CATS 13南北アメリカ

種類 シリーズEX
担当 ゆうきつかさ
芸能 2Lv以上
獣人 2Lv以上
難度 難しい
報酬 3.9万円
参加人数 7人
サポート 0人
期間 08/15〜08/19
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●本文

<参加資格>
 女性のみレスラーとして参加する事が出来ます。
 間違って男性が参加した場合は、女装する必要があります(ぉ

<詳しい内容>
 正統派プロレスではなく、ショープロレスです。
 試合の勝敗は実力ではなく、その場のノリで決まります。
 基本的にはベビーフェイス(正義)とヒール(悪)の戦いになるため、自分がどちらのチームに所属するかを選んだ上で、試合に参加してください。
 試合は基本4試合。
 状況によって増えたり、減ったりしています。
 対戦相手を選んだ上で一試合だけ参加してください。
 複数の試合に参加した場合は、こちらで適当に割り振られてしまうため、望むような試合は出来なくなります。
 また健康的なお色気を前面に押し出しているため、あまりにも卑猥すぎた場合はオーナーのワイズマン・ウォルター・エルマン(通称:WWE)から試合の中止を宣言されます。
 対戦相手が居ない場合や、遅刻した場合は雅・飛鳥(新人)が試合に参加する事になります。

<選択可能な試合一覧>
・追い剥ぎマッチ
 対戦相手の服を脱がして水着姿にする事が出来たら勝利です。
 専用のコスチュームを着て試合に参加してください。

・ローションマッチ
 全身にローションを塗りたくった上で試合をします。
 リング上にもローションが塗られているため、とても技が掛けにくくなっています。

・キャラクターマッチ
 レスラーのキャラクター性を強調した試合運びが可能となっており、架空の設定などを持ち込んで対戦相手と試合します。

・ガチンコマッチ
 ストーリー重視の試合になります。
 筋書きなどを決めた上で、魅せるプロレスを心掛けておきましょう。

・タッグマッチ
 所属の同じ者同士が組んで試合をします。
 タッグマッチならではの試合が出来ます。

<テンプレート>
所属:
リングネーム:
試合形式:
対戦相手:
登場シーン:
登場時の台詞:
コスチューム:
アピールポイント:
得意技:
苦手技:
決め台詞:
控え室での行動:

<説明>
所属:ベビーフェイス側(正義)かヒール側(悪)のどちらを選んでください。
リングネーム:未記入の場合はPC名になります。
試合形式:追い剥ぎマッチ、ローションマッチ、コスチュームマッチ、ガチンコマッチのうち、どれかひとつを選んでください。
対戦相手:対戦相手の名前とPCIDを記入してください。
登場シーン:登場の仕方を教えてください。
登場時の台詞:キャラクターの口調でお願いします。
コスチューム:コスチュームの説明をお願いします。
アピールポイント:一番アピールしたいポイントは?
得意技:得意な技を教えてください。
苦手技:苦手な技を教えてください。
決め台詞:勝利した場合の決め台詞。
控え室での行動:控え室で何をやっているのか書いてください。

●今回の参加者

 fa0383 ダイナマイト・アスカ(16歳・♀・竜)
 fa1326 リン紅原(18歳・♀・竜)
 fa2585 ベリル・ライアン(24歳・♀・獅子)
 fa3148 ゴールデン・クイーン(24歳・♀・虎)
 fa3589 リップ・ザ・ウルフ(24歳・♀・狼)
 fa3595 スイート・ザ・ウルフ(25歳・♀・狼)
 fa3793 エレクトラ・テーム(20歳・♀・鷹)

