正義のヒーロー5『空威張りの道化師』
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■シリーズシナリオ
担当:紅茶えす
対応レベル:6〜10lv
難易度:普通
成功報酬:4 G 9 C
参加人数:8人
サポート参加人数:2人
冒険期間:08月21日〜08月27日
リプレイ公開日:2005年08月27日
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●オープニング
キャメロットから南西二日ほどの所にギルフォードという街がある。
街の周辺には農耕や狩猟を中心とした小さな村が点在しており、森林地帯が多い。
領主である紅茶男爵の方針で、森林開拓や街道の整備に力を入れているのが特徴のひとつである。
道を作るのに必要な物のひとつが『石』だ。
オーガ山賊団エヴォリューションの秘密アジトにて。
「首領、バグベア怪人アベグバもやられたって本当でヤンスか!? まさか次は‥‥」
「そうだ。次は貴様が行け、グリムリー怪人ムリムリー!」
「ひええっ。む、無理無理でヤンス! こ、ここはミノス様が直々にギルセイヴァーΧを‥‥」
「オレ様に先に行けと‥‥? 貴様とオレ様と、どっちが偉いのだ、ん?」
「ミノス様でヤンス‥‥」
「貴様もオーガ山賊団エヴォリューションの怪人ならば、誇りを持って同胞の仇を討て! さもなくばここで処刑だ。好きな方を選べ!」
採石場。そこは様々な用途に使われる石を削りだすギルフォード重要地点のひとつ。
ギルセイヴァーΧによって取り戻された平和の元、今日も人足達が仕事に精を出している。
だが再び、この地を狙う悪の影は、すぐそこまで迫っていた。
(「うう、こうなったらやるしかないでヤンス‥‥!」)
「わ、我こそはオーガ山賊団エヴォリューション最強の刺客! グリムリー怪人ムリムリー様でヤンス!」
覆面ゴブリン(通称ひらりん)を多数引き連れて現れたのは、一本の角が生えた覆面をした小男。少しばかり、声が裏返っている。
「今日こそは、この採石場を完全制圧するでヤンス! 我が後方には、ミノス首領と千人のひらりんズが控えているでヤンス! 尻尾を巻いて逃げるがいいでヤンス!」
声のトーンを戻し、宣言するムリムリー。千人もの手下を抱えた山賊団など、聞いたこともないが‥‥。
「せ、千人だって!? そんなに大規模な山賊団だったのか‥‥だが、一騎当千のギルセイヴァーΧを呼べば、おまえ達など!」
真に受けた採石場責任者ロックが、人足達を避難させつつ、啖呵を切る。
「これまでの戦いでギルセイヴァーΧの弱点は調べ尽くしているでヤンス。キシシッ」
ムリムリーは、人の神経を逆撫でするような下卑た笑いを響かせるのだった。
ここは冒険者ギルド。
冒険者達が仕事の斡旋を求めて集う場所である。
「諸君、事件だ!」
いつもと違う口調で冒険者ギルドのおやっさんが依頼書のひとつを見せる。
『ギルセイヴァーΧ宛
採石場に再び、オーガ山賊団エヴォリューションが現れました!
グリムリー怪人ムリムリーと名乗る輩で、千人もの手下が後方に控えていると豪語しています!
どうか、ムリムリーを倒し、採石場の平和を取り戻して下さい!
ギルフォード採石場責任者ロック』
「千人というのは嘘だろうが、もしかしたら敵も総出で襲ってきたのかもしれん。更に『ギルセイヴァーΧの弱点は調べ尽くしている』などと息巻いている、用心した方が良いかもしれないぞ。
では諸君! グリムリー怪人ムリムリーに正義の制裁を下すのだ! ギルセイヴァーΧ出動!」
ノリノリのハイテンションで、冒険者達を送り出すおやっさんであった。
●リプレイ本文
「知ってる顔も多いね! よろしくね!」
元気に挨拶したのは忍者の逢莉笛鈴那(ea6065)。ギルセイヴァーΧサポートチームとして、顔見知りも多い。
「妹をよろしく」
鈴那に調べた情報を渡し、皆に一礼する舞。
「ギルセイヴァーΧの弱点を調べつくしてある‥‥? はっ、まさか‥‥」
考えを巡らせていたウィザードのアクテ・シュラウヴェル(ea4137)。
「‥‥許せませんわね。必ず跡形もなく倒してみせましょう」
やがて、決意を秘めた眼差しで結論に至る。
「それにしても女性ばっかりであるな。うらやましいんである♪ いよっ、隊長!」
そう言って、神聖騎士セオフィラス・ディラック(ea7528)の肩を叩くリデトであった。
人足達の避難所にて。
「千人て本当そう?」
「ムリムリーはそう言っていたぞ。ギルセイヴァーΧの弱点も調べ尽くしているらしいから、気を付けてな」
「でも私、ギルフォードは初めてなんだけどな‥‥?」
ロックの答えに首を傾げる鈴那。
「目立つ人口動向も大量組織的資材調達もなさそうだが‥‥、変な事件は頻発中だなぁ」
そして、聞き込みに行っていた忍者の森里霧子(ea2889)が合流し、採石場へと赴くのだった。
採石場。背を向けて崖の上に立つ複数の影!
