CAT’S 04南北アメリカ
種類 |
シリーズEX
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担当 |
ゆうきつかさ
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芸能 |
3Lv以上
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獣人 |
3Lv以上
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難度 |
難しい
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報酬 |
10.4万円
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参加人数 |
8人
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サポート |
0人
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期間 |
01/18〜01/22
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前回のリプレイを見る
●本文
<募集内容>
女性レスラーを募集しています。
<参加資格>
女性選手のみの募集になります。
間違って男性が参加した場合はセコンドなどに限ってOKします。
<詳しい内容>
正統派プロレスではなく、ショープロレスです。
試合の勝敗は実力ではなく、その場のノリで決まります。
基本的にはベビーフェイス(正義)とヒール(悪)の戦いになるため、自分がどちらのチームに所属するかを選んだ上で、シナリオに参加してください。
試合は全部で4試合。
対戦相手を選んだ上で一試合だけ参加してください。
複数の試合に参加した場合は、こちらで適当に割り振られてしまうため、望むような試合は出来なくなります。
また健康的なお色気を前面に押し出しているため、あまりにも卑猥すぎた場合はオーナーのワイズマン・ウォルター・エルマン(通称:WWE)から試合の中止を宣言されます。
<選択可能な試合一覧>
・追い剥ぎマッチ
対戦相手の服を脱がして水着姿にする事が出来たら勝利です。
専用のコスチュームを着て試合に参加してください。
・ローションマッチ
全身にローションを塗りたくった上で試合をします。
リング上にもローションが塗られているため、とても技が掛けにくくなっています。
・キャラクターマッチ
レスラーのキャラクター性を強調した試合運びが可能となっており、架空の設定などを持ち込んで対戦相手と試合します。
・ガチンコマッチ
ストーリー重視の試合になります。
筋書きなどを決めた上で、魅せるプロレスを心掛けておきましょう。
<テンプレート>
所属:
試合形式:
対戦相手:
登場シーン:
登場時の台詞:
コスチューム:
アピールポイント:
得意技:
苦手技:
決め台詞:
<説明>
所属:ベビーフェイス側(正義)かヒール側(悪)のどちらを選んでください。
試合形式:追い剥ぎマッチ、ローションマッチ、コスチュームマッチ、ガチンコマッチのどれかひとつ選んでください。
対戦相手:対戦相手の名前とPCIDを記入してください。
登場シーン:登場の仕方を教えてください。
塔常時の台詞:キャラクターの口調でお願いします。
コスチューム:コスチュームの説明をお願いします。
アピールポイント:一番アピールしたいポイントは?
得意技:得意な技を教えてください。
苦手技:苦手な技を教えてください。
決め台詞:勝利した場合の決め台詞。
●リプレイ本文
●第1試合 『追いはぎマッチ ティートディ・ハインVS水野 ゆうこ』
「巷では、ぶるまーとスク水が最強装備って言われているそうっすね。‥‥色々と勉強してきたっす!」
運動会の行進曲に合わせて花道を突き進み、ティートディ・ハイン(fa2338)がコーナーポストに攀じ登り自らのハミパンをアピールした。
彼女のコスチュームは体操服にブルマだが、その下にはスクール水着を着ており、アピール用に可愛らしいパンツを穿いている。