●リプレイ本文

●雅・飛鳥の控え室
「HAHAHAHAHA! お元気にしてマシタか〜?」
 豪快な笑い声を響かせながら、ワイズマンが控え室に入ってくる。
 ワイズマンは暇つぶしにレスラー達の控え室を見に来ているのだが、みんな試合前で気が立っているため彼の顔を見るなり物を投げつけているようだ。
「‥‥つーか、そろそろ登録名を修正しやがれ、クソ親父!!」
 不機嫌な表情を浮かべながら、雅・飛鳥が手当たり次第に物を投げる。
 彼女は本名の飛鳥・雅ではなく、雅・飛鳥としてレスラー登録されたため、ワイズマンに対してひどく恨みを持っているらしい。
「いやぁ、誰からもツッコミが来まセンし、せっかく定着したんデスからイイじゃないデスカ!」
 真っ白な歯をキラリと輝かせながら、ワイズマンが雅の肩を叩く。
 いまさらパソコンを弄って登録レスラー名の変更をするのが面倒臭いのか、適当な事を言って誤魔化そうとしているようだ。
「それって俺の存在感が薄いって事か!? お、俺だってなぁ‥‥、自分なりにどういう方向性で、売り出そうか考えている最中なんだぞ、コン畜生!」
 大粒の涙を浮かべながら、雅がワイズマンの股間に蹴りを放つ。
 それと同時にワイズマンが乙女チックな悲鳴を上げ、ブクブクと泡を吐いて前のめりに倒れ込む。
「‥‥自業自得だっ! これで済むと思うなよ!」
 そう言って雅が控え室を出て行った。

●エレクトラ・テーム(fa3793)の控え室
「‥‥そろそろ準備はいいかしら?」
 クールな表情を浮かべながら、瀬戸が控え室に入ってくる。
 何かトラブルでもあったのか、やけに腕時計の時間を気にしており、頻繁に何処かと連絡を取っている。
「確か、雅って子も新人なのよねぇ? 噂じゃ、豊胸手術に失敗して、つるぺた街道まっしぐらって話だけど‥‥」
 物凄い角度でブリッジをした後、エレクトラ・テーム(fa3793)がクスリと笑う。
 相手が誰であろうと手を抜くつもりは無いのだが、対戦相手が落ち込んでいると聞いていたので気になっている。
「どうやらモグリの闇医者に頼んで、豊胸手術をしたようね。まぁ、一週間もしないうちに、胸が萎んでしまったから、胸の大きな女性に恨みを持っているようだけど‥‥」
 彼女のファンから色々とタレコミが来ていたため、瀬戸が呆れた様子で溜息をつく。
 ファン達にとって雅が巨乳化する事は、死活問題でもあるらしい。
「‥‥なるほどね。随分と苦労しているようね」
 瀬戸の答えですべてを察したのか、テームが股割りしながら汗を流す。
 この様子では色々な意味で今回の試合は、波乱を呼びそうである。

