宇宙刑事ガザン・2アジア・オセアニア
種類 |
シリーズ
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担当 |
塩田多弾砲
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
3Lv以上
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難度 |
難しい
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報酬 |
21.3万円
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参加人数 |
9人
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サポート |
0人
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期間 |
06/26〜07/07
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●本文
「で、怪人はどう処理したんだ?」
「過去に手がけた作品の、倉庫に保管していた怪人の着ぐるみを利用したよ。『電気戦隊エレキマン』のビーダー怪物、イノシシダーにセイウチダー、それから『覆面バイカー ハイパー1』の死神マンモスなど、過去に『牙』をモチーフにした怪人を寄せ集めたんだ」
忙しく立ち回る中、山平PDと監督の大林義明は、製作会社の上司・九手四郎と話し合っていた。彼ら三人は、十年来の友人同士でもある。そのため、歯に衣着せず、互いに言いたいことを言い合える仲でもあった。
彼らは今、僅かな休憩時間を利用し、今後の撮影プランを話し合っている最中であった。
「にしてもヤマさん(大林は、山平をこう呼ぶ)。集めた奴らに任せたのは、やっぱまずかったんじゃあないか? 特に邪怪獣やデスノイドに関しては、ダークなんちゃらってのを勝手にでっち上げてくるとは俺も夢にも思わなかったし。キュウさん(九手)もそう思うよな?」
「そうだな。ヤマ、俺も大林ちゃんと同意見だ。確かに他の点、演技やアクションに関しては及第点以上だよ。特に主演の熱血野郎に、ライマー兵のアクションはよくやってくれてる。音楽や造形の技量も、実に見事なものだといいたい。だが‥‥設定を無視したり理解に乏しい奴が混ざっているようでは、他に見事な点があってもそれらを台無しにされ、邪怨空間の描写がどうなるかわかったもんじゃない」
「でっち上げ怪人に関しても、『キバ〜』って名称なのに、『蝙蝠獣人に獣化して装甲を装着』でお手軽に済まそうとしたセンスだし。監督の立場から言わせてもらえば、ぶっちゃけ期待出来んよ」
「いや、待ってくれ」
大林と九手の言葉に、山平は口を挟んだ。
「確かに大林とキュウの危惧ももっともだが、チャンスをくれないか? 確かに設定の理解を怠った点は否めないが、それでもそれなりにやる気は出していた。実際、老科学者フィンを大林ちゃんも採用したじゃあないか」
「‥‥ま、確かにな。しかし、当初予定していたデスノイドが出せなかったのは事実だぜ」
「邪怪獣が『兵器』的な役割の怪人なら、デスノイドは『前線での司令官』的な役割の怪人だ。なのに老将っぽい解釈されて、前線で戦わせないような発想されちまったからなあ」
「そんな解釈する奴らが、邪怪獣やデスノイドを魅力的に描写できるとは思えん。設定改変にしたって、悪意がなくとも理解しなかったのは事実だ。またヘンな解釈されると、こちらでもフォローしようが無い」
辛辣な言葉が飛ぶが、山平はくじけず反論した。
「だったら誤解されないように、こちらで理解しやすく、へんな解釈されないように説明すればいいことだ。もしもやる気が無い故での設定変更だったら、俺もすぐに首を飛ばしてたよ。やる気はある、俺は今回集めた若い奴らに、そういう期待にこたえるだけの力があると見込んでいるんだ」
「だが、ヤマ。デスノイドと邪怪獣のスーツはどうする? デザインだってすぐには出来んぞ。今は本編シーンの撮影中だからまだごまかせるが、大体一週間くらいが限度だ。その間にデスノイドと邪怪獣のスーツを作り、なおかつ特撮シーンの撮影に間に合わせる。できるか? そんな離れ業が」
「‥‥要は、デスノイドと邪怪獣とを期限までに間に合わせればいいんだろう? 造形担当に無理をさせることになるだろうが、既にガザンのコマンドスーツやガリドラーグなどのミニチュアなど、造形物の製作もほとんど済んでいる。それに、邪怪獣とデスノイドのデザインは俺がすでにラフをあげている。後は実際に、取り組むだけだ。大林ちゃん、それにキュウ。責任は俺が取る、やつらにもう一度、チャンスをやってくれ」
「‥‥ま、ほかならぬヤマさんの言う事だ。多少の無理は通すよ。俺も、あの熱血野郎がガザンのコマンドスーツを剛着して戦うところを撮りたいと思ってたとこだし」
「良いだろう、なんとか時間を引き延ばす。ただし、忘れるなよ。この作品は、ヤマ、お前さんの今後もかかってる重要な仕事だってことをな」
二人に微笑み、山平はうなずいた。
「俺の今後より、若い奴らの今後だ。あいつらに失敗作を撮った、などというキャリアを積ませたくない」
『‥‥ジャオンに捕まった剛。そして捕まったみんなの前で、処刑されそうになる(ここで、デスノイドとキバクリーチャーが登場‥‥っても良いだろう)。
ピンチの剛だが、彼は有していた煙幕弾で回避、その場を逃走する。
逃げる剛を追うジャオン。外に出た剛はジャオンを前にして、不敵に言い返す。
「惑星系犯罪結社ジャオン! 俺は宇宙警察機構から派遣された者だ。お前らを逮捕する!