しかも体操服のゼッケンには『1−1 てでぃ』と書かれているため、観客達の心をガッチリと掴み、辺りからハインコールが響いている。
「うぉぉぉぉぉっす!! 体育会系で勝負ぅっ!!!!」
コーポーポストの上に立って拳を掲げ、ハインが観客達にむかって宣言した。
『いいぞおおおおおおおおおおおおおお!!!! ゼッケン最高うううううううううううううう!!!!』
途端に観客達が拳を握って立ち上がる。
「あらあら、随分と気合が入っているようね。ワイズマンのオジサマも前回の試合で色々とミスをしたから会場にはいないし、色々な意味でチャンスかも知れないわね」
含みのある笑みを浮かべながら、水野 ゆうこ(fa1534)が辺りを睨む。
『PET SHOP』オーナーであるワイズマン・ウォルター・エルマン(通称:WWE)は、前回の試合でベビーフェイス側が1勝していたにも関わらず、ヒール側の圧勝であると勘違いしていたため、苦情の対応に忙しく会場には来ていない。
しかも会場にいたスタッフ達もワイズマンに反論する事が出来ないため、そのまま参加者達にヒール側の圧勝を伝えていた事もあり、ワンマン経営の問題点が指摘されている。
「さぁて、それじゃ頑張りましょうかね♪」
楽しそうに鼻歌を歌いながら、ゆうこが通学カバン片手にセーラー服姿でスキップした。
今回の試合はワイズマンに監視されていないため、まわりの目を気にせずのびのびと試合が出来そうだ。
「皆さぁ〜ん♪ 今日はセーラー服ですよぉ〜♪ し・か・も♪ その下には紐ビキニを着ていますよぉ〜♪」
観客達に期待を持たせるため、ゆうこが会場にむかって宣言した。
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおお! ハインちゃん頑張れえええええええええええ! ゆうこちゃんを剥いちゃええええええええええ!』
興奮気味に立ち上がり、観客達の視線がゆうこの身体に集中する。
「さ、さすがっすね。一瞬にして観客達の視線を集めてしまうとは‥‥。これは負けて入られないっすよ」
両手でパンパンと顔を叩いて気合を入れ、ハインが拳を握り締め、ゆうこを見つめてニヤリと笑う。
「そんなに心配する必要はないわ。これから観客達に注目されてしまうのは、あなたの自身なんだから♪」
舐めるような視線でハインを見つめ、ゆうこがジリジリと迫っていく。
「ううっ、何だか身の危険を感じるっすよ。‥‥妙な事とかしないっすよね」
引きつった笑みを浮かべながら、ハインがロープ際まで追い詰められる。
「さぁて、どうかしらね? あなたが素直でいてくれるのなら痛い思いはさせないけど‥‥」
ハインの胸元をゆっくりと指を這わせ、ゆうこが妖しく囁きかけた。
「た、確かに痛いのは遠慮したいっすね。でも、試合で気持ちいい事って‥‥」
キョロキョロと辺りを見回しながら、ハインが必死になって逃げ道を探す。
どんな事をされるのか予想する事が出来ないため、湧き上がる恐怖心から徐々に逃げ腰になっている。
「例えばこういう事とかもね」
すぐさまハインの両腕を掴み、ゆうこがいきなりキスをした。
「な、な、な、ナニをするんっすか!? 試合中に、せっ、せっ、接吻なんて‥‥。女の子同士でそういう事をしちゃいけないんっすよ!?」
動揺した様子で尻餅をつきながら、ハインが訳も分からず文句を言う。
「あら、そんな決まりはないはずよ?」
セーラー服のリボンを外し、ゆうこが観客席にむかって放り投げる。
「ひょっとして、おいら‥‥。いきなりピンチに立たされていないっすか? マジでシャレにならないっすよ!?」
ようやくゆうこの言っている言葉の意味を理解し、ハインが気まずい様子でダラダラと汗を流す。
この試合に勝利するためには彼女の服を脱がせる必要があるのだが、その事によって自分自身が窮地に立たされてしまう可能性があるため動けない。
「‥‥あら? 何をそんなに怖がっているのかしら? どんな試合をするのか事前に知らされていたはずでしょ? 何も怯える事はないじゃない」
ハインの顔色を窺いながら、ゆうこが少しずつ逃げ道を塞いでいく。
「し、試合をするだけならイイんっすけど‥‥、何だか嫌な予感がビンビンするんっすよ!」
コーナーポストまで追い詰められ、ハインが顔を真っ赤にしながら首を振る。