●第1試合 『キャラクターマッチ ホルスタイン・アスカVSエレクトラ・テーム』
「俺の爆乳で観客達を悩殺してやるぜ!」
 不自然なほど大きな胸を揺らしながら、ホルスタイン・アスカが堂々とリングに立つ。
 何やら胸に細工がしてあるのか、妙に位置を気にしているらしく、観客席から失笑が漏れている。
「こら、そこ! 笑うんじゃねえ! こりゃあ、正真正銘のホンモノだぞ! 『虚乳』なんて言うんじゃねえ!」
 トップロープを掴んで観客席を睨みつけ、アスカが不機嫌な様子で文句を言う。
 控え室にいる時から機嫌が悪いため、観客達の陰口がやけに気になっているらしい。
「あらあら、随分と盛り上がっているわね」
 妖艶な笑みを浮かべながら、エレクトラ・テームがポーズを決めてスモークの中から現れた。
 テームの設定は若者(男女)を惑わす魔女の役で、アスカは正義の戦士という役柄だ。
「も、盛り上がってなんかいるモンか! こいつらがホンモノとニセモノの区別がつかないから、分かりやすく説明してやっていたところさ!」
 ブツブツと愚痴をこぼしながら、アスカがポンと胸を叩く。
 それと同時にアスカの胸から丸いモノが転がり落ち、そのままエレクトラのいる入場口まで転がった。
「うふふ‥‥、楽しませてね」
 アスカの胸から転がり落ちたモノを拾い、エレクトラが180度開脚でサードロープ下を潜り、エロティックに観客達を見回しリングに上がる。
「か、返せ! 俺の胸!」
 エレクトラの持っているモノを奪い取り、アスカが気まずい様子で胸の位置を調節した。
「こんなもので自分を偽らなくても、あなたは充分に魅力的なのに‥‥。まだ気づいていないのね」
 いまにもポロリとしそうな爆乳を強調しながら、エレクトラがジリジリとアスカに迫っていく。
「えっと‥‥、人を惑わす魔女め! お、俺が退治しちまうからな!」
 恥ずかしそうに頬を染め、アスカが身体を震わせる。
 昔からアスカは女性に迫られると動けなくなるため、エレクトラの攻撃に抵抗する事さえ出来ない。
「どうやら緊張しているようね。‥‥いいわ。もっとリラックスしていて構わないのよ。何もかも私に任せてくれればね」
 アスカの耳元で囁きながら、エレクトラが彼女をリングに寝かせる。
「こ、こんな場所で、一体ナニをするんだよ!」
 何かを期待しているかのような表情を浮かべ、アスカが気まずい様子で視線を逸らす。
 そのため、エレクトラは体勢を変えて縦四方固めを放ち、彼女にジワリジワリとダメージを与えていく。
「うぐっ‥‥。ああっ! ひ、卑怯だぞ、この野郎! 俺の純情を返しやがれ!」
 今にも泣きそうな表情を浮かべ、アスカがエレクトラに抗議する。
 てっきりキスをされると思っていたため、心の中で覚悟を決めて待ち構えていたようだ。
「‥‥何か勘違いをしているようね。‥‥いいわ。それならすぐにでも天国に連れて行ってあげるから‥‥」
 ローリングクレイドルを仕掛けて、アスカの恥ずかしい姿を四方のファンに見せつけながら、エレクトラが自分の胸ラインと彼女のヒップラインを鮮やかに見せて固めるハイブリッジジャパニーズレッグロールクラッチを炸裂させた。
「うぐっ‥‥、負けた。完敗だよ。つーか、何でそんなに強いんだ?」
 グッタリとした表情を浮かべ、アスカがふらりと立ち上がる。
 油断していたとは言え、負けは負けなのだから‥‥。
「ふふ‥‥、グラウンドテクニックを上達させる早道は、彼氏とベッドの上で『試合』する事よ」
 そう言ってエレクトラがゆっくりとリングを降りていくのであった。
『勝者:エレクトラ・テーム(ヒール) 決め技:ハイブリッジジャパニーズレッグロールクラッチ』

●瀬戸・カトリーヌの控え室
「‥‥どうやら間に合わなかったようね」
 残念そうに溜息をつきながら、瀬戸が腕時計の時間を確認した。
 ‥‥試合開始まで後5分。
 何度、携帯電話を鳴らしても、出場予定の女子レスラーが電話に出てこない。
「‥‥仕方がないわね。今回も私がリングに上がっておくわ。このまま試合に穴を開けるわけにもいかないしね」
 携帯電話の電源をオフにした後、瀬戸がスタッフに頼んで試合の予定を変更する。
 観客達も試合を楽しみにしているため、会場にも早めにアナウンスしておく必要がありそうだ。
「えーっと、コスチュームは‥‥、どれがいいかしらね? あんまり地味な物もアレだし、かと言って派手な物だとベビーフェイスというより、ヒール役にしか見えないし‥‥」
 控え室の机に置かれたコスチュームを手に取り、瀬戸が大鏡の前に立って次々とポーズを取っていく。
 普段なら黒のボンテージ衣装を着るのだが、今回はベビーフェイスとして参加するため、彼女なりに気を使っているようだ。
「とりあえず、これにしておくわ。イメージチェンジってわけじゃないけど、たまには意外性を狙うのも悪くないと思うから‥‥」
 そして、瀬戸は試合で着るコスチュームを選ぶと、控え室にいたスタッフを外に出すのであった‥‥。

