芸術家の苦悩BR―壁画『最後の晩餐』―

■シリーズシナリオ


担当:やよい雛徒

対応レベル:4〜8lv

難易度:普通

成功報酬:2 G 40 C

参加人数:9人

サポート参加人数:1人

冒険期間:02月11日〜02月16日

リプレイ公開日:2005年02月19日

●オープニング

 最後の過越の夜。種なしパンと葡萄酒が並ぶ食卓で、十二人の弟子に主は答えた。
「愛する弟子達よ我が声を聞け。この中に、私を裏切る者がいる」
 弟子達に波紋が広がる。「ラヴィ(先生)、其れは私ですか」と問う弟子達がいるなかで、イスカリオテのシモンの子ユダが金貨の小袋を握りしめた。金貨は主を売った代償であり、彼こそが裏切りのユダと呼ばれる者だからである。
 ある者はこの話に次のような奇怪な論を残している。悪魔の囁きもまた神の手の上、ユダの裏切りこそがジーザスを神の子としてあげるに至った。裏切りなくばジーザスは神の子にはならず、其れが故、裏切りのユダこそ真の使徒である、と。
             ――――とあるカルト教団の研究をまとめた学者の話より。

 シモン・ペトロが主に言った。
「主よどこへ行かれるのですか」
「私の行くところに貴方は今ついて来ることはできないが、後でついてくることになる」
 ペトロが言った。
「主よ、何故ついていけないのですか。あなたのためなら命も捨てます」
 主は答えられた。
「わたしの為に命を捨てるというのか。はっきり言っておく。鶏が鳴くまでに、貴方は三度、私の事を知らないと言うだろう」
        ――――新約聖書『ヨハネによる福音』第十三章36節〜38節より抜粋。