そして、「剛着!」コマンドスーツを着用する剛。
「宇宙刑事、ガザン!」
ヘルターはデスノイドとキバクリーチャーを差し向ける。
ライマー兵を蹴散らし、ジャオンのアングーラ飛行戦車隊は、ガザンが呼んだ戦車ガリオンが撃墜する。スカイガリオンとドリルガリオンに分離し、アングーラ部隊と戦うガザン。
ドリルガリオンにはセラーが乗り込んでおり、地下基地へと突入。そして皆を地上へと導く。
ガリオンを送り返し、再びデスノイドとキバクリーチャーと対峙するガザン。
しかし、ジャオン城のテラー・ボスは言い放った。
「邪怨空間に引きずり込め!」
「了解、邪怨空間発生装置、作動」
怪しげな邪怨空間が発生する。
「ロードライノス!」万能バイク、ロードライノスを呼び、それを駆って邪怨空間に突入するガザン‥‥』
「‥‥っと、今回撮影するのは、ここまでだ」
小林と山平とが、改めてスタッフに説明をしていた。
「造形のスタッフは、休みなど無いものと考えてくれ給え。デスノイドとキバクリーチャーのラフデザイン集は、このスケッチブックに載せている。これらを元にスーツの製作を頼むよ。本来なら変形ギミックなども内臓したかったところだが、さすがにそれらは無理そうだから無しだ。
簡単に言えば、デスノイド『グールA』のモチーフは『剣と楯を手にした古代の蛮人』、キバクリーチャーは『剣歯虎』ってとこだな。君らのデザインに期待したため、あえて曖昧にしていたんだが。それと、時間が無いのはわかるが手抜は無し。それに、特撮シーンの撮影や、剛着シーンの撮影もしなきゃならん」
「厳しい撮影になるだろうが、みんなもそれを覚悟しての参加だと思う。言っていいのは『やる』でなく『やった』という言葉。いみじくも少しでもプロ根性があったら、それを証明してくれ。いいな?」
●リプレイ本文
「気にするなよ、ヤマさん。都合が悪く出られないんだから、しょうがないぜ」
残念な顔の山平を、大林は元気付けた。出られない者をどうこう言ったところで仕方が無い。
「彼には、ぜひスーツアクターをして欲しかったが‥‥では、剛は伊達くんが変身前を、変身後を宵夢君が演じると言う事で良いんだね?」
「はい。後で俺が、ガザンのスーツアクションに対しアテレコする予定です」
「ガザンのスーツは俺が。問題はデスノイドなんですが、同フレーム内に入る場面では、伊達さんに入ってもらうか、でなければ同じくらいの身長のアクターを呼んでもらえればと」
伊達正和(fa0463)、宵夢真実(fa3141)が、山平の問いに答える。
「ガザンのスーツはある程度は融通がきくから、おそらく大丈夫だろう。デスノイドのスーツはまだ何とも言えんが‥‥」
「その件は、俺とヤマさんとで相談しておこう。他には?」
「自分が、テラー・ボスとともに、邪怪獣のスーツアクトを行ないます」
「モヒカン(fa2944)君か。君のテラー・ボスの声は実にすばらしいものだった。着ぐるみ担当が居ない分、無理をさせてしまうが、よろしく頼むよ」
「ええと、他の方々の役割は、前回と同じですー‥‥」
日向 美羽(fa1690)が、予定表を手にして報告する。
「日向さん、忘れてますよ。私はライマー兵のスタントするって事」
日向の言葉を、天深・菜月(fa0369)が訂正した。
「あ、す、すいませんー! そうでした」
「しっかりしてくれ、日向殿。ちなみに拙者も、前回同様ヘルター役だ」
「お前さんか、雨堂 零慈(fa0826)。うん、お前さんの太刀筋、俺はほれ込んだぞ。今、脚本家に邪怨空間内での、ヘルターの出番を増やさせてるとこだ」
監督は前回、アクションの練習をしている雨堂の動きを見て、それを熱心に見入っていた。結果、顔見せ程度で済ます予定だったヘルターに関し、山平に持ちかけた。
「あの技量を見せないのは勿体無いぜ。ヘルターの出番は増やすべきだ」
とはいうものの、山平としては、他のキャラの出番ももっと増やしたいところなのだが。例えば、セラーとか。