「敵が呼ぶ! 風が呼ぶ! 助けを求める叫びに応え、ギルアメジス只今参上!」
まだ慣れていないのか、恥ずかしさを吹き飛ばすように叫ぶウィザードのリアナ・レジーネス(eb1421)。
「貴殿らの悪行の調べは付いた! 壁に耳アリ障子にメアリー、ギルジルコンの地獄耳が逃さんぞ」
続いて、霧子が名乗る。
「悠久の探求者ギルトパーズ!」
(「ぱっと見た感じだと、今までの怪人に比べるとなんだか弱そう、かな」)
名乗りつつ、ムリムリーに正直な感想を抱くウィザードのユウン・ワルプルギス(ea9420)。「だけど油断は禁物」と気を引き締める。
「ギルセイヴァーΧを知り尽くしたなんて言ってるそこのアナタ。油断するのはまだ早い! この世に愛と正義をもたらす使者、ギルアクアマリン! 初登場!」
続いて、鈴那が名乗り、
「はったり、嘘、紛らわしい等は訴えられても知りませんわよ? 謝るなら今のうちです。悪を切り裂く一輪の花、ギルガーネット参上ですわ!」
『フレイムエリベイション』を発動させるアクテ!
「‥‥悪い事をする人は、叩いて抓って地獄送り。『銀華の蕾』ギルプラチナ‥‥優雅に活躍‥‥です」
くるっと一回転剣舞『オーラソード』二刀流、ナイトのアルシャ・ルル(ea1812)。
「暗き闇に輝く希望の光、シャイニング・ウィッチ『ギルキャッツアイ』華麗に登場♪」
続いて、ウィザードのレヴィ・ネコノミロクン(ea4164)。パートナーの猫シェリーも一緒だ。
『ギルセイヴァー過激団、見参!』
シンメトリーなキメポーズ!
「団長のギルオニキスだ。ギルセイヴァーΧについて調べてきたらしいが、残念だな」
さりげなく後ろに控えていたセオフィラスが最後に名乗り出る。
「キシシッ、音痴な歌劇は凶器! だから過激団でヤンスね!」
「「「ゴブブッ」」」
野次るムリムリー、笑うひらりんズ。
『んなワケあるか!』
すかさずツッコミいれる冒険者達。
「名前を変えても中身は‥‥同じのハズでヤンス!」
一瞬の間は、新顔が多いせいだろうか。
「それに、後方に控えた千人の‥‥」
ムリムリーの言葉を遮るように、
「こっちの後方には一万人のギルセイヴァーが控えてるよ」
言い返すギルトパーズ=ユウン。
「千人のひらりんズでは少ないですね。最も、千人のひらりんズを従える貴方のような幹部がミノスの下に千人居る‥‥と言うなら話は別ですが」
くすりと笑うギルプラチナ=アルシャ。
「勿論、千人の幹部が居るでヤンス!」
負けじと胸を張るムリムリー。
「そ、そんな。百万、イギリスの総人口の2割もの手下を持つ大規模な山賊団だったなんて‥‥あ、子供の言う事です。気にしないで下さい」
悪戯に成功した子供の笑顔で、くすくす笑うギルプラチナ=アルシャ。
「悲しい報告があります。今呼吸を確認したところ、この採石場には貴方がたしかいませんでした。千匹いるとしても維持費は膨大。そんなに稼げる山賊団が、わざわざ採石場を襲撃し続けるとは思えないんですが」
『ブレスセンサー』で調べた結果を報告するギルアメジス=リアナ。
「調査結果では千人規模の大量物資を必要とする組織は存在しない!」
トドメを刺すギルジルコン=霧子!
「むむむ‥‥。なら弱点攻撃でヤンス。秘密をバラされたく無かったら、大人しく投降するでヤンス」
ニヤリと笑うムリムリー。視線を巡らせ、獲物を決める。
「ギルオニキスの足は破壊的に臭いんでヤンス。せっかく男一人でもこれじゃあモテナイでヤンスよ、キシシッ」
嘘だと分かっていても、つい一歩、距離をあけてしまう女性陣。
「「「ゴブーッ!」」」
チャンスとばかりに襲いかかるひらりんズ!