●リン紅原(fa1326)の控え室
「対戦相手の遅刻で、急遽予定が変更か。‥‥分かった。瀬戸じゃ、5分も持たないと思うが、このまま試合を放棄するわけにも行かないから相手をしてやるか。そう、瀬戸にも伝えておいてくれ。少しでもヤル気になってもらわないと困るしな」
 対戦相手の変更がスタッフから告げられ、リン紅原が答えを返して溜息をつく。
 試合の開始まで少しでも時間があったのなら、スタッフに文句のひとつも言ったのだが、いまさら予定の変更も出来ないため仕方なく我慢する。
「さて‥‥、と。次は衣装を選ばなければならないが‥‥。こう毎回だと段々バリエーションが無くなっていくんだよな」
 控え室に置かれた衣装を眺め、リン紅原が困った様子で腕を組む。
 色々と衣装は用意してあるのだが、どうせなら観客達をアッと驚かせるものがいい。
「せっかくの追い剥ぎデスマッチなんだし、破いた時に飛び散るのがいいよな。一気に引き裂くよりもじわじわいく方が観客も燃えるだろうから‥‥」
 そう言ってリン紅原が目の前のコスチュームを手に取った。

●第2試合 『追い剥ぎマッチ 瀬戸VSリン紅原』
「‥‥思い出すだけでも忌々しい。私からすべてを奪った、あの女が‥‥。非業の死を遂げた両親の仇を討つため、私は今日まで生きてきた‥‥」
 凛とした表情を浮かべ、瀬戸が真っ白なドレス姿で花道を歩いていく。
 リン紅原に両親を殺され、没落した貴族という設定なのか、入場曲もやけに重々しい。
「敵討ち‥‥か。できるもんならやってみろ。お前も返り討ちにしてやるぜ」
 花道の両側にエキストラ達を並ばせ、リン紅原が黒のゴシック風ドレスを身に纏い、堂々とした態度でリングに上がる。
 以前の試合で瀬戸と戦った事があるため、ここで負けるつもりは無いようだ。
「勘違いしないでくださいね。あの頃とは何もかも違うんですから‥‥」
 妖艶な笑みを浮かべながら、瀬戸がリン紅原の背後を取った。
「んな!?」
 あまりの出来事に言葉を失う、リン紅原。
 その間に瀬戸が彼女の身体を掴み取り、コブラツイストを仕掛けていく。
「クッ‥‥、なかなか、やるじゃないか。だが、あの頃と違うのは、お前だけじゃない!」
 背負い投げの要領で瀬戸を放り投げ、リン紅原が雄叫びを上げて蹴りを放つ。
 そのため、瀬戸は呻き声を上げながら、リングにゴロリと転がった。
「‥‥惨めだな。さっきまでの威勢はどうした? この程度の事で倒れているようじゃ、先が思いやられるな。ほら、起きな! パーティはまだ始まったばかりなんだから‥‥」
 瀬戸の胸倉を掴んでニヤリと笑い、リン紅原が強引に彼女のドレスを破っていく。
「やめ‥‥て‥‥!」
 悲鳴にも似た声を上げ、瀬戸がリン紅原の顔を叩く。
「ふっ‥‥、それでいい。それで‥‥。まだ戦う気があるんだろ? 俺の事が憎いのなら、死ぬ気で掛かって来るんだな!」
 真っ赤に腫れた頬を押さえた後、リン紅原が疾風の如く勢いで彼女のドレスを引き千切る。
 瀬戸は一瞬、何が起こったのか分からず、悲鳴を上げて尻餅をつく。
「‥‥ふん。一体、今まで何をしていたんだ? 両親が殺されてメソメソと泣いていただけか? 情けない奴だな、本当に‥‥。せめてもの情けだ。一思いにトドメをさしてやろう」
 そう言ってリン紅原が瀬戸の首をガシィッと掴み、乱暴に彼女のドレスを破り捨てた。
「ま、まさか、ここまで呆気なく負けてしまうなんて‥‥」
 全身の力が一気に抜け、瀬戸がガックリと膝をつく。
 こうして第一試合の幕は閉じ、リン紅原が勝利を掴み取るのであった。
『勝者:リン紅原(ヒール) 決め技:判定勝ち』