「今回も、セラー役を精一杯がんばります。よろしくお願いします!」
と、元気に挨拶した富垣 美恵利(fa1338)だが、内心は焦っていたりする。
「‥‥アクションシーンでは、前回同様スカートでハイキック‥‥はあるのでしょうか」
「最後は僕、タブラ・ラサ(fa3802)だね。太一郎少年の出番は少なそうだから、空いた時間は皆さんのお手伝いをしたいと考えています」
「自分の力量不足で、君達には無理をさせてしまい、すまなく思っている。だが、君達なら今回の撮影も乗り切れると思う。今回もしまっていこう!」
「これは?」
「邪怪獣『キバクリーチャー』、デスノイド『グールA』のスーツです。それで‥‥いかがなものでしょうか?」
不安そうに、顔色を伺うように、雨宮慶(fa3658)が山平に尋ねた。
その着ぐるみを、暫くの間ためすすがめつし‥‥山平は口を開いた。
「‥‥君は人が悪いな。これだけの物が作れるのなら、なぜすぐに作ってくれなかった!? すごい出来じゃあないか!」
釣り下がっている着ぐるみに、頬ずりしかねないほど興奮し、山平は感嘆した。
「正直、ごちゃごちゃしすぎの感はある。だが、それが逆に邪怪獣の混沌さをかもし出している! 不安だったのだが、そんなものは杞憂にすぎなかったな。雨宮君、君は大した物だよ!」
その反応を見て、雨宮は一分前に感じていた不安が、消し飛んでいくのを覚えた。クリエイターとしての自信が揺らいでいたところだったのだが、山平の返答はそれを吹き飛ばした。
「グールAの方も、なかなかのものだ。戦闘員でなく、怪人でもない。没個性と個性を併せ持った存在として、微妙にバランスを保っている。こういうのが欲しかったんだよ!」
もう、山平はいてもたってもいられない様子だ。
「君のおかげで、この作品も成功が見えてきたぞ!」
「あ、ありがとうございます! 特撮パートはがんばって、成功させてみせます!」
山平の熱意に、雨宮もまた熱意と共に応えようと、拳を握りつつ誓った。
「‥‥アクション!」
洞窟内。
ライマー兵に囲まれた剛、銃で狙いをつけられ、動けない。
ライマー兵たち「ジャオ! ジャオジャオ!」
ヘルター「貴様、何物だ‥‥いや、答えずとも構わん。どうせ下等な地球人、誰だろうが知ったことではないわ。(ライマー兵に)連れて行け!」
ライマー兵に囲まれ、剛、連れて行かれる。
ヘルター、デスノイド「グールA」に近付く。
ヘルター「ちょうどいい見せしめになる。皆を集め、目の前で奴を処刑しろ」
グールA「はっ!」
洞窟内。剛、ライマー兵に銃を突きつけられながら、十字架に貼り付けに。鉄の枷が、剛の腕と胴体を締め付けている。
ライマー兵たちの後ろには、捕らわれた人々が。彼らにも、別のライマー兵たちが銃を向けている。
ライマー兵「ジャオ! ジャオジャオ!」
太一郎「剛さん! くそっ、剛さんを放せ!」
飛び掛ろうとする太一郎だが、服部に止められる。
剛「太一郎くん、安心しな。こんなやつら、すぐにやっつけてやるさ」
だが、進み出たヘルターとグールAはその言葉をせせら笑う。
ヘルター「これより侵入者の処刑を行う‥‥労働者の脱走を企てた、愚か者の末路を見届けるがいい‥‥!」
進み出るグールA。その手には、巨大な剣が。
グールA「安心するがいい、たっぷりと苦しめてから殺してやるぞ。楽しみだろう?」
剛、焦るかのように歯噛みする。
剛「冥土の土産に、一つだけ聞かせてくれ。お前ら、ここで何をしていた?」
グールA「我らジャオンは、この空魔山に前線基地を兼ねた、エネルギー貯蔵施設を設立していたのだ。ちょうどこの地点は、地球という惑星の地磁気が集中する場所。そこに、フィン博士が作ったエネルギー貯蔵装置を据付け、地球征服に用いるエネルギーを貯蔵しようと考えたのさ」
セリフにかぶり、『完成した基地のエネルギー貯蔵装置が、エネルギーを貯める。そして山から宇宙船が発進し、それが市街地を破壊する』という映像が流れる。