「それじゃ、そろそろ女の喜びを堪能していただきましょうか♪」
もったいぶるようにしてショーツを脱ぎ捨て、ゆうこがニヤリと笑って踵落としを炸裂させた。
「のわあああ! 色々な意味でマズイっすううううううううう!! のはあっ!」
大粒の汗を浮かべて彼女に駆け寄り、ハインが技をモロに喰らって目を回す。
「残念でした♪ スカートの下には、きちんとスパッツを穿いてますよ♪ さすがに驚いたようね」
クスクスと笑いながら背後に回り、ゆうこが彼女に抱きつき耳を噛む。
「のわああああ! 何処を触っているんっすか! そんな事をしたら大人の階段を一気に駆け上がってしまうっすよ!」
いきなり胸を掴まれたため、ハインが悲鳴を上げて首を振る。
「‥‥いいんじゃない? そういう人生も悪くないと思うし♪ さぁ、覚悟は出来た?」
ハインの動きを封じ込め、ゆうこが服の中に指を滑り込ませ、彼女の耳元で囁いた。
「ううっ‥‥、ギ、ギブアップっす。このままじゃ、何かに目覚めてしまうっす」
ハアハアと息を荒くしながら、ハインがギブアップを宣言する。
このままだと服をすべて脱がされるだけでは済まないため、ハインが悩みに悩んだ挙句に答えを出した。
この場にワイズマンがいない以上、倫理の壁は崩れたのだから‥‥。
「う、嘘!? まだこれからなのに‥‥。それとも、ちょっと刺激が強すぎたかしら?」
キョトンとした表情を浮かべ、ゆうこがダラリと汗を流す。
試合には勝つ事が出来たが、何だか複雑な心境である。
『勝者:水野 ゆうこ(ヒール) 決め技:ハインのギブアップにより勝利』
●第2試合 『キャラクターマッチ 滝川・水那VS幻華』
「ここに‥‥あの人が‥‥」
露出度の高めなミニ丈クノイチ風衣装を身に纏い、滝川・水那(fa0836)が辺りを見回し竜華(fa1294)幻華を捜す。
会場にワイズマンがいないせいか、スタッフ達が生き生きとしており、観客と一緒に試合を盛り上げ、水那に対して声援を送っている。
「‥‥あら? 何処かで見た顔だと思ったら水那さんだったのね」
途端にスモークが辺りを包み、幻華がコーナーポストの上に立ち、水那を見つめてニヤリと笑う。
今回の幻華は抜け忍という設定になっており、水那は彼女を追っている忍者の役だ。
「見つけましたよ、幻華さん! もう逃げ場はありませんっ! 大人しく観念してくださいっ!」
軽々とロープを飛び越え、水那がジロリと幻華を睨む。
「私に勝てると思っているの? 貴女の実力だけで‥‥?」
見下すようにして水那を見つめ、幻華が妖しく口元を歪ませる。
「やってみなければ分かりませんっ!」
悔しそうな表情を浮かべ、水那がダラリと汗を流す。
‥‥実力の差は歴然だった。
幻華の視線が刃物のようになって水那の首元を捉え、下手に攻撃を仕掛ければ一瞬にして勝負がつくほどだ。
「随分と強気じゃない。よほどあの事が頭にきたようね」
水那の身体をジッと見つめ、幻華がクスクスと笑う。
具体的にどのような事があったのか、ふたりの口から語られる事はなかったが、観客達の心をガッチリと掴んだ事は間違いない。
「それは関係ありませんっ!」
恥ずかしそうに頬を染め、水那が雄たけびを上げて攻撃を仕掛ける。
「一体どこを狙っているの? そんな攻撃じゃ、私を傷つける事すら出来ないわよ」
余裕を持って円を描くようにして周囲をまわり、幻華が高笑いをあげながら水那の攻撃を軽々とかわす。
「い、今のは単なる小手調べですっ! つ、次は本気で行きますよっ!」
あからさまに動揺し、水那が悔しそうに唇を噛み締める。
「強がっていられるのも今のうちよ。あの頃から何も変わっていないのね。‥‥何もかも」
妖艶な笑みを浮かべながら、幻華が視線で水那の身体を舐めまわす。
「ば、ば、馬鹿にしないでくださいっ! もう、あの頃みたいな失態は犯しません!」
ブンブンと首を横に振り、水那が顔を真っ赤にする。
「ならば試してみましょうか? あの頃から何も変わっていない事をっ!」
次の瞬間、幻華が上段回しや双掌など見た目が派手な技を繰り出し、手刀を放って水那の服を切り裂いていく。
「きゃあ!? いきなり何をするんですかっ!」
慌てた様子で胸元を隠し、水那が幻華を睨んで後ろに下がる。
「言ったでしょ。あの頃と何も変わっていないって‥‥」
再び水那に攻撃を仕掛け、幻華が指をペロリと舐めた。