●ベリル・ライアン(fa2585)の控え室
「‥‥失礼しますっ! 今日の資料を持ってきました」
 入り口のドアをノックした後、スタッフが控え室の中に入ってくる。
 どうやらステージ装置の説明をするため、徹夜で資料を纏めて来たらしい。
「‥‥なるほど。私の言葉や動きに合わせて、舞台装置が動く仕組みになっているんですね。これなら途中でミスが出る事も無さそうですし、問題ないと思います」
 念入りに資料を確認しながら、ベリルがスタッフに答えを返す。
 今までのやり方とは異なり、自分のペースに合わせて、舞台装置を作動させる事が出来るため、途中でタイミングがズレる事も無さそうだ。
「それじゃ、このプランで装置を動かしますね。何か気になる事がありましたら、この番号に連絡してください。色々と融通を利かせる事が出来ると思うので‥‥」
 テーブルの上に名刺を置き、スタッフが頭を下げて部屋を出て行った。

●ゴールデン・クイーン(fa3148)の控え室
「なかなか良い鞭ね。‥‥気に入ったわ。おいくらかしら?」
 今回の試合で使用する鞭の具合を確かめながら、ゴールデン・クイーンがニヤリと笑う。
「ご購入有難うございますっ! 今回はサービス期間につき、通常のお値段でもう一本ついてきます。しかもローンなら64回まで可能。金利、手数料はこちらですべて負担します」
 真っ赤に腫れた背中を押さえ、鞭の販売員が瞳を爛々と輝かせる。
 彼も自分の身体を犠牲にしてノルマを達成しなくてはならないため、色々な意味で必死になっているようだ。
「ローンですって? わたくしを誰だと思っているのかしら? 現金、カード、貴金属。どれでも好きなものを選びなさい。貴方にはその権利があるのだから‥‥」
 含みのある笑みを浮かべながら、ゴールデン・クイーンが瞳をキラリと輝かせる。
 そのため、鞭の販売員はゴクリと唾を飲み込み、小さな声で『現金』と答えを返す。
「おーほっほっ! 素直なヒトって嫌いじゃないわ。それじゃ、これでヨロシクね。もちろん、お釣りはいらないわ」
 そう言ってゴールデン・クイーンが札束を使って相手の顔をピシパシと叩き、高笑いを響かせるのであった。