だが、当のギルオニキス=セオフィラスは気にせず聞き流し、
「雑魚が千人いようと蹴散らすまで! 正義の刃を受けよ、ジャッジメントクラッシュ!」
容赦なく斬り捨てる。
「ま、まだまだ弱点は知り尽くしているでヤンス!」
慌てて、次の獲物に照準を変えるムリムリー。
「私が近接戦闘できないことですね?」
自ら暴露するギルアメジス=リアナ。
「そう言って、得意の接近戦に持ち込む気でヤンスね? 距離を保って戦うでヤンス!」
勝手に誤解して指示を出すムリムリー。
「「「ゴブーッ!?」」」
見事、ギルアメジス=リアナの『ライトニングサンダーボルト』で返り討ちに遭うひらりんズ。
「美味しいお酒とハンサムなお兄さんが出てきたら、あたし怖くて戦えなくなっちゃうかも? お酒怖い〜、ハンサムさん怖い〜、きゃ〜〜〜〜〜〜〜ぁ♪」
期待を込めて言ってみるギルキャッツアイ=レヴィ。
ムリムリーの指示で、何やら安酒を持ったひらりんが前に出る。
「オレ、ひらりんイチのハンサムだゴブ!」
覆面なので違いは分からない。容赦なく『ローリンググラビティー』をお見舞いするギルキャッツアイ=レヴィ。
「もうひとついかが?」
小首を傾げる彼女に、自称ハンサムは死んだフリを通したのだった。
気を取り直し、照準を変えるムリムリー。
「ギルジルコンは、パチ物コンプレックスを抱えているでヤンス。下手な罠も丸見え、キシシッ」
「パチ物宝石で悪いかっ! 罠もパチ物。本物はこっちだ! 喰らえ!」
ひとつ目の罠をわざと見破らせ、油断したひらりんズを罠に掛け『春花の術』を発動させるギルジルコン=霧子。
そして、ひらりんズとの乱戦に突入!
「ギル手裏剣、くらってみる?」
牽制するギルアクアマリン=鈴那。
「この剣は、あらゆる鎧を無効化します! セイヴァーソニック!!」
『ソニックブーム』で攻撃するギルプラチナ=アルシャ。
『リトルフライ』で浮かび、油を撒くギルアメジス=リアナ。
「どうせ高速詠唱使えんヘタレさ! 油点火も手動のが早いさ!」
火を点けるギルジルコン=霧子。
「私がGスレイヤーという称号を持っている事を知っているのでしょう? それはこの世のGと名のつく者の天敵を意味する称号。覚悟しなさい、ゴブリン、グリムリー!」
『ファイヤーコントロール』で炎を操り、ひらりんズを攻撃するギルガーネット=アクテ!
あっと言う間に、ひらりんズは壊滅。援軍の気配もなく、取り残されるムリムリー。
(「だいたい、我々が女性に口で勝てる日は永遠に来ないぞ‥‥」)
露払いに徹していたギルオニキス=セオフィラス。あとは見守るだけだ。
「ねぇムリムリー、アナタ無理してない? 捕まったひらりんズからアナタのコト聞いたんだけど‥‥ボスにイジメられてるって」
カマを掛けるギルアクアマリン=鈴那。
「そんな事ないでヤンス、最もミノス様の信頼厚い幹部でヤンス!」
強がるムリムリー。
「これ差しあげますから、落ち着きなさい。その上で戦うか、逃げるか、ここで働くか決めなさい」
「ギルアクアマリン特製お弁当だよ、今ならこれもおまけしちゃう」
発泡酒を差し出すギルアメジス=リアナ、お弁当を差し出すギルアクアマリン=鈴那。
「さ、さては毒殺する気でヤンスね!」
だが、人を信じる事が出来ないムリムリーには逆効果だったようだ。
暴れ出すムリムリー。もう倒す意外に道は無い。
「ギル・ストーンバレット!」
ギルトパーズ=ユウンの『サイコキネシス』による投石を起点に、新メンバーの攻撃へと繋ぐ!
「この世の物とは思えないほど綺麗なお花畑が見たいなら、サービスしてあ・げ・る♪」
にっこりと天使の笑顔で『ローリンググラビティー』を掛けるギルキャッツアイ=レヴィ!
ムリムリーが転けた所へ、
「飛び掛れ!」
ギルアクアマリン=鈴那が『大ガマの術』で出したガマで押さえ込む!
「闇に咲く銀華は、ここに魂の力を解放せん‥‥セイヴァーソニック・聖十字斬!」
ギルプラチナ=アルシャの『ダブルアタック+ソニックブーム』!
「ギル十文字斬り!」
更にギルアクアマリン=鈴那の斬撃が炸裂!
今回も新メンバーの見せ場を作る見事な戦いぶりで、グリムリー怪人ムリムリーを捕縛したのだった。
「山賊団手本のモンスター騒動、乗っ取り計画の一環か?」
縛り上げたムリムリーに尋ねるギルジルコン=霧子。近頃、ギルフォード付近ではオーガ系モンスターの被害が頻発している。
「当然でヤンス、我らの動きにオーガ達が呼応して‥‥」
ハッタリだ。モンスターによる被害は偶然である。
「よくもあることないこと言いましたわね。お仕置きですわ」
まだ戯れ言を宣おうとするムリムリーに『SCROLLofイリュージョン』で、悪夢のような幻覚を見せるギルガーネット=アクテ。
まともな情報は聞き出せそうにないと悟り、そのままムリムリーの口を塞ぐ。
こうして悪は滅び、採石場に平和が戻った。
「次回からはまたギルセイヴァーΧに戻ります‥‥多分」
ウインクするギルプラチナ=アルシャ。
「最後の戦いは近い、かな」
ギルトパーズ=ユウンが呟く。残るはミノス首領のみ!
頑張れ負けるなギルセイヴァーΧ!
ギルフォード戦隊に栄光あれ!