ヘルター「そこまでだ。デスノイド、やれ!」
デスノイド、青竜刀を振りかざす。
服部、思わず目をつぶる。
服部「誰でも、誰でも良いから助けに来て! お願い!」
太一郎もまた、目をつぶる。
が、グールAの背中に光弾が着弾。更に、剛の腕と胴体の枷にも着弾すると、剛を解放する。
グールA「なっ、なんだっ!?」
ライマー兵らとともに振り向くグールA。後方に、光線銃クライムシュートを構えたセラーの姿が。
セラー「剛! 大丈夫?」
ライマー兵が襲い掛かるも、ジャンプし、キックを放って叩きのめすセラー。更に銃で数名を薙ぎ払う。
剛「セラー! 助かったぜ!」
言いつつ、バックルを押す剛。途端に身体から煙が出て、彼の姿を隠してしまった。
ヘルター「ちいっ、小癪な! 奴を追え! 逃がすな!」
剛を追い、その場から去るライマー兵、デスノイド、ヘルター。
人質達、動揺している。
セラー「みんな、こっちよ!」
セラーに導かれ、太一郎、両親、服部、人質たちが連れ出される。
しかし服部、なかなか脱出しようとしない。
服部「あー、あの時落としたデジカメ取り戻してない〜絶対あいつ等持ってると思うのよっ!」
太一郎「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」
渋る服部を連れ出す太一郎。
外(採石場のような場所)。
剛を追ってきたヘルター、ライマー兵、グールA。
剛、高台の上から見据えている。
剛「惑星系犯罪結社ジャオン! 俺は宇宙警察機構から派遣された宇宙刑事だ。お前らを逮捕する!!」
変身ポーズをとる、剛。
剛「剛着!」
彼の身体が光り輝き、一瞬でコマンドスーツが剛着されたガザンの勇姿が。
ガザン「宇宙刑事、ガザン!」
銀色に輝くコマンドスーツ。スーツが大写しされ、そのメカニックを彩る電飾が光り輝く。
ナレーション『宇宙刑事ガザンは、僅か0.05秒で剛着を完了する。では、その剛着プロセスをもう一度見てみよう』
剛着の直前に戻る。
剛「剛着!」
剛が指令を送りポーズを取る。
ガリドラーグ、黒煙の中から出現。船内のコンピューター、作動している。モニターには、コマンドスーツの映像が。
コンピューター「コマンドスーツ、剛着要請確認。座標セット、転送開始」
指令を受理したガリドラーグ、艦下より無数の銀色の粒子が照射。
粒子が剛の周辺に出現し、吹き付けられるように。その粒子の中で剛の身体が銀色のモザイクに覆われる。
徐々にモザイクが薄れ、その中心部分に、ガザンへと剛着完了した剛の姿が。
ヘルター、ライマー兵、デスノイド。その姿に驚きおののく。
ヘルター「ぬうっ、貴様、宇宙刑事か‥‥! 出でよ、邪怪獣キバクリーチャー! 奴の屍をテラー様に捧げろ!」
地面から、キバクリーチャー出現! 多数の牙が生えた巨大な口に、三本の鉤爪。胴体部にも無数の牙が生えた縦長の口、背には毒蛾の翼。
ヘルター「虐殺!」
ヘルターの声と共に、ガザンに襲い掛かるキバクリーチャー、ライマー兵。
ガザン「アームド・オメガレーザー!」
一定のポーズから、左手で銃を抜き、襲い掛かるライマー兵の群れを倒す。さらに襲い来るライマー兵たちを、ちぎっては投げ、薙ぎ払い、叩きのめすガザン。
キバクリーチャー、鉤爪の腕で殴りかかる。突進をかけ、かわしたガザンのすぐ後ろにあった岩に激突。
岩が真っ二つに割れる。キバクリーチャー、再度突進をかける。
ガザン、スパークセイバー(剣)を取り出す。
ガザン「とあーっ!」
ジャンプし、空中から唐竹割り! キバクリーチャーの脳天をたたっ斬る。
キバクリーチャー、尻餅をつきダメージを。
ヘルター「ならば! アングーラ飛行戦車!」
ライマー兵らが乗ってきた、宇宙船。それが大挙して攻め込んできた。
アングーラ飛行戦車隊。空中から光線を発射! ガザンの周囲に、着弾し、爆発を起こす
それらの爆発を、ガザン、右に左に転がっては回避!