「‥‥絶対に逃がしません!」
顔を真っ赤にしながら、水那が幻華の服を引き千切る。
「‥‥やるわね。この服‥‥、気に入っていたのに‥‥」
破れてしまった服を放り投げ、幻華が水着姿になってニヤリと笑う。
「次は外しませんっ!」
出来るだけ動きやすくするため、水那がボロボロになった服を脱ぎ捨て、サラシ姿になって幻華を睨む。
「貴女も一緒に抜けない? 忍者なんて堅苦しいだけでしょ?」
勝ち誇った様子で笑みを浮かべ、幻華が水那の返事を待つ。
「お、お断りしますっ!」
幻華をジロリと睨みつけ、水那が激しく首を横に振る。
「あら、残念ね。だったらこのまま逝きなさいっ! 私が自由になるためにっ!」
水那に足払いを放ってバランスを崩し、幻華が股裂きを仕掛けた後、ロメロスペシャルの体勢に移してトドメをさす。
「きゃああああああ!」
幻華の技が完璧に決まり、水那が意識を失った。
「ゆっくりと休みなさい。私がどうして抜け忍になったのかを考えながら‥‥、それじゃあね」
気絶した水那をマットに寝かせ、幻華がクスリと笑ってリングを去る。
何処か悲しげな表情を浮かべながら‥‥。
『勝者:幻華(ヒール) 決め技:ロメロスペシャル』
●第3試合 『ローションマッチ ベリル・ライアンVSゴルゴーン桐谷』
「喧嘩上等っ!!」
会場全体に派手なエンジン音が響き渡り、ベリル・ライアン(fa2585)が高級リムジンに乗って登場する。
彼女が身に纏っているコスチュームは深紅地に金色の獅子、黒い薔薇と『喧嘩上等』の文字がプリントされたもので、一見するとヒールの選手と勘違いしそうな風貌だ。
「私の対戦相手は何処にいるんですか? まさか恐れをなして逃げ出したとか言いませんよね?」
リングの中心に立って腕を組み、ベリルが口をこぼす。
それと同時に対戦相手の入場口から台車に乗った黒い西洋風の柩が姿を現し、フードを被った男達に運ばれリングの上まで運ばれる。
「‥‥騒がしいわね。誰よ? 私の寝所で騒いでるのは‥‥」
かったるそうな表情を浮かべて棺から顔を出し、ゴルゴーン桐谷(fa2699)がベリルの身体を見つめて舌をなめずった。
「随分と変わった人が現れましたね。まぁ、それで何かが変わるという訳ではありませんが‥‥」
ゴルゴーン桐谷の姿を見ても全く動揺する事なく、ベリルがニヤリと笑って拳をギュッと握り締める。
「‥‥遊び甲斐がありそうだわ」
身に纏っていたゴシックドレスを脱ぎ捨て、ゴルゴーン桐谷(fa2699)がホルターネックの白いシャツ姿になって、両サイドにスリットの入った黒いミニタイトスカートを揺らす。
「何か勘違いしているようですね? そんな事ばかり言っていると後悔しますよ。間違いなく‥‥」
ローションの塗られたリングの上で助走をつけてスライディングを仕掛け、ベリルがゴルゴーン桐谷の両足を挟み込み、スライディングレッグシザースを繰り出し転倒させる。
「いきなりの挨拶ね。まぁ、いいわ。一緒に楽しみましょう」
自分の身体にローションを塗りたくり、ゴルゴーン桐谷がリバースデスロックを仕掛けようとしていたベリルの攻撃を避け、後ろに回りこむようにしてSTFを炸裂させた。
「‥‥動くと噛み千切るわよ」
耳を甘噛みしながらニヤリと笑い、ゴルゴーン桐谷がベリルの胸を揉む。
「ふざけた真似を‥‥。ば、馬鹿にしているんですかっ!?」
ゴルゴーン桐谷の技から逃れる事が出来ず、ベリルが恥ずかしそうに頬を染める。
あまりにもローションがヌメッているせいで、だんだんモンモンとし始めた。
「こんなに敏感なクセをして、どうして自分を偽ろうとしているの? 今回はWWEだっていないのに‥‥。素直になった方が色々と楽しむ事が出来るのよ」
ベリルの身体が自分の上に来るようにして仰向けに倒し、足を使って太股を固めて股を開かせる。
「絶対に許しませんからねっ!」
怒りに満ちた表情を浮かべてゴルゴーン桐谷の技から抜け出し、ベリルが雄たけびを上げてサソリ固めで勝負に出た。
「クッ‥‥、やるわね。ぐあああああっ!」
メキメキと骨のきしむ音が響き、ゴルゴーン桐谷が呻き声をあげる。
「このままリングで逝きなさいっ!」
それと同時にベリルが一気に締め上げ、ゴルゴーン桐谷にトドメをさした。
『勝者:ベリル・ライアン(ベビーフェイス) 決め技:サソリ固め』
●第4試合 『ガチンコマッチ ダイナマイト・アスカVSタイガーエース』