 そのころ、ジーザスを裏切ったユダは、ジーザスに有罪判決が下ったのを知って後悔し、銀貨三十枚を祭司長たちや長老達に返そうとして「私は罪のない人を売り渡し、罪を犯しました」と言った。
 しかし彼らは「我々の知ったことではない。お前の問題だ」と言った。そこでユダは銀貨を神殿に投げ込んで立ち去り、首を吊って死んだ。祭司長達は銀貨を拾い上げて「これは血の代金だから、神殿の収入にするわけにはいかない」と言い、相談のうえ、その金で「陶器職人の畑」を買い、外国人の墓地にすることにした。
       ――――新約聖書『マタイによる福音』第二十七章3節〜7節より抜粋。
   † † †
「――時は来た」
 キャメロットから西へ遠く離れた街の一角に家がある。何の変哲もない粗末な家だが、其処は彼らの塒の一つであり、集まりやすい集会場として使われている家だった。
「もうじき親愛なる方が来られる。右と左と共にな。十三の薔薇の席は欠けてしまったが、かつて遠き地に離れた三人の黒薔薇を、我ら九人で迎えよう」
 声は幼い少女のものだった。子供にしては似つかわしくない朗々とした発言。九の人影は首を振った。少女の姿をした少女の声を持つ者が答えた。
「なれば同士達。初めの約束を解き計画を完全なる実行に移す。自らが信ずる者のために戦い、どれだけ関として役目を果たせるか成果を知らしめよ。我らは此より敵となり、汝らもまた敵となる」
 立場こそ違えど、目的こそ異なれど、腹のうちを探り合おうとも。
 彼らの望みは『たった一つ』の同じこと。
「薔薇の館は嘆きの城。生命の水の館は鏡の武力。偽りのみが支配した北の地よ」
 唱和する言葉。皆が同じ言葉を諳んじた。
「我らは朽ち行く土の塊。息を吹き込みしかの方に、望みの全てを捧げんと誓おう」
   † † †
 光と闇の狭間に生きる、人ならぬ人型の異形達。
「ようやく二つ目。バートリエ。人の子とは実に面白い。ダニエルの末は娘御になるようです。爺にも男子にも欠片も似ていない娘故、妙に記憶に鮮やかだ」
「ご機嫌だね。こちらは散々」
「手を焼いていますねぇ。まあ焦ることもない。我々は長い刻を待った。それはそうと二人目の贄姫が生きていたそうですが?」
「ああ北の第一息女はもとより、エレネシアの長女は生存していた様ね。どうせなら二人とも、ね? 咎人に連なる血筋の同胞どもに話を漏らせば勝手に動いてくれるだろう」
 女は笑った。低く嘲るような声音が響く。
   † † †
「浮かない顔だな、アニマンディ」
「兄上か。最近姉上が薔薇の館から出てこられない。アリエスト家のエルザ嬢のようになられてはと思うと気が重くて仕方ない」
「花が綻びる季節はまだ早いぞ。大体東方領土のアリエスト家の次女エルザといえばディルス・プリスタンの婚約者ではないか。まぁ今はまだ婚約。将来的に見ても白い結婚だろうと聞いているが」
「ふん。兄上はプリスタンの次期当主の妹にエリキサクア姉上が殺された事お忘れか! 子爵家のプリスタンなど、私が兄上ならば潰してくれたものを」
「若いな弟よ。プリスタン家は今や東方に干渉するに重要な当家の手足。それより、警備の見積もりだ。そうそう、エルザ嬢を別宅に招待する件だが、好きにすると良い。是非療養にと声をかけた後なのだろう?」
 サンカッセラの言葉にアニマンディの耳は深紅に染まった。
   † † †
●現在地:キャメロット(PC情報)
 キャメロットに幻想画家として名のしれている芸術家がいる。マレア・ラスカという金髪碧眼の女性である。彼女はここしばらく、ようやく手にした大きな仕事に関してかかりっきりで構想を練っていた。壁画を頼まれたのである。
 キャメロットから西へ約185km進んだ先。エイヴォン川の河畔にある街『バース』といえば、最近になって鉱泉とともに芸術関係でも急速にその名をのばしつつある。芸術家達が競って立てた建築物や町のあちこちに置かれた彫像等の数々は旅人や町住民、こっそり訪れる貴族達を初めとして目で楽しませていた。
 絵師マレア・ラスカのパトロンには、何故かバース地方の有力貴族が多かった。其れが故だろうか。巨大な町の一角に立てられた教会に壁画を描いて欲しいという。題材は『主なる王の過越の夜』つまりは弟子に裏切られる前夜『最後の晩餐』を指定してきた。
「うーがー!」
 テーブルの代わりに椅子を投げた。そして壊れた。後で自称執事ジャイアントのワトソン君に怒られて小言を言われるに違いない。構図が思いつかない。主を手前に描けばいいのか、それとも奥に描けばいいのか。主のモデルは、ユダのモデルは、ペトロのモデルは、と重要な役目のデッサンが完成していない。イメージにあう人間が見つからなかったのだ。
「こうなったら冒険者達に頼むしかないわ!」
 爺、若者、若い娘。もはや募って見つけだすしかない。ついでに『最後の晩餐』を説明して、どんなイメージを抱いたか、あるいはこういう風に弟子を並べたほうが良いのではないかとアイディアを貰うのも悪くない。
「ミッチェルやワトソン君含めて再現してみる手もあるわね」
 そろそろ期限がやばかった。壁画は『最後の晩餐』はもとより、その周囲を天使で囲む。天使画はある程度そろえてきたが、やはり欲を言えばもう少しバリエーションが欲しいというもの。
 毎度毎度の通り、バカンスしませんか、とモデルを集うためマレアは家を飛び出した。