ガザン「超次元戦車ガリオン!」
ガリドラーグ内の格納庫から、ガリオンが発進する。
ガリオン、飛来! 空中からガリオンレーザーでアングーラ飛行戦車を撃ち、何機か撃破!
地上に着地し、重厚な車体が大地を疾走する。
ガザン、ジャンプし、コクピットに。
セラー(声)「ガザン? 人質の救助と避難は完了したわ」
ガザン「よし。セラー、君は基地の破壊を頼む。俺はアングーラ飛行戦車隊を倒す!」
ガリオン、上半分が分離。それは戦闘機に。
ガザン「スカイガリオン、テイクオフ!」
セラー、カメラが下から見上げるようにして写す。そのまま、彼女もジャンプしコックピットに。
セラー「ドリルガリオン、レディゴー!」
残ったガリオン下部。分離した部分からドリルパーツが展開、ドリル戦車に。
スカイガリオン、空中でアングーラと対決。
背後を取られ、後方から光線を放たれる。ぎりぎりでそれを回避し、急上昇。
そのまま高く昇って行き、宙転して急降下。機体をロールさせながら、ビームを発射!
敵を撃墜!
地上近くで機体を立て直し上昇。その背後では墜落した敵が爆発!
ドリルガリオンを、空中から狙うアングーラ。
光線が放たれ、それが進撃するドリルガリオンの周囲で爆発!
敵の攻撃を物ともせず爆発の中を進撃し、ドリルを回転させ地面に潜行。
アングーラが高度を落した所、突如地中から飛び出しドリルで体当たり!
敵機を撃墜し地上に着地、そのまま進撃を続ける。
ドリルガリオン、ドリルで地中に潜行。
ジャオンの地下基地に。そのまま、その中を進撃する。
空魔山の山腹から脱出したドリルガリオン。その直後、山がまるで火山の様に爆発!
ガリオンから降りるガザン。
ガザン「基地は破壊した。あとはお前達だけだ!」
ヘルター、デスノイド、キバクリーチャー。ガザンの前に恐れおののくかのようにたたらを踏む。
邪怨城内。
テラー・ボス「邪怨空間に引きずり込め!」
フィン「了解! 邪怨空間発生装置、作動!」
テラー・ボスの目が全て発光、壁の機械群が脈動し怪しい光と蒸気を吐出。
それに続き、様々な映像が流れる。
「太陽系が逆回りに巡る」「岩に打ち付けられた大波が逆回しに海に戻る」「大地が割れマグマが噴出」「漆黒の空間が天地に裂け回転、現れた妖しい恒星が輝く」「楕円や曲線を多用した毒々しく禍々しい暗色の万華鏡の如き渦潮が宙に発生」
ナレーション「邪怨空間とは、ブラックホールの一種である。邪悪な怨念エネルギーにより、重力を歪ませる事で発生させる、時間と空間、現実と精神が入り混じった、恐るべきバトルフィールドなのだ!」
空間の一部に、巨大な穴が。それに吸い込まれそうになるガザン。
ガザン「異空間を展開したかっ? だが逃がさんっ!」
手をかざすガザン
ガザン「ロードライノス!」
ガリドラーグの格納庫より、ロードライノスが発進。
ガザン、飛来したロードライノスに飛び乗る。
ガザン「行くぜっ!」
ロードライノスとともに、邪怨空間へと突入するガザン‥‥‥。
「‥‥カット!」
「よし、調子が出てきたぞ。この勢いをこのまま保ち、最後の撮影と行こう! みんな、あと少し。がんばるぞ!」
この作品、俺のプロデューサー生命をかけても良いかも知れん。みんなの熱演と裏方を含むスタッフの活躍、がんばりを見て、山平は心から誇りに思い、そして新たな作品への製作に心を新たにした。