「さぁ、派手に踊るわよ〜♪」
中華風の音楽に合わせてダイナマイト・アスカ(fa0383)が登場し、観客席にむかって嬉しそうに手を振った。
今回のアスカは紫色に金糸刺繍のチャイナドレスを身に纏っており、腰まで入ったスリットからチラリと見える足には網タイツが穿かれている。
観客席にはやけに胡散臭い外人(ワイズマン?)がウロウロしており、双眼鏡と携帯電話片手に何やら指示を出しているようだ。
「よぉ〜し、頑張るか!」
気合を入れて大声を出した後、タイガーエース(fa1080)が華麗にロープを飛び越えようとして、顔面からマットに突っ込み鼻血を流す。
‥‥一瞬の沈黙。
その間にタイガーエースの鼻血でリングが真っ赤に染まっていく。
「ひょっとして、私の勝ち‥‥?」
大粒の汗を浮かべながら、アスカが自分の顔を指差した。
タイガーエースは‥‥動かない。
それどころか身体が小刻みに痙攣しており、三途の川を渡りかけているようだ。
「えっと、こういう場合は‥‥、フォールを決めていいのかしら? 何だか物凄く気が引けるんだけど‥‥。このまま放っておくわけにもいかないし‥‥。えっと‥‥、迷わず成仏してね‥‥」
念のため両手を合わせてなむなむと祈り、アスカがフォールを決めようにする。
「人を勝手に殺すなあああああああああああああ!!!!」
いきなりムックリと立ち上がり、タイガーエースが鋭いツッコミを入れた。
「でっ、出たあああああああああああああ!」
悲鳴を上げて尻餅をつき、アスカが目を丸くする。
「だから、あたいは死んでないって‥‥」
虚ろな表情を浮かべて鼻血を流し、タイガーエースがフラフラと歩く。
「ごめんなさい、ごめんなさいっ!」
その姿に驚愕しながら、アスカが身体を震わせた。
「‥‥たくっ、何を謝っているんだか。まだゴングすら鳴っていないんだから、フォールしたらマズイだろ。‥‥ってリングに木魚を持ち込むなっ!」
気まずい様子で鼻血を拭い、タイガーエースがビシィッとアスカを指差した。
「ご、ごめんなさいっ! こんな事もあろうかとファンが用意してくれていたから‥‥。それに、こういう時って、お坊さんよりも神父さんよね」
苦笑いを浮かべながら、アスカがてへっと頬を掻く。
「‥‥違うだろ」
ぷるりと拳を震わせ、ダイガーエースがジト目で睨む。
「ふふふっ‥‥、冗談よ。それじゃ、そろそろ始めましょうか♪」
高々と足を垂直に上げてチラリと下着を見せながら、アスカが身体の柔らかさをアピールする。
「いっくぞおおおおおおおおおおお!」
それと同時にゴング音が辺りに響き、タイガーエースが助走をつけて飛び蹴りを放つ。
「あっ、忘れてた」
ハッとした表情を浮かべ、アスカがタイガーエースの攻撃を避ける。
「ば、馬鹿あああああああああああああああああ!」
勢いあまってリングの外に飛び出し、タイガーエースが実況席に激突した。
「これで良しっと‥‥」
半獣人化した羽をピクピクさせながら、アスカが観客席にむかって投げキッスを送る。
「ば、馬鹿っ! 半獣化したらマズイだろ!」
頭からドクドクと血を流し、タイガーエースがアスカを睨む。
「‥‥って、あたいの話を聞けええええええぃ!」
観客達の対応に夢中でアスカが気づいていなかったため、タイガーエースが大粒の涙を浮かべてツッコミを入れる。
「どうやら観客席にワイズマンがいるみたい。面倒な事になる前に勝負をつけさせてもらうわね♪」
物凄い勢いでワイズマンが観客席を駆け下りてきたため、アスカが苦笑いを浮かべながら、リングに上がってきたタイガーエースにフランケンシュタイナーを炸裂させる。
「うがっ‥‥」
そのままアスカにフォールを決められ、タイガーエースがグッタリとする。
「‥‥危なかったわ。迷わず成仏してね」
なむなむと両手を合わせて冥福を祈り、アスカが慌てた様子で逃げていく。
ワイズマンが観客達によって袋叩きにされている事に気づかぬまま‥‥。
『勝者:ダイナマイト・アスカ(ベビーフェイス) 決め技:フランケンシュタイナー』
その後、観客達の報告によって会場にワイズマンが潜んでいた事が発覚したのだが、ボコボコに殴られて顔の判別がつかなかったため、ワイズマンのソックリさんが誤爆に遭ったという説明が『PET SHOP』から説明された。
それが真実かどうかは別として‥‥。