●第3試合 『ガチンコマッチ ベリル・ザ・ゴールデン・レオVSゴールデン・クイーン』
「喧嘩上等! 逝きなさい!!」
 彼女の入場曲である軽快なロックが響く中、ベリル・ザ・ゴールデン・レオが黒地に赤で『喧嘩上等』と金の獅子がプリントされた赤の特攻服を着てスモークの中から現れ、レーザー光線の飛び交う花道を歩いていく。
 観客達はベリルの登場に興奮し、横断幕を広げて彼女の名前を連呼した。
「ありがとう、みんな! みんなのために頑張るわ!」
 観客達に手を振りながら、ベリルが素早くリングに上がる。
 次の瞬間、パイプオルガンとエレキギターの荘厳なクラシックをロックにアレンジした入場曲が辺りに響き、反対側の入場口からゴールデン・クイーンが姿を現した。
「女王様とお呼び!!」
 漆黒のマントを羽織って辺りを見回し、ゴールデン・クイーンがピシリと鞭で地面を打つ。
 その一撃で会場が一瞬にして静まり返り、ゴールデン・クイーンが満足した様子でリングに上がっていく。
「あら? ひょっとして、私に倒されるために来たんですか?」
 勝ち誇った様子で笑みを浮かべ、ベリルがゴールデン・クイーンを挑発する。
「調教しなければなりませんね!!」
 それと同時にゴングの音が辺りに響き、ゴールデン・クイーンが漆黒のマントを脱ぎ捨て、ベリルに力比べを挑んでいく。
 しかし、ベリルは彼女の挑発には乗らず、攻撃を受けるフリをして鳩尾にソバットを放つ。
「クッ‥‥! 随分と甘く見られたようですね。ここまで馬鹿にされて、わたくしだって黙っているわけにはいきませんわ」
 相手の背後を取るため少しずつ間合いを取りながら、ゴールデン・クイーンがエルボーを連打した。
 そのため、ベリルは反撃する事も出来ず、彼女の攻撃を喰って悲鳴を上げている。
「おーほっほっほっ! このまま地獄に落ちなさいっ!」
 すぐさまブレーンバスターの体勢に入り、ゴールデン・クイーンがニヤリと笑う。
 しかし、ベリルは彼女の技をするりと逃れ、背後に回り込んで水面蹴りをお見舞いした。
「地獄に落ちるのは、そっちです!」
 転倒したゴールデン・クイーンの両足を掴み、ベリルが雄叫びを上げてサソリ固めを仕掛けていく。
「ぐあああ!」
 激痛のあまり悲鳴を上げながら、ゴールデン・クイーンが強引に這いずりロープを掴む。
「‥‥命拾いしましたね」
 滝のように流れる汗を拭い、ベリルが彼女の右脇下に潜り込み、エクスプロイダーを炸裂させた。
「はあはあ‥‥。わたくしをここまで追い詰めるとは‥‥。許しませんよ、絶対に‥‥!」
 ベリルの両腕を掴んで受け身が取れない状況に持ち込み、ゴールデン・クイーンがゴールデン・ストライクを仕掛けようとした。
 しかし、先程のダメージが右足に残っていたため、呻き声を上げてマットに膝をつく。
「残念ですが、これで‥‥終わりです!」
 そう言ってベリルがアキレス腱固めを仕掛け、ゴールデン・クイーンにタップをさせるのだった‥‥。
『勝者:ベリル・ザ・ゴールデン・レオ(ベビーフェイス) 決め技:アキレス腱固め』

●ダイナマイト・アスカ(fa0383)の控え室
「う〜ん、どっちの方がいいですかね」
 困った様子で溜息をつきながら、ダイナマイト・アスカ(fa0383)が腕を組む。
 テーブルの上には白と紺のスクール水着が置かれており、どちらを着て試合に出ようか悩んでいる。
「オーソドックスな紺か、それとも清純派に見える白か‥‥。うーむ、どちらも捨て難い‥‥」
 さすがに両方のスクール水着を着ていくわけにも行かないため、アスカが大鏡の前に立って交互に水着を合わせていく。
「‥‥ベビーフェイスとしてリングに上がる以上、ここは白で攻める‥‥べき‥‥ですかね?」
 自身の無さそうな表情を浮かべ、アスカが携帯電話を使ってスタッフを呼ぶ。
 スタッフは興奮した様子で鼻息を荒くしながら、イノシシの如く勢いで控え室に入ってくる。
「あっ‥‥、やっぱり帰ってください。‥‥決まりましたから」
 何故かスタッフがカメラを持ってきたため、アスカが気まずい様子で口を開く。
 そのため、スタッフはションボリとした表情を浮かべ、トボトボと控え室を出て行った。