「ワトソン。お前が連中に味方しようが、何を企んでいようが、俺は最後まであがくぞ」
「これは最良の選択なのデス。ミスター・ミッチェル。貴方とミスマレアに拾われた恩は忘れまセン。さればこそ守るためには囲いがいるのデス」
 彼の手には一枚の羊皮紙が握られていた。古代魔法語で記された文字は直訳するとこう読める。
『我らが母なりし親愛なる方よ。いずれ貴方を迎えに参ります』
 嵐はもう、すぐそこまできていた。

●今回の参加者

 ea0254 九門 冬華(29歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea0321 天城 月夜(32歳・♀・浪人・人間・ジャパン)
 ea0836 キラ・ヴァルキュリア(23歳・♂・神聖騎士・エルフ・イギリス王国)
 ea0850 双海 涼(28歳・♀・忍者・人間・ジャパン)
 ea0941 クレア・クリストファ(40歳・♀・神聖騎士・人間・イギリス王国)
 ea1519 キリク・アキリ(24歳・♂・神聖騎士・パラ・ロシア王国)
 ea3109 希龍 出雲(31歳・♂・浪人・人間・ジャパン)
 ea4358 カレン・ロスト(28歳・♀・クレリック・エルフ・イギリス王国)
 ea9535 フィラ・ボロゴース(36歳・♀・ファイター・人間・ノルマン王国)

