』を発動する和正。
そして、突如『春花の術』が戦闘員達に炸裂する!
くるりと扮装を解除する霧子。
「闇にさすらう銀の影。東洋のバンシー、ギルクノイチことギルクリアー! いいな! いくぞ!」
いくぞって、もうやってるし。
どうやら彼女の首には透明の襟巻がはためいているに違いない。心と意気込みの問題である。そして仲間達と合流し、
『我ら、ギルフォード戦隊ギルレンジャー!』
全員での決めポーズだが、初めてのせいか、まだ揃っていないのであった。
「ええい、何を寝ておるか! ギルレンジャーどもをやってしまえ!」
戦闘員達に命令するハンマッチョ!
「「「ギーッ!」」」
なぜかバク転しながら襲いかかってくる戦闘員達!
「ここに来た理由を忘れてしまいそうですの‥‥(汗)」
ボーっとしていた理雄。ハッと気づくと『ライトニングアーマー』を発動させる!
「ギギギーッ!」
襲いかかった戦闘員が感電している。
「ウチは今、とぉぉ〜〜〜っても機嫌が悪いんですの。迂闊に触ったら痺れるだけでは済みませんのね」
そう言って小柄を構えるギルパープル=理雄。
「おとなしく退け! さもなくば三枚に下ろしてくれるぞ!」
襲いかかってくる戦闘員をかわしながら、仲間を援護するギルブラック=尾花。
格闘と投擲を使い分けて援護にまわるギルピンク=キット。
「ザ〜コザ〜コ、悔しかったら飛んでみそ〜」
戦闘員を挑発しつつ飛び回るギルホワイト=ギルス。
ギルクリアー=霧子は忍者刀で戦闘員を斬り捨て、
「馬鹿には見えぬこのマフラー! エチゴヤロゴが目に入らぬか!?」
この報告書はエチゴヤの提供でお送りしております(嘘)。
「ギーッ!」
めげる事無く襲いかかってくる戦闘員。
ギルレッド=和正は鍔競り合いから『パワーチャージ』で押し返すと、
「裁きの鉄槌ぃっ、オーラスマッシュッ!」
『スマッシュEX』を叩き込む!
「必殺ギルバスター!」
そしてギルシルバー=アルフェールが『スマッシュEX+バーストアタックEX』を叩き込んでいく!
「「「ギーッ!」」」
次々に倒されていく戦闘員達。
「戦闘員を倒したくらいでイイ気になるなよ‥‥? この筋肉怪人ハンマッチョ様が相手になってやろう!」
ついにハンマッチョとの対決だ!
「たっく‥‥こういう奴らが多いから危ない国とか思われるんだよ」
クールに言い放つギルブルー=ルース。
「善なる筋肉神がじ〜っと見ていますよ。頑張ってくださいね。ギルリカバー!」
ダメージを受けた仲間を『リカバー』で癒していくギルホワイト=ギルス。
「俺は負けない! 例え相手がマッチョの強敵でも、胸に灯った正義の心がある限り!」
ナイフ二刀流に構えるギルピンク=キット。
「『寒空に、紫電の華の、咲き乱れ、一陣の風が、命削らん』字余り‥‥う〜〜ん、今一ですのね。やっぱり風刺を効かせて狂歌にした方が‥‥でもでも‥‥」
何やらブツブツ言っているギルパープル=理雄。そこへ、
「がっはっは! 喰らえスマッシュボンバー!」
ハンマッチョの『スマッシュ+ソードボンバー』がギルフォード戦隊に炸裂する!
「ひゅ〜ほほほ!」
殺られたかに見えたギルクリアー=霧子は『分身の術』による分身だったのだ!
「うむぅ、たいした攻撃ではないな」
見事に盾で受け、挑発するギルシルバー=アルフェール。ギルブラック=尾花も盾受けに成功している。
「当たるものか! お前の攻撃など俺には涼風でしかない!」
『オフシフト』で回避するギルピンク=キット。
「みんなで力を合わせるんだ。まずは相手の動きを止めなきゃ!」
仲間達に呼びかけるギルホワイト=ギルス。
筋肉怪人ハンマッチョを見据え、連携フォーメーションになるギルフォード戦隊!
「無駄無駄無駄ーっ!」
再び、『スマッシュ+ソードボンバー』を放とうとする筋肉怪人ハンマッチョ!
「ギルスタンフェイント!」
ギルクリアー=霧子が『フェイントアタック』から『スタンアタック』へ繋ぐ二段技で注意を引き、
「善なる筋肉神の御名において、悪筋肉を拘束するよ! 必殺ギルギュレイト!」
ギルホワイト=ギルスの『コアギュレイト』が、ハンマッチョを硬直させる!
「今だッ!」
「‥‥さっさと帰れ、変人っ」
ギルブラック=尾花とギルブルー=ルースの斬撃が、
「正義の弾丸をくらえっ、ギルショットッ!」
ギルレッド=和正の『オーラショット』が、
「YA・TU・A・TA・RI!ですのっ!!」
ギルパープル=理雄の『ウインドスラッシュ』が、
「受けてみろ。針の穴ほどの小さな勝機をも掴む、ギルポイントアタック!!」
ギルピンク=キットの『ポイントアタック』が、
「あっはは! 武器はこう使うのだ! 必殺ギルバスターッ!!」
そして、ギルシルバー=アルフェールの『スマッシュEX+バーストアタックEX』が、
「ぐおっふぁーっ‥‥!」
筋肉怪人ハンマッチョをハンマーごと叩き壊す!!
夕焼けを背に爽笑する霧子。そして勝利の決めポーズをキメるギルフォード戦隊。
こうして悪は滅び、採石場に平和が戻った。
「「有り難う。これで、また仕事ができます」」
感謝する人足達。いつの間にか見守っていたようである。
「ギルフォード戦隊ギルレンジャーは、あなた達をじ〜っと見守っていますからね、じ〜っと」
ポージングしながらギルス。
しかし、いつまた悪の芽が芽吹くとも限らない。
「うむ、わしがギルフォード戦隊を引退するまでに彼らを鍛えねば」
最年長として意気込むアルフェール。
頑張れ負けるなギルレンジャー!
ギルフォード戦隊に栄光あれ!