●リップ・ザ・ウルフ(fa3589)
「えーっと、これと、これと、これを入れて‥‥。掻き混ぜる事、3分か」
 特製のローションを作るため、リップ・ザ・ウルフが控え室に持ち込んだ薬をバケツの中に流し込む。
 一応、『CATS』ではドーピングが禁止されているため、彼女のまわりにはスタッフが待機しており、彼女が妙な真似をしないか監視を続けている。
(「クククッ‥‥、監視をしたって無駄なのに‥‥、随分と暇な奴が集まったものだよなぁ。まぁ、飲まなきゃ問題が無いって言っていたから、こっちも好きにやらせてもらうか」)
 邪悪な笑みを浮かべながら、リップがバケツの中身を念入りに掻き混ぜていく。
 控え室に届いた時から薬瓶のラベルが剥がされていたため、スタッフ達も警戒はしているのだが、人体に危険がないと聞いているので文句が言えない。
「くれぐれも妙な真似はしないでくださいね。こっちだってトラブルは御免ですから‥‥」
 疑いの眼差しをリップにむけ、スタッフのひとりが愚痴をこぼす。
 一応、彼女を信用してはいるのだが、薬瓶の正体が分からないため怪しんでいる。
「大丈夫だって! 何かあったら、試合を中止しても構わないぜ!」
 そう言ってリップが楽しそうに鼻歌を歌いながら、ローションの入ったバケツを持って控え室を出て行った。

●第1試合 『ローションマッチ ダイナマイト・アスカVSリップ・ザ・ウルフ』
「アスカ! いきま〜す!」
 ピチピチのスクール水着で自らの巨乳をアピールしながら、ダイナマイト・アスカがリングに上がって観客達に愛嬌を振りまいた。
 最終的に選んだ水着の色は紺。
 ギリギリまで悩んだ末の結果であった。
「よっしゃ! やったるじゃん!!」
 ラップの入場曲と共に真紅のガウンを羽織って入場口から現れ、リップ・ザ・ウルフが大量のスモークが焚かれた花道を悠然と歩いていく。
 そして羽織っていた真紅のガウンを脱ぎ捨て、右胸に唇のイラストが描かれた紫色のハイレグ姿でリングに立った。
「お手柔らかにお願いしますねっ!」
 満面の笑みを浮かべながら、アスカが間合いを取っていく。
 それと同時にリップがバケツの中に入ったローションをぶっかけ、ゴングの音に合わせてスライディング・レッグシザースを炸裂させた。
「きゃあ!?」
 バランスを崩して尻餅をつき、アスカが悲鳴を上げる。
 次の瞬間、リップがとろんとした表情を浮かべ、アスカの両腕を掴んで強引に口を奪う。
「‥‥んな!? 一体、何を‥‥!」
 口の中に流し込まれたものを慌てて吐き出し、アスカが顔を真っ赤にしながら身体をモジモジさせる。
「さあな! そんなに心配なようなら、あんたの身体に聞いてやろうか!」
 再びアスカの唇を奪い、リップがコスチュームを脱いでいく。
 アスカは必死になって抵抗したが、その隙にコスチュームを引き千切られてしまったため、胸を隠すのに必死なようである。
「本当は気づいているんじゃないのか? あたいが何を飲ませたのかを‥‥。このままじゃ、我慢する事が出来なくなるぜ! ワイズマンが試合の中止を宣言する前に、素直になっちまった方が身のためだと思うんだが‥‥」
 彼女の顔色を窺いながら、リップが甘く囁いた。
 しかし、アスカは激しく首を横に振り、リップのしつこい攻めから逃げていく。
「もう許しませんからね!」
 観客達の視線を浴びて身体を火照らせながら、アスカがリップの腕を掴んで居乳バスターを炸裂させる。
 それと同時にワイズマンが指示を出し、彼女達の裸が見えないようにするため、リングを照らしていたスポットライトを一気に落とした。
『勝者:ダイナマイト・アスカ(ベビーフェイス) 決め技:巨乳バスター』

●ワイズマンの言葉
「皆さん、お疲れ様デェース。今回も色々とトラブルがありましたが、何とか全部の試合を終わらせる事がデキマシタ。さて、次回の『CATS』ですが、9月10日を予定してイマァース。そろそろ謎のマスクマンでも出そうと思ってマスガ、どうなるかワカリマセーン。それでは、また次回!」
 そう言ってワイズマンが楽しそうに鼻歌を歌いながら、リングを降りていった。