●サポート参加者

メル・コーウェイン(ea2339

●リプレイ本文

「あなたを呼ぶのが不便だし、名前をあげるわ。あなたの名前はセレスク・イシュルよ」
「ムーンと、呼んでも良いかな?」
 依頼前のとある者達の会話である。

 流石に宗教画。女装もしくは女性化させたら一部には売れるだろうが基本的に異端か冒涜として教会からの非難が殺到する恐れがあるので、基本的に男性として描く。絵師もモデルも苦労性。意見や抱いたイメージを聞き、書き留めておく。今は話を照らし合わせながら構造を吟味し、後日決定するようだ。この時の『最後の晩餐』は後々意味を持つことになる。それはさておき、モデル期間における役柄は次の通りである。
 九門冬華(ea0254)と天城月夜(ea0321)は名高き天使画になぞらえてか、剣を抱いた天使を選んだ。キラ・ヴァルキュリア(ea0836)は弟子のペトロ、双海涼(ea0850)は弟子のマタイ、クレア・クリストファ(ea0941)は果敢にも偉大なる主ジーザスを、キリク・アキリ(ea1519)は弟子のトマスを、希龍出雲(ea3109)はフィリポ、カレン・ロスト(ea4358)は聖書に置いても謎多きバルトロマイを、フィラ・ボロゴース(ea9535)は裏切りのユダを演じる話になっていた。
「チョコさんから、伝言預かってます。『お手伝いできないけど、体には気をつけてくださいねっ』だそうです。チョコさんだけじゃなくて、私も心配です。神聖騎士っぽい人というのも気になるし」
 涼が傍らでマレアの助手(雑務)をしながらそんな事を言った。マレアがギルドに赴いた時にモデルをさせてくれないかと言ったメルの天使画用スケッチと目の前の『蒼天の右翼と左翼』とを比較していたマレアが、くすくすと笑いかけて、抱きしめる。
「やあねぇもう心配性なんだから。そんな深刻そうな顔しないで。好意はありがたくうけとっておくわ。心配かけてゴメンね。そうそう二人とも。何故、私が双子のような天使を描いたか知ってる?」
 モデルの仕事の合間に笑い話をしていた最中、目の前の月夜と冬華に聞いた。
「ジャパン人は珍しかったのでござろう? あぁ確かその時にワトソン殿に追いかけられた嫌な記憶が。いやはや天使画もなかなか人に知れ渡っているようでござるし」
 おかげでこの前の依頼では身動きがとれなかったが、と胸中で毒を吐く。複雑な気分だ。月夜と冬華はそれぞれマレアの傑作と歌われる八枚の天使画のモデルをした経験がある。
「天城さんが蒼天の右翼、私が蒼天の左翼でしたっけ。二人で一対のデッサンも確か」
「ええあったわ。私はねー、東洋のガブリエル(ジブリール)ってイメージにしたかった。聖母の受胎告知を行った事で有名ね。あの天使は時に双子で描かれる事もあるから」
 今回は一方変わった『蒼天の大天使』を描けそうよ、月夜と冬華にそう笑いかけた。その時部屋の扉が開く。エプロン纏った調理中のキラであった。夕飯がもうすぐだからいい加減にきりあげてきて、とキラは本日の食事に自信顔。
「今日は豪華よ、あとはデザートに。ステーキも作れたらいいけど、材料は調達できないかしら?」
「あっはっは、そのことなら心配ないわよーっ! ほら、フィー、さっさと運ぶ!」
 べしん、と扉の向こうから現れたのは、昼間主に関してデッサンを受けていたクレアだった。慈悲深き偉大なる主がうまいようにいかずにイメージや表情に関して個人授業を受けていた為、気晴らしにクレアは狩りに出ていた。下僕扱いしているフィラと一緒に。
「くーれあーぁ、これどうする? もっとバラす? それとも調理場?」
「ステーキにするそうだから調理場へ運びなさいよ。キラ、それでいいわよね?」
「え! あ、うん、ヨロシク‥‥」
 血塗れた二人が背負っていたのは小動物に始まり、森に生息していた動物数体。
「‥‥主とユダなんですよね」(複雑な顔)
「‥‥主とユダのはずでござるよ」(複雑な顔)
「勇ましいわねぇ」(感心)
「さしずめ戦乙女ですか。素晴らしいです」(感心)
「さすが辛辣な女豹。私も負けられない」(闘志)
「すごーい。夕飯は豪華だね」(純粋な拍手)
「女は怖ぇなぁ」(意味深)
 こぼれ落ちた台詞順に冬華、月夜、マレア、カレン、涼、キリク、出雲。
 計七名。
「‥‥あんたたちー、それが夕食の獲物とってきた苦労人に言う台詞ー?」
 笑顔が怖い、クレア・クリストファ。拾ってきた木の実を握りつぶす。戻ってきたフィラは首を傾げていた。いやはやモデル時の悟りと慈愛の様子からは想像も出来ない姿だ。
 なんでもないですと皆がクレアに声を返す。げらげら腹抱えて笑うマレアを見ていた出雲が戻ってきたワトソン君を捕まえてこそこそ耳打ちしていた。
「中々、面白い奴にお前も付いているな。明るくていい人だ。で、お前と彼女、どこでどう知り合ったんだ。ちきしょー。俺もああいう面白い女性とお近づきになりたいもんだ」
「寒空の中で拾われ‥‥ごほ、それはさておき面白いですみまセン。酷い気分屋だし我が儘だし物散らかすし椅子は投げるは壁は壊すは、天性の破壊魔っぷりをひろ、ぶっ!」
 出雲の目の前でワトソン君の顔面に画板が激突した。そのまま倒れるワトソン君。
「ワトソンさん命知らず‥‥いや、僕は暖かく見守ってるよ。出雲さん、頑張って!」
 天使の微笑みで傍らから離れていくキリク。代わりに近づく影がある。
「こ、怖ぇ、女は怖ぇ。あ、いやいや、なんでもねえぜ? ホントになんでもねぇぜ?」
 出雲に向かって危ない微笑でジリジリと近寄る絵師一名。ごまかしながら後退する出雲。そして誰も助けないのは何故なんだ。いや、まぁ毎日がこんなものだが。
「大丈夫です、出雲様。お仕置きされるはずだったワトソンさんも一応健在、お仕置きはきっと軽いんです! でも、でも、もし」
 フォローのつもりらしい。しかしカレンは一度言葉を句切り、何かを決心すると。
「力が足りないかもしれません。でもディルス様にも言ったことがありますが、私はこれでもクレリック! 伝言、遺言、片思いの恋人へのメッセージ。何でも承りますよ! さあ、出雲様! 死しても悔いなき告白を!」
「そこで俺の寿命を終わらすなーっ!」
 ぎゃあぎゃあ騒ぐ室内は賑やかだ。「どうでもいいけど料理冷めるわよ」とキラが愚痴をこぼすまで、室内は阿鼻叫喚の光景であったことを記しておく。

 モデルの毎日は平和そのものである。笑ったり、起こったり、無駄口を聞いたり。
 だがこうしてモデルと普通の日常を暮らす中で、人目をはばかってミッチェル・マディールやワトソンを呼びだし、あるいは寝室に訪れて不穏な話を聞き出す者達が居た。
「同時期に作られたラスカ村とマディール村。残された娘、捨て子の男女。まさかマレア殿とミッチェル殿が兄妹関係とは‥‥容姿の似ない三つ子とは一本取られたでござるな」
「マレアさんは知らないとか。私達がレアリテから部屋で聞いた話を考慮するならば」
 新領主を立てればマレアの自由が消えるのは確実。だが暴動に関しては民衆の上にマレアが立とうが、伯爵家が立とうが、大したかわりはない事になる。マレアが頭領だったとしても伯爵家がBR達を抱えていた事実。その事が露呈すれば伯爵家も弾圧されるはず。
「どうも、プシュケさんの話は事実混じりの詭弁、僕はそんな気がするよ」
 近い未来と遠き未来の平和。多数派は近い未来をとり、少数派は遠い未来をとったという。だがよく考えると、少数派も多数派も『遠き未来の暴動』の種を抱えているのだ。
「少数派。何故領主側にいるのでござろうな。味方しているというより」
「マレアさんの自由云々は筋が通るとしても、伯爵家の維持で未来の暴動から民衆を守る、というのはどう考えても不安要素が残る。結果として戦を起こすような事しか‥‥」
 内乱勃発はBR少数派の計画の内なのでは? 伯爵家の操作側が少数派としたら?
「仮説が正しければ、少数派は領主側にいて伯爵家が陥落されやすいような状態しか作っていない。守るも何も、それは建前か何か。少数派の望みは伯爵家の陥落なんじゃないかしら?」
 筋書き通りに進んでいる、と誰かが言った。潔癖な領主、愚鈍な民。民が伯爵家を攻め落とす為に必要な理由は揃っている。そもそも敵対する者同士が些細な事で手を組むか?
「元々少数派と多数派は同じモノでした。本当に敵対したのは最近になってからです。名付けの親、我が君よ。掟に従い、名のお礼に我々の知る秘密を一つだけ答えます」
 突然ムーンの声が聞こえた。月夜とキラの片腕、ムーンとセレスク・イシュルの二人だ。
「元々伯爵家の陥落の為に動いていた両派。問題は命の数だけではないのです。贄姫制度の維持か破壊か。多数派が敵対したのは、維持の為に親愛なる君を戦に引きこんだが故」
 ムーンの次にセレスクがキラに耳打ちした。
「これにより少数派は、多数派に先手を打たれて一般に贄姫の烙印を押された親愛なる方の保護の為に急遽無理に領主を維持するか、伯爵家を陥落させて親愛なる方の首も狩るかの選択を迫られています。贄姫制度に関しては、真の薔薇となった時に語られるでしょう」
 これ以上はまだ『蕾』の皆様にはお答えできません、とムーンとセレスクは頭をたれた。
 マレアの身を心配して夜回りをしていた涼が、偶然相談事を聞いていた。涼は人知れずそっと物陰から自室に戻った。冬華も、月夜も、キラも、キリクも誰も気づくことはなく。

 この時、BR多数派の元に古代魔法語で一つの伝令がもたらされる。冒険者達に『全てではない真実』をもたらしたブランシュ(プシュケ)が領主代行に取り入ったという話が。